ちゃぷちゃぷ、とご機嫌な純夏が足で湯を跳ねさせ遊んでいる。その様子を後ろから眺めつつ、オレは湯船と純夏の温度を肌で堪能していた。
「は~~、あったかくて気持ちいいね~」
「昼間の陽気のせいで、すっかり汗まみれだったしな」
家に帰ってすぐ、オレたちは今日一日の汗を流すべく風呂に入ることを選んだ。
学校を出る頃にはすっかり汗が引けていたものの、その後も生乾きのシャツがずっとゴワゴワしてたからな。オレよりも幾分涼しげな恰好をしてた純夏もそれは同じだったらしい。
こうしてお互いシャワーを浴びて湯船に浸かったことでようやっと人心地付いた、って感じだ。
「それにしてもさ。軍隊に入ってたってことはタケルちゃんも私も、『あっち』ではもっと筋肉質だったのかな?」
「んあ? そりゃまあそうだろうな。夢ん中じゃ基礎訓練で毎日何十キロも走り込んだり、完全装備で長距離行軍したりがザラだったし」
そう言いつつも、実は純夏に関してそんな記憶など全然無かった。コイツの場合は通常の訓練なんてする必要すら無かったし、ありていに言えば『軍人』という括りにすら当てはまらない存在だったワケだからな。
それが00ユニットとしての純夏だった……という話も、本人には控えておくべきだろう。
「そうなんだぁ~。あーあ、ちょっと羨ましいなあ」
「何が?」
「だってそれだけ運動してたらさ、もうちょっと体も引き締まってたと思うし」
「はあ? 何を言うかと思えば、そんなことかよ」
「そんなこと、じゃないよぉ。女の子にとってはダイエットって永遠の課題なんだからっ」
プンスカとむくれる純夏の顔はここからじゃ良く見えない。今のオレから窺えるのは長い赤毛をアップに束ねた後ろ髪と思いのほか色白な純夏の首筋、そして細い背中だけだ。
「気にし過ぎだと思うけどな。腹の肉だってホレ、言うほど余ってるわけでもねえし」
「あっ! こらぁ、つまんじゃダメェ!!」
「うわっやめろ純夏! ――ぶぼっ!」
純夏がバチャバチャと湯面を叩いて抵抗したせいで、お湯がまともに顔にかかったじゃねえか!
派手に咳き込むオレに、「もお~~」と純夏は仏頂面を向ける。
「ほんっとタケルちゃん、昔っからデリカシー無いんだから」
「なんだよ~。褒めてやってんだろ? 純夏の体は十分キレイだって」
オレがそう言ってやると、純夏はドキリと肩を跳ねさせた。
「……ご、誤魔化そうったってダメだからね」
「そういうつもりじゃ無えって。――どんな純夏だって、オレにとっては唯一無二の純夏だよ」
「だ、だからぁ……」
茹でダコみたく真っ赤にした顔を半分湯面に沈め、純夏がそこにぶくぶくと泡を立て始める。
付き合ってから分かったことだが、純夏はこの手の押しに存外弱い。まあ今までのオレが純夏をあまりに女扱いしてなかったせいだとは思うけど。ホント今考えたら勿体ないにも程があるぜ、当時のオレ。
「……女の子はね、そうじゃないんだよ」
「じゃあどうだって言うんだ?」
「好きな人にはいつでも最高にかわいくてキレイだって、そう思ってて欲しいものなの!」
「なら安心しろ、純夏はいつだって最高に可愛くてキレイなオレの彼女だぞ」
「――~~ッ! もう、なんか今日のタケルちゃん女ったらしみたい。そういうの似合ってないのにサ」
「だったらお前がオレに教えてくれよ。お前にとって理想的な彼氏、ってヤツを」
自分でも歯の浮くようなことばかり言ってるって自覚はある。だけど仕方ないさ。
今日のことがあってオレはより一層、純夏のことをこの世で最も大切な存在だという認識を強めてしまっている。そんなオレが今こうして純夏と一緒に居られるのが奇跡と呼べるほどの尊さなんだ、ってことも。
元が不器用な分、今のオレは内から湧き上がる己の素直な想いを大事にしたい。
「……でいいよ」
「あ?」
「タケルちゃんは、タケルちゃんのままでいいよ」
そう言って純夏は上体を捻り、こちらに顔を向ける。その瞳は微かに潤んでいた。
「だって私にとってはタケルちゃんが一番で、最高の彼氏なんだから」
そのまましばし、オレたちは見つめ合う。水を弾く純夏の肌が、上気した頬が、この上なく色っぽい。
「純夏……」
ん、という純夏のくぐもった声が浴室に響く。
恋人同士のキス。
もう何度目かも解らないそれが、今日は特別な満足感と昂揚を二人にもたらす。
「んちゅ、ん、んふ……」
純夏も目を閉じてオレの唇を、そして舌を受け入れた。互いの唾液を混ぜ合わせ、擦り合っては吸い合う。純夏の口中の温かさを、絡みつく舌のうねりを、オレは存分に舐め尽くしていく。
ぷるりと柔らかい純夏の唇を甘く食み、それを丹念に舌先でなぞったら、今度は純夏の舌をオレの口中へと引き入れる。
「んぷ、ふうっ。ちゅ、んちゅ、――ぷは、はぁ、はぁ。……タケルちゃん……っ」
たった一度のキスで、純夏の身体に情欲の火が点いたのが解る。オレもまた下半身に血の滾りがなだれ込むのを感じていた。そのまま後ろから手を伸ばし、オレは純夏の両胸を鷲掴みにする。むにむにと弄んだ純夏の乳房が、適度な弾力をオレの手のひらに返してきた。
「――あん、あふっ、うぅ」
「風呂の中だといつもと感触違うな、純夏の胸」
「んッ、ど、どんな風に……?」
「浮力のせいかな、ふわっふわだ。それに……こないだより大きく感じる」
「はぁ、はぁ。それは、タケルちゃんがいっぱい揉んでくれたから、だよぉ」
「さすがにそれは無いだろ」
「あるもん。だって冬より、んっ、ワンサイズ大っきくなったん、だからっ」
快感の吐息を必死に堪えつつ、純夏はそう主張する。
ワンサイズって、ブラのカップのことだよな?
こう見えて着やせするヤツだから元々小さくないとは思ってたけど……マジかよ。
「じゃあ見てもいいか? その、成果ってヤツを」
「……ん、いいよ」
湯船の中で体勢を変え、純夏が正面を向く。目の前にぷっかりと浮き出た二つの乳房。こうして改めて眺めてみると、確かに初めて抱いた時よりも大きくなってる気がしないでもない。
胸のサイズなんて直接聞いたことも無かったが、D……いや、Eぐらいあるんじゃないのか?
胴回りの輪郭から明らかにはみ出ている純夏の胸の美を、オレはしばし目で堪能する。
「……ッ、た、タケルちゃん」
「な、何だ?」
「その、恥ずかしい……おっぱい、じーっと見られるの」
「いや、だって……見るだろ」
「何でだよぉ」
「だってさ……」
湧き出る生唾を思わずゴクリと呑んでしまう。そのぐらい、純夏の胸にはケチの付け所が無い。
曲線の整ったお椀型。
ハリと柔らかさと重量感、三つの要素が織り成す絶妙なバランス。
オレの手にも収まり切らぬほどにたわわな実り具合。
頂点で踊る淡いピンク色の乳首はまるでオレの口に形を合わせて造られたかのように、しゃぶればピッタリと密着する。この感触は何度味わっても飽きることが無い。
「――あッ、くう……ぅんっ」
片方の乳首を口で、もう片方を指で、それぞれ交互に刺激する。オレの舌にぷりぷりと転がされた乳首は次第に固くなり、涎まみれになってツンと上を向いた。
それを舌先で押し返し、乳輪をなぞるように舐め……再び音を立てて純夏の乳首をねぶり尽くす。
「あっあっ、タケルちゃんっ。タケルちゃあ……んんッ」
オレの頭を抱くように、純夏が両腕を絡めてきた。
オレによってもたらされる快感を純夏は全く嫌がらない。オレの全てを受け容れると、そう態度で示すかのように。
乳首を軽くつねたり、くるくる回すように弄ったり、触れるか触れないかのところでさらさらと撫でたり。そうする度に面白いほど、純夏の身体は電気を流されたみたいにビクビクと跳ねる。
「大きさもだけど、純夏の胸は感度も良いよな。乳首気持ちいいか?」
「ん、うんっ。いい。すごく、いいよおっ……。あ、もっと吸ってぇ、タケルちゃん」
返事の代わりに、オレは純夏の乳首をきつく吸い上げることで応える。「ひうぅんっ!」と甲高く啼いた純夏は上体を仰け反らせ、しばし快感に打ち震えた。
「――……っはあ、はあ。気持ち良すぎて、おっぱい、ジンジン、してる……」
「胸だけでいいのか?」
「……もぅ、いじわる……」
乳房から臍へ。臍からその下へ。スルスルと撫でつけるオレの指に応じて、純夏はそっと足を開く。
「こっちも、いっぱい……して」
湯船の中で純夏のふとももに擦れたオレの指先がぎしりと軋む。
考えてみれば、入浴中にこういうコトをするのはこれが初めてだ。純夏が抵抗しないところを見るに、大丈夫……なんだよな?
「――あっ、つぅ……!」
「わ、悪い。大丈夫か?」
オレは繁みの奥へと潜り込ませた指をとっさに引いた。お湯自体はさして熱くないのだが、やっぱり敏感な場所だし挿れるのはマズかったのか?
「ううん、ちょっとお湯が中に入って来て、それでビックリしただけ。……平気だから、続けて」
「いや……でも」
「大丈夫。それに今は……タケルちゃんに触って欲しい」
「純夏……分かった」
こういうシチュエーションに不慣れなのが、どうにも男として情けない。
……いや、それで良いのか。こういうことも含めて純夏と一緒に成長していけば良いんだ。
「もしホントに我慢できないと思ったら、ちゃんと言えよ」
「うん、解った。……あのね、慣れちゃえば何でもないと思うから。初めのうちは、ゆっくり、お願い」
「ああ」
直接的な刺激はなるべく避けた方がいいのかも知れないな。そう思ったオレは指を挿れる代わりに、入り口の襞を触れるか触れないかのところで優しくなぞる。
「んうぅ。……あっ、そこ、ぐにゅぐにゅされるの、いいっ……」
刺激の強さに応じて、純夏は腰をくねらせたり跳ねさせたり。それと共に漏れ出る純夏の喘ぎ声が感覚の色合いを教えてくれる。
「んっ! んあ……、はぅんっ! はぁ、はぁ、タケルっ、ちゃんっ。……せつない、よぉ」
純夏の腰が少しずつもの欲しそうに前後し始めた。いつものに比べれば、こんな微かな愛撫では相当物足りないに違いない。何度も擦るうちに純夏の喘ぎ声からは怯えが消え、次第に甘やかさを含んだものへと変わってゆく。と同時にツンツン、と手のひらに
そろそろ良いか。そう判断し、オレは中指の先端をつぷりと割れ目へ分け入らせた。
「あはぁぁ……っ!!」
嬌声を上げた純夏の瞳は焦点が定まっていない。お湯の熱さよりも咥え込んだ指に与えられる性感の方が、今はずっと勝っているみたいだ。
これならいける。
そう判断したオレは肉襞の奥へとさらに指をめり込ませ、純夏の膣内をゆるやかに擦っていく。
「あぁっ。タケルちゃんの、指、あついっ。あつくて、きもっ、ち、いいっ……っ!」
吐息がさっきより激しい。うねる
「~~ッッ! やぁ、ダメっ。そこ、こすられるのっ、あっあっ、ヘンになるうっ」
上のところをぐりぐりってしてやった途端、純夏の反応は一気に強烈なものになった。ここが弱いらしい。そう思ったオレは集中的にそこを責め続ける。
「あっあんっ、なんで、そこ、ばっかぁ。――ひゃっ、それダメっ、おっぱいと、いっしょに、いじらないでえぇっ!」
上と下の同時攻撃。手を動かしながら純夏の首筋にキスの雨を降らせ、それを徐々に胸の上へ移し、乳房にむしゃぶりつく。空いた手では純夏のお尻やふとももを撫で回し、華奢な背中に差し込んでその全身を抱き留める。そうする度に純夏はがくがくと身体を震わせ、甘やかな悦びの声を上げた。
オレの愛撫で高められていく純夏の姿に、こっちの興奮も否応なしに高まる。さっきから勃ちっ放しの肉棒はもう痛いぐらいにギンギンだ。それに純夏の細い指先が愛おしそうな手つきで絡みついてきた。膨らんだ亀頭を手のひら全体でぐりぐりと捻り、竿を扱いて裏筋をつつき、そうやって純夏はオレにも刺激を与えようとする。
「……純夏」
「タケルちゃんも、もうガマンできないよね。……いいよ、来て」
「けど、部屋行かないとゴム無いぞ」
「今日は、たぶん大丈夫……だよ」
「いいのか……?」
初体験以降、オレと純夏はちゃんと避妊するようにしていた。
まだ学生の身分だし万が一にも妊娠させてしまわないように……そう考えるのはそれだけ純夏を大事に思っているからであり、純夏に対してはきちんと責任を持って付き合いたいと思ってるからでもある。
安全日だから生でしても大丈夫、なんて俗説も信じちゃいない。
でも今夜は……昂ったこの気持ちは、もはや抑えられそうも無かった。
だから例え純夏が嘘をついていたとしても。本当は大丈夫な日じゃ無かったとしても。
オレは笑ってそれを受け容れたい。
純夏に対して最後の最後まで責任を取ってみせる。
そういう覚悟で今日のオレは純夏を抱く。一度そう決めてしまったからには、オレにももう迷いは無かった。
「じゃあ、後ろから行くぞ」
「……うん」
湯船から身を上げた純夏がその手を浴槽の縁につく。水滴のついたまん丸な桃尻がオレの眼前に晒され、その中央でひくつく花弁はお湯と愛液にまみれテラテラと輝いていた。そこを試しに指でこじ開けてみると、つう、と一筋の糸が湯舟へと垂れ落ちる。
「もうすっかりぐちょぐちょだな」
「やぁぁ、」
万全の潤いぶり。そこへ向け、オレは鈴口を擦り付ける。花弁の粘膜を撫でたときのヌルリとした感触は、己の先端から先走るものの存在をオレ自身に感じさせた。
「言っとくけど、生でするからには外に出すとか中途半端なマネしないからな」
「ん……」
「だから、もしもって時にはちゃんと産んで、二人で育てるぞ」
「……タケル、ちゃ、ん」
「それでも……良いか?」
「聞かないでよ、ばか……」
純夏がこちらに向かってお尻を突き出す。つぷ、という滑らかな挿入感と共に、肉棒は雁首のところまで純夏の内側にめり込んだ。
「……私も欲しい。タケルちゃんの、赤ちゃん」
「純夏……」
「今じゃなくたっていい。きっといつか、産ませて。私に」
「ああ、約束する」
だから。
「あ、ぁあ――……ッ!」
それが今回だとしても。そういう想いと共にオレは腰を突き動かし、そしてずぶりと最奥まで、純夏の中心を貫いた。
……一度風呂場で果てた後、オレたちは自室のベッドへと場所を移して行為の続きに没頭していた。
純夏の愛液とオレの精液が混ざってぐちゃぐちゃになった膣内。熱とぬめりでとろけ切ったそこに、二人の境界線なんてもはや存在していない。
あるのは快感の爆心地、それだけ。
部屋に戻った後も当然のように避妊具も付けず、オレは上にまたがる純夏をずんずんと突いて責め続けていた。
「あっ。はぁ、はぁ、はぁっ! タケル、ちゃんっ。タケル、ちゃあんっ!」
一糸まとわぬ姿のまま甘い声で喘ぎ、無心で腰を振る純夏。オレは両手で純夏の胸を揉みしだきつつその体を下から支え、純夏はオレに胸を預けた姿勢で器用に腰を動かし、そうして互いを刺激し合う。
どうすれば自分が気持ちよくなれるか。相手を気持ちよくさせられるか。それをオレも純夏もとっくに知り得ている。
「あは、タケルちゃんのおちんちん、またおっきく膨らんでる。――きもちっ、いいんだね」
「ああ……っ。純夏は、どうだっ?」
「きもちいいっ。おっぱいも、アソコも、全部きもちいいのっ」
ぷっくり張りつめた乳首をこねくってやると、それに反応して純夏の膣がキュウと収縮する。
絡まるひだひだがオレの精を搾り取るように蠕動し、奥へ奥へと引きずり込んでゆく。
一つ一つを雁首が引っ掻く度にぷりぷりと粘膜のこすれる感触。それは互いに強い快感をもたらし、互いを絶頂へと近付けてゆく。
「あぁあっ、きもちいぃっ。タケルちゃんのおちんちんっ――いいよおっ。すごく、きもちっ、いいよおぉぉっ! んああぁぁあぁあぁっ!!」
薄目を開けて悶える純夏の表情もかなり淫靡で、純粋に性感を享受しているのが見て取れた。その様子がまたオレを強く昂らせてくれる。
「タケルちゃんっ、もっとぉ。もっとぉ……っ!!」
こういう関係になる以前には到底考えられなかったぐらい、今のオレはこんな痴態を晒す純夏に眩暈がするほどの興奮と劣情を抱いている。
それはきっと純夏も同じなのだろう。うっとりと熱の篭った目つきでオレを見つめる度、純夏は感じ入るようにその顔を恍惚の形へと歪めた。
あるいはずっと抑え込み、我慢し続けてきたせいなのかも知れない。『幼馴染み』というタガが外れてしまったことでオレも純夏も互いを異性としてより強く意識し、互いの性を貪ることにすっかり燃え上がっていた。
「あ、そこっ、突いちゃあ、ダメっ! そこっ良すぎてっ、またイっちゃうっ―― イク、イクぅっ」
「いいぞ純夏っ。オレも、そろそろ……っ、」
込み上げる射精感。それを限界寸前まで必死に堪えつつ、下から純夏を突き上げまくる。根元まで咥え込んだ純夏の膣内では、オレの先端が子宮口をズンズンと叩いていた。
ここへの刺激は女にとって頭の中に火花が飛ぶほど強い性感をもたらすらしい。だからそこを執拗に責める。
イク時はいっしょに。
オレも純夏も寸分違わず、同時に蕩け合いたかった。
「あ、イク、イク、イクイクっ。タケルちゃあんっ! もお、ダメッ――ギュって、してえっ」
蕩け顔の純夏が叫ぶように懇願する。しなだれかかるその背を両腕できつく抱き締め、オレはそのまま絶頂に向けて腰の動きを加速させる。
「イクっ、イッちゃうぅっ。タケルちゃん、タケルちゃあん! あ、イク、イク、イクっ、イッ―――あ、あっ、あっ、ああぁぁ~~……ッッ!!」
「――くう、っ!」
絶頂の啼泣と共に、膣内がひときわ締まった。びくびくと身体を震わせる純夏の子宮口が亀頭に吸い付き、精子をねだるようにぐりぐりと擦ってくる。その最奥目掛けてオレは容赦なく快感の塊を解き放つ。
二度三度、脈打つ肉棒から飛び出した精液が内壁に当たってぶちゅりと音を鳴らし、その粘つきが放心状態の二人を満たしてゆく。
……やっぱり生は違う。粘膜同士が直接こすれる感触もさることながら、中出し後のぐちゃぐちゃが潤滑油となって一分の隙も無い密着感を生む。その状態でする二度目の気持ち良さたるや、頭のてっぺんが痺れちまうほどだ。
「……はぁ、はぁ、はぁ、んっ。……はぁ、はぁ……ぅんんっ。はあ……はあ……、――ふぅぅ、んんぅっ……ぅあぁっ……んはぁ……」
荒ぶる二人の呼吸が少しずつ落ち着くと共に、痙攣していた純夏の全身はぐったりと弛緩していった。それを受け止めたオレはしばらくの間、なだめすかすように背中やお尻、乳房や割れ目を撫でさすってやった。
時おり身体を震わせつつ、トロトロな表情で絶頂後の余韻に浸る純夏。その淫らな姿に、オレはたまらなく純夏の持つ『女』の部分を感じてしまう。
「……ごめん、タケルちゃん……あんまりきもちよくって、最後、すごい声出しちゃった……」
「気にすんな。感じてる純夏、すごく可愛くてエッチだったぞ」
「――やめてよ、もお。はしたない子だなんて、タケルちゃんに思われたくないのに」
「はしたない純夏も大歓迎だけどな、オレは」
「だからぁ……」
「はいはい、分かったってば。だけどな純夏。オレとのエッチで感じてる純夏を見るの、オレはすごく嬉しいんだぜ」
「……そういうものなの?」
「ああ」
愛する女が自分の腕の中で喘ぎまくる姿って、無性に男としての自尊心をくすぐられるんだよな。そういうことが判ったのももちろん純夏のお陰なんだけど。
「そうなんだあ……ふふふ」
「何だよ、おかしいことでも言ったか?」
「ううん、ちょっと安心しちゃった。……タケルちゃんも私とおんなじこと思ってたんだね」
「同じこと?」
「タケルちゃんが私で気持ちよくなってくれてるの、すごく嬉しい、って」
頬を朱に染めながら純夏がそんなことを言ってくる。そういうのも何ていうか正直、堪らない。
「だからね――私、もっと気持ちよくなってるタケルちゃん、見たい」
そう言うとおもむろに純夏が身を起こした。その動きに引っ張られ、繋がっていた二人の性器が「ぬぽっ」と艶めかしい音を立てて離れる。純夏のアソコから溢れる二人の愛の証、白く濁って泡立ったそれがふとももを伝ってシーツへと垂れ落ちた。
「タケルちゃんは、そのままでいて」
「純夏、何を……ぅっ!?」
ぞわり、と亀頭を這うざらざらした感触。未だ萎え切っていないオレの肉棒を、純夏の小さな舌がちろちろと刺激していた。
「おまえっ、そんなの、どこで――くぅっ」
「……はぷ。タケルちゃんのおちんちん、熱っつい……それにすごくカッチカチ。……ちゅ、じゅる」
さっき精を吐いたばかりの尿道口に唇を付けた純夏が、奥に残っていた精の残滓を啜る。それそのものの刺激よりもむしろ視覚的なエロさがヤバい。竿の根元までこびりついた二人の愛液を丁寧に舐め取りくちゅくちゅと唾液に混ぜ、それを嚥下しては嗅覚で余韻を味わっている。
――あの純夏が自発的にフェラチオをしてくれるなんて。そんな倒錯的な純夏の姿に、オレはかつてない程の興奮を覚えてしまう。
「あは、すごいにおい。ねえタケルちゃん、気持ちいい? 私、上手にできてる……かな?」
「あ、ああ。すげー気持ちいい。けど何だってお前、急にこんなこと……」
「私だってがんばってるんだよ。タケルちゃんにもっともっと、気持ちよくなって欲しいから。――んぁむ、」
かぷ、と純夏が亀頭を頬張った。生温かい口腔の感触に包まれる快感。反射的に跳ねた竿の先端が純夏の上顎を叩いてしまう。けれど純夏はそれに物怖じもせず、さらに深く肉棒を咥え込んだ。
「んぐ。んん――ちゅぼ、ちゅぼっ」
そのまま頭を
まるで口の中が別の生き物みたいだ。それに口の中ではふはふと浴びせられる吐息がじんわりと温くて、たまに掠る歯の尖りが膣には無い感触で、そういうのも恐ろしく気持ちいい。それに包まれ刺激されて、肉棒の芯からじわりと先走りが滲み出る。
「ちゅぶ、ちゅぶ、ちゅぶ。……ぷはぁっ。タケルちゃんの先っぽ、ぬるぬるしてる」
うっとりした顔つきで陰嚢を柔らかく揉みしだきながら、純夏がオレの先走りを舐め取っていく。それが一通り済んだら竿元に頬をすり寄せ、横からかぶりつくように啄み、やがて隆起する雁首へとその舌を這わせていった。ぎこちないところも多少はあれど、それが却ってオレの性欲をいや増す。
「れる、んちゅ、……もっと、したい。タケルちゃんのこと、もっと気持ちよくしてあげたいよぉ」
「ま、待て純夏。これ以上されたら口ん中に……うっ」
ぞわぞわと込み上げる射精感。このままぶち撒けたいのは山々だが、そんなことしたら純夏をドロドロに汚しちまう。そうしたオレの制止にも構わず純夏は再び陰茎を頬張り、ずるると喉奥まで咥え込んだ。
膨らみ切った肉笠の感触からオレが果てるのが近いのを察したんだろう。純夏は唇をしっかり閉じて適度な締め付けを保ちながら、雁首と裏筋を集中的に首の動きで責めてきた。
ぬぼ、ぬぼ、という粘つく音が鼓膜を穿ち、零れ落ちる唾液がオレの腿を伝い。
その全てが、オレを三度目の絶頂へと導いてゆく。
「……ぐ……純夏、すみ、か……ダメだ、もう出る……っ、出ちまうっ。だから、離れ……っ」
「……んふ。
オレのモノを咥えたまま、確かに純夏はそう言った。それ以上堪えるのはもう無理だった。
「――ぅ、」
びゅ、と放たれた第一射が、純夏の喉めがけてまっすぐ飛び込む。
「んっ! んぐ、ん……んっ。んぷ、ぷわっ」
暴れ狂う愚息の猛りを、純夏の小さな口はとうとう押さえ切れなかったらしい。純夏が反射的に先端から口を離した瞬間、続けて撒き散らされた白濁液が純夏の頬へ、鼻先へ、髪へと降りかかる。
もう三発目だというのに自分でも信じられないほど大量の精が噴出し、それらを純夏は余すことなく顔面で受け止めた。
「――うっ、う……はぁ、はぁ、はぁ、……純夏」
「……あったかい。タケルちゃんの、せーし……」
顔中に散ったオレの精液を純夏は指先で掬い取り、ためらいもなくちゅぱちゅぱと舐め啜る。
恍惚に彩られたその表情と仕草は、今までに見たどんな純夏よりも艶やかで妖しくて、淫らだった。
「……んく」
喉を鳴らし、純夏が口中のものを全て飲み下す。はぁぁ、とこぼれた純夏の感嘆が、えもいわれぬ官能に打ち震えた。
「えへ、飲んじゃった。……でもヘンな味~。苦くて喉の奥イガイガするぅ」
「何も飲まなくたって……」
「だって嬉しかったんだもん。私で気持ち良くなってくれたから、出ちゃったんでしょ?」
「そりゃ……そうだけど」
「全部欲しかったの。タケルちゃんが気持ちよくなってくれた証、ぜんぶ」
「純夏……」
「でも、もっともっと欲しいよ。タケルちゃんの全部」
「オレもだ。純夏の全部が欲しい」
寝転がったままで純夏を引き寄せ、オレはその唇にキスを落とす。純夏がここまでオレに尽くしてくれた。その事実がひたすらに愛しくて仕方がなかった。そしてその愛しさを、次はオレが尽くしてやることで純夏に与えてやりたい。
「攻守交替だ。頭ん中が真っ白になるくらい、いっぱい気持ち良くしてやるからな」
「うん……うんっ。おかしくなっちゃうくらい、きもちよくして。タケルちゃんになら私、何されたっていい」
入念に乳房をこね、かりかりと指先で乳首を擦りながら、何度も純夏とキスを交わす。小さく喘いで身体をよじらせながらもオレを求めるかのように、純夏は薄く毛の生え揃った恥丘をこちらへ押し付けてきた。くちゅり、と音を立ててオレの腿に擦りつけられる純夏の愛液。口腔愛撫に興奮を覚えていたのは純夏も同じだったらしい。準備は万端、とばかりにそこは熱く濡れそぼっていた。
「どうされたい?」
「前から、んっ、して。タケルちゃんに、ぎゅぅーってされながら、したい」
「分かった」
上手に体を入れ替え、純夏を仰向けに寝かせる。枕に頭を付けた純夏が真っ直ぐにオレを見つめた。
「タケルちゃん……好き。大好き。今までも、これからも、世界中のどんな人よりも、タケルちゃんが大好きだよ」
「純夏が好きだ。純夏と一緒だからオレはオレでいられる。純夏が傍に居てくれなかったら、それはオレじゃないんだ。だから――これからもずっと、オレと一緒に居てくれ」
「……はい」
もう一度口づけを交わし、オレはそのままの姿勢で亀頭を純夏の花弁に宛がう。膣内の柔襞と愛液、そして自分で放った精のぬめりが、再びオレを出迎えてくれた。
「愛してる。純夏」
「タケルちゃぁん、――ああぁぁ……っ!!」
その夜、オレと純夏は何度も繋がった。何度も愛を囁き合い、何度も絶頂に達し合った。
オレは枯れ果てるまで純夏の中に精を注ぎ、純夏は溢れるほどオレの精を飲み尽くした。
めくるめく官能の夜は空が白み始めるまで続き、やがて全てを出し切ったオレは純夏の柔らかさとぬくもりを胸に抱いたまま、うとうとと眠りの淵に堕ちたのだった。