ヒロイン全員百合レズ 作:XW
一応ヴィラネスとして登場するキャラは、リクエストされたのを参考にするつもりですので、もし気に入らない部分がありましたら申し訳ございません。
それでもよろしければ、どうかご覧になって見てください。
それでは、どうぞ。
第二十九話 新たな地へ
「そっか……クルシェ王国も。」
《はい、クルシェに関してはエルスタインとは違い、あっという間の侵略って所ですね。》
その日のKISARAGI総司令室では、ハニー「プリンセス・プリンシバル」のアンジェからの通信を聞き、少しばかし頭を抱えていた。
ダークネスクローによるクルシェ王国侵略。
後でその報告が来るのは分かっているものの、いち早く情報は欲しいと考えたハニーはアンジェの様なスパイ任務が得意なメンバー何人かに、ダークネスクローが侵略した国々への潜入、そして情報を伝える任務を与えているのだ。
「それで……エルスタインの方はどう?」
《酷いものですよ……昼夜問わずダークエルフやサキュバスが女達を慰み者にして楽しんで、市場の中にはゴブリンやオーク相手に人身売買してるのも居る感じです。》
「そう………また何かあったら報告して。でも、危ないと思ったら……」
《何不利構わず速攻で逃げる、自分の身と命最優先……ですよね? 分かってますよ、お人よしの総司令様。》
「うん……黒蜥蜴星人は物分かりが良くて宜しい。」
っと、アンジェが今潜入しているエルスタイン王国の情報を聞いた後、軽い冗談を交えながらも通信を切ったハニーは、椅子の背もたれにもたれながらため息をついた。
「ハァ………」
(また一つ、ダークネスクローに奪われちゃった……どんなに戦力を増加しても、どんなに皆が強くなっても、どんなに情報網を広くしようとしても……後手に回ったら意味がない。)
目の前で手を合わせ、その手に額を軽く乗せながら考えるハニーの表情は、何時になく顔色が悪かった。
こうしてる間にも、ダークネスクローの者達によって苦しんでいる女性達が居るに違いない。
ヨミハラの件での凜子や他の女性達の報を聞き、その気持ちは強くなっていた。
「ハァ……せめてダークネスクローの敵情報を手に入れれば良いんだけど……んぅ?」
また溜息を吐いた後、目の前のノートパソコンを見つめながらハニーが呟いていると、ハニーが今いるデスクに一杯のコーヒーが置かれた。
「まぁ~た自分で背負うとしてる。責任感が強いのは良いけど、根を詰めすぎるのは良くないわよ。ぶっちゃけあなた……そう言うの得意じゃないでしょ。」
「さやかちゃん……って、得意じゃないってのは言わないで!? 私は私なりに頑張ってるだけ!!」
「はいはい……」
そのコーヒーを置いたさやかの言葉に対し、少し頬を膨らませながら置かれたコーヒーを飲むハニー。
「フゥ……でも実際問題、この後手に回ってる状況は何とかしないとね。せめてダークネスクロー側の情報が少しでも掴めれば良いんだけど……」
「……………んぅ?」
軽くコーヒーを飲んだ後に呟いたハニーの話を聞き、さやかも顎に手を添えながら考えた直後、ある事が頭に浮かんだ。
「ねぇ……少し考えた事あるんだけどさ。」
「え? それって……」
「うん……まぁ、本人の了承が必要なんだけどね……」
そう呟いたさやかは、先ほど考えた考えをハニーに伝え、ハニーはその話に頷くのだった。
――――
「えっと……じゃあここにあるのが、現在色んな国を侵略してるダークネスクローの……」
「オリガ陣営よ。幹部のほとんどをダークエルフで構成、それ以外もサキュバスとかの悪魔って感じね。とにかくこの陣営が今私達が危険視してるダークネスクローの陣営って所かな?」
数時間後、総司令室に呼ばれた百合子と、百合子の付き添いで来ていたフェルトは、ハニーとさやかが持って来た現時点でのオリガ陣営の資料を見渡しながら聞き、その問いに答えるハニー。
「ナザリックも侵略行為を行うから危険とは思ってましたが……私も、オリガの陣営がここまでの侵略速度とは思いませんでした。」
「私も同感。一体奴ら……どんな手を使ってるのやら。」
「それで質問なんだけど……百合子ちゃんは、彼女達のオリジナルについて知ってるかしら?」
資料を見ながら言ったフェルトの話にさやかは頭を掻きながら言った隣で、ハニーは百合子にそう質問すると……
「え、えっと……知ってるのは知ってるんですが………」
百合子は顔を少し赤らめながら、自分が知ってる「黒獣」でのオリガやクロエ、そしてオリガ陣営の幹部陣や、オリガらによって侵略された国々のオリジナルでの事を話した。
―――――
「ま、まさか……侵略された国々だけじゃなく、オリガらも犯される側だったなんてね………」
「ってか百合子ちゃん、何でそんなエッ……エッチなオリジナルの事知ってるの!? 歳からしたら可笑しいと思うんだけど!?」
「えっとその……あ、姉がエロゲーとか、エロアニメっ的なが好きで、その姉に見飽きたのかアニメとかゲームを貰っちゃって……」
「歳関係なく知っちゃった、って感じですか?」
「………うん。」
数分後、百合子の話を聞いて顔を赤くしたさやかとハニーの問いに対し、百合子も顔を赤くしながら答えたのを聞いてフェルトが聞き、百合子はそれに思わず頷くのだった。
「ご、ゴホン!! まぁ良いや……それでどう百合子ちゃん? オリガ陣営の事で何か知ってる事とか?」
「それが……私の知ってるオリジナルだと、あ、あっち方面の方が強くて、強さまでとかはそこまで描写されてない感じなんですよ。それに陣営って言っても、幹部はクロエ以外作品バラバラですし……」
っと、咳払いした後に聞いたハニーの問いに対し、百合子は今だに顔を赤らめながら、頭を掻いて答えるのだった。
(それに……私の知ってるオリガだったら力が弱まってたはずだろうし、ここまでの行動力もなかったはず……もしかしたら、)
「そうか……でも彼女達のせいで、私達が後手に回っている。それだけは分かるかな?」
「え? あぁはい!! すみません力になれなくて……」
その後、百合子が考えてる中でハニーは言い、その言葉を聞いて謝る百合子。
「別に謝らなくていいよ……っで、ここからが本題なんだけど、百合子ちゃんに、行ってきて欲しい所があるの?」
「行ってきて欲しい所? そこは一体?」
「………ヴィラネスシティ。ヴィラネスが住まう街って所かな?」
そんな百合子に対して言ったハニーの言葉に百合子が問うと、ハニーはそのヴィラネスシティについて話し始めた。
「百合子ちゃんの知ってる通り、ヴィラネスは自分たちの力をもっと自由に、もっと積極的に力を行使すべきと考える子達の事なんだけど……その子達が住まう街ってのが、ヴィラネスシティって言うの。」
「と言っても、滅茶苦茶危険な場所ってわけじゃないから。KISARAGIの何人かがあの街に言った事ある子もいるし。」
「そ、そうなんですか………でも、その街で私は何をしたら良いんですか?」
ハニーとさやかの話を聞いた後、百合子がそのヴィラネスシティに言って何をすべきかと問うた。
「KISARAGIの今の情報網じゃ、ダークネスクローの情報を早く得るにも限度があってね……でもヴィラネスシティに住んでるヴィラネスなら、ダークネスクローの事で何か、もしかしたらオリガ陣営事で何か知ってる子がいるかもしれないと思ってね。」
「っで、その情報集めをしつつ、その情報を整理できそうなのを考えた結果、私達の事を私達以上に知っているあなたに白羽の矢が立ったってわけ。」
「……………」
ハニーとさやかの話を聞き、思わず冷や汗を掻く百合子。
先ほどまでの二人の話を聞いた限りでも、今のダークネスクローの行動に対して後手に回ってる事がかなり危機的な事も、そしてその事でハニーとさやかが悩んでいる事も分かったからだ。
「別に一人で行って来てって言うつもりはないよ。何かあった時も踏まえても、何人かと一緒に行ってもらうつもりだし。」
「それでどうかしら? 無理だったら無理とは言わないけっ、」
「いえ……行かせてください。」
その後ハニーが言い、さやかが言い終えようとした前に、そう口を開いた百合子。
「私の知ってる事が、どれだけ役に立つか分かりません……でも!! 自分に何かできる事があるなら、自分の出来る範囲で構わないのでやりたいんです!! だから……行かせてください!!」
『………………』
百合子の強気な声を聞き、思わずフェルトは笑みを浮かべ、ハニーとさやかも頭を掻きながら苦笑いしたのだった。
―――――
「正直今回も驚きました……百合子がハニーさん達の頼みとは言え、すぐに了承するなんて。」
「それを言うなら私も、フェルトが今回も一緒に来てくれるとは思いませんでした。」
ハニーとさやかとの話が終わった後、食堂で軽く食事をとりながら話すフェルトと百合子。
お互い全身で愛し合ったのもあってか、敬語なのは変わらないもののさん付けはなくなっていた。
「そ、そりゃ一応……私の方が先輩ですし……それに………」
「それに?」
「い、今しばらく百合子と離れると私……どうにかなっちゃいそうで。」
「あ、あぁ~そうですか。」
そう話し合いながら、顔を赤らめて行ったフェルトを見て百合子が少し愛想笑いしていた時だった。
「下手したら自分に依存するかもしれないって思ってたくせに、自分の方が依存しちゃってるじゃないですかぁ!?」
「そうだそうだ~!! 少しは私にも百合子ちゃんの愛を分けさせろぉ!!」
『っ!?』
っと、近くの席から頬を膨らませながらミレイナが言った後、同じ席に座っていた霞がブーイングしたのを見て思わず驚く百合子とフェルト。
「ミミミミレイナ!? それに三輪さんまで!?」
「大体の事情は聞きましたです!! お二人共任務でヴィラネスシティに行くんですよね?」
「そ、そうですけど……どうしてそれを?」
「その任務……私達も同行しますんで!!」
「え、えぇえええ!?」
ミレイナの話を聞いてフェルトが聞くと、それに答えるかのようにして言った霞の話を聞き、思わず声を上げて驚く百合子。
どうやら百合子とフェルトが総司令室から出た後、ハニーとさやかと話していたクリスティナの話を偶然聞いたミレイナと霞が、二人がその任務に同行する事を決めたらしい。
「百合子ちゃんがやる任務にフェルトさんが同行する話をクリスティナさんから聞いて……もしかしたらと思ったですけど……やっぱり百合子ちゃんを独占しようとするつもりだったじゃないですかぁ!?」
「えぇえええ!? 私はそういうつもりじゃ!?」
「いぃえ!? 今のフェルトさんは頭の中百合ちゃんでいっぱい過ぎですぅ!? もし任務中に何か変な事するか、変な事故に巻き込まれる可能性大ですぅ!?」
(変な事故って何ですか変な事故って……)
霞の話を聞いて顔を赤らめながら返答するフェルトだったが、そんなフェルトの話に対して頬を少し赤らめながら言ったミレイナの言葉に、思わず心中でツッコむ百合子。
「ですので私達も同行して、お二人が変な事をし過ぎないか変な事故に巻き込まれないかしっかりと見張るですぅ!! 別に百合子ちゃんの事知りたいとか、最近足りないフェルトさん成分を欲する為にじゃないですぅ!!」
「そうです!! 百合子ちゃんともっと愛したいとか、もっと仲良くなりたいとかそんなんじゃなく!! 二人の事をしっかり見張る為!! 任務の為に一緒に行きます!!」
『……………』
っと、顔を赤らめながら半分と言うかほぼほぼ本音を交えながら言ったミレイナと霞を見て、思わず少し慄いた百合子とフェルトは……
「な……なんか、大変な任務になりそうですね。色々と……」
「はい………」
額から汗を掻き、声を上げて互いに鼓舞するミレイナと霞を見ながら言ったフェルトに頷く百合子だった。
その後、ハニーはさやかや他の面々との話し合いで百合子達と共に向かう残りメンバーも決まった翌々日、百合子達はヴィラネスシティへと出発するのだった。
いかがでしょうか?
今回は章の始まりって感じですので、本番は次回からって感じになります。
皆さんが納得の出来るような感じに出来るとは言えませんが、それでも自分が出来る限りの出来には可能な限りしたいと思っています。
そんな自分でもよろしければ、今後ともよろしくお願い致します。
失礼致しました。