エロエロなシーンはまだまだ先です、お待ちくださいませ
……天使が指を鳴らした後、私は不思議な空間に辿り着いた。
目の前に現れたのは同じような格好の天使がそこに居た……。
「もしもーし、聞こえますか~?言葉がわかりますかぁ?」
「(あ、はい。聞こえてますよ。この空間は何ですか?)」
「ここはですねぇ、時と狭間の世界……、ようは転生者は必ず通る所です」
「(改札的な場所なのかな?ここで話すのは向こうでのルールとかそういうのです?)」
「いえいえ、転生する時に頂くスキルボーナスの話ですね」
聞けば転生する前に約束したスキルが手に入らず、移動することが何度かあった為こういう所が出来たらしい。
お役所仕事は大変なのだろう、この天使さんも疲れが溜まっているのかな?
「(その前に……、天使って大変なんですか?)」
「ほへ?どういうことです?」
「(いえ……、転生する前に出会った天使の方もどこか疲れているように見えたので)」
「あの子……、はい。世界のバランスを整えたり、色々と苦労していますね」
世界のパワーバランスが崩れると、大飢饉が起きたり大災害が起きたり……。
どうやら神が干渉していない場合でも、様々な問題があるらしい。
それ全てのバランス調整を行う……、それが天使の役目。
その調整が一番大事であり、一番疲れるお仕事でもある。
「この話はこれくらいにして……、貴女が望んだものは若女将としての知識……ですよね?」
「(はい、大丈夫です)」
「確認終了しました。貴女が転生するのは死にかけている魔族ですので……良い旅を!」
「(ありがとうございます……って、魔族??)」
こうして相沢涼子は異世界へと転生した……。
その魂は死にかけている魔族の少女に入り込むことになった。
いや魔族って……、普通こういうのは人間に変わるんじゃないの?
まぁ、一度死んだ身だからあまり贅沢を言うのはよろしくない……。
そう考えていると女性と思われる声や、男性の声が聞こえてくる。
「ソフィ!ソフィア!!聞こえる!?目をあけて!」
「落ち着くんだ、ソフィは必ず助かる……」
「何よ!なぜそう言いきれるの?根拠のない」
「夢を見たんだ、ソフィが助かる夢を……」
私に向けて必死に声をかけているのは母親と父親だろうか?その声はとても心配している物だった。
それに対し私は目を開けることが出来ないし、何とか手や足を動かそうとしているけど動かない。
なにか魔法による作用だろうか?それとも身体的な……病気における作用なのだろうか。
どっちみち私はこっちの世界の事はよく分からないし、心配している両親をどうにかして安心させてあげたい。
「おか……さん、……いで……」
「ソフィ!?どうしたの!?」
「どうした?リリィ!」
「アナタッ!ソフィ、ソフィアが!」
仕事の都合で一時抜けていた父親が、慌てるようにソフィアの部屋へと入っていく。
母親のリリィは時間があればいつもソフィアの手を握っていた、少しでもソフィアの意識が戻るように。
毎日お母さんお母さんと言いながら、外をはしゃぎまわるソフィア、そんなソフィアが急に目覚めなくなった。
心配するなと言うほうが無理がある……、けれど私は起きられずに夢を見続けていた。
「聞こえる?」
「(貴女は……だれ?)」
「大体わかるでしょ、私は貴女、貴女は私」
「(って事は……、ソフィアさん?)」
「そう、どうして私の中に貴女が居るのかわかんないけど、時間があまりないから簡単に説明する、これは……呪いに近い代物よ」
色々な話をソフィアさんと私が行う、なぜ目を覚ませられないのか……。
と言っても私はこっちの世界の事も、魔法に関しても知らないし、殆どがソフィアさんによる魔法抗議の話が続く。
魔法に関してなにも返せないから少し申し訳ない。
「本当に何も知らないのね……、異世界人っていう所かしら?」
「(わ、悪いわね……、でもそれをやったら貴女は……)」
「気にしてないわよ……だってもう私の意識は消えていくだけ……だからせめて貴女の事を教えてくれる?」
「(うん……、どこから話そうか……)」
私は相沢涼子として、どういうことをしてきたのか、どう生きてきたのかをソフィアさんに教える。
とある旅館の若女将として精一杯働いてきた事、おもてなしの精神を全力とした接待。
その一つ一つが珍しいのだろうか?目を輝かせながら話を聞いてくれるソフィアさん。
そしてこの世界に来た目的が、旅館……宿屋の女将になる事だと。
「うん、面白いわ!あんたになら体を預けさせられる!」
「(え、本当に良いの?貴女にも何か夢があったんじゃないの?)」
「あったけど、お父さんのが魔王だからそれを継ぐっていうくらいだったからね、そんな事より貴女のほうが面白そうだもの」
「(ん?まって、今魔王って聞こえたような……?それって肩書とかそういうのじゃなかったっけ?)」
魔王、それはファンタジーの世界には必ずと言って存在する勇者と相対する存在。
だけどそれは職業ではなく魔界の中で力が強く、皆を引っ張るカリスマ的な存在だったはずだ。
記憶が間違っていなければ、ソフィアの言う父親が魔王なら私はその娘になるって事?
えっと確か私は……普通の生活がしたいって言ったはずなんだけど、どうしてこうなったああああああ!!