NIGHTMARE TACTICS RAPE R.P.G 作:良田両作
第26話_3
「次はニ乃か……我ながら、女の事ばかり考えて情けない……」
シュウの渡された土地や家は600坪もある豪邸というのもあって、セレブが集う住宅街であった。
行き交う人達は礼儀正しいのだが、そこから一歩出ると、外国人が多くなる、移民の人達だ。
「なになに、きちんとルールを守れ!か……ネットを見ると確かに外国人のトラブルは多いらしいからな……」
シュウは少し憂鬱になった、ルールを守らない移民の人たちも俺も一緒ではないか……
「まぁ、俺はやりたいことをやって地獄行きだと思うからな、この世界のあの世を調べてみたが、地獄のほうが面白そうだしな……」
ぼんやりと地獄や王に関する本を探しに図書館でも行こうかな……と思った矢先……
「あら、貴方、ジュウのお友達じゃない?」
「ええと……パーティーで出会った……」
「そう!ジュウの母親の……」
「ゴウダ・アヤカさん……」
「おばさんでも良いのよ!」
スーツ姿でグイグイくる彼女は全然ジュウに似てない、困惑した。
「貴方どこに住んでいるの?近所?」
「ええと……」
「シュウ様!具体的な住所を言うのはいささかまずいかと……」
テレパシーで高雄が言った、慎重すぎるかもしれないからこう言って誤魔化した。
「ええ、近所です」
「そうだわ!今ジュウは旅行に行って居ないのよ!ジュウの事で聞きたい事があるの!美味しいケーキもあるから今から行きましょう!」
どうすれば良いんだ……?断るべきか?
「いえシュウ様、ここは話を合わせましょう断るとイメージが悪くなります、相手側の情報を聞き出すのも手かと……」
「まるでジュウの野郎がスパイのターゲットみたいじゃないか……」
「事実そうですよ、彼はこの世界ではVIPなのですから……」
渋々、付き合うことになった。
彼の豪邸と比べても遜色はなく、むしろ大きく感じた、庭も季節の樹木が植えられており、その季節になれば綺麗な花が咲くのだろう、無論、植木屋さんなども呼んでいるのだな、とシュウは思った。
家の中も豪華な内装で様々や絵画や銅像があった、そして彼は一つの銅像に着目した。
「それはね、私の書いた小説の中に出てくる勝利の女神像よ」
「恋愛小説を書いていると聞いてましたが……」
「それもやっているけど、私が書きたいのはバトル……もっと言えば人間を描きたいのよ」
「人間……?」
彼は客室に案内され、椅子に座った。
彼女が着替えてくるまで待つ。
お手伝いさんが用意した紅茶とケーキが運ばれてきた、絵画や本棚にある本を確認していた。
「あまりキョロキョロすると田舎者に思われるな……」
「どうぞお召し上がって」
彼女はラフな私服に着替えて部屋にやってきた。
「あの子が、友達を作るなんて珍しいのよね、ずっと本とゲームばかりやっていたし、最近はガールフレンドもできたみたいだけど……」
「はぁ、そうなんですか……」
あのナイーブというか繊細というか、シャイというか、いきなり出会って母親に対してあんなに悪態をついていたのはよっぽどストレスが溜まっていたんだろうな、と考えていた。
「オンラインゲームの中とはいえあの子が友達を見つけるなんてお父様やおじ様も名采配だと思うわ」
「あのゲームは本当に凄いというか、もう一つの現実の世界に思えてくるんです」
「そうね、何度かやってみたけどあれは素晴らしいわ、辛い現実を忘れる為にハマって社会問題にもなったし」
「……そうなんですか……」
「貴方、どこの学校に通っているの?」
「いえ、僕はムクアグループのバーチャルリアリティー開発部門のテストプレイヤーです」
「……ふ……ムクアも甘くなったものね……テストプレイヤーならば社会問題を知っていてもおかしくないし、年齢を見ても学生か若い社会人にしか見えないのにブラブラ外を歩くのはおかしいわ」
「シュウ様!いけません!理由をつけて帰りましょう、なんとかして……」
するとぶっつりとテレパシーによる通信が切れた、恐らくはジャミングであろう、完全にしまった、はめられたな、と思った。
「貴方は何が目的なの?貴方には血の匂いがする、だけど敵意や悪意を感じない……」
なんて強力な力の持ち主なんだ、あのジジイ達に注目しすぎて油断したな、と思った。
「別に何もする予定はありませんよ、この世界ではね……」
「この世界……なるほどそういうこと……」
強力なテレパシーだから嘘をつけば直ぐにバレる、つけ焼き刃のマニュアルなんて役に立たない。
「もし仮に僕に敵意や悪意があったらとっくに逃げるか暴れるかしている、この世界をめちゃくちゃにしたいと思うほどアホじゃない……」
R国の悲惨な昔を思い出した、それに比べたら些細なものだ。
「……!なるほど……!大変だったのね……」
その時シュウは初めてケーキを食べて紅茶を飲んだ、主導権を握ったわけではないが、少なくとも拷問や殺すつもりはないだろう。
「……この世界はあまりにも恵まれている……俺が惨めに感じるほどにな……」
俺、僕、と一人称が定まらない、少し動揺しているのだ。
「この世界世界にも貧しい人やそんな土地は幾らでもあるわ……だからこそ、この日本に来るのよ……」
「この世界にも闇があるというのか……」
「大げさな言い方をすればね、でもこの世の闇を集めて、これが現実です、と言うのは違うわ」
この女……いやこの人は一見派手で浮世離れした人間だと思っていたが、そうではない、現実を見ている、というよりも世の中の様々な視点を見ているのだろう。
NTRRPGだって完璧なゲームや世界ではない、セックスをしないと睾丸が爆発するって一体なんなんだ。
「フフフ、アハハ、そんなのあるんだ……w」
流石に気恥ずかしくなる、恥の概念自体ちゃんとあるのだ。
「話を聞いてみると、貴方良い人とまではいかないけど、本当にこの世界では害悪をなす人間ではなさそうね……」
ふと、自分の父親を思い出した、この圧倒的なプレッシャーにどこか懐かしさを感じたがすぐに思い出した、人間牧場を経営していた父親だ、寧ろ自分が殺したので今はもういないが……確かに殺人を犯しているので善人ではない、が、だからといってこの世界でそんな事をするつもりはない。
「じゃあ聞くけど、貴方は何がしたいの?」
その瞬間自分でも信じられないくらい早いスピードでそれを言った。
「僕は……」
その後市場や博物館などを見て、ミーゴのホテルにジュウは撮影許可が下りていた、テンが撮ったカメラだけではなく、カバンにある隠しカメラや超小型ドローンなどで撮った写真を見ていた。
「許可が下りない場所はハリボテじゃねーか……」
撮影許可が降りた市場の値段はとても高く、庶民には買えない代物だとダーニャさんに言われた。
要するに観光地に向けに作られた半分セットのようなもので、買う人は軍人や政治家などのエリートの連中が買う代物だ、しかもそれは日本では格安で買えるものばかりだ。
「ダーニャさんがこの国を捨てる理由が分かったよ……」
テレビでは所謂「大本営発表」と大してかわりないニュースが流れ、キンゾーの街で見た舞台がやっていた、具体的な内容は途中なのでよくわからないが、書割やハリボテという点ではかわりがない。
「こんな国にいて幸せになれるかよ……」
「そろそろ、夕食の時間じゃな……」
三人はホテルの一階に降りて、レストランに向かった、ダーニャさんは既にいた。
天井はきらびやかなシャンデリアが並び吊るされ、テーブルもズラッと並んでいるが、人が少ない、オフシーズンではないそうなのだが、年季の入ったホテルと言う以外にも理由はありそうだった。
廊下には消灯時間の張り紙がしており、ジュウは「みみっちい」印象を受けた。
フランス料理の形式に近く、オードブルやサラダ、パン、魚料理、肉料理が運ばれる。
「なんだか、味が少し薄いね……こういう味付けなのかな?」
テンが聞いた、すると次の瞬間、怒号が響いた。
「おい!なんだこの酒は不味いぞ!」
向こう側のテーブルで何やらトラブルが起きていた。
「止めに言ったほうがいいんじゃない?」
ジュウは言った、しかしタツとダーニャさんは彼を制した。
「プロのホテルマンに任せておきましょう」
「そうじゃな、もう少し様子を見よう」
「おいこら!こんな安酒じゃ上手く酔えのじゃ!」
「お客様……大変申し訳ないのですが、他のお客様の迷惑になるのでもう少し声を小さくしてほしいのですが……」
「やかましい!飯もまずいし!どうなっとんのじゃ!このレストランは!」
「ですから……配給の事情によって……」
「五月蝿い!」
その瞬間軍人はワインが入っていた、酒瓶の口を持ち殴ろうとした。
「そこまでにしといたほうが良いぞ……」
瞬間移動したかのように、タツはその腕を持った、見かけによらない膂力で軍人もたじろぐ。
「暴力を振るわなければ美味しいワインを奢ってもいいじゃがのう……」
それはワイロを送ろうか?と言っているように聞こえた、目は笑っておらず、生殺与奪の権利は彼が握っているように思えた。
「そ、そうだな……」
流石に軍人もたじろぐ、ただの老人ではないということに気がついたのだ。
「食事の邪魔をしたのう……」
「飯が不味くなったよ……」
「元々薄味だったのがさらにね……」
「やはり配給が滞っているようですね……」
「そう思って、醤油とかソースとか持ってきたのじゃ……」
懐からそれを出したが三人は呆れた。
「薄味には慣れているんだけどね……」
そういいつつも、醤油や味の素をテンはかけていた。
「つくづく、この世界がイヤになった……」
大浴場もボイラーの燃料を節約するために早めに入って小声でそうつぶやいた。
「あいつが目を輝かせていたような気がするが、こういうことだったんだな……」
不味いおやつ、不味い飲み物、不味い食べ物、娯楽は乏しく、核エネルギーすら存在しない、アルファ世界はいずれ月や火星、水星や金星、木星に向かう計画を立てているが、そんなものはなく、車で例えるなら自動電気自動車と蒸気自動車ぐらい差があるように感じた、雲泥の差だ。
体を洗い、さっさと着替えて部屋に戻る、サウナは趣味ではないのだ。
「……いけない……すっかり映画を見た後、気持ち良くなって、うっかり寝てしまった……」
本来なら敵地のはずなのに、迂闊だったな、と思いつつ笑ってしまった。
「あら?起きたの?宇宙の映画なら「プロジェクトヘイルメアリー」とかこれとかこれが面白いわよ〜」
シュウは様々な本や映画のリストがびっしりあったリストを渡された。
「この響け!ユーフォニアムの続きを探してみます」
少し読んでみたらめちゃくちゃ面白いと思ったので、アニメとかコミカライズとかも触れたくなった。
「そう、本当によかったわね……良かったらご飯を食べていく?ジュウの事がもっと聞きたいの?どんな女性が好みとか……」
すっかりジュウの母親であるアヤカと打ち解けた、ジュウの話を聞くとビッチに思えた、彼女はすっかり丸くなっていたようだった、まあ10代なのでそういう繊細で、ナイーブというか、複雑な心境になったのだろう。
「いえ……流石にそこまでは……こんな時間なので家族も心配するし……」
「シュウ様!テレパシーが途切れたので心配したんですよ!」
おっとりしたギャルの愛宕のテレパシーの声がする、流石に心配したようだ、となると今まではテレパシーにジャミングがかかっていたのか……と思ったら。
「テレパシー抜きだと本当の意味でゆっくりできるでしょ?」
アヤカはそう言った、それに関しては頭を掻くしかなかった。
「また、来てほしいわ……今度はジュウやテン、お祖父様と一緒にお話をしたいわね……」
「いつか、その時が来たら会いましょう」
それは大分後になりそうだと直感で感じた。
その時玄関のドアが開き、開口一番そんな事を言った。
「何?久しぶりに新しい男を連れ込んだの?」
「アイ、挨拶もしないでそんな失礼な事を……!」
確か、アイドルを目指しているというアイと言うジュウの妹か、と思い出した。
「君ね、もし仮にそうだとしても、そんな事をいちいち言うもんじゃないよ、それに僕は本当にお母様と何もしていないよ、袖振り合うも他生の縁というし、他人に対してそんな事言うのはみっともないよ」
人殺しの俺が説教するのもなんだか、とは思ったが、無礼としか言いようがない態度にゴウダアヤカ邸を後にした。
「すぐに向かいますので来てください、上層部の一人がお話があるそうです」
高雄からのテレパシーだった、そして高級リムジンで、高雄、愛宕、摩耶、鳥海の4人も乗っていた。
「なんだ、本当に早くくるとはな……」
「流石に上層部の一部も動揺したというか、不安を隠せないようです」
高雄はそう言っていた、彼女自身少し動揺しているようだ。
「安心しろ、何もされてない、本当だ」
「私達に言うよりも、上層部の一人、太田常務に言ってください……」
「太田……何?」
「太田和子です」
「まるで政治家みたいな名前だな」
少し場の空気が和んだ、そこで彼はそこであったことを一通り話した。
「……何が目的なんでしょうね?」
鳥海が聞いた、ストレートにシュウはこう言った。
「ゴウダアヤカには最初は敵意みたいなものを少し感じたが、話し合った結果それはなくなった、俺の考えでは品定めしていたと思う」
「私達がついておきながら、貴方を危険に晒して申し訳ありません……」
「恐らくは、彼女は俺が断ってもなんだかんだ理由をつけて、俺を見抜こうとしていた……だから気にすることはないよ」
そう言っても彼女達は珍しく全員気落ちしたままムクアグループの中でも重要なムクア製薬に向かった、エレベーターで最上階近いところで降ろされた。
「ここはVIPなどを接待する階ですね」
高雄の説明通り企業のオフィスルームというよりかはこの前行ったホテルに近い印象の廊下だった。
「この世界では馬鹿と煙は高いところに昇るということわざがあるらしいが、偉い人もそのようだな」
誰も彼の言葉に笑うことはなかった、シュウは更に大きな扉の前でこういった。
「この前の説明ではムクアとゴウダカンパニーとやらは仲がいいのに、何をそんなに恐れているんだ?」
「それは私が説明いたしましょう」
摩耶と鳥海が2人でお辞儀をしながら左右の扉を開けると同時に、綺麗な声がした。
声の持ち主はかなりスラリとした若い女性、何歳かは分からないが20代前半だろうか、長身でありながら出ているところは出ているナイスバディだった。
部屋も単なる広い会議室ではない、まるでホテルのように
「御夕食の前に呼び出してもらって申し訳ございません、私の名前は太田和子、ゴウダ製薬の専務です」
名刺を渡された、名刺というものを作ったことはシュウには当然ながらない、それをスマートフォンのカバーに入れた。
「コウ・ジン・シュウです、こんなことならゴウダ家の夕食に呼ばれたほうが良かったかな」
未だにジョーク混じりで会話をしているが、4人の顔が真っ青になっている、どうもタメ口で会話できるような人間ではないというのは立ちふるまいから分かった、恐らくはゴウダジュウ以上ゴウダアヤカ以下の能力者ではあるが、戦うことは当然の事ながら得策ではない。
「系列のホテルから夕食をお持ちします、メニューをどうぞ」
メニューはいくつかのコースがあるが一番高いメインディッシュが牛と豚、2つのコースを両方注文することにした。
「なんかスゲー疲れているし、食べたほうが今後の身のためだと思いまして……」
「どうぞ構いません、直ぐにお持ち致しますから……」
改めてシュウは一つの疑問が浮かんだ、ちょうど良い機会だ聞くことにしよう。
そして本当に早く料理が来た、恐らくは両方作り置きしていたか予想していたのであろう。
「いだきます」
そう挨拶を言って、食事を始めた。
「さっきの質問です、ゴウダグループとは何ですか?」
慣れない丁寧語を使いながら、質問をした、いつの間にか高雄達四姉妹は料理が来たあたりで消えていたが、どこか別の部屋にいてモニターでも見ているのだろう。
「ちょうど会うタイミングを図っていたのですが、まさか彼女が会いたいと思うとは、我々の予想の範疇を少し超えていました」
「別に企業秘密を言った覚えはありません……」
「いえ、滅相もない……最初の質問になりますが、ゴウダグループを語るにはまず、この世界の成り立ちを知らないといけません」
天井から巨大なスクリーンが降りてきた、部屋が暗くなり、間接照明だけになったが、構わず食事を続けていた。
「これが地球、私達のいる世界です」
コンピューターグラフィックスで作られた地球が映し出される。
「そして、それをささえるのが管理者を始めとする能力者です」
地球が巨大な皿に乗り、それをささえる巨大な柱の周りに、それよりも細い柱が複数支えていた。
「質問がある、能力者というのはどうやって生まれるんだ?」
「いい質問です、まずは天然で生まれるケースもありますが、能力者が能力者を覚醒させるというケースもあります」
「それはジョジョの奇妙な冒険みたいにディスクを入れたり、弓矢で目覚めるみたいに?」
「それに近いですね、もっと言えば、ドラゴンボールでナメック星の長老に覚醒してもらった事が一番近いでしょう」
「すると俺のケースは……」
「はい、NTRRPGは能力者覚醒の為のゲームです」
「ジュウがバージョンアップしているとか言っていたな……」
「彼がやっているゲームと貴方がやっているゲームは少し違います、チェスと将棋の違いと言いましょうか……」
「なんでそんなめんどくさい事をやっているんだ?似たようなゲームを運営するなんて手間のかかる事を」
「もっと言えば、Rの世界の出身のと言えばわかるでしょうか?」
「Rの滅亡と関係があるのか?」
「あります、約80億人の人類、それを少しでも救いたいんです」
「奇遇だな、俺も同じだ、どうすれば良い?」
そういいながら彼はご飯とステーキを食べていた、頭をフルに使いながら会話しているせいか糖分などを欲している。
「この2つの世界だけではなく、無数の並行世界があります、その中から友好的な世界と協力して、大規模な移民の計画を予定しております」
巨大なモニターから無数の並行世界を表すまるで星座のようなものが現れた、その中心に「α」と書かれている、他の星のようなものにも名前が数字がある。
「それで幾つくらいだ?」
「今のところ5つぐらいでしょうか、他の世界と戦争をしていたオメガの世界ですら動き出しているのですから、今後も増えるでしょう……」
「それだけじゃ足りない、プランBも必要になると思う」
デザートが運ばれてきた。
ムクア製薬のビルでの豪華な食事を終えて、彼は和子と一緒に高級リムジンでとある場所に向かっていた。
「一体どこに向かおうとしているんだ?」
「クイズです当ててください……」
「せめてヒントをくれよ、俺に関係あることか?」
「そうです、そして我々の始まりの場所と言っても過言ではありません……」
「えらく大きく出たな……まあ世界の滅亡が確実だからそりゃそうか……」
車は大きな駐車場に止まった、夜風に当たりながら彼はキョロキョロと周辺を見た、閑静な住宅街に何やら博物館か美術館のような、和様式の建物がある。
「二ノ宮ムクア記念館」正面の看板にそう書かれてあった。
「この手の建物に行ったことがないのだが、なかなか面白いな……」
「貴方様はムクアのトップにいずれなるお方……ムクアの歴史だけではなく、経営、芸術、教養、帝王学を学んで王にならなければ……」
「お手やわらかにな……まさかムクアの歴史を教えるためにわざわざ夜中にここに来たのか?」
「ご冗談を……」
記念館の中央にある部屋、和洋折衷の建物らしく、元は巨大なリビングだったのだが、銅でできた二ノ宮第二の胸像のプレートを押すと、銅像はズレて隠し階段が現れた。
「まるでゲームだな、偉い人は地下室を作りたいのか?」
何がおかしいのか笑いながら彼はゆっくりと降りた。
「少々足元が暗いので、お気をつけください」
和子はそう言った。
「これは凄いな……」
そこは巨大な研究室のようだった、複雑な公式がそのまま残っている黒板に様々な本が並べられている本棚、フラスコなどの化学用品、お世辞にも上手いとは言えない何やら暗号で書かれた書類など、主のいないアジトに圧倒された。
「これは……一体……」
その研究室で一番目についたのが巨大な丸い鏡だ、2メートル以上あるだろうか、明らかに違和感があるというか、この研究をしていたのは明明白白だった、巨大な鏡ではなく、それをささえる柱に触れる。
「おおう、なんだこれは……」
「二ノ宮第二様が亡くなって、この鏡は一切反応しなかったのに……やはり貴方様は……!」
「なんだこれは……」
5人の少年少女が彼の目の前に立っている、1人を除いて、どこか大魔王の彼に似ていた、そしてそのうち1人が彼を攻撃した。
「まさか……俺の子供たちが敵対するのか……?」
「これは未来予知の鏡、これを使って第二様はムクアグループを大きくしたのです、けして「ありそう」というものではありません確実に起こるのです……」
「ふむ……そうか……」
「ほら、これをご覧ください、彼らの後ろにいるのはゴウダ・ジュウですね、彼はゴウダグループの一員、今は協力関係にありますが、我らの覇道を邪魔する可能性は高いと思っていましたが……」
そこには大人になった彼がいた、満身創痍で傷だらけでボロボロである。
「そんな事は俺が決めることであって、お前らが決めることではない、あいつが敵になろうが、子供が敵になろうが、俺のやるべきことは決まっている……」
そうはいいつつも内心はどういうことなのかさっぱりであった、しかもこいつの言っていることも確かではない。
鏡はプツンとテレビモニターの様に切れて元の大きな鏡に戻った。
「……帰る……もうここにはようがない気がする……」
「ええ……ええ……幸いなことに、鏡の内容は映像に撮っております」
「随分と準備がいいんだな……」
再び高級リムジンに乗って、自宅に帰ることになった、11時過ぎだったが、4メイドは彼の帰りを待っていた。
「おかえりなさいませ、ご主人様」
「俺は今日は疲れた……何かつまみとジュースを持ってきてくれ……」
色んな事がありすぎて、脳の処理が追いつかない、そんなイメージだった。
軽くシャワーを浴び、ガウンを着て、コーラとポテトチップをつまむ。
「今日は私も泊まりますわ……」
ようはセックスをするということだと判断した、改めて彼女達は異常だと気付かされたが、もしかしたら……という疑念が抱かれた、それはそれとしてすることはする。
大和の服装は大和はさっきのとは打って変わり、落ち着いた私服に身を包んでいた。
身体を包むのは、柔らかなアイボリー色の縦編みセーター。襟元までゆったりと覆う生地には縦方向の編み目がくっきりと走り、暖かみのある素朴な雰囲気を漂わせている。長い袖から覗く指先も相まって、普段の凛とした佇まいよりずっと親しみやすく見えた。
長い黒髪は背中へ流し、服装に合わせるように飾りも控えめだ。下にはミニスカートを合わせている。
戦艦「大和」とムクアグループの「太田和子」しての二足の草鞋を威厳を知っている者ほど、その穏やかな私服姿には意表を突かれるだろう。どこかのお嬢様が休日の街へ出かけるような、上品で柔らかな装いだった。
無論その乳房は豊満で大きい、お尻も大きく、大和撫子の色香を供え、大魔王コウジンシュウをその場にいるだけで誘惑しているようだった。
「まずはパンティーを見せてくれ……♡」
「承知いたしました♡」
大和は言われるがままにパンティーを降ろす、文字通り大和撫子に相応しい、桜色とピンクが混じったそれを嗅ぐ。
「嗚呼、いい匂いだ……」
スカートをたくし上げ、髪の毛と同じ色のアンダーヘアがあらわになる。
「クンニしてくださいと言っているようなものじゃないか♡」「はぁ、はぁ……はぁあああ……!はぁ……」
「すごい……すごいの……♡」
「うわぁ……」
「私達は貴方のものです身も心も捧げます……♡そこ!♡そこは弱いのです!♡」
彼女の秘密の花園を舌でいじる、不思議な感触があると思ったが、処女膜だと気がついた。
「まさかバージンだったとは、それでこのスケベさとは……?」
「はぁ、はぁ……はぁあああ……!はぁ……」
「すごい……すごいの……♡」
「うわぁ……」
「私達は貴方のものです身も心も捧げます……♡そこ!♡そこは弱いのです!♡」
彼女の秘密の花園を舌でいじる、不思議な感触があると思ったが、処女膜だと気がついた。
「まさかバージンだったとは、それでこのスケベさとは……?」
「お前ら、本当は何なんだ?」
「はぁ、はぁ……それは……!」
「まあいい、後で聞く……」
ペニスを挿入する。
「ああ、はぁ……♡」
「すげえ……やわらかい……」
「もっと……もっと激しく……♡」
「へへっ……そう言うのか……♡」
「んぐっ……♡ああ……!おしりが……♡」
「もっと激しく……♡もっと激しく動かして……♡」
「いい子だ……♡」
「もっともっと♡」
腰を振るたびに、大和のおっぱいは揺れる、母乳が垂れる。
「嗚呼、だめだ、もう限界だ……♡」
「中に出すんだ……♡」
「ふおおおおおおおおおおおおおおッ!」
「ああああああああッッッッッッッッ♡」
濃厚な精液を彼女の中に注ぎ込む。
「はぁ、はぁ……♡」
「無論こんなモノで終わるわけがない……♡」
魔王は彼女の唇を奪う、舌と舌、唇と唇、唾液と唾液が混じり合う、夜は始まったばかりだ。
彼女を膂力で持ち上げ、洋風の休憩室から和室の寝室に向かう。
「素晴らしい力とテクニックですわ……♡」
古風で落としやかなその声はますます彼を勃起させる、和室にして正解だった、シュチュエーションが大事だ。
「フフフ、まるで赤ちゃんみたい……♡」
「高雄、愛宕、鳥海、摩耶のおっぱいもなかなかのものだったが、おまえのおっぱいもなかなかのものだ……♡」
薄いピンク色の花びらを指と舌でいじる、彼女は時々ビクンビクンと電気が流れるように快楽を感じる。
「武蔵、陸奥、長門、金剛四姉妹あたりのおっぱいもおすすめですよ……♡」
「それは楽しみだ……♡」
セックスの時に他の女の事を言っても文句一つ言わないとは……!なかなかできた女じゃないか……!
「夜戦の攻守交代、もしくは夜の燃料補給いたしません……♡」
「なぜする必要がある……?♡」
「それは貴方様を強くするためですわ……♡私達艦娘の力を……♡」
「そう言えば結城明日奈を無理矢理レイプしたら剣術が上手くなったような気がするな……♡」
「気の所為ではありません……♡キチンとステータス画面を見てください……♡」
彼女はそういいながら、唇と口と舌で口淫を開始する。
「暫くの間、見てなかったが、確かにステータスは上がっているな……♡」
「太くておっきい……♡」
処女であるはずなのに、ハッキリと大人の女のテクニックで両手と口で彼を責める。
「女とやればやるほど強くなる、そういうシステムですから……♡」
「ああ、そんなことを言っていた奴がいたなぁ……」
名前も顔も思い出せないが、そんなことはどうでもいい。
今はフェラチオを楽しむとしよう。「ああ……♡もう限界だ……♡」
「出していいですよ……♡」
「出すぞ、今に出すぞ、お前の顔にぶっかけるぞ……♡」
「ふうううううううううううううッッッッ!」
「ぐっ……ご、ごくり……♡」
「ぜんぶ、飲み干した……♡」
「もっともっと♡」
「もっとください♡」
「ああ、いいだろう……♡」
「はぁ、はぁ……♡何度でも……♡」
「そのうち、おまえの言っていた仲間とやるのも悪くはないな……♡」
「ええ……♡それはいいかもしれません……♡」
「では今夜は『大和』としよう……♡」
「ええ……♡」
「では、大和……♡もう一回やるか……♡」
「はい……♡」
「大和」
「はい……♡」
「大和、大和、大和、大和、大和、大和、大和、大和、大和……♡」
「お前は俺のものだ、俺のオンナだ……」
「ええ……♡ あなたのものですわ……♡」
彼の言葉は、もはや疑いではなく、彼女の存在を定義する真実となっていた。大和の瞳は、先ほどまでの理性的な光を失い、ただ快楽に蕩けきる獣のような輝きを湛えている。彼女の喘ぎ声は和室の障子に共鳴していた。
その音をじっと高雄、愛宕、鳥海、摩耶も聞いているのだろう。
隣の部屋からかすかに聞こえる、彼女たち自身の息遣いや、抑えきれない嗚咽。だが、誰も来ることはない。これは彼ら主と僕の、聖なる儀式であり、他者が口を挟む余地などないのだ。
「大和、もっと声を出せ……♡ お前の喜びを、俺に聞かせろ……♡」
「はっ……♡ はぁああああッッッ!♡ すごい……♡ あああ……!♡ 貴方様……♡ 貴方様ぁあああッッッ!♡」
彼の要求は、彼女の最も深い部分にある、従順さを呼び覚ました。彼女はもう、ムクアグループの専務でも、戦艦「大和」でもない。ただの、彼の性欲を満たすための女、一個の肉欲塊に成り下がっていた。しかし、その姿は、かえって彼をより一層昂ぶらせた。
「もう終わりか?♡」
「いえこれで終わりではありません♡」
「ダウンしたら高雄に交代するつもりだったがな……♡」
大魔王シュウは彼女のヴァギナに己の棍棒のような弾丸を装填させた。
「……♡ワタクシをおとしてください……!!♡♡」
処女膜を一気に破る音がした、高雄たちも濡れた。
「ああ、そうです魔王様!♡ワタクシをおとしてください!♡」「ああ!ああ!あああああああッ!♡」
「ああ、お前ら、本当に、本当に何なんだ……?♡」
「はぁ、はぁ……♡私達は、貴方様のために……♡作られた存在……♡」
「まあいい……♡」
彼女の告白をあえてスルーした。
「お前は、俺のものだ……♡」
「ええ……♡ あなたのものですわ……♡」
「お前の体中を俺の精液で汚してやる……♡」
「お願いします……♡ 汚してください……♡ あなたの印で、私の全てを満たしてください……♡」
「ああ、いいだろう……♡」
彼女の体中を、精液で汚した。顔、髪、胸、腹、足。彼女の体は、彼の精液でまみれて、輝いている。
「今夜はもう寝ろ……♡」
「はい……♡」
大和は彼の腕の中で、満ち足りた表情で眠りについた。
彼は再びガウンを着て、部屋にある冷蔵庫に入っていた炭酸水を持ってベランダに出た、酒のかわりである。
「……おい、高雄、どうなっているんだ……」
彼は彼女を呼んだ、彼女は何時もの魔王城でのメイド服やスーツ姿ではなく、長い黒髪を背中へ流し、深いボルドー色のタートルネックセーター。その上から柔らかなベージュのロングコートを羽織り、濃紺のフレアスカートを合わせていた。黒いタイツに包まれた脚は彼女の脚線美を際立てていた。
やっぱり、という覚悟を決めた顔をしながら彼女はきた、いつになく真剣な表情だ、そのシリアスな表情も何処か色気があった。
「お前達は一体何者だ?それぞれに過去があったと思うが……」
ピロートークでそういうことを彼女達から聞いていたのだ。
「……私達はムクアグループの影の会長、高神修司様によって産まれたのです……今日見た、記念館にもその写真はありましたでしょう……」
「ああそんなものあったかもな……」
彼女はスマートフォンを取り出し、昔の写真取り出した。
「百年前か?これは……?案外普通そうな男だな……」
「そもそも艦これは大昔のゲームです……私達はそのデータを卵子に移植して産まれたのです……」
「遺伝子操作みたいなものか……」
「確かに私は作られた存在、ですがそれと同時にシンヤヤシンの記憶を持っているのです……」
「R国のクソさはわかっているようだな……」
コクンと彼女は頷いた。
「私は嘘はつきません……この胸の鼓動を聞いてください……」
彼女は大魔王の右手に自らの胸を触れさせた、心臓の鼓動がする。
「高神修司という男に会うことができるか……?」
「いいえ、彼は事故死です、現在の彼に相当する役職は神崎 修一郎氏ですが、彼も偏屈な人間とされていて、この前のパーティーにも出ず、研究ばかりなのです……」
高雄も困惑している、彼女ですら戸惑うのだから恐らくは大和の力を借りても無駄だろう。
「やれやれ、お前が言うならそうなんだろう……何故俺がこの世界に来たのか分からないのか……?」
「ええ、勿論……ですが、私は確信してます……貴方はあの世界もこの世界も統べる王になると……最初の頃はクリアできるか心配しましたが……」
うっとりした顔を見せる、オンナの顔だ。
「高雄……すまないが、手を外してくれないか……おっぱいは好きなんだが……」
「いいえ……♡離しません……♡既に戦いの準備は整っているではありませんか……♡」
「あ〜♡高雄が抜け駆けしている〜♡」
愛宕がやってきた、その服装は、長い金髪を肩から背中へふわりと流し、白いブラウスの上から淡いキャメル色のカーディガンを羽織っている。下は深いブラウンのロングスカート。足元には黒のタイツだった、矢張り。
ゆったりしたクリーム色の長袖ニットに、柔らかな紺色のルームパンツ。締め付けの少ない服装を好んでいるらしく、袖は手首より少し長い。長い金髪もきっちり整えず、邪魔にならない程度に緩くまとめている。
余裕のある笑顔みせて、魔王を誘惑する。
「せっかくのお休みなんだから、今日はのんびりしましょう?」
「おっぱいだけじゃなくて、私は色んなところ触らせてあげる……♡」
彼の夜はまだまだ終わらない。