※この作品はR-18です。

とある下品な鎮守府の日常 -とゲちん-   作:ハーメルンkpx

1 / 11
お金は虚であり、実なるものは食べ物である。
食べ物は特に無加工品が良い。


【スカ注意】提督「……待った。集合! 白露型ちょっとマジで集合!!」
ブリッ


夕立「うぅ……グスッ……ひっく……っぽい……」

 

提督「……」

 

 

―コンコンッ

 

 

提督「入れ」

 

白露「いっちばーん!」

村雨「はいは~い♪」

春雨「司令官、春雨たちに…ご用なのですか?」

 

提督「ん、ご苦労。あとは……」

 

 

―キィ

 

時雨「提督、呼んだ?」

 

提督「お前は俺の仮眠室に勝手に入るなと何度言ったらわかるんだ。

   あとなんでそこからなのに一番遅かったの?」

 

時雨「僕が何をしてたか興味があるの?///」

 

提督「……お前たちを呼び出したのは聞きたいことがあったからだ」

 

時雨「いいよ、何でも聞いてよ!///」

 

夕立「っ…………ぅう……」

 

春雨「えっ……夕立姉さん……?」

 

白露「なんで泣いて……」

 

村雨「……提督、これは……」

 

時雨「……あれ? 夕立、口元が汚れて――」

 

提督「待った。先に俺の話を聞いてもらうぞ」

 

「「?」」

 

時雨(……お昼はカレーじゃなかった。

   ――まさかっ!?)

 

提督「……夕立が白状したぞ」

 

 

 

提督「お前たち、食糞してるらしいな?」

 

白露「」

時雨「」

村雨「」

春雨「」

 

 

◇

 

 

春雨「はい! …じゃなくて! してません!はい!////」

白露「なななに言ってっ……!////」

村雨「そ、そんなことあるわけないじゃない!?////」

時雨「夕立! ケアはちゃんとしろっていつも言ってただろう!?」

 

夕立「ひうっ……ご、ごめんなさいっぽい~……」

 

提督「……もうボロ出てるけど、さっき言質取ってるから逃げられんぞ」

 

 

◇

 

 

提督「――おぉい……こら、抱きつくなって……。

   だから後でな、って言ってるだろ……」

 

夕立「もー。あとどれくらいっぽいー?」

 

提督「――っ! あ、あぁ~……そうだな……」

 

提督(てかこいつ、今日は一段とまた…………ん?)

 

提督「……待て夕立。ちょっとこっち向け」

 

夕立「ぽ、ぽい……?///」

 

提督「……さっき昼って、カレーじゃなかったよな?

   ニンジン……はあったけど……赤いのはそれとして、

   なんだこの茶色いの」

 

夕立「」

 

 

◇

 

 

提督「――……そのあと問い詰めたら吐いた。

   ご丁寧に姉妹まで巻き込んでな……。

   ……吐きたいのはこっちだっての……」

 

時雨「夕立……」

 

夕立「うっうっ……」

 

春雨「」

 

村雨「……提督も村雨の、ちょっと良いチョコ、食べてみる?

   甘くなくて、すこーし苦いんです。うふふ…………」

 

提督「ひどいごまかし方やめろ! あと開き直るな!

   すこーしとかも絶対ウソだろそれ!」

 

 

◇

 

 

提督「あ~もうほれ、夕立もいつまでも泣くなって……。

   問い詰め方が荒かったのは謝るからさ……」

 

夕立「うぅ~っ!」

 

―ダキッ

 

「「!!」」

 

提督「おまっ、ちょ」

 

―スリスリスリ

 

提督「」

 

夕立「ぅ~……」

 

白露「……」

村雨「……」

春雨「……」

時雨「新手のマーキングかよ、くそ…………糞っ……!!」

 

 

◇

 

 

提督「今までホントごくたま~に感じてた口臭は

   本人の問題かと思ってこれまで知らぬ顔してきたが……」

 

※上着は脱ぎました。

 

 

「「…………」」

 

提督「……そういう事情だったなら、さすがに見過ごせんでしょこれはもう……」

 

「「!」」

 

提督(……ん?)

 

提督「……あっ、そういや確認してなかった。

   これも聞きたくないけど、もう頑張って聞いとくわ……。

   ……山風はどうなんだ……? 今遠征で出てていないけど……」

 

「「…………」」

 

提督「……おい。……山風は最近来てくれたし、あいつとはまだ距離あるし、

   あんまり面と向かって喋ったこともないから、

   口臭じゃ判断つかないんだけど……」

 

白露「……や、山風はちょっと気難しいところがあるけど……。

   ……うん、それでもやっぱり山風も、

   あたしの可愛い妹であることには変わりないよ!」

 

提督「微笑ましくていいけどさ。今そういう感じの話はしてないよね」

 

時雨「山風は一人でいることが多いね」

 

提督「知ってたんならもうちょい歩み寄ってやれよ、姉ちゃんだろ……。

   俺の周りで変なことばっかしてないでさ……」

 

夕立「話すとあれでけっこうコロコロ表情変わるっぽい」

 

提督「ああ、いいね! そういうとこやっぱ流石だよな夕立は!

   そのまま良いお姉ちゃんでいてやってくれ」

 

夕立「ぽっ!? ……ぽーい!!////」

 

時雨「……」

 

春雨「春雨の、おいしいって言ってくれました、はい!///」

 

提督「春雨の春雨を? ……ん? いやどっち?」

 

村雨「えっと……あ、山風はストレス抱えてるとき抜け毛がひどいです!」

 

提督「それは知ってる。尻餅つきそうなってたときに慌てて支えたら頭に触ってて、

   ふと気付いたら俺の手が緑色になってた。

   ……すごい俯いて歩いてたんだよなぁ……」

 

 

◇

 

 

提督「――って、そうじゃなくてだな……。

   ……いや、もういいわ。なんかもう察したわいろいろと……」

 

「「……」」

 

提督「……えーっと……とりあえず、お前たち座れ。

   そこの来客用ソファーでいいから。

   時雨、悪いけど、人数分お茶出してくれ。

   入り浸ってるんだから勝手は知ってるだろ?」

 

時雨「わかったよ。提督はミルクと砂糖は?」

 

提督「? いや俺いつも煎茶なんだけど。知ってるよね?」

 

時雨「そうだけど、この際だし、せっかくだからさ。

   たまにはホットう……チョコレート、なんてさ」

 

提督「……」

 

時雨「どうする? ココアパウダーと うん……チョコだけでってのも乙だよ」

 

提督「全員、煎茶を飲みなさい。

   今せっかくとか意味わからんから。何のせっかくなの」

 

時雨「…………チッ」

 

提督「開き直られるとマジで怖いからやめてね」

 

 

◇

 

 

―ズズッ

 

白露「いっちばん! ――あつぅーーいっ!?」

春雨「ひゃうっ! 姉さん大丈夫ですか!?」

村雨「なんかお腹の調子良くなりそう……」

夕立「実際、効果あるっぽい。睦月ちゃんが言ってた」

村雨「へぇ~」

 

時雨「お通じ……じゃなかった。お通しも持ってきたよ」

 

提督「ん。ありがとう」

 

提督「……なにこれ。なんで羊羹こんなに崩れてんの?」

 

時雨「……あーごめん。それ切るの失敗しちゃったんだ」

 

提督「俺のだけ?」

 

時雨「うん」

 

提督「そうか」

 

時雨「……」

 

提督「……でもこれ、素手で触ってるよね。

   切るうんぬんじゃなくてさ。捏ねたのこれ?

   所々指の形あるじゃん。故意にやらなきゃこうは――」

 

時雨「僕、不器用だから」

 

提督「そうか」

 

時雨「うん」

 

提督「……スンスン……」

 

時雨「……」

 

提督「……羊羹だなぁ……」

 

時雨「だからそうだって。何言ってるのさ。変な提督」クスクス…

 

提督(変なのはこの妙に巻いてる羊羹の形だろ。あとお前とお前の姉妹)

 

 

◇

 

 

―カチカチ

 

提督「……ん~、とりあえず……。

   ……俺はそもそも詳しくはないから、ネットで今ざっと見てるんだけどさ」

 

「「……」」

 

提督「……まぁ、原因とか一概には言えないっぽいなこれ」

 

村雨「……例えば?」

 

提督「んーと……

   ①お腹が空いてる

   これはいつも定時で食堂でご飯食べてるし、ないとは思うんだが……。

   駆逐艦だし。それにお前ら、よく姉妹で間宮行ってるよな?」

 

白露「行くよー!」

夕立「夕立は吹雪ちゃんたちともよく行くっぽい!」

 

提督「だよな。そこそこの頻度で俺にタカりに来るもんな。

   だったら……

   ②栄養が足りてない

   そのため補食行動を……ってこれもない、はず……。

   間宮も鳳翔もその辺りには抜かりないはずだしな。

   ③いつもの味に飽きた

   これもないだろ。日替り定食とかもあるし。

   足柄みたいに頻繁に同じの食べてる奴もいるけど、

   それは本人が好きだからなわけで。

   ……ん~……?」

 

村雨「ご飯以外で原因ってあるのかしら……」

 

提督「微妙に他人事かよ。

   誰のせいで執務の時間削ってこんな事してると…………お……」

 

春雨「司令官……?」

 

提督「……あったわ。食事以外。

   ④かまってほしい

   から、相手をしてほしくて食べて気を引こうとしている……」

 

「「っ!!」」

 

提督「……これは普通にないなw」

 

「「えっ」」

 

提督「てかやばすぎだろwww気を引きたくてアレ食べるとかwwww

   いやぁ、ぶっ飛んでんなぁ……w

   まぁそもそもお前らの場合は目の前で食べるわけでもないから、

   やっぱりこれも該当しな――」

 

「「…………」」

 

提督「……ん?」

 

春雨「ぁっ……ぅ……」

 

時雨「…………あのさ、提督。その……④番がない、っていうのが

   正直……たぶん僕たち全員だと思うんだけど……、

   えと……よく、わかんないんだけど…………意味が……」

 

提督「……?

   いやだって、俺しょっちゅうお前らにかまってあげてるじゃん」

 

「「……は?」」

 

提督「えっ」

 

時雨「……待って、提督。そこちょっと……。

   もうちょっとだけ説明をお願いしたいんだけど……」

 

 

◇

 

 

提督「説明って……てか今日だってそうだろ。

   夕立と遊んでやってたし、

   何なら今だってこうしてお前たちに時間を割いてるじゃないか」

 

「「……」」

 

提督「……あれ?」

 

時雨「……夕立、僕たちが呼び出される前って、

   遊んでもらってたの?」

 

夕立「……遊んでもらってないっぽい……」

 

提督「……えっ?」

 

夕立「提督さんはずっとお仕事してたっぽい……」

 

提督「……」

 

 

◇

 

 

時雨「……まぁ、執務の邪魔をしてたってところは

   夕立も悪かったとは思うけど……」

 

白露「今のこの時間もどっちかっていうと……」

 

村雨「元々、私たち艦娘のメンタル・コンディション管理は

   監督官である提督の業務の内に入ってるって、

   前に大淀さんが……」

 

春雨「それもなんていうか、その……えっと……」

 

提督「……」

 

春雨「っ……そのっ……ぇ……と…………は、ぃ……」

 

時雨「……いいよ、春雨。言っても」

 

村雨「もうこの際よ、春雨」

 

春雨「は、はいっ……。

   し、司令官には、日頃からお気遣いいただいて、

   お声もかけてもらって、あの……いつも私たち皆のことを

   気に掛けてくださって、ありがとうございます!

   本当に助かっています!」

 

提督「っ……お、おぉ……なんだ、びっくりしたよ。

   そういう話か。いやまぁ、それは鎮守府の監督官として――」

 

春雨「で、でも!」

 

提督「ん……?」

 

 

◇

 

 

春雨「……最近はそれも……何と言えばいいか……。

   ……事務的な感じがするなぁって……はぃ……」

 

「「あぁ~……」」

 

提督「え、何そのリアクション」

 

白露「言われてみれば、とかじゃなくてもう数ヶ月前から?」

 

時雨「……2ヶ月と11日前かな。

   僕がはっきりと違和感覚えたときから数えるとだけど」

 

夕立「この前、部屋で吹雪ちゃんたちともその話ちょっとしたっぽい……」

 

春雨「あ、私も輸送任務のとき隊で話題になったことありました……」

 

村雨「……ていうか最近ので私的に、さすがにこれはないかなぁって

   思ってるやつあるんだけど」

 

時雨「あれか……」

 

白露「あー、ね……」

 

春雨「で、ですよね……」

 

夕立「……まぁ、ないっぽい……」

 

提督「ぇ……ど、どれ……?」

 

 

◇

 

 

白露「えーと……KY用紙?」

 

時雨「体調管理表だね。まぁ用途一緒だけど」

 

村雨「あれ、改めてちゃんと初めて見たけど、

   提督が毎日問診しながら書いてたのって、

   あの用紙だったのね」

 

夕立「夕立は後ろから覗いたことあるから知ってたっぽい!」

 

春雨「……あれが今は、印刷して出されてるやつに

   各自で記入しておく形になってるんですよね……」

 

提督「……そ、それが何か……?」

 

村雨「……毎日してくれてたのに、今は顔合わせもなしで、

   ただ自分たちで自己申告で書くだけ……」

 

白露「……なんだかなぁ……」

村雨「……ないと思わない?」

夕立「あり得ないっぽい……」

春雨「……はい……」

時雨「あれ初日のとき、もしかして提督自身が体調不良で

   出られないからなのかなと思って、僕朝から鎮守府中

   探し回ったよ。何でかどこにも居なくなってるし」

 

「「……」」

 

 

◇

 

 

提督「……いやあれはだな……その……業務効率化の一環というか……」

 

村雨「……今までずっとちゃんとやってくれてたじゃないですか……。

   多くても一人一人ちゃんと顔色見たりとか……」

 

提督「……い、いやその……何というかここのところ……。

   特に最近は俺自身忙しくなってきてるというか……」

 

時雨「なんだい、それ……。昇進内定でも――」

 

提督「おぉっ、実はそうなんだよ!

   内定じゃなくて本決まりだけどな!ww」

 

「「っ!?」」

 

時雨「――っ!」

村雨「うそぉ!?」

白露「マジ!?」

春雨「お、おめでとうございますっ!!」

夕立「いつからっぽい!?」

 

提督「いやもう本当に最近なんだけどなそれはw

   でもやっとこ俺もついに中堅プロデューサーに――」

 

時雨「……は? プロデューサー?」

 

「「……?」」

 

提督「うん? …………ぉ"……」

 

 

◇

 

 

時雨「――とりあえず一旦話を戻すけど……」

 

提督「ぉ、おう……」

 

時雨「つまり提督はこれといって所用もなく、またとくに意味もなく、

   職務怠慢を仕出かした。

   そういうことでいいんだよね?」

 

提督「いや、とくに意味もなくっていうわけでも……」

 

村雨「え、なになに?」

時雨「何?」

白露「んー……?」

春雨「何ですか……?」

夕立「ぽい……?」

 

提督「……何でもないです。ごめんなさい」

 

 

◇

 

 

提督(なんでいつの間にか俺がこいつらより

   低い位置に座らされてるんだよ……。

   フローリングに正座て……)

 

時雨「――それじゃ、提督にはこれからは心を入れ換えて、

   ちゃんと提督としての職務と僕たち白露型にもしっかりと――」

 

提督(っ!! 冗談じゃないぞ!?

   執務は致し方なしにしても、そんなに時間を

   取られることになんてなったら、

   次のライブイベントがっ……!)

 

―スクッ!

提督「ちょ、ちょっと待ってくれっ!

   お前たちの例のアレについてなんだが、

   はたしてそれは本当に――」

 

時雨「……誰が正座やめていい、なんて言ったかな……」

 

提督「ひっ……」

 

「「…………」」

 

提督「」

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。