僕のちょっとエッチな夏休み~My Erotic Summer Vacation~ 作:浅見智幸
今日は終業式。明日から長い夏休み。
どうして夏休みはあるのだろうか?
僕は思ってしまう。
家にいても退屈。午前中は勉強しなさいと怒られ、よっぽど学校のほうが楽しいや。
「オイッ。藤沢 宿題は?」
「あっ。忘れました」
で、学校はすむ。
【あゆみ】とか言う、成績表をもらって親に見せれば叱られるだけ。隠して見せなければ余計に叱られる。
子供ながらにぼやいている僕は小学6年生。
名前は藤沢修平。成績は中の下。
さあ、明日から夏休みだ。
【あゆみ】を母さんに渡せば、さっさと二階の自分の部屋に行って、ベッドの上でゴロゴロ。
「修平。ゴロゴロしないで少しは勉強しなさいよ」
下から母さんが怒鳴るけど、通知表の事はあまり言わない。親も諦めているのだろう。
歌にもあるけど、ノートや絵日記は真っ白、僕の顔は真っ黒。それでも僕は気にしない。そんな姿にあこがれているから。
それでも、僕は世の中がそう甘くないことを幼いながらも学んでいる。
「うるさい鳥だなぁ・・・・・・」
朝になって、ベランダに寄ってくる鳩の泣き声で目が覚めた。
「修平、早く起きて勉強しなさい」
鳩よりもうるさい母さんの声が聞こえる。
僕は育ち盛りで朝からよくご飯を食べる。
トーストの厚切りが2枚。そして目玉焼きと野菜サラダ。飲み物は健康を考えて牛乳。
ムシャムシャ
口の周りに牛乳のリングをつけながら、少々黒くなったトーストにハチミツを垂らして食べていた。
パンパカパーン
父さんのガラパゴスの呼び出しが鳴った。父さんは競馬が好きなので、着信のメロディはファンファーレなのだ。
僕は父さんのスマホを知らない。ガラケーは会社から貸与されているので通信費はタダなのだ。
「えっ!ハイわかりました・・・・・・」
眉間に深い皺を2本作り、神妙な顔で携帯の受け答えをしている。
いつもふざけている父さんには珍しいことだ。
「おいっ、美佐江。会社に電話を入れて休むと言ってくれ・・・・・・」
美佐江は僕の母さんの名前。
のんきな母さんが慌てて固定電話で話している。
「藤沢の家内ですけど、不幸がありまして休ませてください・・・・・・」
両親の会話で誰かが亡くなったことは分かった。問題は僕の処遇だ。
「ねぇ、ねぇ・・・誰が・・・・・・」
聞いても、うるさいの一言で、僕は蚊帳の外。朝食もノドを通らない。
僕はお構いなしで両親だけがおめかしをしてお出かけの服装。
父さんは、このクソ暑いのに黒い背広をクローゼットから引っ張り出してネクタイを締めている。
母さんは締まりがないウエストをごまかすために黒いワンピースに、大きな真珠のネックレスを首に巻いている。
「ねえ、ねえ・・・僕は?」
「修平は家で留守番よ」
連れて行ってもらえないようだ。
「・・・・・・。・・・・・・」
母さんがスマホで誰かと話を始めた。
「季実ちゃん?・・・・・・修平の面倒を2~3日みてくれない」
話をしているのは母さんのお姉さんの子供。僕の従姉で青山季実子と言う今年大学に進んだお姉ちゃんだ。
スマホを閉じたあとで、やっと話をしてくれた。
亡くなったのは、父さんの親類でよく世話になっている人みたいだった。
母方の伯母さんは、親類ではないので行かなくてもいいみたいだ。だから暇を持て余している季実子姉ちゃんが僕の面倒を見に来てくれるらしい。
まあどうせ、お小遣い目当てだろうけどね。
つづく
いつものように
叱咤、感想をオネガイします。
執筆の糧にしたいとおもいますので。