※この作品はR-18です。

ヒロイン全員百合レズ   作:XW

9 / 77
 今回はエロ無し&戦闘回ですが、対戦する女性キャラのパワーバランスが見た人によっては可笑しい事になってるかもしれません。
 もし本当に可笑しかったら、申し訳ございません。
 そんな話でも良ければ、ご覧になってくだされば幸いです。
 それでは、どうぞ。


第七話 二重の影と聖人

「思ったより時間掛かりましたね。」

 

「えぇ、まぁ自業自得と言われたらそうなんですけどね。」

 

 トイレ掃除も終わり、掃除道具を片付けながら話すフェルトと百合子。

 

「さてと、私はこの後オペレーター室に戻りますが、百合子さんは?」

 

「え? あぁ~まだ連絡も来てないし……」

 

 フェルトの質問に百合子が答えようとした直後、基地内に警報が鳴り響いたのと同時に、フェルトのデバイスに連絡が来た。

 

「っ!! どうしたんですか!? ……えぇ!? 分かりました、すぐっ戻ります!?」

 

「フェルトさん!? 何があったんですか!?」

 

「総本部に向けての襲撃です。すぐに基地全域に亘ってシールドを展開しましたが、油断は出来ません。」

 

 その連絡に出たフェルトの反応を見て百合子が聞くと、答えたフェルトの額から汗を掻いていた。

 

「襲撃って………まさかダークネスクロー!?」

 

「えぇ……そして襲撃者は、」

 

「っ!? アレは!?」

 

 フェルトの返答を聞いて驚いた百合子に対し、フェルトはデバイスの画面を見せると、それに写し出された襲撃者がナーベラルだと言う事にすぐ気づく百合子。

 

――――

 

「ハァ!!」

 

 KISARAGI総本部前に単独で立ち、魔力で作られた雷撃球を放ったナーベラルだったが、その光弾は基地全域にすぐさま張られたシールドによって、防がれてしまう。

 

「魔力で作られた攻撃にも耐えゆるエネルギー上の防壁。しかもかなり強めに作られるわね。」

 

 そう呟きながら何発か雷撃球を放つナーベラルだったが、シールドはひび割れる事無く基地を護り続けた。

 

「……メス虫共にしては中々やる。あの方が油断するなと言ったのも頷けっ!!」

 

 それを見て罵倒混じりに言った直後、左方向からの襲撃に気付いたナーベラルは、それを軽々と避けた。

 

「へぇ……メス虫の一匹だけで私を相手するなんて、私も舐められたものね。」

 

「別に……たまたま私がこの辺をパトロールしていただけの事よ。」

 

 着地し、小馬鹿にした口調で話すナーベラルに対し、得物の刃を向けながら言い返す、「魔法少女特殊戦あすか」のラプチャー☆あすかこと大鳥居あすか。

 

「そう言うあなたこそ、ここに立った一人で来るなんて……他の仲間は居ないの?」

 

「笑えない冗談ね。幾ら同じ並行同位体とは言え、あなた達雌豚虫が集まる場所なんて、私一人で十分。」

 

 あすかに対して笑みを浮かべながら答えるナーベラル。

 それを聞いたあすかは、得物のマジカル・カランビットを握りしめる。

 

「そう……ならばその挑発に、あえて乗らせてもらう!!」

 

 そしてあすかはナーベラルに向かって突っこみ、マジカル・カランビットの刃を振るった。

 

――――

 

「すみません!! すぐ準備します!!」

 

「し、失礼します!!」

 

 その頃オペレーター室では、遅れて来たフェルトが自分の席で急ぎ準備し、一緒に来た百合子は頭を下げながら言ったのち、近くに居たクリスティナに質問した。

 

「クリスティナさん、今戦ってるのって大鳥居あすかさんと……ナーベラル・ガンマですか?」

 

「やっぱり知ってたか。そう、今大鳥居ちゃんが戦ってるのは、ダークネスクロー内でも高い権限を持ってるって言われてるナザリックのプレアデスの一人、ナーベラル・ガンマ!! まさか彼女来るなんて思わなかったわ!?」

 

 百合子の質問に答えながら、自身の席にあるキーボードを打ち続けるクリスティナ。

 その額から少し汗を出てるのを見た百合子は、この状況のヤバさをすぐに実感した。

 

(ナザリックがダークネスクロー内で高い権限を持ってる? いやでも、元々「オーバーロード」って物語自体、どちらかと言えば魔族主役なのもあって悪サイド側の物語だったから、アインズって言うかモモンガ居ないこの世界じゃ敵側に居るのも頷ける!! それに相手はあのナーベラル・ガンマ、いくらあの大鳥居あすかさんとは言えっ……)

 

 百合子が自身の手を胸に添えながら考え、思わず目を瞑って居た時だった。

 

「大丈夫よ。」

 

「っ!! あ、あなたは!?」

 

 後ろから百合子の肩を叩きながら声をかけ、振り向いた百合子に笑みを浮かべたのがフェルトやクリスティナと同じ「ガンダムOO」のスメラギ・李・ノリエガだった事に驚く百合子。

 

「あなたが百合子ちゃんね? 大鳥居ちゃんの事心配してくれるなら嬉しいけど、心配しないで。」

 

「え? それってどう言う……」

 

「これくらいの状況、既に予測済みって事。」

 

 スメラギの言葉を聞いた百合子が改めてオペレーターの面々を見ると、フェルトもクリスティナも額に汗は掻いてはいるものの、表情に至ってはまだ余裕が残っていた。

 

―――――

 

「ハァアアアアア!!」

 

 その頃KISARAGI総本部前では、あすかがナーベラルに近付き、そのままマジカル・カランビットを振るい続けるが、それを紙一重で避けるナーベラル。

 

「へぇ……ただの鎌振るい続ける雌カマキリかと思ったけど、思ってた以上にやるわね。」

 

「そう思ってくれたって事は、こっちの実力を認めてくれたって良いのよね?」

 

 一旦距離を取りながら言ったナーベラルに対して、得物を構え続けながら言い返すあすか。

 

「……その刃、触れれば特殊な力を発生し何でも切り裂く物かしら? だとしたら流石の私も、それに触れたらこの身がどうなるか……でも言い方を変えれば、」

 

「っ!!」

 

 あすかのマジカル・カランビットを見て言ったナーベラルが次の瞬間、あすかの目の前から消えたかと思えば、あすかの背中に鋭い衝撃が走った。

 

「がぁあ!!」

 

「触れなければ、どうと言う事もないって事よね?」

 

「くぅう!! このぉ!!」

 

 背後を見たあすかが見た先には、背中をナイフで刺したナーベラルがすぐ近くに居て、それに目を見開かせたあすかはナイフを背中から抜き、そのまま振りかざしたのだが、ナーベラルはまたもや転移魔法【ディメンション・ムーブ】を使って上空に転移、そのまま銀色の杖をあすかの頭上で振るった。

 

「くぅう!!」

 

 杖が地面に直撃し、そこから発せられた砂煙で視界を一時失ってしまったあすかが、すぐに体勢を立て直そうとした直後だった。

 

「っ!! がぁああああ!!」

 

 ナーベラルがあすかの懐に直接強い電気魔法を放ち、それを食らったあすかは声を上げながら吹っ飛んでしまう。

 

「がぁはぁああ!! くぅううぅ……」

 

「フン……下等な雌豚にしてはよくやったと褒めてあげるわ。でも……これでお終い。」

 

 全身ボロボロで、出来た傷口からマテリアルの粒子が零れ出てるあすかを見下しながら、ナーベラルは自身の杖を大きく振るった。

 しかし……それがあすかのマテリアル体を壊すことは出来なかった。

 

「っ!!」

 

 突如上空から降って来たの同時に、身長より大きいであろう大太刀を振るってナーベラルの杖を斬り、自身の杖を両断したのを見て思わず見開いたナーベラルは、その者から距離を取った。

 

「……な、何ですか、あなた?」

 

 ナーベラルが目を鋭くしながら聞く中、降って来た女性は背後で倒れているあすかを見て話しかけた。

 

「すみません……遅くなりました。」

 

「ハァ……ハァ……い、いえ、良いタイミングでしたよ、火織さん。」

 

 その言葉に対して、上半身を起こしながらあすかが答えた相手……一時抜かれた大太刀を鞘にしまい、長身でスタイルも良いポニーテールの女性……「とあるシリーズ」の神裂火織はナーベラルを見てこう言った。

 

「ダークネスクロー、それに属するナザリックのプレアデスが一人、ナーベラル・ガンマですね?」

 

「……へぇ、ナザリックだけでなく私の事も知ってるなんて、KISARAGIのメス虫共はかなりの情報通かしら?」

 

「この世界を身勝手に支配しようする奴の事を調べない程、我々は愚かではありませんよ。」

 

 火織の言葉を聞いてナーベラルが笑みを浮かべながら言うと、それに答えた火織は話し続けた。

 

「それに……この数日間であなた達が襲撃してくる事は、予知してましたからね。」

 

「っ!? どう言う事かしら?」

 

「………貴方のような者に、答える義理はありません。」

 

 その火織の言葉を聞いて少し驚いたナーベラルは聞くが、火織はそれに答えず、目を瞑って大太刀の鞘を握りしめるだけだった。

 

「そう……ならその身体軽く甚振ってから、直接聞く事にするわ!!」

 

 そう言って再びディメンション・ムーブを使い、今度は小剣で火織の刀を斬ろうとしたナーベラルだったが、

 

「っ!! くぅううう!!」

 

 火織は刃を鞘から抜く動作を取り、その鞘から【七閃】の鋼糸を自身とあすかの周囲に展開。

 それに驚いたナーベラルは、ディメンション・ムーブを再び使い、さっき居た位置に戻った。

 

「言っておきますが、私達を甘く見ない方が身の為ですよ。」

 

「………………っ!?」

 

 そんなナーベラルに向けて火織が言った直後、自身の頬から先ほどの七閃で斬れたのか、血が流れた事に一瞬驚くナーベラル。

 

「………そう、メス虫共の中ではかなり強い方らしいわねあなた……ならば!!」

 

 そう言って目を見開いたナーベラルが両手を叩くと、その手からこれまで以上の強い電撃の魔力が集まりだした。

 

「私の身体に少しでも傷つけたお礼に………雌カブトムシのあなたにとっておきを味あわせてあげるわ!!」

 

 ナーベラルがそう叫ぶと両手の魔力は更に強くなり、電撃も更に激しくなった。

 

「………ならば、私も全力で答えるまで!!」

 

 しかし火織はそれを見ても動じる事無く、大太刀の持ち手を右手で、左手で鞘を掴みながら言った直後、独自の呼吸をしたのと同時に全身に魔力を練り上げる火織。

 

「っ!! ツインマキシマイズマジック!! チェイン・ドラゴン・ライトニングゥ!!」

 

 その余裕の態度にキレたのか、ナーベラルはまるで雷の龍のように強力な雷撃の魔法を放ったが……

 

「っ!! ハァアアアアア!!」

 

 火織が抜刀したの同時に【唯閃】を発動。

 ナーベラルが使う魔法の中でも強いはずの【チェイン・ドラゴン・ライトニング】を、その一閃で一刀両断した。

 

「バカなっ!? なぁあ?!」

 

「ハァアアアアアアアア!!」

 

 それを見てナーベラルが目を見開いて驚いたの束の間、火織は唯閃で抜かれた刃を再び振るい、斬撃を放つ。

 それを諸に食らったナーベラルはそのまま後ろに勢い良く押され、倒れてしまうのだった。

 

「がぁああああ!? ぐぅう……」

 

 額からも血が流れ、口から血を出したナーベラルは、その鋭い目で火織を睨むと、そこには唯閃の刃を向け続ける火織の姿がそこにあった。

 

「………貴様、名は?」

 

「………神裂火織。」

 

「………っ、この屈辱は倍にして返すから覚えておきなさい、神裂火織!!」

 

 ナーベラルは火織の名前を聞いた後、ディメンション・ムーブを使いこの場から消え去った。

 

「……………フゥ、」

 

 周囲の気配を感じ、もうナーベラルが居ない事を感じた火織は、息を吐いたのと同時に唯閃の刃を鞘にしまった。

 

―――――

 

「………………………」

 

 そんな戦いを、モニター越しで見ていた百合子。

 この世界に転移して、モニター越しとは言え初めて見る訓練以外の本格的な戦闘。

 その戦いっぷりに、思わず見とれていた。

 

「…………す、凄かった。」

 

 戦闘も終わり、モニターも消えた後に百合子が呟いた言葉はそれだけだったが、それ以上に心の奥にある思いが激しくドキドキしていたらしい。

 




 いかがでしょうか? 
 戦闘場面では、百合子が戦えない分、戦う女性キャラに活躍しようと思ってますので、ご了承してくだされば幸いです。
 今後もよろしくお願い致します。
 失礼いたしました。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。