ヒロイン全員百合レズ 作:XW
少しばかし無理がある場面も多くまたも短いと思いますが、それでも構わなければご覧になってください。
それでは、どうぞ。
「はい、この間の戦闘でのゲシュペンストとグルンガストの戦闘データよ。」
「ありがとう。」
地下都市ヨミハラでの戦闘から一週間後、総司令室ではハニーがその戦闘の際に使ったゲシュペンストとグルンガストの戦闘データが入ったメモリを、KISARAGI内にある技術部主任にして、「マジンガーシリーズ」ヒロインの弓さやかに渡した。
「ごめんねぇ無理言って。敵の中に強い奴がいるって情報を知って戦術機じゃ力不足って聞いたとは言え、まだ実践データが不十分の二機を使っちゃって。」
「別にいいわよ、この程度のトラブルぐらい慣れっこだし。それにこうしてちゃんとした戦闘データがゲット出来たもの。多少無茶な使い方されても釣りが来るわ。」
「……なら良かった。」
総司令室内にある椅子に座り、ノートパソコンでもらったデータを確認しているさやかに話しかけるハニー。
その言葉にそう言い返したさやかの言い方からにして、ハニーとさやかはかなり古くからの親友の中らしい。
「それで、凜子ちゃんに不知火さん、戦乙女隊や皆を救出した後は、どうなったの?」
「うん、あの後ヨミハラ最深部を念入りに調べたんだけど、すでに逃げたのか魔獣の姿は一つもなかったの。っで、あまりにも酷い状況だったから最深部内を漂ってた媚薬入りの空気を浄化した後、街も色々とチェックも入って、今も進行中って所かしらね? 肉体改造された人達も、今は解毒剤を全員に飲ませて病院に入院させてるわ。」
さやかの質問にハニーは答えた後、そのまま話をつづけた。
「水月ちゃんと晴子ちゃんを除いた戦乙女隊の面々と須磨ちゃんにまきをちゃんは少し身体を傷つけただけで今は退院、水月ちゃんと晴子ちゃんと雛鶴ちゃんも、今は媚薬が完全に抜けて後三日もすれば退院するって!!」
「そう……だとしたら問題は、凜子ちゃんと不知火さんだけね?」
ハニーの話を聞いてさやかが呟くと、それを聞いて顔影を落とすハニー。
「うん……不知火さんは長い間ヤザキってオークの奴隷娼婦兼護衛として使われたし、肉体も改造の影響が酷いから、今は集中治療室で隔離されてるわ。っで凜子ちゃんも肉体を改造されただけでなく一週間以上肉壷内で魔物精液漬けにされて精神的にも壊れてて……正直前線復帰は、」
「後は彼女達の心次第、って所か? まったく……戦乙女隊や雛鶴達はともかくとして、凜子ちゃんに不知火さんに関してはアサギの不手際ってレベルじゃないでしょ!?」
「それに関しては……私もごめん。私ももっと早くアサギちゃんが聞いた話を知っていたら、少なくとも凜子ちゃんは……」
ハニーの重苦しい発言を聞いてさやかが言い、その言葉を聞いて頭を下げながら言ったハニーの頭を、立ちあがったさやかが撫でた。
「さ、さやかちゃん?」
「別にあなただけの責任じゃないでしょ? 前からずっと言ってるけど、あなたは何もかも自分で背負い過ぎなのよ。もっと皆を……せめて私だけでも頼りなさい。それに、皆が皆弱いってわけでもないんでしょ?」
「………うん、そうだね。ごめん、気を遣わせちゃって。」
ハニーの頭を撫でながら、少し顔を赤らめて言うさやかの言葉に、少し笑みを浮かべながら頷くハニーだった。
「………あ、そう言えば救出作戦に参加したメンバーはどうだったの?」
「あぁ、そのメンバーに関しては大丈夫かな? 戦闘メンバーもマテリアル体がボロボロになったけど、元の肉体は筋肉痛程度だったみたいで、あの後行われた……潜入した店の一つで行われた大公演にも二人ほど参加してた見たいだし。」
その後、さやかが思い出したかのように話した問いにハニーは答えた。
どうやらあの戦闘後、二日ほど身体検査が終わった後愛音と雲母達も無事退院。
そしてハユルと百花は潜入していた店の大公演に無事参加し、その大公演を最後に卒業した紅子を見送る際、ハユルは大号泣したとか。
「あ、そう言えばその潜入した店の一つである調教屋に潜入した愛音ちゃんがね……」
「うん? あのエロス女王がどうしたのよ?」
その後、思い出したかのように言ったハニーの言葉を聞き、さやかが呆れて頭を抱えたらしい。
―――――
「ハァアアアア!? 正式に調教屋の調教師になったぁ!?」
「フフン!! まぁそんな所かしらね♪」
同時刻、とある喫茶店で集まっていた百合子とフェルトとチームエグゼロスとチームH×Hの面々は、愛音が発言と同時に見せた会員証を見て、声を上げて驚愕した。
どうやら愛音はあの戦闘後、正式にあの調教屋の調教師に副業として就職し、しかも潜入してた時期の事もあってか既に調教師のトップとして君臨してるらしい。
「あそこのオーナーもしばらくは最深部の立て直しで忙しくて当分は店を離れるらしいから、しばらくはあの店が私の我城って所かしらね!?」
「いやいやいやいやいや!? 潜入先にバレて堕とされるって言うのは分かるけど、潜入先を逆に乗っ取るなんて流石に聞いた事ないわ!?」
「ミイラ取りがミイラになる処か、ミイラの主になるってどうなんですか!?」
「そのミイラになりかけたあなたが言う?」
「あんたもね!? まぁその原因作ったの私だけどさ!?」
愛音の発言を聞き百花がツッコんだ後、ハユルの発言にツッコんだユリシアにツッコむ雲母。
(潜入先でのハユルさんとユリシアさんの話を聞いた限りまさかとは思ったけどなぁ……ってかハユルさんとユリシアさんはともかくとして、この世界での愛音さんはオリジナルとかけ離れ過ぎてませんかやっぱり!?)
「ハァ……あ、そう言えば百合子、これありがとうね。」
「え? あぁどうも。」
そんな会話を聞いて心中で思った百合子に、何かを思い出した雲母は、百合子から借りた物を返した。
それは「鬼滅の刃」の、「遊郭編」を中心に描かれていた原作漫画コミックとアニメDVDだった。
「あの……雲母さんそれは?」
「あの時……堕姫が消滅と同時に呟いた言葉がちょっと引っかかってね、アイツのオリジナルの事が知りたくて、百合子に堕姫のオリジナルが描かれた漫画とかアニメを借りたのよ。」
それを見たハユルの問いに答えた後、雲母は百合子から借りた漫画とアニメで知った堕姫の事を話した。
オリジナルの堕姫の過去、堕姫に妓夫太郎と言う兄が居た事、そして敗北し消滅しながらも妓夫太郎と何時までも一緒に居ようと涙を流し続けながら散っていった事を。
「あの堕姫にも……そんな過去が。」
「でもそれってオリジナルでのあの女の事でしょ? その兄も居ないこの世界のあの女とは何も……」
「そうとも言い切れないの!? アイツは消滅し終える前、確かに涙を流しながら呟いたの……お兄ちゃんって。」
雲母の話を聞いて宙と愛音がそれぞれ感想を言った後、雲母は少し悲し気な顔を浮かべながらそう答えた。
「だからその……私の勝手な思い込みが強いんだけどね、あの時倒したおかげでアイツも、大好きな家族の元へ帰れたんじゃないかなって。……ごめん、そんな事聞きたい訳じゃないよね?」
「それで……いいと思います。」
頭を掻きながら呟いた雲母の発言に対し、百合子は少し笑みを浮かべながら話し出した。
「私もこの世界での堕姫の行いが許されない事なのは分かっています。だけど……だけどオリジナルの彼女の過去や結末を知ってるからこそ私は、私は根っこから彼女を……憎めません。」
「百合子さん……」
「だから……そう言う考えを持ってくれる人がいて、ちょっと嬉しいです。」
「……そ、そう? なら……良かった。」
「ま、私もここは百合子に免じて、アイツの言動とかは目を瞑ってやるわ。」
百合子の発言にフェルトが呟き、その後も話した百合子の言葉を聞いて雲母は少し照れ、愛音が目を瞑りながらそう呟いてると……
「うんうん!! それでこそ私が惚れた百合子ちゃんです!!」
っと、いつの間にか居た霞が顎に手を添えながら頷き、それを見た百合子は何かの危機感を感じたのか、思わずこの場から逃げ出した。
「あぁあああ!! 何処行くんですかぁ百合子さぁああん!!」
「感謝はしてます!! 感謝はしてますけどごめんなさい!? 今のあなたに近づいたらヤバい気が強すぎて!?」
「何もしませんよぉ!! ちょっと強めにハグするだけですよぉ!? 妹と思えるぐらい可愛い百合子さぁああん!!」
「あんたは何処の東堂葵ですかぁ!?」
そんな百合子を追いかけながら言う霞に百合子は謝りながら言い、それに言い返しながら追いかけ続ける霞にツッコむ百合子。
「………………」
「フェルトさん、嫉妬も程々に。」
『うん。』
「んなぁ!?」
そんな光景を見て少し面白くないのか、ちょっとムスッとした顔を浮かべたフェルトを見て宙が言った事に愛音と雲母達も頷き、それに驚くフェルトだった。
―――――
「………………」
KISARAGIに属する人達が、もしもの際に入院や検査を行う専属病院。
そこにある一室の病室にゆきかぜが入ると、そこには凜子が一人眠っていた。
「先輩………失礼します。」
そう凜子には聞こえていないのを知りながらも、下を俯きながら近くに座ったゆきかぜは、眠りについたままの凜子を見つめた。
病院にも出入りしているKISARAGI所属の女医の話では、凛子の肉体に施された改造は最低限の処置を教えたものの、やはり一週間以上の肉壷内での魔物精液漬けの影響か精神に異常を来たしており、退院できたとしても前の様に闘えるかは本人次第らしい。
また不知火は凜子以上に酷いのもあってか、現在は隔離中なのもあって面会も出来ない状況だった。
「……皆は、皆は私は悪くないって言ってくれるけど、それでも……いや、だからこそ私は、自分が許せない。自分の軽率な行動に先輩を巻き込んで、挙句の果てに先輩を、先輩だけをこんな目に合せちゃった。こんなの……誰かが許しても、自分は自分が許せない。」
ゆきかぜは凜子からもらったネックレスを握りしめながら言い、その後も話し続ける。
「お母さんの事だって、紅の力がなかったら正直勝てなかった……思い出すだけで嫌になる。自分の無力さと軽率さが……そのせいで先輩を……先輩を……」
話しながら、今にでも涙を流しそうになるゆきかぜだったが、その涙が流れる前に拭いこう言った。
「私……もっと強くなります。もっと強くなって、先輩やお母さんのような人達を、これ以上出さないようにします!! だから……だからそれまでこれは………お返しします。」
そう言った後、ゆきかぜは首にかけていたネックレスを取り、凜子の手元に置いた。
「今の私には……これを持つのに相応しくないないので。じゃあ……また来ます。」
そうしてゆきかぜは病室から出ようとしたのだが、それは出来なかった。
何故なら……
「………え?」
眠っていたはずの凜子の手が、ゆきかぜの手を握りしめていたからだ。
「……肉壷に閉じ込められ、魔物の精液の中に漬かられながら犯される時……私は、お前の事ばかり考えていた。」
「っ!?」
「今頃お前はどうしてるのか? 心配してるんじゃないのか? 皆の役に立ってるんじゃないかってな……」
その後に発せられた言葉を聞き、目を見開くゆきかぜは、その言葉を聞き続けた。
「けど……それ同じぐらい、こんな事も考えてた……ゆきかぜに会いたい、ゆきかぜと交わりたい、ゆきかぜに……忘れたくないってな。」
「…………」
「だから……だから……もっと、私のそばにいてくれ……ゆきかぜ。私をもう……一人に……しないでくれ。」
っと、目を覚まし……奇跡なのか正気を取り戻した凜子は、涙を流しながらゆきかぜに話しかけていた。
「先輩………先輩っ!!」
そんな凜子の顔を見て、ゆきかぜも涙を流しながら凜子に抱き着いた。
「んぅ……病院に抱き着く奴があるか?」
「だって!! だって私……先輩を、先輩を……」
「あぁ……分かっている、何も言うな。どんなに汚されても、どんなに犯されたとしても私は……お前を嫌わない。だから……」
凜子に抱き着きながら涙を流しながら呟いたゆきかぜに対し、凜子は頭を撫でながら話しかけ……
「だから……お前も私を……こんな穢れた私を嫌わないでくれ、ゆきかぜ。」
「……当たり前ですよ、凜子先輩。」
そう互いに言ったのち、唇と唇を交えるゆきかぜと凜子。
はっきり言って、凜子の精神が急に戻ったのは奇跡に近かった。
強いていうなら精神崩壊の原因は、ゆきかぜにもう会えないのではないか? ゆきかぜに嫌われるのではないか? そう言った考えが閉鎖された肉壷内にしかも精液漬けされた場所で長い時間続いた事と、その肉壷内で犯されたのが原因に近かった。
だがそんな状況下で崩壊した凜子の精神が正気に戻ったのは、ゆきかぜにまた会えた、ゆきかぜの手にまた触れれた、ゆきかぜと身体を重ねられた……と言った思いが、凜子の奥底に眠っていた精神に反応したのだろう。
本当に偶然と偶然が重なった結果起こったかもしれない奇跡。
だがその奇跡が呼べたのは……凜子とゆきかぜ、二人が互いを思いやる気持ちと言う名の愛が、起こしたのだろう。
――――
「………せっかく手に入れた水城不知火を奪われた挙句にあそこを隠れ蓑にしていた魔獣共は壊滅。しかもヤザキや堕姫が倒されたせいもあって、ヨミハラ最深部は完全に使えなくなってしまったわ。」
「ぐぅ………た、頼む……俺にもう一度……チャンスをくれ……今度は、アイツの分もしっかり……しっかりやるから……っ!!」
その頃とある場所にある地下では、奇跡的に助かったリーアルが痛む身体に耐えながら、目の前に立つ女の言葉に対して言ったのもつかの間……
「フンッ!!」
「グギャアアアア!!」
リーアルは女……「対魔忍シリーズ」の朧の爪に肉体を破壊され、完全に命を絶ってしまった。
「フン………KISARAGIね。アサギが属してるからどうとでもなると思ったけど、ナザリックのナーベラルの件と言い今回の事と言い……あの方の言う通り油断は禁物、見たいね。」
そう一人呟いた後、朧はその場から姿を消し去った。
ヨミハラ最深部での戦い……だがそれも、巨大な悪意から生まれ出た一端でしかなかったらしい。
次の第四章では、主人公である百合子の出番を増やしたり、可能な限り長すぎないようにするなど、色々と気にしながら書こうと思っています。
何か出して欲しい女性キャラなどがありましたら、活動報告かメッセージにコメントよろしくお願いいたします。
それでは、失礼いたしました。