雑然 作:まるまるまる
「んふっ、意外。最初に触ってくるのは胸だと思ってたのに♡」
裂けた死覇装に腕を滑り込ませた男の手にはたっぷりと脂肪をつけた乱菊の尻肉が載せられていた。
乱菊の言う通り、男が最も興味をそそられたのは出会ったときから大胆にも見せびらかすようにしていた大きな胸だった。だが、それでも男が手を出したのは死覇装に隠されたもう一つのオスを惹き付ける女の魅力。
それは言ってしまえば男のささやかな抵抗でもあり、ただの確認だった。
本音を言えば目の前で散々見せつけられた理外の胸に飛びつきたかったが、なんとなく童貞とからかわれそうで敢えて避けた男の小さいプライドであった。
「いえ、お尻の方は見えなかったから、ただの確認……みたいな」
「へ~、それで? 感想は?」
「――最高です」
「あん♡」
そう言って尻朶をさらに揉み込む。
確認とは言ったが男に疑いの念は最初から無かった。男の欲望で作られたようなこの均整の取れた芸樹的とも言える女体に、一部だけ控えめなどというアンバランスな不備があってはならない。
期待以上の感触を両手に感じながら上体を起こした男は、乱菊と数秒、見つめ合うと再び唇を重ねる。それは少し前のよりも激しくこれからの下準備を示唆している。
「……んっ、ふっ、はむ、じゅっ、んふ、んぅ♡」
唇同士で蓋をした互いの口内で唾液を交換しながら牽制やフェイントを散りばめ相手の性感を高めていく。
その間も男は潜り込ませた手を休ませることはしなかった。首から上で言葉ではない舌戦を繰り広げてる間にも、胸に負けず劣らずの一品をできる限り堪能していた。
喉を鳴らし唾液を啜る。舌全体で体温を感じながら唇を貪り合う。尻肉の重さを感じながら秘部をこすり合わせる。そういった行為を数分だけ続けた。唇を離したのは乱菊だった。
「ふ、じゅる、ちゅ、ん、れろぉ……ッはぁっ♡ ――案外、経験豊富だったりするの? すぐにがっつかれるかと思ったのに♡ もしかしてあたしみたいな女そんなに好みじゃなかった?」
「まさか。そんなわけないですよ。気を緩めれば押し倒して猿みたいに腰振ってます」
「あら♡ よかった♡ でも……ならどうして?」
「まあ、こんな機会二度とあるか分からないし、乱菊さんほどの女性をこの先、目にするかも怪しいと思ってます。なので後から後悔しないよう余すところなく楽しもうと」
その言葉に乱菊は笑みを浮かべ「なら……」と、肩だけを支えにしていた死覇装に手を伸ばした。
「はい、どーぞ♡」
白い帯の上に脱ぎ捨てられた死覇装。現れたのは男の視界を独占する二つの塊だった。死覇装に隠れ一部しか見えない状態でも称賛の言葉しか浮かばなかったが、全貌を目にすれば男は言葉を失った。
乱菊は
本来、男と乱菊は世界がひっくり返っても交わらないはずだった。別の世界の住人で、更に乱菊の方は死後の世界ときた。だが、それがどうだ? 乱菊が肌を晒しているのは同じ世界で仕事をともしているはずの部下や上司ではなく、知り合って数時間の冴えない自分だ。
優越感。手に余り、流れ出て部屋を満たしてしまいそうな優越感が男の中に渦巻いている。
もう男に残された理性は風前の灯火だった。
小さなプライドと僅かな女性経験で抑えていたこの本能をどうすれば手懐けられるのかわからない。背と腹がくっつきそうな空腹に、"食べてください"と最高のフルコースが提供されている。
我慢などできるはずもなかった。
「――アっ、あ、あっ、あぁん♡ いいっ、もっと、んんっ、吸ってぇ♡」
一瞬、男は自分の意識を飛ばしていた。そしてそれに気づいた時には視界は艷やかな肌色に埋め尽くされ、舌の上では赤子のように乱菊の突起を転がしていた。
男は我慢しきれなかった自分を責める気は起きなかった。一体誰があれを前にして自制心を働かせられるのか。そもそもこういった状況になれるのも今は自分だけなのだ。
開き直った男は童貞臭さを気にするなど、そんなことに割く思考がもったいないとばかりに、眼前の景色を貪り始めた。
「んふ♡ その様子だとちゃんとお尻だけじゃなく胸もお好みに召したみたいで何よりだわ♡」
「ちゅぱっ――だから言ったじゃないですか。乱菊さんの体に嫌いなとこなんてありませんよ」
そう言うと男は名残惜しさを感じながら背後に潜り込ませ感触を楽しんでいた左手を、寂しそうにしているもう片方へと移した。
「んんっ、そうよっ、そっちも可愛がってぇ♡」
頭の上から聞こえてくる甘い声に男の肉棒は下着を押し上げ涎をダラダラと暇なくこぼしている。下着の中は不快感にまみれ、いっそ脱ぎ捨ててしまいたかったが遠からずその時は来るだろうと、放置することに男は決めた。
口の中で無抵抗に転がされる乱菊のしこり。最初はグミのような硬さだったそれも乱菊の声に熱が混じるに連れ、その身ゴムの塊ぐらいにを固め始めた。
振りではない。感じている。自分の手で乱菊は鳴いている。
その事実に少し冷静さを取り戻した男が試しに口の中で味わっているそれに軽く歯を立てると「くひぃッ」と声を震わせ、下から持ち上げるように全体の質量を楽しんでいた左手の指で先端を捻り上げると「ッはぁっ」と吐息に熱をこもらせていた。
乱菊の胸に夢中になっていた男は己の後頭部に乱菊の所在なさげだった手が添えられていることに今気づいた。焦らすように周囲に舌を這わせれば胸に押し付けるように力が入り、期待に答えれば手付きが優しいものになる。
上目遣いで見上げれば、乱菊は余った手の人差し指を鉤型にして切なげに咥え、胸に与えられる刺激に髪を振り乱し、ビクビクと震えていた。
絶頂までとは行かずとも身体を喜ばせる確かな刺激。それが額から頬、胸周りで汗が吹き出させ雌の匂いをより濃くしている。金色の長髪を肌へへばりつかせる乱菊からは美しいだとか、エロいだとか男はそんな感想は一切湧いてこなかった。
犯す。
それだけが脳に残った。
「――すみません、乱菊さん。俺ももう我慢出来ないです」
ちゅぽっ、と小気味よい音を立てて開放された乱菊の乳首。男の唾液をまとい、てらてらと照明の光を照り返す。数分前の、男の前に姿を晒した時ときよりも、しぼんだ風船を膨らませたかのようにいやらしくそそり立ち、赤く腫れていた。
「は、はぁ、はっ、は。――そう、みたいね」
そう言って、愛撫に息を荒くしながら対面座位の上から退く。男は立ち上がると何も言わずジーンズと青のトランクスを躊躇なく脱ぎ捨てた。いつもなら初対面の異性の間で性器を晒すなど多少の躊躇があっただろうが、もはや恥じらう時間すら無駄に男は感じた。
下半身を隠すものがなくなり、中から現れたのはダラダラと涎を垂らす男の生殖器。パンパンに、今にも弾けそうなほど腫れ上がり、脈動を繰り返す。太さも長さも一般男性の平均を上回っているそれは、触れずとも熱を備えているのが何となく分かる。
見せつけるようにしながら再びベッドに腰掛ける男を見て乱菊の本能は、股座の水気をより湿らせ、その豊満な身体を突き動かした。
「――はむ♡ れろ、ぐぷ、じゅぽっ、ふむぅ、ぐぽっ、ぐっぽ」
「くうぅぅぅ、ああっ、らんぎくっ、さんっ」
亀頭から根本まで、一息に食べるかのような勢いで、乱菊の口の中に吸い込まれていった。
男にされたことををなぞるように、今度は乱菊が口を使い快楽を献上する。口全体で唾液を塗布し、円を描くようにカリ首の裏まで舌を這わせ、厚ぼったい唇で何度も扱き上げる。
「ぢゅるるる、ちゅる、ぐぽっ、ぐぽっ。がまんじるっ、ちんぽ、おいしっ、れろ、えろ、んふっ」
乱菊は何も言えなかった。まだ思考に余裕があった頃、もし時が来て行為に及ぶことがあれば男の一物が小さくても大きくても主導権を握るため何かしらからかってやろうと考えていた。
だが隆起する男の象徴を視覚が捉えたと同時、理解した。鍵穴に鍵を差し込むように、1+1の答えが2以外に存在しないのと同じ。一目惚れではない。運命。そう思わせるほど乱菊の雌は発情期のように疼いた。
男は上から振り乱れる乱菊の髪を眺めた。顔は見えないが、口を窄め目を蕩けさせながら口淫を行っているのだろうなと、男は思った。恥も外聞も知らないとばかりに下品な音を奏で激しく上下運動する頭を見れば嫌でも想像できる。
絶え間なく、乱菊という隔たりの向こうから送られてくる快楽。別の生き物が男根の輪郭を確かめるように這いずり回るような感覚は本来であれば気持ち悪いはずなのに、それに伴う快感と脳が女に奉仕させているという事実から不快感を除去している。
膨らんだり跳ねたり、反応を確かめながらも刺激を絶やさない。最初こそ精を根こそぎ搾り取るように激しく扱き上げていたが、今や男が良い反応をするポイントを敢えて舌先で刺激して焦らすような動きをしている。乱菊は学習していた。
このままでは今にも氾濫する川のように限界を迎えてもおかしくない。
だがそうはならなかった。
「――ちゅぅぅぱっ♡ どうだったかしら♡ 気持ちよくできてた?」
「え、えぇ、気持ちよかった……ですけど……」
最後に唇で強く吸い付いて亀頭が顕になる。
てっきりこのまま乱菊が射精させてくれると思い込んでいた男は完全に不完全燃焼だった。後少しの刺激で男は人生で一番気持ちのいい射精ができるという確信があっただけに。
乱菊は自分の唾液まみれの竿をゆっくりと扱きながら申し訳無さそうな顔をする。
「そんな顔しないで♡ 本当は胸でもしてあげたかったんだけど――私が我慢できなくなっちゃった♡」
竿から手を離し膝立ちになった乱菊の太ももには雫が伝っていた。たおやかな動きで長く綺麗な指が乱菊の淫裂を広げると、たっぷりと水気を含んだピンク色の卑猥な肉と小さく勃起したクリトリスが顔を覗かせる。
ぽたぽたと、股下の白いシーツにできた染みの大きさから、男は乱菊が肉棒を口で奉仕していた時から締まりの悪い蛇口のようにだらしなく愛液を垂らしていたのがわかった。
乱菊は初めて男と唇を交わした時と同じく、優しく押し倒し馬乗りになる。
火傷するような熱を感じながら鉄のように硬い男の怒張をその手のひらで操り、しとどに濡れた自らの蜜壺に宛がう。
「……乱菊……さん」
「もう呼び捨てでいいわ♡ これからヤることヤるっていうのに、いつまでも『さん』付けじゃあ変に気を回しそうでしょ? タメ口でいいわ♡」
「……乱菊、もう、入れたい」
「んふ♡ わかってるわ、あたしもよ。あんたの名前がわかんないのが残念だけど――一緒に気持ちよくなりましょう?」
その宣言通りに乱菊の大きく実った尻肉が男の腰に叩きつけられた。
「――あぁっ! んん、すごいっ、あんたのちんぽっ、アタシの肉がかってに絡みついてちゃってる! まだ入れただけなのにっ、甘イキして、子宮叩かれて喜んじゃってる!」
みっちりと隙間なく詰まっていた肉を掻き分け最奥をノックした剛直を、乱菊の膣肉たちは手厚く迎えた。纏わりつき、しゃぶりつき、吸い付いた。さながら街中に現れたアイドルに群がる群衆だ。
性器から送られてくる快楽のシグナルが細かく脳で弾け、小さなものだったが乱菊は確かな絶頂を感じ、そしてあることに気づいた。
「あら?」
少しずつ、ドロドロとした半固形の何かが空っぽの容器を満たしていく。それに続くように密着した腰に感じる断続的な震えは自分のものではない。
すぐにその正体がわかった乱菊は淫蕩の笑みを浮かべた。
「気持ちいい? お口に出せなかった分、子宮にびゅーびゅーぶっかけて、無責任に種を撒き散らすのは気持ちいい?」
「……ああ、気持ちいい。今まで生きてきた中で一番幸せですよ」
「いいのよ、もう我慢しなくて♡ あんたのちんぽ満足させる前に先に我慢できなかったのはアタシのわがままおまんこでしょ? だから責任はアタシにもあるわ♡」
乱菊はぐりぐりと密着している腰をグラインドさせ、この会話の間にも子宮を満たしていく男の射精を手伝う。
なすがまま。男は身体から力を抜き去り、自分に馬乗りになりながら胸を揺らし射精を促す卑猥なダンスを踊る乱菊を眺めた。
「……ん、すごい。出し切ってもガチガチ♡ 休憩はいらなさそうね――お"っ♡」
男は返事の代わりに一度、腰を突き上げる。
予期せぬ不意打ちに顎を跳ね上げ空を仰ぎ乱菊は、声にならない声を上げながらビクビク身体を震わせた。
「――ッ! ――ッ! ……フーッ、フーッ、フゥゥ♡ ……悪い子♡」
絶頂とまでは行かない。しかし準備のしていない出来事に対する対処というのはあらゆる物事に於いて時間を要する。少しの時間をかけて乱菊の脳は前触れ無く叩き込まれた快楽の処理を終えた。
男は自分を見下ろす水を溜めたアーモンド型の瞳と、痛みを感じる一歩手前まで粗相を犯した愚息を締め付ける膣肉に、虎の尾を踏んでしまったことを悟った。
「よくもやってくれたわね。あんた、覚悟しなさいよ。やめてって言っても足腰に力が入らなくなるまで搾り取るから♡」
それから乱菊は言葉を証明するように一心不乱に腰を振りたくった。膝立ちからカエルを真似るような膝を浮かせた四つん這いに姿勢を変え、男から離れた大きな尻を何度も振り下ろした。その度、肌と肌とで乾いた音が部屋に弾ける。
上半身と膝から下を固定化し、ただただ臀部を叩きつける動きを続ける乱菊の姿は
「あぁっ、あっ、はぁっっ、気持ち、いいっ……! この、ちんぽっ♡ 気持ちよすぎるわ……♡ あんたのことっ、ひーひー言わせてやる、あ、っはぁん……つもりだったのに……。ほんと……凶悪すぎよ♡」
乱菊の方もただでは済まない。甘イキとはいえ挿入だけで絶頂まで連れて行かれたほど相性抜群な肉棒。叩きつけるたびに快楽が脊髄を走り抜け、脳をチリチリと焼き焦がす。
男の精液と撹拌された止めどなくあふれる愛液は引き抜くたびぶっといカリ首に攫われ、竿を伝いパンパンに張った陰嚢に流れ着きベッドにできたシミを大きくしていく。
男もただただ眺めているだけではなかった。乱菊の動きに合わせ、臀部が振り下ろされるタイミングで腰を突き上げカウンター気味に膣をえぐる。男が腰を突き上げるとその都度、愛液を吹き出し乱菊から野太い声が吐き出されるが決してその搾精運動を止めようとはしない。むしろ男と望むところだ、とお互いに見つめ合い動きの激しさが増す一方だった。
「あぁっ! くっ、ひぃ! んあっ、あ、はぁ……っ!」
汗が弾け、愛液が飛び散る。淫らな性臭で部屋を満たし、何度でも甘い声を響かせる。
男性経験が無いわけではなかった。見た目で思われるほど奔放なわけでもないが、普通の人間より長寿な死神である以上、ふとしたきっかけでそういう仲にも発展する。といっても愛を囁き合うようなプラトニックなものではなく、酒であったり、そういう気分だった場合に後腐れない一夜限りに済ませてきた。
しかしこの名前も知らない雄の前ではそれらの経験が全ておままごとだったかのように、互いの性器が一つになる度に自分の知らない快楽が脳に刷り込まれていく。搾り取ってやると言ったはずの乱菊の腰は、いつの間にか突き上げに耐えられず弱々しく引けていた。
「あ、無理ッ♡ おまん、こ無理ィ! い、ひっ、耐え、きれな、あ"っ、――ぃいぃぃぃッ!♡ ーーぇ?」
突如ピストンが中断され、男の腕が乱菊の細いくびれと首に回絡みつく。まるで離れたくないと恋人に向けた愛情表現だが、そんな甘酸っぱいものではないと乱菊はわかっていた。不自然に膨らみ膣壁を押し広げる肉の棒。突き上げた状態で固定された男の姿勢。こちらを見つめる男の目が物語っている。今の男の腕は獲物を捉えたカマキリの鎌と同じなのだ。
腕に締め付けられる乱菊は感謝した。目の前の男を夢中ににさせるほど、下品に育ってくれた自分の体に。本来交わることのなかった運命を変えてくれた何者かに、心から感謝を捧げた。
「ああっ、
せき止められていた白いマグマが子宮に解き放たれる。
「ア、はあぁあああああッ!?」
びゅぐっ、びゅるる、どぴゅっ、ごぽっ、びゅうう、びゅる、ぶりゅるる、どぷっ。
もし乱菊が捕まったのが華奢な弱い男であれば、腕の拘束など力ずくで破りキャパシティを超えた津波のような快感を、身体を弓なりにするなり声を上げるなり女性特有の反応でなんとか少しでも軽減しようと試みただろう。だが乱菊を捉えているの弱い男ではなく自分を雌に変えた強い雄だ。
「ーーッ! ーーッ! ぁ――……ッ! フーーッ、フーーッ!」
腕の中で下唇を噛み息を殺す乱菊。あまりの快感に男の腕で暴れるが、まるでびくともしない。その瞬間、自分が捕食される雌であることを思い出し、男の射精の邪魔してならないと快感を耐え本能をねじ伏せ役割を全うしようする乱菊は優秀な雌だった。
なみなみと注ぎ込まれていく男の遺伝子。腰を浮かせた男の射精姿はどこか滑稽だがそれを笑うものはこの部屋にはいない。回した腕の拘束に力が入り、それに伴い射精の勢いも増していく。男の胸板で乳房はさらにひしゃげ、男が新たな熱を放出するたび腕の中の乱菊が小さく震えた。
子宮口が鈴口に吸い付き、精液が次から次へと迎い入れられていく。この時間が一体いつ終わるのか男にもわからない。しかし全てを出し切るまでこの腕を解くことは無いのだけは確かだった。
極上の女。雌の香り。溶け合う体温。混ざり合い肌の間で膜を貼る汗の不快感ですら、今に限って全てが射精の呼び水にすぎなかった。
「これで全部――だッ!」
「は、ぁああああっ♡ あっ♡」
どびゅっ、びゅく、びゅる!
甲高い断末魔。
男の肉棒が突き刺さり、残り僅かな種を既にいっぱいな子宮に無理矢理詰め込む。優秀な膣肉はこれが最後だと分かると下から押し上げるように蠕動し、一滴でも尿道に残されることのないよう優しく締め上げる。
その甲斐あってか全て子宮の中に出し切り、ささくれを残すことはなかった。
ドサッと、二人分の体重をベッドが受け止めた。
互いに息を荒げながら余韻を感じる。
「はぁっ……はぁっ……♡ あんたっ、孕ませるつもりだったでしょ♡」
「はぁっ、は、……た、多分」
「いいのよ、アタシもそのつもりだったから♡」
「………」
その言葉を聞いた男は膣中から役目を終えたはずの肉塊を引き抜き乱菊を上からどかす。
ごぽっ、と音をたてて入り切らなかった男の白い欲望が乱菊の膣口から溢れた。
「うわっ、あんたこんなにだしてたの? とんでもない量ね……。本当に孕んじゃってるかも……、そもそもこの世界で孕んだら戻っても孕んだままなのかしら……。ねえ、どう思――ぅゔゥぅぅッッ!?!?」
うつ伏せになった乱菊に覆いかぶさる男。再度隆起した男の肉棒が、所謂、寝バックの形で再び乱菊の膣肉を掻き分けた。
「お"ッ♡ お"ッ♡ お"ッ♡ 待って♡ 無理ッ♡ おねが、いィッ♡ もう、くひぃ、むりだ、からぁっ♡」
「悪いのは乱菊だ……。孕むつもりだったなんていうから、さ……」
ピストンがどんどん加速し、乱菊の尻肉が細かく波打つ。これからが初めての交尾かのように、精液まみれの乱菊の膣を雄の象徴が蹂躙する。
ああ、もうだめだ……。
乱菊は諦めた。ただの事後の談笑が男の雄を引き出す引き金となり、こうして成す術もなく性処理道具に堕とされた。
涙と鼻水と涎と汗で端正な美貌が見る影もない。
男が満足する頃には、『試練』をクリアし元の世界に帰るという本来の目的も乱菊にとってはただの建前に過ぎなくなっていた。
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