ヒロイン全員百合レズ 作:XW
プロローグなのもあって今回はR-18な描写はありませんので、そちらを期待されてる方々は次回を楽しみにしていてくだされば幸いです。
後、今回のオリ主はとある作品の元ネタがありますので、それもご了承してくだされば幸いです。
それでは、どうぞ。
プロローグ
私にとって、物語は教科書であり夢だ。
一つ一つの物語が描かれた本を読み、私はそこから新たな物語の書き方、そしてその物語に描かれた人々の生きざまを知る。
私にとって、物語の登場人物は憧れだ。
自分に無い志や信念、夢などを持つ人達を見て私は驚き、そして憧れる。
それが理想ともはるか離れてても構わないと言うよりそれで良い。
離れてるからこそ憧れると事もあるからだ。
私にとって、物語の女性達は………愛、なのかもしれない。
男性とは時に同じで、時に全く違う考えを持つ彼女達の生きざまは、正直に言えば男性の登場人物よりも憧れが強い。
それこそ自分が体験出来なかった事、夢、そして生き様を描かれた彼女達の活躍は、どの物語においても時に恐ろしく、そして輝いてるように見えた。
もし私にも彼女達のような生き方を生きれたら………そんな儚い願望を哀れにも持ちながら、私は物語を……そして物語に描かれた女性達に、
永久に叶わぬ愛を感じていたはずだった……………
―――――――――
「………んぅ、んぅう、んぅうううう~!!」
何処にでもある、一般的な女子高生の部屋。
少し違いがあるとすれば、その部屋中を埋め尽くすほどに会った漫画やラノベと言った物語が描かれた本、そしてアニメのDVDなどがあるぐらいだった。
そんな部屋にある机にもたれながら寝ていた少女は目を覚まし、覚醒するとの同時に背を伸ばした。
「んぅはぁ!! あぁ………思いっきり寝落ちしちゃった。」
そう呟いた彼女…縄莉百合子(なわりゆりこ)は、前髪の隅から三つ編みにして、カチューシャのように頭の上に通過させた髪を掻きながら呟いた。
百合子の目の前にはパソコンが開いた状態になっており、夜遅くまで何かを書いていたらしい。
「ふわぁ~!! フゥ……まぁ今日は休日だし、朝飯食べたら二度寝でもしよっかな。」
そう欠伸した後に呟いた百合子は立ち、脱いでいた服を脱ぎ散らかすと、タンスにしまっていた服に着替えた。
「んぅ……んくぅ……んふぅ!! ハァ……この胸と身体、どうにかならないかなぁ。」
百合子は17歳にしては大きな胸にブラを付ける際、小さく喘ぎ声を出してしまった事にため息を付いてしまう。
どうも百合子は、この普通に比べて大きい胸や、感じやすい身体が悩みになってるらしい。
人から見れば贅沢な悩みなのかもしれないが、百合子本人とっては、生涯の問題と言っても良い悩みらしい。
―――――
「ハムゥ!! んぅ……そう言えば今、何かやってたっけ?」
一人暮らしの部屋にあるリビングに移動し、キッチンにあるトースターで食パンを焼いてハチミツを塗り、市販に売っていたヨーグルトとインスタントのコーヒーを淹れて朝食を取る百合子は、テーブルにあったリモコンを手に取ってテレビを付けた。
映っていたのは朝の情報番組だが、今は政治やらのニュースではなく、地域の名物紹介とか芸能ニュースだったので、そこまで気にする事なく朝食を取れた…………はずだった。
「…………………」
百合子は食パンを食べ終え、アロエ入りのヨーグルトを食べ始めながらテレビを見て、ある違和感を感じていた。
映っていたのは司会進行をする女性が話し、その話に対して出演している女性芸能人やらがコメントし、その後に女性アナウンサーが次の紹介をする場面だった。
一見普通の番組なのだが、百合子の違和感はそれでは無かった。
「この番組って………こんなに女の人ばっか出演してたっけ?」
テレビを見ながら、そう呟いた百合子。
何せ今見てる番組は百合子が休日起きた際にテレビに映してる番組だが、何時もなら司会は男性のアナウンサーだし、出演している芸能人だってどちらかと言うと男性が多かった。
にも関わらず今見てる番組は女性の人達しか出演しておらず、しかも最初から男性の出演者なんて居なかったと思わせるように番組は続いていた。
「………ま、まさか……そんな事無いよね。この番組の、しかも今日だけが特別なはずだよね………。」
そう考えた百合子はヨーグルトを食べ終えると、リモコンを手に取ってチャンネルを変えた。
どうせ他のチャンネルは問題ない、何時も通りだと思ったからだ。
「………………嘘。」
だが百合子の考えは、いとも簡単に崩れた。
どのチャンネルに変えても、どの番組にしても、出演して映っているのは女性ばかりだった。
しかも何時もはあまり見ない朝のドラマも、まるで最初から出演して無かったかのように男性俳優は登場せず、女性俳優ばかり出演して物語は進んだ。
「どう言う事? 何で……一体何がどうなって………」
テレビを消し、見ていた場面を思い出しながら頭を悩ませていた百合子は、ふとカーテンに覆われた窓を見ると、そのカーテンを見て窓の外をガラス越しに見た。
「…………え、えぇえええ……えぇえええええ!!」
百合子は外にあった街を見て、近所迷惑などお構いなしに叫んだ。
何せ今、目の前に映った街の光景は、百合子が昨日まで住んでいたはずの街では無かったからだ。
「どどどどどどう言う事!? えぇ!? 何で!? 私が住んでる街って!? こんなのだっけ!? もっと普通で、ビルとかもそこまで建ってないような場所だったはずだよね!? なのに何で!? 何でぇええええええ!?」
百合子は変わっていた、昨日まで居たはずの街よりもビルが立ち並び、都会な街を見て頭を抱えた。
テレビに映った女性しか出演しなかった番組、そして昨日まで住んでいた街とは別の街。
突然の事に百合子の脳は追いつけず、完全にパニック状態に陥ってしまった。
「えぇえええええええ………一体何がどうなって……」
百合子が頭を抱えながらしゃがみ込み、呟いていたその時だった。
部屋の前に誰か来たのか、インターホンを押した音が聞こえたからだ。
「嘘ぉおおおん。こんな時に誰ぇ?」
今だ頭の処理が追いつけず、涙目になっていた百合子は仕方なく立ち上がり、玄関まで駆け足で向かった。
「はぁーい。どちら様でしょう……か………」
少し元気のない声を発しながら、玄関のドアを開けた百合子だったが、目の前に立つ人物を見て目を見開いた。
「突然お邪魔して申し訳ありません。えっとその……何て説明したら良いでしょうか?」
自分と同じぐらいか少し上の身長で、ピッタリとなって身体のラインが見える服の上からピンクの上着を着て、かなりスタイルの良く、染めたようなピンクの髪をポニーテールで青緑に近い瞳をした女性を見て、百合子は今起きてる全ての疑問に更に上乗せされる感覚を感じた。
「私、この世界のKISARAGIと呼ばれる組織のオペレーターで、あなたの調査を任されました………」
「フェルト・グレイスと申します。」
何せ目の前に立っているのが、百合子が大好きな物語の一つである、「機動戦士ガンダムOO」ヒロインの一人、フェルト・グレイスだったからだ。
「え……えぇ……」
「えぇええええええええ!!」
一つの物語の憧れの一人でもあり、愛と言った叶わぬ感情を勝手に抱いていた女性の一人でもあるフェルトが、今目の前に居る事に、百合子は二度目の衝撃を受けるのだった。
その瞬間、百合子はただ物語を愛する女性ではなく、物語の女性達に愛される人間の始まりに立った事に、この時はまだ気づかなかった……
今回登場したヒロインを選んだわけは、オリ主のモデルが登場したヒロインが登場する作品のモブキャラだからと言う、安直で雑な理由です。
こんな感じの作品ですが、次回も楽しみにしてくだされば幸いです。
失礼致しました。