ヒロイン全員百合レズ 作:XW
出来るだけ全員に出番があるようにしたのですが、抜けがあったら申し訳ございません。
また何かありましたら、コメント等で教えてくだされば幸いです。
それではどうぞ。
「グォオオオ!!」
残っていた沙耶量産型を全て喰い終えた、パンサーセルを突き刺されて埋め込まれた沙耶量産型……通称パンサー沙耶はその巨大な肉体に相応しい咆哮を上げ、周囲だけでなくキングダムアイランド全体を震えさせた。
「ぬぅわぁあ!? 何コイツ!?」
「朧の野郎が、パンサーセルをバケモンの一体にブチ刺したんだ!?」
「ハァア!? 何余計な事してんだあのババア!?」
パンサー沙耶を見て風が驚く中で近づいた真希が言い、それを聞いてクリスが声を上げる中、パンサー沙耶は右側にある鎌を振るった。
「わぁああちょ!?」
「巨大化してるから、威力もヤバそう……」
「ってか、んなもんがキングダムアイランドから出たら……」
鎌の斬撃を避けながら雲母と宙が言った後、最悪な状況を思い浮かべて冷や汗を掻きながら言う百花。
「なら……コイツをここで倒すのみ!?」
「ですね……マリアさん!?」
「分かってる!? 皆!?」
「はい!!」
その話を聞いた翼が得物を握りしめながら言った事に頷いたハユルはマリアを呼び、頷いたマリアはとわ達と共に翼達の元へ向かった。
「……………」
そんな中、一人残された沙耶NEOは、他の量産型を取り込んで巨大化したパンサー沙耶を見て、今だ唖然となっていた。
―――――
「アッハッハッハッハッ!! これがパンサーセルの力!? なんて素晴らしいのかしら!? あの失敗作をこんな風にさせるなんて!!」
パンサー沙耶を見て上機嫌になったのか、朧は肉体がボロボロにもかかわらず高らかに笑っていた。
「ったく……自分のお陰のように言いやがって。」
「あぁ薄々分かってたけど……流石の私もアイツは……」
「えっ!? もしかしなくても狙うつもりだったの!? あのイカレババアを!?」
「もしも、もしもね。」
そんな朧を見てドン引きしながら奏が言った後に愛音が呟き、それを聞いて驚きながらツッコんだ雲母に言い返す愛音。
「ガァアアア!!」
『っ!?』
そんな中、雄たけびを上げながらパンサー沙耶は数本の触手を放ち、それに響と友奈と愛音と雲母達は構えた矢先……
「シン・陰流簡易領域……抜刀ぉ!!」
前に出た霞が再び抜刀し、襲い掛かろうとした触手を全て斬り裂いた。
「おぉおおお!! 霞ちゃんナイス!!」
「前より強くなった……って感じかしらね? まっ、私には遠く及ばないけど。」
「……これくらいならなんとか。」
霞を見て響が礼を言った後に夏凛が言い、それに頷きながら冷や汗を掻く霞。
「皆ぁ!!」
そんな中紅達も合流し、ゆきかぜ達ともちゃんと合流出来た響と友奈と愛音と雲母と霞達は、今でも暴れそうなパンサー沙耶を見上げた。
「にしても……こりゃまたデカくなりましたね?」
「壮観じゃねぇの? オメェデカいの好きそうだったし……」
「いや、私が好きな大きいのは胸のであってあっち系は……」
『いや何の話してんだそっちぃ!?』
そう見上げながら言った銀に対して奏が言うと銀は答えかけると、その会話を聞いて同時にツッコむクリスと夏凛。
「っ?」
「はいはい……セレナは聞かなくて良いからねぇ。」
「あんなデカい奴相手にしても、そんな話が出来るのか?」
「流石……KISARAGIの中でも実力あるチームは凄いわ。」
銀と奏の話を聞いて首を傾げるセレナにマリアは言い、そんな会話を見て思わず呟くせつなと紅。
「とにかく……これを何とかしないと、キングダムアイランドから出て暴れでもしたら……」
「確かに……被害は尋常じゃないですものね。」
「じゃあ……ここで倒すのは確定って事で良いか?」
その後、パンサー沙耶を見ながら未来が言った事に樹が呟き、それに頷きながら得物を握りしめる真希。
「問題は……パンサーセル取り込んだ上に同族喰いまくったアイツを倒せるかどうかだけど……」
「それは問題ないんじゃないの?」
「え?」
その近くで冷や汗を掻きながら言った雲母に対し、ゆきかぜが言った事にユリシアが首を傾げると……
「だって……この面子で負ける可能性の方が低いでしょ?」
ゆきかぜが答えた言葉を聞き、響と友奈と愛音と雲母と霞とゆきかぜ達は同時に笑みを浮かべた。
「グゥアアアァ!!」
その直後にパンサー沙耶は雄たけび上げながら触手を振るい、霞やとわらはギリギリとは言えその触手を避ける響と友奈達。
「まずは私達が!!」
「敵をけん制します!!」
事前に段取りこそは決めてないものの、互いにどう動くべきか分かっていたユリシアと美森とクリスと宙と舞姫は銃撃やレーザーに衝撃波を放ち、パンサー沙耶を足止めさせる。
「グゥウウ……ぬぅううう!!」
「させません!!」
「ハァアアア!!」
それに歯を食いしばりながらも美森達に向けて触手を放つが、ハユルととわと翼と夏凛と蜜璃とせつなが刃を振るって触手を斬り裂いた。
「よそ見は……」
「いかんでぇ!!」
「ぐぅああああ!!」
その間にパンサー沙耶の頭部の上まで飛んだ調と百花のキックを食らい、思わず後方へと下がるパンサー沙耶。
「ぐぅう……っ!?」
「これ以上暴れたら危険デスので……」
「動きを封じらせてもらいます!!」
体勢を立て直そうとしたパンサー沙耶を、今度は切歌と樹が糸などをパンサー沙耶の肉体に巻き付かせて動きを封じ、身をよじらせながら解こうとするパンサー沙耶だったがそう簡単には拘束は抜けれなかった。
「そしてその隙に……」
「私らも一発ぅ!!」
「っ!? グォオオオ!!」
そんなパンサー沙耶に向かって跳んだ風と銀と真希が得物を振るおうとした直後、パンサー沙耶は口から高火力の光線を発した。
「させない!!」
「ぬぅううう!!」
「守り切るよぉおおお!!」
だがそれを未来は扇を展開、セレナは剣を並べて盾にし、園子は槍から展開した盾で防ぎ……
『ハァアアア!!』
「グォオオオ!!」
尽かさず振るった風と銀と真希の一撃を食らって、パンサー沙耶は地面に仰向けに倒れてしまった。
「ヌゥウウウ……ンゥアアアア!!」
「それも!!」
「もう見飽きたわ!!」
倒れながらも雄たけびを上げながら、パンサー沙耶は再び触手を放ったが、マリアと紅と奏ともろはらによってそれも斬られてしまい……
「いい加減鬱陶しいから……しばらく痺れてなさい!!」
「っっ!!?」
今度はゆきかぜが巨大な雷撃弾を撃ち放ち、食らったパンサー沙耶は身体を痺れさせ、遂に触手すら出せないようになってしまう。
「んじゃあ後はっ!?」
「お願い……ねぇっ!!」
痺れて一部黒く焦げたパンサー沙耶に近づき、声を上げながら下から勢いよく上げる形で愛音と雲母はパンサー沙耶を蹴り上げ……
「勇者……」
「装者……」
『パァンチ!!』
友奈と響によるダブルパンチが勢いよく決まり、食らったパンサー沙耶はそのまま地面に叩きつけられた。
「…………」
『………………』
砂煙の中、動かずジッとなっていたパンサー沙耶を見つめながら、響と友奈と愛音と雲母とゆきかぜ達が警戒した直後……
「ぐぅうう!? グォオオオ!!」
パンサー沙耶はすぐさま復活し、雄たけびを上げながら響と友奈と愛音と雲母とゆきかぜ達に向かって突撃したが……
「シン・陰流簡易領域……」
「っ!?」
「ばっとぉおおお!!」
突撃しようとした正面に立っていた霞がさっき以上の勢いで抜刀を放ち、パンサー沙耶の肉体を斬り裂いた。
「ガァアアア!!」
斬り裂かれたパンサー沙耶は雄たけびを上げるのと同時に肉体が消滅し、残ったのはパンサーセル一個のみとなった。
「ハァ……ハァ……み、皆さん、大丈夫ですか?」
「うん!! この通り平気へっちゃらのへっちゃらです!!」
「まぁでも……雑魚軍団倒した後にアレやったから、流石に疲れたわ。」
「ですね……」
刀を鞘に戻した霞の問いに響が笑みを浮かべながら答え、それに言い足した百花に頷くハユル。
「にしても……最後のと言い友奈達を助けた時と言い、まさかお前が短時間で成長するなんてな。真依が聞いたら信じなさそうだけどな。」
「まぁでも……最後のはヨミハラと一緒で良い所どりした気になるけどね?」
「ちょ!? ユリシアさん、そう言う事は言わないでくださいよぉ!?」
その後、真希が言った事に対してユリシアが冗談交じりで言った事に、少し涙目になりながら霞がツッコむと……
「まぁでも……少しは強くなれたのは確かじゃないの? これでまた……護れるようになったんじゃない?」
「えっ?」
「あんたの……曲げられないもの。」
「………はい!!」
っと、ゆきかぜがウインクしながら言った事に、思わず笑みを浮かべながら頷く霞だった。
「フゥ……さて、早くパンサーセルを、」
「あぁそうでしたね!! えっと確か……あぁあっ、」
そんな中、マリアが一息吐いた後に言った事に気づいた風が、パンサー沙耶から出たパンサーセルを見つけ取りに行こうとした直後だった。
「ハァアアア!!」
『わぁあああ!?』
三つの斬撃が響と友奈と愛音と雲母と霞とゆきかぜ達を襲い、その斬撃を食らって倒れたのと同時に、響とクリスから回収したパンサーセルが抜け落ちてしまった。
「ったく……雌一匹くらいは倒せないの!? あの失敗作は!?」
「あ、アイツ……」
「右腕失ってもこの威力……流石って言うかなんて言うか……」
その斬撃を放った朧は舌打しながら言う中、上半身を起こしながらそんな朧を見てゆきかぜと紅が呟く中、朧は今だ健在の左腕で落ちた三つのパンサーセルを回収した。
「まぁ良いわ……これを無事確保出来ただけでも、」
「ま、待て!?」
「あなたは……それを使って何をしようとしてるんですか!?」
回収したパンサーセルを見ながら呟く朧に対し、得物を杖代わりにしながら真希とハユルが問うと……朧は鼻で笑いながらこう答えた。
「フンッ……あんた達に関係ないって言いたい所だけどそうね……あえて言うなら、これからあんた達を苦しめる厄介な奴らを復活させる為に必要って事かな?」
「や、厄介な奴?」
「それって……」
「まぁ……せいぜい楽しみにしてると良いわね。」
朧が答えた話に対し蜜璃と雲母が首を傾げる中、朧は不気味な笑みを浮かべながら答えた後、しばらく傍観していた沙耶NEOの方を向いた。
「引き上げるよ!! もうここに用もないし、あなたもそこまで思い出もないでしょ?」
「え? あぁ……うん……」
朧の言葉に少し遅れた後に反応した沙耶NEOは頷いた後、先ほどまでパンサー沙耶や沙耶量産型達が暴れていた場所を見つめた。
「……………」
そんな沙耶NEOの脳裏に浮かんだのは、沙耶量産型達とここで過ごした日々だった。
最初は朧の実験と言う形で産んだ自分の分身……の失敗作ばっかりだったが、それでもやはり自身の腹から産んだのもあってか、それなりに何かを感じていたのかもしれない。
「……………っ!」
それをこの数時間で一気に壊れたのが引っかかりながらも、沙耶NEOは目の前の現実から目を逸らすかのようにして、先に去って行った朧の後を追った。
「…………………」
そんな沙耶NEOの様子に気づいたのか、霞は思わず沙耶NEOを目が離させないでいた。
かくしてキングダムアイランドでの戦いは、巨獣と言ってもいい程のパンサー沙耶を倒した事には成功したものの、パンサーセルは厄介な奴に奪われる形で終わってしまった。
いかがだったでしょうか?
次回で第八章も一応終わる感じになると思いますので、次回や次回以降も見て言ってくだされば幸いです。
また何か意見などありましたら、専用の活動報告かメッセージにコメントよろしくお願い致します。
失礼いたしました。