水色とチャドが帰った後、念のために隠れていたウルルは出てきた途端、何も言わずに双葉のズボンを下ろした。
ソファに座らせ、股間に顔を埋める彼女は淡々と、しかし熱っぽくペニスをしゃぶっている。
なんて強引なのだろうと恐れおののきながら、以前の経験から双葉は抵抗しなかった。
「はあ……」
ウルルのフェラチオは気持ちいい。
丁寧で大胆、弱点を知り尽くしている刺激は反応せずにはいられず、そんなつもりがなくても勃起してしまって、ますます嬉しそうに口の中へ放り込まれるのだ。
そりゃ、オナニーなんかする必要がない。
流石にこればっかりは知られたくないと友人たちの顔を思い浮かべ、そのまま気持ちよくなっているのも気持ち悪いため、頭の中から追い出すためにウルルの頭を撫でた。
ため息が出るのはフェラチオが気持ちいいからでも、友達に隠し事をしているからでもない。なんとなく気分が優れないからだ。
窓の外を見るのも気が引ける。嫌なのではない、ただ色んな人にも気を使う。
所在なさげに天井を見上げた双葉は、じゅぽじゅぽと執拗に吸われながらぼんやりしていた。
「俺、やっぱり、なんかおかしいのかな……」
双葉の呟きが寂しげに聞こえて、今回ばかりは気にしたウルルは頭を上下に動かすのをやめはしなかったが彼の顔を見上げて確認する。
口数こそ少ないが彼女の意思ははっきりしていた。そのため双葉も頼ろうとはしていない。
つらつらと考え事をする。
以前から他人には見えない
あんなに大勢の
自分に害を与える存在ではない。以前から持っている認識を変える出来事ではなかった。
それでもルキアを始め、一護やウルル、みんながピリピリしているのはわかっていて、ウルルは早々に気持ちを切り替えてフェラチオに集中しているが、彼の気持ちは落ち着かないまま。
「でも俺には何もできないし……ルキア、どこ行ったんだろ」
不安そうな顔で呟き、毛ほども気にしていないウルルの頬を指先で摘む。彼女は嬉しそうに表情を緩めながら、ぢゅうううっと亀頭を強く吸って、思わず双葉が声を漏らした。
一護には自分でなんとかすると言ったが、現状何もできずにいる。
口だけの自分を情けなく思い、心細さからルキアに会いたくなった。けれど彼女もどうやら忙しいようで、ウルルを拒絶しないのもそうした心境があったからかもしれない。
突然、ピンポーンというインターホンが鳴った。
来客があったようで双葉は顔を上げ、出ようと思ってズボンを上げようとする。勃起はなんとか隠せばいい。そう思っていたのだがウルルがズボンを押さえ、上げるどころか下着ごと足から抜いて遠くへ放り投げてしまい、ペニスを握って的確に阻止する。
「な、何して……!」
「出ない方がいい……です」
そう言ってまた亀頭をぱくりと銜えられる。じゅるじゅるとすぐに舌を絡められ、玉を両手で弄られて体の力が抜けてしまった。
ソファから立ち上がることすらできなかった双葉は、ウルルがそう言うということは、何か理由があるのかもしれないと思って緊張する。
「そうなの?」
「うん……」
「そ、そうか。じゃあ、やめておこうかな」
不安に駆られた双葉はウルルの言う通りにしようとする。
ウルルは尚も嬉々としてフェラチオを続け、一秒たりともペニスを離そうとしなかった。
再びインターホンが鳴らされる。居留守を使うと決めた後はその音を聞く度、不安になって仕方がない。何事もなく終わればいいのに。そう思いながら早く帰ってくれるよう願うばかり。
自然と双葉だけは息を殺そうとしていたのだが、インターホンは何度も繰り返し鳴らされ、だんだんと間隔が狭まってくる。最終的には明らかに連打しているだろうと思えるほど素早く何度も繰り返されていた。
こうなればもはや完全に出るつもりがない。
すっかり怖がる双葉はペニスが小さくなってしまいそうなほど怯えていて、それを許さないウルルがペニスと玉への刺激を強くしている。
借金取りに追われる理由はないのだが、それに等しい怖い誰かが来ている。
がたがた震えていた双葉はあからさまに危うい大きな音を聞いた。
廊下をだんっと踏み締め、どかどかと誰かが踏み込んでくる。扉は壊されたらしい。動き出すこともできずに双葉は怯えた顔で部屋の入り口から目を離せなかった。
「オルァ! おんのはわかっとんねん! さっさと出てこいやハゲェ!!」
そうして、野暮ったい赤のジャージを着た、金髪を二つ結びにしている小柄な少女が恐ろしい形相で現れた。双葉はびくっと大きく震えてしまう。
その時、見知らぬ少女は室内に居た二人の姿を視認し、途端に硬直した。まるで石化でもしてしまったかのように動かない。しかし時が止まったかのような状況の中、徐々に理解し始めると顔が少しずつ赤くなっていく。
何を思ったか、おもむろにウルルが少しだけ移動する。
双葉のペニスは勃起していて、手に握ったそれをぷらぷらと揺らした。
見知らぬ少女がますます顔を赤くする。そして完璧に理解した後、身震いするように全身を大きく震わせて、激しく動揺してから大声で叫んだ。
「んなっ、なっ、なっ……なにさらしとるんやお前らぁ!?」
「ああ、なんや、フェラしてんの?」
「ふぇふぇふぇふぇふぇ……!?」
壁の向こうからひょっこり顔を出してきた女性が事もなげに言う。小柄な少女は壊れた機械のように同じ言葉を繰り返し、がたがたと震え始める。その一方で顔を赤くしたまま、視線はなぜか双葉のペニスから離れない。
もう一人の女性は長身で、凛とした容姿に眼鏡をかけ、セーラー服を着ている。長い黒髪はおさげにして垂らされていた。
「そら出られへんくてもおかしないな。そうなるとお詫びせなあかんな。うんうん」
「えっ、えっ、えっ? ちょ、ちょっと……!」
平然とした顔の女性が堂々と歩み寄ってくる。
突然の事態に動揺している双葉は動くことさえできずに接近を許してしまった。
ぼすんと勢いよく隣に座られて、すかさず手を伸ばし、指先で亀頭を摘まれてきゅっと円を描くように撫でられる。名前さえ知らない相手に突然触れられ、衝撃は大きく、双葉はびくんと反応してしまってウルルは興奮した面持ちになっていた。
「すまんすまん。ドアも壊したけど許したってや。とりあえず抜いたるから」
「ちょおっ!? だ、誰っ!?」
「気にせんでええよ。名前も知らん相手とセックスするって興奮せえへん?」
「は、はあっ!?」
竿を握られて上下に擦られている。
長い指先が絡みつき、掌は柔らかく、動きは手慣れていた。
唐突に始められて混乱はさらに極まり、逃げる余裕や余力もない。
「うぅ、くぅっ……!?」
「知らん人の手ぇでシコられるん気持ちいい? かったいちんぽ……ええなーこれ。若くてぷりぷりやし、状況からして多分童貞ちゃうよねぇ? 惜しいなー。最近童貞食べてないし、君の童貞おいしかったやろなー」
ごしごしと強く上下に擦られる。
目を輝かせているウルルとは裏腹に、見知らぬ少女は大口を開けたまま微動だにしない。
「さっきフェラしてたよなぁ。ほんなら手コキより口の方がいい?」
「なん、でっ……!」
「気にせんでええよ。私ら義骸やし、こんなナリでも百年以上生きてるから大抵のエロいことは経験済みやで。あっちの小さいのはいまだに処女やけど」
「は、はっ、はぁっ!? 処女違うわドアホッ! こちとらヤリまくりじゃハゲェ!!」
「どういう自慢やねん。満足に手ぇ繋いだこともないくせに」
少女の方は動揺が隠せないようだが、長身の女性はこの程度のことでは動じないのか、やり取りに興味を見せずにぱくりと亀頭を銜えてしまう。
双葉の腰が勝手にぐっと持ち上がって、んっと小さな声が漏れても出そうとはせず、その様子を見ていた少女はわなわなと震えていた。
唇をすぼめて、躊躇いもなく頭を上下させ、吸いつきながらじゅこじゅことピストンする。
異常な状況だと思うがそれでも刺激は確かなもの。
気持ちよくなってしまう双葉は混乱し、身を捩りながら悶えていた。
「うぅ、はぁ、あっ……!」
「女の子みたいやなぁ。ちんぽもいいし、君のこと好きになれそうやわ」
明らかにおかしい。こんな状況はどうかしている。そう思うのに、彼女のフェラチオで気持ちよくなってしまって、しかもウルルがサポートするかのように乳首を弄り出していた。ますます双葉には為す術がなくなり、押さえつけられているわけでもないのだが逃げられない。
助けを求めるために少女へ目を向けた時、視線がぶつかった。
彼女も激しく動揺しているらしく、恐れる様子でびくっと反応して背を仰け反らせる。
そのフェラチオはあまりに卓越していて、双葉が追い詰められるのは早かった。
舌を絡め、頬の内側へ敢えて押しつけ、躊躇わずに喉の奥まで迎えられる。ただでさえウルルに舐められていたとはいえ、それだけではない快感が与えられていた。
体が勝手に震えている。
快感の波に呑まれて我を失い、自分が何を思っているのかさえわからない。
必死に堪えようとしていた双葉だが、ウルルの手伝いで乳首を捏ねながら首筋を舐められ、苦しげな顔で歯を食いしばっていても耐えられなくなる。
「うあぁ、だ、めだ……! イっ、クからぁ……!」
「んぐっ、ぐぼっ、ぢゅむっ、んろぉ」
喉まで使ってペニス全体を扱き上げる刺激に、堪らず射精しそうになった。
タイミングを見計らい、パッと顔を離した女性がすかさず竿を握り、激しく扱いて最後まで刺激を与えようとする。
双葉はイッた。支えられたペニスからびゅっと勢いよく精液が飛び出て宙を舞い、見るからに濃厚なそれは重力に従って床に落ちる。まるで噴水のようであった。
量と勢いに驚き、眼鏡の女性はおおっと冷静に声を漏らして、少女は言葉を失っていた。
「おぉ~大量射精。しかもどろどろやんか。君ますますいいねぇ」
「はあっ、はあっ、はあっ……!」
「こんなん見せられたら、その子には悪いけど黙ってられへんわ」
言いながらスカートの下から下着だけを抜き取り、白いショーツが双葉の頭に被せられる。
射精の余韻で呆然としていた彼はまだ状況をわかっていない。
再びペニスを口に含み、ずるるっと強く吸い上げて尿道に残っていた精液を呑み込み、大胆に舌を絡めて刺激を与える。若さのせいか別の要因か、ペニスは瞬く間に勃起した。
待ち切れない様子の女性は時間が惜しいとばかりに双葉の体を跨いで座り、亀頭を自らの秘部へぐりっと擦り合わせる。
あっと声を出した双葉が理解したのはその瞬間だった。
「ちょ、ちょっと待って……!」
「待たれへんよ。どうせするから」
「あうっ、うああぁ……!」
一瞬にして奥まで呑み込まれる。
彼女の膣内にあるひだが一斉に絡みついて、同時に吸いついてくるような、途方もない快感が強烈に襲ってきた。
双葉は目を見開き、まずは感触に驚いて、次に彼女の膣に挿入してしまった事実に驚く。
一体、何が起こっているのか。衝撃で言えば
「んんっ、ふっ……かったっ。あーこれ、ほんまにええかも……」
「な、なんっ、なんで……!」
「なんでって、気持ちいいやろ? セックスは誰でもするやんか。なんにも気にせんと射精したらええんや」
主導権を握る女性が腰を振り始める。ぐいんっと動いたその刺激で言葉は詰まり、また必死に耐えようとする時間になる。ただし今度はさっきの射精の余韻が消えさる前に始められてしまって、驚きも伴って余裕など持ち合わせていない。
思わずぴゅっとわずかに出てしまっていて、気付いていながらも彼女はまるで腰を止めようとしなかった。むしろここぞとばかり、責め立てるべく全力でピストンする。
興奮し切った様子のウルルは双葉の指をしゃぶりながら、彼の乳首をぎゅううっと摘む。
もはや何も考えられない。護衛として、彼女たちが害を為す存在か、その判断も後回しにして双葉をイカせることしか考えていない。
もっと、早く、イケと言わんばかりに彼への刺激を絶やさなかった。
「んんっ、んくっ、はぁ、あっ……!」
「んぅ、んあー、あ~……! 久々やから、これ、やっぱ……すごいなぁ。んっ」
じゅぽじゅぽという掻き混ぜる音が鳴り響く。
双葉の声が断続的に聞こえていて、動いている女性も堪らずに声を出し始める。
いつの間にかむわっとしたぬるい空気が充満していて、妙な匂いまでして、異様な雰囲気に満たされる部屋が出来上がりつつある。
少女はその入り口に立っていて、あったはずの怒りすら忘れてしまい、二人の行為から目を離すことができずにいた。
おまんこはしとどに濡れていて、ピストンを繰り返す度に卑猥な音が聞こえ、時折吐き出すように愛液が床へ落とされた。
双葉の体を刺激するウルルだが、どうやら繋がっている部分が見たくて仕方ないらしく、しばらく視線をうろうろさせた後で耐え切れずに移動する。
見知らぬ女性と体の隅々までよく知る双葉が一つになっていた。
硬いちんぽがおまんこを貫き、激しく出入りしていて、そこを見るとなぜか心が満たされる。
ほっとした顔で微笑むウルルは、何も考えずに双葉のアナルへずんっと指を突き刺した。
「ひぐっ!? うあっ、それっ、だめぇ……!」
「んっ? あっ、ちょっ……大量ぉ」
腰が跳ねるように動いた直後、再び射精した。
衰えるどころかさっきよりも凄い。勢いよく膣内に精液をぶちまけられて、嫌がるどころか彼女は幸せそうにしており、本音を言えばもう少し続けていたかったが、当初の思惑通り中出しを受けることには成功したのである。
ドクドクと脈動する竿さえ愛おしい。セックスをするとどんな相手であれ、繋がっている男が可愛らしく思えて母性が刺激される。
彼女は双葉を抱きしめ、恐る恐る、だが縋るように背へ回された腕も快く受け入れた。
「うううぅ、すいませ……! と、止まらない……」
「あ~これいいっ。めちゃくちゃ出るなぁ。ちんぽだけじゃなくて君のことも気に入ったわ」
良い相手を見つけたと思ってよほど嬉しいのだろう。彼女は呆けている双葉の唇にキスをして、驚く顔も気にせずに何度かちゅっちゅっと触れて離れてを繰り返す。
二人の接合部がウルルによって舐められていた。部屋の入り口で見ている少女を忘れずに意識しているようで、時折見せつけるようにしながらべろべろと舌を這わせる。
ねっとりした空気の中、何を考えていたのかも思い出せない疲労感が漂った。
「あ、あのぅ……誰ですか?」
「あぁ、そうか。すっかり忘れてた。君のこと守りに来たんや。あたしは矢胴丸リサ。あっちの処女が猿柿ひよ里。あと何人か来る予定やったけどやめた方がええな」
「え? えっと、何がなんだか……」
「ええからええから。とりあえず気持ちよくなってたらええって」
再び唇を塞がれ、今度は舌が唇を割って入ってくる。熱い息を吹きかけられながら口内を余さず舐め回されて、しかも腰がわずかに揺り動かされている。
ウルルもまだサポートをやめてはおらず、もっと彼を犯してほしいとの想いで手伝うつもりだ。
狂った世界だと、理解することを拒むかのよう。
見ていた少女、猿柿ひよ里は目を回しそうな心境で、熱くなる顔をどうすることもできぬまま、逃げることもできずにその場に立っていた。
ともすれば視線は勝手に下へ向かい、双葉を襲うリサの背中ではなく、繋がっている二人の性器に向けられてしまう。そんなにはっきり、鮮明に見るのは初めてだ。知識がなかったわけではないが意図して避けてきたものである。
これ見よがしにウルルが動くため、尚更確認しないわけにはいかない。
少し遅れて、双葉の家に到着した桃色の髪の大男が、おやと首を傾げる。
家の扉が破壊されて転がっており、廊下の先にひよ里が呆然と立ち尽くしている。何かあったのかもしれない。穏やかながらも目の色が変わった。
冷静に扉があった場所まで歩み寄って、体が大き過ぎてそのままでは入れない。覗き込んだ大男はひよ里へ声をかける。
「何か、ありましたカ?」
冷静に尋ねたはずだ。答えはない。
再び違和感を覚えたのだが、その時、ひよ里の様子に気付いた。
顔を真っ赤にして硬直し、今までにあまり見なかった表情。しかし一度も見ないわけではない。大抵は怒り狂って誤魔化したものだが今は限界を越えたのか、そうはできないらしい。
おや? と再び疑問を持つ。そこでもう一度考えてみた。
伝えられた家は男が一人で暮らしていて、最近は二人ほど少女を連れ込んでいるようだ。
そしてひよ里に同行して先に出た者。ああ、と声が出てしまった。
聞かずとも全てを理解すると、それ以上何も尋ねなかった。
ただひよ里が癇癪を起こして蹴り壊してしまっただろう扉を拾い上げ、元の位置に戻し、せめてこれだけでも直しておこうと鬼道を使う。
ひよ里をあのままにしておくのは酷かもしれない。しかし割って入る度胸はなかった。
ハッチは踵を返して、結局は双葉に会うことなく帰路へついたのだ。