ヒロイン全員百合レズ 作:XW
出来るだけ堕姫の設定を護りつつありますが、それでも問題があれば申し訳ございません。
今回は堕姫戦に特化した為前回に比べて短いですが、それでも見てくだされば幸いです。
それでは、どうぞ。
「堕姫を倒す、方法?」
「その話、本当やろうな!?」
《可能性の範囲ですが……それにこれは、まだ皆さんがマテリアル体でないと出来ない事です!! それに……》
百合子に対して聞いたハユルと百花に対し、通信越しで答えかける百合子は、最後は少し口籠ってしまう。
堕姫の事を知っているからこそ、百合子は最も最悪な展開を考えれるからだ。
―――――
(マテリアル体はトリオン体と違って、まだベイルアウトがあるわけでもない……それに作戦が上手く行ったとしても、もし堕姫の中から奴が出てきてでもしたら……いや、この世界なら可能性は低い方が強いけど……でも、)
っと、オリジナルの堕姫が出ている「鬼滅の刃」の展開を思い出しながら、心中で百合子が戸惑っていたその時だった。
《……百合子、その方法教えなさい。》
「っ!! 良いんですか!?」
《それを教えかけたのはそっちでしょ? 私だって、あのイカレ鬼女を放っておくわけには行かないもの。だったら……どんな方法だろうとやってやるわ!!》
「愛音さん……んぅ?」
愛音からの通信を聞き、思わず唖然となった百合子の肩を、フェルトは優しく抱いた。
「…………」
「………分かりました。ではまず、堕姫について改めて話しますね!!」
フェルトの微笑んだ顔を見つめ、そして愛音の覚悟を知った百合子は、改めて堕姫を倒す方法を教えるのだった。
―――――
「あぁ~派手にやり過ぎちゃったわね。どうしよ、あの子達の顔が傷だらけでにでもなったら……ま、五体満足じゃなくても、食えそうならすぐに食うけどね。」
自身が半壊させた建物と、それで出来た煙を見ながら呟いた堕姫は、周囲に漂う臭いを少し嗅いだ。
(それにしても……やっぱりこの媚薬入りの臭いは、改造受けてない女には効果が弱いわね。これ片付いたら、もっと身体が敏感になりやすいように改良する必要があるわねっ……!?)
そう心中で考えていたその時、目の前の建物から二つの影が出現した。
「行くわよ宙!!」
「一斉放射!!」
その二つの影の正体であるユリシアと宙は、再び堕姫に向かってレーザー砲を発射。
尽かさず堕姫はそれを帯を使って防いだ。
「フンッ!! まだ生きが良くて安心したよ!? でもねぇ、さすがにその技は見飽きたわ!?」
「ぐぅうう!?」
「がぁああ!!」
そう言った後、堕姫は一部の帯を放ち、ユリシアと宙の動きを封じた。
「どんな女でも、同じことばっかりされたら飽きるものよ!? 覚えておきな……」
「ラマーズ砲ぉおおお!!」
ユリシアと宙を見ながら堕姫が言いかけた直後、舞姫が隙を付いてエネルギー波を放ち、堕姫の動きを封じた。
「ぬぐぅうう!! このぉ……やんちゃな過ぎるのは捨てられるわよ!? 子犬ちゃん!?」
「ぬがぁあああ!!」
そのエネルギー波に耐えながら、堕姫は他の帯を使って舞姫の身体を縛り、首も縛られたことでラマーズ砲が封じられたかと思ったが……
「んぅうう……んぅううう!! ぬわぁあああ!!」
舞姫は首の締め付けにも耐え、口からマテリアル粒子が零れ始めながらも、口を開けてラマーズ砲を再び放った。
「ぅううう!! 良いわよぉ……そんなに喰われたいなら……先にあなたをここでぇ!?」
その必死なラマーズ砲にも耐えながら、舞姫に近づこうとする堕姫。
「あなたには誰も……」
「食べさせへんわ!!」
その瞬間、ハユルが刃を、百花が蹴りを堕姫に向けて振るったが……
「フンッ!! 甘いわよ!!」
堕姫は笑みを浮かべながら首を帯状にし、ハユルと百花の攻撃を避けようとした。
「甘いのはぁあ!!」
「そっちですよぉ!!」
だが百花とハユルは止まることなく、帯状になった首に向けて刃と蹴りを振るい、刃と足が帯状の首を挟む形になった。
「なぁ?! 何考えてるのよ!? そんな事したって、片方の綺麗な足が斬られるだけよ!?」
「お褒めありがとな!? けど心配せんでも……斬られたって本体がちと筋肉痛になるだけや!!」
「っ!?(まさかこいつら……今の自分達の肉体が、元の肉体じゃないからこんな無茶を!?)」
堕姫の問いに対して答えた百花の返答を聞き、ユリシアと宙と舞姫と百花とハユルが、無謀に近い戦いをしたのは、今の自分達がマテリアル体だから出来る事だと気づいた堕姫。
『ハァアアア!!』
(ぬぅう!? このままじゃ……待て!? 残りの二人は……)
ハユルと百花が、自身の刃と脚が壊れるのを承知しながら力を更に加え、堕姫の首を斬ろうとしたを見て堕姫が戸惑い始めながら、愛音と雲母の姿がない事に気づいたその時だった。
「気づくのが……」
「遅いのよぉ!!」
愛音と雲母が上方から、拳にエネルギーを最大まで加えながら落ちて来、そのまま堕姫の顔に向けて拳を振るった。
「っ!? なぁああ!?(しまった!? もう帯が!?)」
その愛音と雲母に気づいた堕姫が帯を使って捕えようしたが、使える帯をユリシアと宙と舞姫を封じる為に全て使ってしまった事に気づき、驚いた堕姫の顔を見てユリシアと宙と舞姫が笑みを浮かべたのもつかの間……
『だぁああああ!!』
「ぐがぁあああああ!!」
愛音と雲母の力強い拳が同時に堕姫の顔面に直撃し、それと同時にハユルの刃が壊れ、百花の脚が壊れたものの……肝心の堕姫の帯状の首は、左右からの強い一撃+愛音と雲母の強烈な一撃によって斬られ、堕姫の首は地面に転げ落ちた。
「がぁああ!?」
「痛ぁ!!」
それとほぼ同じに、愛音と雲母は背中を地面に叩きつけてしまい、力を失った帯から解放されたユリシアと宙と舞姫はそのまましゃがみ込み、百花は片足を失った事でそのまま転んでしまった。
「ゲホォ!! ゲホォ!! ゲホォ!! た、倒したんで……しょうか?」
「さぁね……正直、これ以上は身が持たないわ。」
「ウチは片脚失っとるしな……でもまぁ、」
「その心配は、無用らしいですよ。」
咳き込みながら舞姫が言った事にユリシアと百花が答えた後、膝に手を突きながら立っていたハユル達が見た先には……堕姫の身体と顔が崩壊し始めていた。
(そんな……私が、この私が死ぬって言うの!? あり得ない!? 私は……私はこんな所で死ぬ女じゃない!? 私は……私は……っ!?)
そうして消滅し始める自身の身体を見て、そう思った直後、堕姫の脳裏に浮かんだのは……一人の男の姿だった。
そしてそれを思い浮かんだのと同時に、堕姫の脳裏にその男の正体が思いだされた。
「……お、お兄……ちゃん……」
それを思い出したのもつかの間、堕姫の顔も崩壊し、消滅した。
その際目からは、一筋の涙が流れていた。
「……………」
そんな堕姫のつぶやきを耳にしたのか、雲母は思わず悲しげな顔を浮かべていた。
――――――
「フゥ~~~~」
そのつかの間、堕姫撃破の方を聞いた百合子は、思わず息を吹きながら仰向けに倒れた。
百合子が考えた方法……それは愛音と雲母達がまだマテリアル体だから出来た、生身なら無謀すぎる方法で、何よりもっとも最悪な事が起きた時、その後の対処が愛音と雲母では不可能に近かったからだ。
(この世界には女性しかいない……だから堕姫の兄である妓夫太郎が存在しない可能性は強かったけど……どんな物語だって例外はあるし、この世界のヤザキの様な代わりになる存在が出てくる可能性だってあった。もし、もし本当に……妓夫太郎が出てきでもしたら………)
そんな最悪な展開が起こらなかった事に安堵に似た気持ちが浮かんだ百合子を、フェルトが背後から優しく抱きしめた。
「良かったですね……百合子さん。」
「フェルトさん………はい。」
フェルトの優しい声を聞き、思わず涙を流す百合子。
まだ不知火をどうにかしないと行けないし、魔獣共も片付けてない。
それでも今は、愛音と雲母達が無事だったことが嬉しくて、百合子は涙を流せずには居られなかった。
(な……何なの!? 何なのあの子!? 胸大きいし可愛いだけじゃなく!? 性格も良さそうだなんて……ヤバい!? あの子見てたら私……マジでヤバい!?)
そんな百合子の姿を見て、顔を真っ赤にしながら心中で呟く霞。
この瞬間百合子に惚れてしまった霞は、まだ戦闘中である事を少し忘れかけていたのは、言うまでもない。
今回も百合子の出番や、ちょっとした活躍が出来て良かったと思います。
次回は不知火戦を予定してますので、次回も見てくだされば幸いです。
それでは、失礼いたしました。