つよつよ(物理)ロリ爆乳美少女達に守護られながら甘やかされる物語 作:月兎耳のべる
なんか気にいる展開になりませんでしたので長くなりましたごめんなちぃ。
今年もよろしくお願いします。
───どん。どん。どん。どん。どん。
───どんどどん。どどん。どん。どん。どん。
「……おぉ?」
ショコラの陰魔法を通って帝都に足を踏み入れた俺達一行。
到着した場所は……裏路地のようだ。
左右を煉瓦作りの家に挟まれた通路は石畳で舗装されており、遠間に見える大通りでは様々な仮装を施した人間達がどやどやと行き来している。
鼻孔をくすぐる、下水のすえた匂いは不快の一言であり。ひっきりなしに響き渡る太鼓の音と間の抜けた笛の音が否応なく「帝都に来たのだ」という実感を与えてくれた。
「……ここが帝都ですか」
「うーん……臭いっすねぇ」
「すんすん……おぇ」
「裏路地は特に下水が集中しているからな。だからと言って表通りに出ると一気に皆の注目を浴びる。我慢しろ」
辺りに漂う臭気にフィッツィアは大袈裟に顔の前で手をぱたぱと振って不快感をアピール。嗅覚の鋭いクリームに至っては鼻をつまんで思いっきり顔をしかめていた。
ふぅむ……当初は人間達に混ざってお祭り騒ぎ!なんて考えていたけど難しそうだなぁ。人ごみに混ざればまず間違いなく衝突になるし、彼女達を怒らせれば死人が出る事だろう。
かと言って裏路地ばかり選んでこそこそと人間世界を観察するというのも味気ないの一言。一体全体どうしたものか。
「マスター。よろしければあそこに行くのは如何でしょうか?」
「……うん? 扉?」
軽く裾を引っ張られたと思えば、ペイロードが路地の奥にある木製の扉を指さしていた。
「A」と大きく描かれたその扉。この先に何があると言うのだろうか?
「……ふぅむ。ペイロード知っていたか」
「知識だけはあったんですよ。ショコラもこれを想定して此処に飛ばしてくれたのでは?」
「まぁな」
「二人で納得しないで欲しいっすよー。これって何の扉なんすか?」
フィッツィアの言い分に俺も頷くと「今に分かる」とショコラが扉をリズミカルにノック。するとしばらくして扉の反対側から同じようにリズミカルなノックが響いた。
符帳か何かなのだろう。ショコラが最後にコンコン、と2回ノックすると開錠の音とともに扉がゆっくりと開いた。
扉のすぐ傍には老齢の執事がお出迎えしてくれた。
男は顔の上半分を隠すヴェネチアンマスク──ペストマスクに近いそれを身に着けていた。
そして自然な動きで我々を手鏡で照らし合わせ始める!
コイツっ、早速吸血鬼かどうか調べてきやがった……! 勿論ペイロードの事は信じているが、いざ鏡に映らなかったらこの旅行はいきなり躓く事になる!
俺の緊張を察したか、ショコラを除いた皆からぶわっと殺気が漏れだす。特にフィッツィアとクリームなんか臨戦体勢だ。男の次のアクションによっては寿命が秒でなくなることだろう。
周りの温度が氷点下まで冷え込んだこの空間で、老人は「ひぃっ」と腰を抜かして怯える。しかして男の反応は……シロのようだ。手鏡とこちらをひっきりなしに見比べているが、通報するような兆しは見られない。(バレていたとしても通報できそうもないが)
「やめんか馬鹿者共。……すまんな。こやつらは人見知りなんだ。しかも極度の」
「た、たた大変申し訳ございませんッ!! ここ、こちらこそそそ粗相を……! よ、ようこそ旦那様。お嬢様方っ!!!」
「うむ」
お辞儀どこから平伏しそうなくらいぺこぺこする老執事。
どうやら無事にパスすることが出来た様子。俺もペイロードも内心ガッツポーズだった。
ぴかぴか君は正確にその役割を全うしてくれている。つまり、帝都はめでたくも吸血鬼フリーパス都市になったという事だった。
俺達は間抜けな人間に一礼をして先を進んでいった。
続く続く狭い通路。
ゆるくカーブを描いた勾配強めの階段。
俺は難なく移動出来るが背の低い彼女達には少し酷な道なのかもしれない。
無言でこちらを見つめてきたショコラと、足元をぴったりと引っ付くペイロードを抱えあげ、あわせて飛び乗ってきたフィッツィアとクリームも背中に乗せれば、両手に幼女。背中に幼女の完璧な布陣だ。
背中に感じるふくよかな胸の感触に興奮を覚えながら黙々と上っていくと、開けた先には満点の空と帝都の街並みを一望できる広いテラスに繋がっていた。
「へぇ……!」
「おぉ~、こうしてみると奇麗っすね」
人々の営みを表す夜灯はまるで蛍のよう。光の糸が碁盤の目のように町全体に広がっており、大通りでは多くの人々が明かりを持ち、練り歩いては騒いでいる様子がうかがえる。
ゲーム上では背景設定しか知らなかったが、いざ現実で目の当たりにすると少し感動してしまう。敵の本拠地ではあるものの、まさに自分がヴァンジの世界にいるのだという自覚が強く湧いて、思わず両腕の二人をぎゅっと抱きしめてしまった。
「ん……♥ なんだ主様よ、ここでおっぱじめるつもりか?」
「マスター……♥ 駄目ですよ? 流石にクズ共がいますし……」
「す、すまん、ちょっと感極まってな」
クリームとフィッツィアの唸り声を聞きながらよくよく周りを見回す。すると、遠目で見ても身なりのよさそうな仮装をした人達が手に手にグラスを持ちながら静かに談笑していた。
なるほど。この場は言ってしまえば貴族ご用達の秘密のラウンジなのだろう。その証拠に隅には執事らしき存在が控えており、立食形式で軽食も用意されているのが見えた。
「……うん。いい場所だな。騒がしすぎないし、下も見下ろせるしで」
「ふふん。そうだろうそうだろう。蠢く愚民どもを近場で監視するよりかは、遠目で眺めた方が良いだろう? うん?」
「いや、本当にありがとうショコラ。間違いなくベストだ」
「♪ ならば褒美は後でじっくりとだな、1日…いや3日貸し切り……♥」
「ショコラ!」「駄目っすよ!」
食ってかかるフィッツィア達を尻目に、俺は夢中で眼下の光景を眺め続けていた。
以前だったら「ふーん」で終わったであろう景色。それをここまで美しく、楽しいと感じたのは久々ではないだろうか。
その理由は明らかだった。
今ここにる俺達が圧倒的に上の立場であり、
見下ろす全てが我々の下に這いつくばる存在だからだ。
何千何万の市民が住まう巨大都市。
そして自分たちは人間達にとっての不倶戴天の天敵。
本来拒絶するべき存在を抜け抜けと中に招き入れ、単体で街を破壊できる力を持つ幼女4人をこうして無為に侍らせている。
その事実が余りにも甘美で、そしてどうしようもない嗜虐欲を浮かばせて仕方がない。
言葉一つ。指先一つでこの都市を消し去れるのだ。
無限にも近しい万能感が、俺をどこまでも昂らせていた。
「……ん。あそこ……すごい明るい……。あれもお祭り?」
「あれはお祭りじゃなくて物理的に炎上してるんですよ」
「あー……オライエン領か。ちゃんと弱い戦力は送ってやってるのか?」
「送ってはいるんですが……なんか予想以上に人間側の戦力が弱いのか未だに止められていませんね…」
「オイオイ……弱らせ過ぎたか?」
美幼女達が揃って外壁眺める様、まさしくプライスレス。
……じゃなくて例の襲撃された場所ね。
愚かにもこちらに唾をつけようとた事を思うと「ご愁傷様」の一言すら浮かばない。俺達の安寧を揺るがした事実は決しては許される事ではない。精々苦しんでくれると幸いだ。
「さて主様よ、こうして眺めるのもよいが折角外に出たのだ。少しぐらい楽しむのはどうだ?」
ふと、外を眺めて悦に浸っているとショコラが俺の手を引いて笑う。
ここで初めて耳触りの良いワルツが流れて、皆がゆったりと踊っていることに気が付いた。
「……すまない。俺にそういった知識は」
「なにぃ? くっ──くっくっく……それはいい事を聞いた! ならば我がリードしてやろう主様♪」
ぐぅ……俺の数少ない威厳が……!
しかしここで断るほど俺の男も廃れてはいない。
我儘も言った自覚もある、ひとつ踊りに興じようとするか。
「それでは一曲。踊っていただけませんか? レディ」
「喜んで」
宮廷音楽家達が奏でるリズムに乗って俺達はゆったりと踊る。
身長差こそあるがショコラのリードは流石の一言。素人の俺を巧みに誘導し、俺の踊りをそれっぽいものに仕立て上げてくれる。男として情けない事この上ないが、幽玄かつ幻想的な衣装に身を包む彼女と共に踊る事はとてつもなく幸せだった。
秀でた技術こそそこに存在しなかったが、絶世の美少女が踊っているというのは非常に目立つもので。
知らず知らずの内に周りの注目は俺達に集まっていく。
「くふふふ……どんな気分だ? 主様よ、んん?」
「……勘弁してくれ。次からは練習してくる」
「我は別にこのままず~っとリードしても良いのだぞ、くくく……♥」
「ハイハイハイ! 次は私っすよ!」
「ボ、ボクも踊りたいです!」「クリームも……!」
幼女達に群がられる様子もあわせ否応なく奇異の目に晒されてしまう俺達。
周りの貴族達は俺と彼女達がどこぞの誰なのだと興味津々。さらに言えば、幼いながらも絶好のプロポーションを持つ彼女達はあまねく美女を見飽きてきた貴族達でも滅っっっっ多に見ない美少女である。
汲めども尽きぬ欲望からか、貴族共のねばつく視線はすぐ様ショコラ達に殺到することになった。
「……ごじゅじん」
「ステイ。クリームステイ」
いや俺も愛する皆が下卑た目で汚されるのは嫌なんだけどさ……ここは少し我慢で。
でも注目を浴びすぎてしまったし、そそくさとこの場を去ろう──としたその時だった。我々に向かって数人が歩み寄ってきていた。
先頭を進むはクリーム達より1つ背の高い、世間一般的に美少女と評される少女。
漆黒のドレスを身にまとい、目元を隠す宝石散りばめた象牙製のマスクをつけた彼女は、話す前から高飛車な様子が見て取れる。
そして傍に佇むのは筋肉質の体に似合わぬタキシードを着た男性二人。どうやら護衛役らしい。彼らは顔全面を覆い隠す無骨な鉄製の仮面をつけていた。
「ちょっとよろしくて?」
あからさまな厄介フラグな予感がする。
よろしくないです。さようなら、と行きたいところが向こうは逃すつもりはないらしい。俺達の退路を防ぐかのように男達が囲んだ。
「私の名はプリューシュカ。キンカーン=プリューシュカよ。貴方どこの家の物? そんな拙いダンスでこの場所に来るなんて、どういうつもりかしら?」
……分かってはいたが最初から臨戦態勢だ。
柑橘類の親戚らしい彼女は我々のダンスが気に食わなかったらしい。勿論、我々が吸血鬼であることなんて気づいてもいないだろうから、今やってる挑発がどれほど命知らずな行為なのかも分かっていないだろう。
ショコラを除いた3人からすっと表情が消え、彼女の命は風前の灯火となった。
「夜景を肴に気分良く踊っていただけだったが……どうやら人知れず注目を集めてしまったようだな」
「あんまりにも見るに堪えない踊りだったわ。いい加減にしてくれる?」
「これは手厳しい、毛ほども見向きされなかった其方の代わりに我々が関心を集めてしまったことを謝罪すべきだろうな? いや本当にすまなかったな」
彼女の貴族としての位はかなり高いらしい。
表情ひとつ変えないショコラの応答に少女の顔が憤怒に歪み、周りの貴族達が息を飲む。
お供の二人も剣呑な雰囲気を纏い始めるが、ショコラは全くといっていい程意に介していない。
「あ、貴方ねぇ……!」
「──あぁこれは失礼した。自己紹介がまだだったな……我々はヴラインフェルト家の者だ。帝都の一大イベントであるハローウィンを楽しみに来ただけだ」
「はっ、どこのだれかと思えば聞いたことのない……忠告させて頂きますわ。田舎貴族はこのラウンジにはお呼びではないのよ。そんなみっともない恰好をして、恥の概念もないのかしら」
その瞬間、温厚な俺でさえ思わずこいつをどう殺そうか考えてしまった。
間違いなく自分よりも目立ったショコラへの嫉妬なのだろう。
みっともないと
さばき続けるショコラに悪いが、これ以上失言を重ねたら俺はすぐにでも行動を起こしてしまうだろう。
「ははは。よく出来た真似だ。……うん? この振る舞いはアレだろう? ハローウィンならではの神経質で生意気な令嬢を演じていると。いやはやその真摯なまでの徹底ぶり、本当に恐れ入る」
「……いいわ。死にたいのね貴方」
めでたくも核地雷を踏みに来てしまった愚か者ども。
左右に陣取っていた男達がクズを庇って前に出る。
俺もショコラを庇う為に前に出ようとしたのだが……代わりにフィッツとクリームが前に出た。
「ぷっ……! くっ、ふふふふ、あらやだ。貴方達が代わりに罰を受けるつもり?」
「……」
「……っすっす」
「いいわ。サージ、マージ。この子達にキンカーン家に楯突くとどうなるか、思い知らせてあげなさい」
命令とあれば幼さも性別も関係がないのだろう。その丸太のような両手を鳴らす男達を見てざわめきが大きくなる。
対してフィッツィアとクリームはぼそぼそとペイロードに耳打ちされており、気もそぞろ。
油断だらけの二人を見て男も鼻を鳴らし、彼女らに両手を伸ばすのとフィッツィアとクリームが頷いたのは同時の事だった。
──ばちぃんっ!!
「きゃぁあっ!? い、一体何の音……あら? サージ? マージ……?」
すぐ傍で大きな破裂音がしたかと思えば、クリーム達の前にいた男達が忽然と姿を消していた。
その時にはフィッツィアはうさ耳ステッキを振りかぶった体勢になっており、クリームは先ほどと同じ体勢で何一つ動いていないように見える。
だが俺達吸血鬼には見えていた。
クリーム達が音を置きざりにする速度で男達を空高くに吹き飛ばした瞬間を。
人間程度の動体視力では忽然とワープしたようにしか見えない事だろう。
その証拠に、周りの貴族達も目をしばたたかせ、口々に「どこに消えた?」「一体何が起こった?」「魔法か?」などと騒いでいた。
「ちょっと……サージ? マージ!? どこいったのよ!?」
「おやおや、不思議な事があるものだ。それとも今のもハローウィンの催しなのかな?」
「サージ! マージ!? ふざけるのもいい加減にして! 出て来なさいよ早く!」
「……やれやれ。我々はこれでお暇しようか。ゆくぞ主様」
「そうだな──それではごゆっくりプリューシュカ嬢」
「ちょっと私を置いていくつもり!? ねぇ!? ちょっとどこにいったのよぉ!」
辺りを忙しなく見回す彼女を置いて俺達は悠々とその場を後にする。
まさしく星になる程の勢いで飛ばされた彼らは何分かしたら血肉の雨となって戻ってくるだろう。残念だったね。
一気に気分の回復した俺は、駆け寄ってきたクリームとフィッツィアにハイタッチとご褒美のハグを、見えない所でこっそりとしてあげるのだった。
§ § §
オシャレなサロンから脱出してきた俺達は、市井の中に紛れる事にした。
ここで役立つのはペイロードが使う「白露の魔法」。
対象の気配を希薄化し、周りから認識させ辛くしてくれるという優れものだ。
こんな魔法があるなら最初から使えばいいのに、と思ったものだったが……ペイロードは俺の顔を見て申し訳無さそうに語ってくれた。
「ごめんなさいマスター……実はこの魔法はちょっとだけ欠点が」
この魔法、『何かそこにいるけど気にするほどでもないか』と思わせる程度の気配にしてくれるのは良いのだが、一旦その『何か』に意識を集中させると解けてしまうそうだ。
無論、その『どうでもいい何か』に執着心を抱く人などまずないのだが、違和感を探るプロの手にかかれば他愛もなく解けてしまうとか。
「違和感を探るプロって?」
「……ヴァンパイアハンター達ですね」
「残念ながらあいつらもここぞとばかりに祭りに紛れ込んでいるぞ」
うわちゃあ、と頭を抱えたくなる気分だった。
いやそりゃそうだよなぁ! 自国の祭りだしなぁ! 向こうもまさか敵の本拠地にボス級吸血鬼たちが紛れ込んでるとは思いもしないだろうが、そのまさかがあるんだよなぁ! うーん。ごたごたすると面倒臭いし、帰るか?
「ま、マスターっ、しかしご一考ください。欠点はちょっとだけなんです」
「え? でもヴァンパイアハンターがいたら……」
「いくらハンター達もこの祭りの日は警戒を数段階落とします。それに、この魔法も私が改良を重ねたものです。凡百のハンター達じゃ気付けないです。それこそ『十二の使徒』でもない限り」
『十二の使徒』とは、この世界にその名を轟かす12人の最強格のハンター達。
吸血鬼を怨敵と定めた彼らは、ありとあらゆる手を使って吸血鬼を滅ぼしてきた。
人体実験、騙し討、非道な行為は当たり前。
吸血鬼死すべし慈悲はないをモットーに、人の道外れても力が手に入るならオッケー!と外法合法なんのその。自らを改造して改造して人ならざる力を得たのが彼らである。
国に属さぬ彼らは独自のコネクションを持ち、他ならぬショコラのお父さんを倒したのも十二の使徒であり、その時は十二人から三人まで数を減らしてしまったとか。
閑話休題。
でもそんな彼らもこの場所にいる可能性はあるのでは……?
「彼らにここ数百年の出現例は実はありません。そして、その万が一があったとしても──その時はこの地が軽く地獄になるだけで、マスターには一切の傷は負わせないことを約束いたします。」
「いや、そんな事よりもペイロード達が傷ついたり嫌な思いするほうが嫌なんだけど……」
「マスター……♥ そんなに私達のことが……で、でもですねマスター……?」
あっ、と言う前に普段どおりの足並みでペイロードが表道に踊りこむ。
奇しくもハンターの仮装をした彼女は、人ごみの中にぽつんと一人。人の川の中であまりにも無防備すぎる行為とも言えた。
しかし行き交う人は彼女に目を向けても、まるで気にしてないと言わんばかりにただ通り過ぎるだけ。まさしく異様な光景だった。
「……。それに……えっと…………────えいっ♥」
そしてもじもじと体を揺らした彼女は、息を何度か吸ったかと思えば……なんと胸元のボタンを外してこちらに肌を露出し始めた。
ぷるんっ♥ と真っ白な果実が外気に晒される。
鬱陶しいほどの雑音の中、小さく、埋もれてしまいそうな彼女だけが小石の中に紛れたダイヤモンドのように浮いていた。
遥かに場違いな、美しく妖艶なそのたわわな乳房に、俺の股間はすぐにいきり立ってしまう。
しかしそんな俺の興奮をよそに、周りの人達は決してペイロードに関心を抱かない。
本当に、ペイロードを道の真ん中に立つ樹木程度にしか思っていないようだ。
「ペ、ペイロード」
「……♥ あの、マスター……はしたなくてごめんなさい。でも私もマスターには楽しんでほしいんです。私達は吸血鬼だけど、マスターがいてくれなかったら今ここにはいられなかったから……だから……」
するすると沢山の人の波の中をペイロードが進む。
人を避ける、というより人が避けている。そんな印象だ。
胸元がまろびでたまま近寄る彼女はひどく紅潮し、目元が滲んでいるのがよく見えた。
やがて目と鼻の先まで来た彼女は俺の手をとり、そして自らの胸に誘導する。
柔らかく、どこまでも揉んでいられそうなその感触。
一度揉むたびに理性が剥がれ、俺の中にあった拙い警戒心はすぐに追いやられてしまう。
「んっ……♥ 好きなだけ、揉んでください……♥ そして、好きなだけ貪ってください……♥」
「ここは家ではないけど、いずれはマスターのものになる場所です……♥」
「ですから……♥ ね……?」
気がつけば他の娘達も俺への包囲を更に縮め、すでに密着している状態。
ショコラは寄りかかってはこちらの股間を軽くくすぐっており、フィッツは片方の手を取り、指先を口に含んでは挑発してくる。クリームに至っては首元にすがりついてはきゅんきゅん、と鳴いて頬ずりだ。
俺はもう。抵抗することを諦めてしまった。
§ § §
『──さぁ1年に一度のハローウィンだよ! ロクソドン・ペンダントが今なら20ジュミ! 20ジュミだ!』
『──うまいようまいよ~。ハシマキ2本1ジュミだ。出来立てだよ~! そこの嬢ちゃん一本どうだい?』
『ねえねえパパあれ買って~!』
『仕方ないなぁ』
「……んっ♥ んっ♥ んふ……んぅぅぅ……♥」
『オライエン領はまだ燃えてるのか?』
『っぽいな。友人も逃げたっていってたよ。このハローウィンの時期になんて不吉な……』
理性を置いてきた俺は、現在ペイロード達を連れて市井散策の真っ最中だ。
人混みの中、誰にも気付かれずに物見遊山に興じるというのは新鮮で、面白い。まるで超リアルなVR映像の中を散策している気分になれる。
「ん。あのロクソドン・ペンダントというのは何だ?」
「はぁ……ちゅっ……♥ ん、ちゅ……♥ マスター……んぅ……♥ あ、あれは……帝国初代の王が愛用していた月の形のペンダント、です……んぁっ、そこはっ♥」
そして豪勢なことに、極上の爆乳幼女達をセクハラしながらの移動である。自ら肴になろうと買って出たペイロードの胸元を無遠慮に揉みしだきながら移動は興奮を助長させる一方。好奇心と性欲を同時に満たしながらの散歩は、まるで自分が王になったかのような錯覚を覚えてしまう。
「しかし本当に人が多いな」
「なにせ帝都で本当の意味で祝日といえる唯一の日だからな。この国はやれ王が崩御しただの、暗殺されただの吸血鬼に滅ばされかけたなどなど……本当にしみったれた歴史しかない」
ペイロードのグミのような弾力の乳首を片手でつまみながらごった返す大通りを進む。
ほとんどの住民が仮装をしており、その大半は男性ならペイロードのようなハンターが一番多く、女性ならお姫様の格好。そして極稀に始祖であるヴラド公の仮面を被った人が歩いている。
そして象徴的な銅像が中心に飾られた広場に俺たちは行き着く。
それは数人の十二使徒の銅像。長い髭の男が始祖の首を掲げて勝利を誇示しており、人々は銅像の周りに白い花を次々に捧げ、周りは花畑のように白く染まっていた。
「んーちゅっ♥ ちゅっ…ちゅぅぅっ♥ ちゅく…んーちゅっ…❤ ちゅっ、ちゅっ♥」
「へぇ。これが十二の使徒?」
「んぇ……♥ ダルクスと呼ばれる、使徒のリーダー的な存在ですっ…♥♥ 本当はツェペシ様にいの一番に殺されたので、この銅像は間違いなんですけど……ね……♥ んっ♥」
人々が手に手に白い花を置いていくのを尻目に、俺は露出させたイチモツをペイロードに舐めさせていた。その小さな舌でいきり立ったペニスを鈴口に合わせて丹念に丹念に舐め続ける彼女は、時折ストローでするように咥えては先走りを吸い立ててくる。
周りの人間どもは衆人環視の中で性行為を始める俺達を咎める事なく、ただ通り過ぎるだけで、その異様さも相まっていつも以上に俺は興奮していた。
「ペイロード、そろそろ」
「んっ……♥」
空を衝く程硬くなったモノを何度となく震わせて待てば、ペイロードがいそいそと銅像に手をついて準備をし始める。キュロットスカートに包んだお尻を向けた彼女に手を伸ばし、ゆっくりとずりさげる。
もとより期待をしていた彼女のそこは期待に濡れそぼっており、幾度となく味わってもぴっちりと閉じた美しい花弁にはえも言えぬ妖艶さがあった。
「ん、ぁ……んんぅぅぅ……♥♥ ますたぁぁ……♥ 入ってます……♥」
「っく、はぁ……!」
「ぁぁぅぅ~…熱い、です……っ♥ ボクの中いっぱいにぃ……♥」
みちみちみち……♥ と飢えた狭い膣口は軽く押し付けるだけでにゅるんっ♥ いとも簡単にモノを飲み込み、先端は片手程の距離を瞬く間に埋め、あっという間に小さな部屋にたどり着いてしまう。
普段は体温低めのペイロードも、興奮時にはまるで湯たんぽのような温かさになり、更にその膣内ともなれば熱々。ちんぽだけ極上の温泉に浸かっているかのような錯覚を覚えてしまう。
「──ぁっ♥ あっ♥ ぁぅっ♥ んぅっ♥ んぅっ、んふぁぁ……っ♥♥」
興奮のままに小柄な尻に腰を打ち付ける。
大きめの、乾いた音がかき鳴らされるが無論誰も気付かない。
背中越しでも分かる、縦横無尽に暴れる爆乳を見ながら、股間の先から上ってくる快楽に更に身を任せていく。
「ん~。なんかむかつく顔してるっスねぇコイツの顔」
「ドヤ顔……」
「まじまじと見てみると……父様の顔をここまで醜く表現できるなんてある意味才能だな……おい、コイツの顔を吹き飛ばさんか?」
……なんか不穏な事を口走っている幼女三人組。
止めたい気持ちはあるが、快楽に溺れた俺はそれよりも優先することがあって出来ない。
奥を小突けば喜びに膣内が打ち震え、抜こうとすればキツく締めあげ、竿の隅々に絡みついては精液をねだってくるのだ、余計な事などもう考える余裕なんてなかった。
「んにゃっ♥ んにゃぁっ♥ ましゅたぁっ♥ ぼくっ♥ ぼくもうっ♥ イっ♥ イック♥ だめぇっ♥ あっ、らめれすっ♥ しゃっきからイってっ♥ イってぇっ♥ ふあぁっ♥ぁっ♥ぁっ♥ぁっ♥ぁっ♥」
「ペイロードッ、ペイロードっ!」
破裂しそうな程大量生産した白濁液は尿道をぐんぐんと上り、解放の時を待ち構えている。
共に高め合った俺達のゴールは本当に目と鼻の先にあり、ごちゅんっ♥ と子宮口と亀頭がディープキスした瞬間、強烈な快楽が背筋を駆け上っていった。
──びゅるぅぅるぅっ♥♥ びゅぶっ、びゅぅぅーっ♥ びゅくんっ♥ びゅ~~っっ♥♥
「にゃぁぁぁっましゅたあぁ~~~っ♥♥♥」
待ちに待ったその瞬間は腰が砕ける程の凶悪な快楽であった。
いつも抱いている筈なのに、まるで初めて抱いたかのような、根こそぎ搾り取られてしまうような中毒性のある絶頂。固形状のソレがポンプのように赤ちゃんの部屋に比喩ではなく溢れる程注がれてゆき、ぼたぼたぼた……ッ♥♥ と注いだ傍から地面に白濁液が零れていくのが良く見えた。
「んぁっ♥ はぁう……すごい……まだ出てる……♥ ますたーの………んんっ、ボク幸せで──アっ、あっ♥ あぅぅっ!!♥♥♥」
続く快楽を引き伸ばさんと、余韻に浸る彼女に追撃のピストンをすると今まで以上にペイロードの体が震え、ぷしゅっ♥ ぷしっ♥ ぷしぃっ♥と何度となく潮が漏れ出るのがよく見えた。
「じ~~~~~…………ペイロード、気持ちよさそう」
「んふゅ……ますたぁの…素敵です……ふぁっ♥ んむちゅっ♥ んちゅぅ……ちゅ…♥」
種付けを終えて、すっかりメロメロになったペイロードを抱え込み、彼女の唇を奪う。
クリームにも平等に愛を捧げたい気分はあるが、今は兎にも角にもペイロードを愛したい気分だった。小柄な体躯を持ち上げて、その無防備な膣を串刺しにしながら何度なく舌を絡め、唾液をすすると、征服しているという実感をどうしようもなく得ることが出来ていた。
「ペイロード。ありがとう、お陰様で楽しく過ごせているよ」
「ますたー……♥ ボクの本懐です…♥ そう言ってくれて本当に…本当に…あっ♥ また出て、ふぁぁんっ♥」
軽く腰をふると、彼女はまたも艶めかしい声を上げて絶頂し。俺はそれに釣られるようにして再度彼女に種を注ごうと中を耕そうとするのだった。
「見えてないッスよね? じゃあこれをこうして……──うわっ、折れたッス!」
「ば、バカ! 本当に折る奴があるか! 戻せ戻せ!」
「戻せっていってもどうするっすか!? あっ砕けちゃったっす」
「ぬァァ~~~っ!!」
誰が好き?
-
クリーム
-
フィッツィア
-
ペイロード
-
ショコラ