※この作品はR-18です。

虚ろの遊園   作:ヘビとマングース

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結局疲れて、間に合わず

 何時間経っただろう。

 ようやく落ち着けそうだと思った頃、体はすっかり疲れ切っていた。

 これでは何のために早退したのかわからない。早退どころか、よくよく考えれば一限目が始まる前に帰らされたのだから登校したことにさえなっていないだろう。

 

 睡眠は取った。食事もしたし、シャワーも浴びた。洗濯をする必要があったが、ちょっとした手間がありながらも元気に過ごしている。

 ただやはり疲労感は拭えず、なぜかと言えば、その間ずっとセックスしていたからだ。

 

 双葉はちらりと時計を確認する。

 息も絶え絶えに、そろそろ一旦休みたいと思う一方で、座る彼に跨って尚も上下している彼女はちっとも止まる気配を見せない。

 はぁと息を吐くと、無理やりに唇を塞がれる。ちゅうっと吸われるのは心地いいが諦めずにはいられない行動だ。

 薬など一つも飲んでいないはずのルキアはまるで疲労を感じさせずに元気なままだった。

 

 「んっ、んっ、んっ……はっ、はっ、はっ」

 「あー……もう、学校、終わってるな」

 「ん、そ、そうか……あっ、んっ、はぁっ」

 

 双葉が思わず呟くのだがルキアは気にせず、腰を動かしてピストンを続ける。

 ぐちゃぐちゃと卑猥な水音がよく聞こえている。彼女は興奮してひどく濡れているし、三十分以上前に双葉が中出ししてから、一度も抜かずに動いていた。せっかくシャワーを浴びて洗ったのにきっとまたひどい状態だろう。

 ルキアは双葉の体にしがみつき、離さないと言わんばかりに力を込めた。

 

 またしてもこれだ。彼の意見など聞き流してやめてくれない。

 残念ながら回復した体力は使い切ってしまい、せめて少しでも休憩が欲しいと考えている。

 ひと眠り、もしくは水を飲んでしばらくまどろむだけでもいい。一息つくだけでまだマシになるだろうとは思うのだが、何せここまで一切止まることなく続けているのだ。

 

 「あのさ、ちょっと、流石に休憩を……」

 「んっ、んっ……だ、だめだ。私は、まだ、イッていない……」

 「う、嘘つけっ。さっきも一人でイッて――んむっ」

 

 無理やり唇を塞がれる。反論は許されないようだ。

 何が何でも続けるつもりらしい。

 それならばと、双葉は眉間に皺を作って、いくらかの苛立ちを込めて両腕を動かす。尻に伸ばされた手はくいっと肉を持ち上げて、その奥にある穴へ指先を触れさせた。

 

 「んむぅ!? んっ、あっ、はぁっ――!?」

 

 躊躇はなく、戸惑いもせずに、親指をぐいっと押し込む。どうせどれが何かもわからない体液に濡れているしほぐれてもいる。おそらく痛みも感じないだろう。

 乱暴に指が入り込んだことでルキアは目を見開き、しかしそれでもキスはやめない。彼の口内に舌をぐいぐいと押し込みながら、尻から広がる違和感に目を白黒させている。

 負けじと双葉は指を動かし、攻撃のつもりでアナルをほじくり返した。

 

 「んっ、んっ、んっ、んんっ……!」

 

 果たしてそれが気持ちいいのかは定かでないが、いわゆる普通の行為ではないことだけは理解しているため、とんでもなく卑猥な行為をされているのはわかっている。それがその気になっているルキアを興奮させて、自らが主導権を握るピストンに熱を加えていた。

 小刻みに腰を振って射精を促し、疲労を感じているせいか、これまでに出し過ぎたのか中々双葉は精を放たなかったものの、薬のおかげで硬さは少しも失われていない。

 顔を離して大きく息を吐いた。膣の奥から脳天まで貫く衝撃。彼女は楽しんでいた。

 

 「あぁっ、くぅっ、はぁぁぁっ……!」

 「ほら、イッてるじゃん。めちゃくちゃ締まってるし震えてるし、イッてないわけがないっ」

 「い、いってなど、いない……ふんんっ、はあっ」

 「その嘘なんなんだよ。あーもうっ」

 

 苛立ちを隠せない双葉は彼女の膝の裏に腕を回して、一息に抱えて立ち上がる。

 小柄な体は軽く、繋がったままのルキアの体は双葉以外には触れていない状態で宙に居て、足を一歩動かすと全身が揺れ、彼女は甘えるような高い声で鳴いた。

 

 もはやその気になって喜ばせているのか、苛立ちをぶつけているつもりなのか、自分でも自分の行動の意味がわからない。

 一階のリビングを歩き回りながら全身を揺すって、深々と奥まで挿して、双葉はルキアの大きくなった嬌声を聞く。彼女は確実に喜んでいる様子だった。

 何をしたって彼女を傷つけられそうにない。こういうことをしている限り、きっと何をしても素直に喜んでいるのだろう。

 考えるのが嫌になって、感情が乱れるままにとにかく腰を振った。

 

 ひょっとしたら外に声が聞こえてしまうのではないか。少し前までは気にして彼女にも気をつけるよう言い聞かせていたのに、それすら気にならなくなる。

 思考を放棄した双葉は必死に腰をぶつけ、膣内を激しく擦って掻き回す。

 半ば狂乱するルキアがぽたぽたと愛液を垂らしながらきつくペニスを締め上げた。

 

 「ふっ、ふっ、ふっ……!」

 「あぁっ、くぅっ、ふぅんっ……ああっ! あんっ、んあっ、やあっ――!」

 「あーやばい。また、これ……」

 

 体の奥でぐつぐつと何かが動いているのがわかった。

 双葉はルキアの体をソファへ下ろして、そのまま押さえ込むように体重をかけ、全身の肌を合わせてのしかかるとペニスを奥まで押し込んだ。ごりっと子宮口を抉られる感覚。ルキアはぴんと足を指先まで真っ直ぐ伸ばし、声を呑み込んできつく目を閉じる。

 

 凄まじい勢いだった。

 仮にこれが義骸でなかったら。或いは普通の人間であったなら、間違いなく妊娠していた。

 ルキアは体の奥で感じる熱いどろりとした感触に、再び大きなオーガズムを感じる。

 

 「おぉっ、おっ……ふんんっ、はあっ」

 「はーっ……俺も馬鹿だなぁ」

 

 気付けば押さえつけたルキアの体勢はまんぐり返しのような状態になっていた。両脚を上げた姿勢で双葉の腕に押さえられており、ごぽごぽと体液が溢れてくるおまんこはペニスが刺さったまま隠されることもなく、驚くほど淫らな姿を晒している。

 深く息を吐いて、自己嫌悪を覚えながら双葉はそのままの体勢の彼女に覆い被さった。

 ルキアは押さえつけられて動けない。しかもその状態を良しとしていたようだ。

 

 射精直後の脱力感に負け、ぐったりした双葉は考える。

 結局は自分も同じではないか。その気になってセックスして、咎めるふりをしながらも本当はまるで嫌がっていなくて、言い訳を思いつくと何度でも中出ししている。

 こんなにも自分が馬鹿だったなんてと、自らが置かれた状況を振り返って思わざるを得ない。

 

 ひょっとすると急変した生活に順応できていないのかもしれない。度々これでいいのかと思う瞬間がまだあって、それでもルキアが押してくるおかげでセックスできている。

 このままでいいのか。自分でもよくわからなくなった。

 

 少なくとも、ルキアとのセックスが驚くほど気持ちいいのは確かで、本音を言えばこんなことがもっとずっと続けばいいのにと思っている。

 流石に倒れるくらいにやり続けるのはどうかと思うのだが、そこはこれから話し合って、というより言い聞かせて改善していくしかない。

 とにかく、彼女は今後も双葉の家で居候するわけで。

 今までの態度からして、「やっぱりなし」とは言われないだろうとわかっている。

 

 わずかに顔を上げた双葉はルキアの顔を見つめた。

 口の端から唾液を垂らして、だらしない表情で、幸せそうに微笑む彼女は見るからにセックスにハマっていた。こんな人間がやめられるはずがない。

 やれやれと呆れながらも、双葉はそんな姿に愛おしさを覚えるようになっていた。

 

 「い、今のは、すごかった……んっ。し、死ぬかと、思った」

 「ああ、俺もだよ。気持ちよ過ぎてどうにかなりそうだ」

 「そうか。も、もう一回」

 「いや、その反応は流石におかしいだろ。躊躇とかないのかよ」

 

 ゆっくり腰を離して、ぬぽっとペニスが抜ける。

 幸か不幸か、肉体的にも精神的にも疲弊している双葉とは裏腹に、素直に薬の効能に従うペニスはまだびくびく震えるほど元気に勃起していた。こちらにもやれやれと思って、いい加減馬鹿になりそうだと自分のペニスを叱りつけたい気分になる。

 

 彼女の愛液と自分の精子、どれがどれやらわからないがべっとり濡れている。その威風堂々とした姿をいつものように右手で握って擦った。いつもとは違う硬さ、持続力、精子の量。本当に今後の生活に支障は出ないのだろうかと心配してしまう。

 別段、彼はその場でオナニーを始めようとしたつもりはないのだが、双葉がペニスを握ったことでルキアが食い入るように見つめていた。その態度に気付いて双葉は冷たい顔をする。

 

 「ん、はぁ……しないのか?」

 「いや、するわけないだろ。こんな状況で」

 「別に私は、興味などないのだが……ぶっかけというのが」

 「しないって。いや……してほしいなら、別にしてもいいけどさ」

 

 またアホなことを言い出した。そう思って咄嗟に否定しようとしたのだが、そんな自分の反応も恥ずかしくて嘘をついているだけかもしれないと考え、思いとどまった。

 そんなことを言い出す自分が恥ずかしいとは思っている。しかし、恥ずかしいという感情も案外気持ちいいのだと思い知らされてしまったため、そう言ったことを後悔しなかった。

 ルキアは目を丸くしていたが、おずおずと、さほど考える素振りも見せずに小声で言い出す。

 

 「あぅ、その……い、一度だけなら、顔に、かけてほしいかな、と……」

 「そ、そうか。そう言うんなら、俺も、まあ」

 

 まさか本当に言うとは思っていなかった。

 そう言った彼女の声を聞き、視線を逸らす表情を見て、ぐったりした裸体を再確認すると、動き出さずにはいられない。

 

 双葉は自らのペニスを右手で激しく扱きながらルキアに近付いた。

 顔に、と言っていたから、ソファに足を乗せてペニスを顔の傍まで近付ける。

 何をしているのだと自分の行動を振り返ると、頭がかっとして、やはり慣れない表現しようのない恥ずかしさを覚える。しかしそれがやけに気持ち良くてペニスを震わせた。

 ごしごしと必死に扱いて、双葉は必死な様子だった。

 

 視線の先に亀頭の割れ目がある。自分から近付いたわけでもないのに、こんなに近くで見せつけられるのは、なんだか妙にそわそわした。

 ぴくっと動いた手は彼女の意思とは無関係に、半ば勝手に動き出していた。

 そっとペニスに触れた後で思考が動いて、後付けの言い訳のようにぼそっと呟く。

 

 「わ、私が……抜いてやる」

 「あ、ああ……」

 

 暴走するかのように激しく扱いていた双葉だったが、ルキアが力の抜けた声でそう言うと、自らの意思とは無関係に手を下ろして従う。

 自身のペニスを彼女に預けて、両手で竿を握られて、亀頭から根元までぐいぐいと扱かれる。

 包皮が動いて、自分が出した先走り汁を塗りたくられる。

 双葉はうっと声を詰まらせ、射精こそしないが余裕のない表情に変わった。

 

 「はぁ、はぁ、あー……きもちいい」

 「出そうか?」

 「うん……もうちょっと」

 

 男にとっては明確な弱点なのだろう。握られると途端に大人しくなる。さっきまで何かと喋ってやめようという発言もあったというのに、手コキをされる最中は驚くほど素直だ。

 これからは常に手コキをしていれば、もっとセックスがしたいと言うだろうか?

 ルキアは考えながらも胸を高鳴らせていて、あぁ、もうすぐ顔に精子をかけられてしまうのか、どろどろした臭い体液で肌も髪も汚されてしまうのだと頬を赤らめて考えていた。

 

 ぐちゅぐちゅ鳴らして手の動きは速くなり、彼の気分を高めている。

 うぅっと一声大きな声を出した時、ルキアは期待に目を輝かせた。

 今だと言わんばかりに双葉が腰を前へ突き出したのである。考える間もなく咄嗟にルキアも顔を前へ出していて、受け止める体勢は一瞬にして出来上がった。

 

 「あー出るっ。イク、イクっ……! くぅっ」

 「あっ!? んっ、はふっ、んんぅ……!」

 

 びゅるるるるっと宙を舞った大量の精子は、最後の瞬間まで眺めた後、静かに目を閉じたルキアの顔に降り注ぎ、黒く艶やかな髪も、白く汚れのない肌も、覆い尽くそうとするかのようにべっとり付着して濡らした。

 最後の一滴までルキアの両手に絞り出されて、最後には頬へ精子を漏らす亀頭を擦りつける。

 満足した様子の双葉は大きく息を吐き出し、思わず力が抜けて床にへたり込んだ。必死に呼吸しながら床に尻を置いた後でルキアの顔を見る。

 

 「おぉ……なんか、すげぇ。ちょっと感動かも」

 「はぁっ、熱い。これが、ザーメンか」

 

 言って彼女は目元を隠す精子を指で拭い取りながらも、敢えて口を開けて舌で受け取り、べろりと舐め取って味見する。

 以前にも飲んでいたはずだが、好きなのだろうか。それともただの好奇心か。呆然と眺める双葉に判別する余力はない。

 いざ目にしてみると征服感を味わい、双葉は満足そうに口元を緩めていた。

 

 しかしまぁ、薬のせいだろうとは理解しているとはいえ、あまりにも出し過ぎだ。

 昨日は体力の限界までセックスしていて、最後には出なくなったというのに、何度か出してもまるで量や質感が変わらないのはどう考えてもおかしい。

 だんだん怖くなりつつあって、考えるのを拒んだ双葉はそっと動き出した。

 

 ソファでぐったりするルキアの隣に座って、小さな肩を抱き寄せる。

 彼女は顔を汚した精子の相手で忙しい様子だ。指先で遊んで、舌で味わっている。

 自分が出した物とはいえ、流石にそのままでは辛い。双葉はティッシュで拭い取ろうとした。

 

 「あっ、こら。何をする」

 「いや、このままじゃあれだし、きれいにしないと」

 「そうか……しかしもう少しこのままでも」

 「何が楽しいんだよ。後の処理が面倒らしいし、早く取った方がいいぞ」

 「なぜそんなことを知っている?」

 「……うるさいな。別に、なんとなくわかるだろ」

 「ふふふ。やはり若い男はエロスに興味があって仕方ないのだな」

 「お前にだけは言われたくないんだよ」

 

 どんな状態で言っているのだと文句を言いたくなるものの、面倒だったのでわずかに留め、大人しくなったルキアの体をティッシュで拭ってやる。

 後始末が大変だ。出した瞬間は達成感がすごかったが、こんなことなら次はないかもしれない。

 自分を律しながらもその時、双葉は来客を告げるインターホンを鳴らされたのを聞いた。

 

 「ん? 誰か来た?」

 「学校のクラスメイトか?」

 「や、やばっ。ちょっと、朽木、とりあえずどっかに隠れ……いやいや、でもこんなとこ見られたらどの道一緒だろ。とりあえず服、服!」

 「騒がしい奴だな。心配するな。鍵さえ開けなければ入れないだろう」

 

 慌て始める双葉を見てもルキアはやれやれと呆れた様子だった。

 その直後、玄関でがちゃりという音がした、ように聞こえたが確かだろうか。

 二人は顔を見合わせ、ぴたりと動きを止めて重苦しい沈黙を作る。

 

 「双葉ー? 居んの? 寝てんの?」

 「やばい……」

 

 小声で双葉が呟いた次の瞬間、二人は同時に動き出した。

 どたばたと足音を響かせて、咄嗟に双葉はリビングの壁から廊下に顔だけを出し、玄関の扉を開けて入ってくる有沢竜貴を視認する。幼馴染の彼女には家の鍵を渡してあるし、こうして勝手に開けて入ってくるのはいつものことだ。すっかり失念していた。

 まだ裸のまま。体と部屋の惨状を見られるわけにはいかない。

 必死に首だけで彼女を止めようとする。

 

 「たつき! ちょっと待って、今……!」

 「……これ、誰の靴?」

 「え? あっ」

 

 そう言って彼女は冷たい視線を玄関に置かれた革靴に突き刺していた。双葉の靴に違和感を覚えるはずはないため、それは間違いなくルキアの靴を言っている。

 近頃、来訪者が居なかったからすっかり失念していた。隠しておく必要があったのだ。しかし今からではもうどうすることもできない。

 

 竜貴は今、見るからに激怒していた。なぜかはわからないがぎろりと睨みつけられる。

 双葉が制止するよりも先に彼女は動き出していて、自分の靴を放り捨てて家に上がると、どかどかと足音荒く接近してきた。もはや隠れる暇もなくて、怯えた双葉は背を仰け反らせる。

 

 リビングが見える位置に来た時、そこはひどい惨状だった。しかし一番近くに双葉が居たため、不幸中の幸いだったのだろうか、見えたのは全裸で居る彼だけだ。

 驚愕。直後に背を仰け反らせ、顔が真っ赤になった。

 裸で居るだけでなく、双葉のペニスは意外なほどに勃起していて、動揺しているせいで腰が引けて隠そうとしていない。伸ばされた両手は殴られまいと必死だった。

 竜貴はそれをばっちり見てしまい、一瞬にして沸騰するように顔が熱くなる。

 

 「あ、あの、これは――!」

 

 考える余裕もないまま、双葉は何かを言おうとした。必死に弁明しようとしたのだが、言い終わる前に左の頬に強烈な拳が突き刺さっていた。

 恥部を隠すこともできずに、大股を開いて双葉は勢いよく倒れる。

 その瞬間もまたまざまざと見つめてしまって、ぶるんと揺れる勃起したペニスから目を離せず、竜貴はわけもわからず絶叫していた。

 

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