※この作品はR-18です。

みんなに優しいアイドルが陰ではぐちゃぐちゃにされてるなんて…   作:人の心を捨てないと書けない

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R-15程度です。エロ展開に持っていけなくて許してください!何でもしますから!


小さな歪み★(はーちゃん)

「やはり中々にハード…つらみ」

 

 ダンスのレッスンが終わり、着替えを済ませて事務室…と言う名の休憩室まで向かう。

 はーちゃんは早々と着替えて行ってしまった。ドアノブを取ろうとした際に…特に理由もなく、事務室を覗いてみた。事務員さんはいないようだ。

 

「む…あれは…」

 

 あの後ろ姿は間違いなくはーちゃんだ。何か周りをキョロキョロして警戒しているようだ。そしてその奥には…

 

「すぅ…すぅ…」

 

 ソファで横になっている蒼さんがいるでは無いか。あ、蒼紗さんで蒼さんだ。いいネーミングでしょう。

 

 …と、今ははーちゃんだ。まさか…はーちゃん…

 

 

 ちゅっ…

 

 

「…わーお、これはこれは…」

 

 静かに、蒼さんの唇に…自分の指を置いた。そしてそれを自分の口元に持ってきて…間接キスのつもりなのだろうか。

 

「はっ…はっ……!」

 

 鼻息を荒くして、それを何度も何度も繰り返している。

 

 …意外とヘタレでした。てっきり直接キスぐらいすると思ったのですが。まぁ、犯罪ギリギリのラインですかね。犯罪者は免れたみたいなのでオッケーとしましょう。

 

「ん…んぅ…」

 

 自分の指を咥えるはーちゃん。…これが思春期ってやつですか。

 というか、蒼さんにガチ恋してますねこれ。蒼さんあざといですしね…

 

 はーちゃんがガチ恋して犯罪一歩手前まで行っちゃったよ。

 

 蒼さんが無自覚にはーちゃんを煽るせいです。あ〜あ

 

 

 

 

 


 

 

 

 

「円香、話ってなに…?」

 

「…はぁ。その…ですね」

 

 歯切れの悪い返事を返す円香。近くに人の気配は無い、学校体育館の裏だ。

 

「私は…貴方の事が好きです」

 

 え?

 

「え…えっと、ボクも好きだよ?」

 

「…そうじゃないです。こういう…ことです」

 

 ま…円香。どうしてボクの肩を掴むのかな?そしてなんでボクに顔を近付けてるの?

 

「…嫌なら、払ってください」

 

 いやいや!嫌っていうか状況が理解できない!なにこれ、ほんと…ちょちょ、円香!近い!近いって…!あ…だめ…

 

 

 

「ちょっと…起きて…」

 

 

 

「だめだよ、樋口」

 

「えっ…!透…何でここに…?」

 

 いつのまにか透が背後に立っていた。さっきまで近くに人はいなかったはずなのに、どうして…

 

「ね…私さ、蒼紗のこと…」

 

「ちょちょちょ、待ってって!なんかおかしいよ!?」

 

「じゃあ、それは蒼紗のせいだね。私がおかしいのは」

 

 円香を押し除け、私の前に立つ透。はわわ…なにこれギャルゲー!?

 

 

 

 

「早く起きて。蒼紗」

 

 

「ほら…身を委ねて…」

 

 ひ…ひぃ…一体何が…!

 

 

 

 

 

「だ…駄目ぇ!!」

 

「きゃ…!」

 

 あ…あれ?

 

「だ…だめだよ透!私たち女同士なんだから…!」

 

「何を言っているんですか、ミス・寝坊助」

 

「寝ぼけてるみたいだね、蒼紗」

 

 ふぇ…?辺りを見渡すと体育館裏じゃなくて…教室だ。太陽が地平線に近い。つまり…

 

「な、なんだ。夢、かぁ」

 

「…どういう夢見てるんですか」

 

 良かったぁ…そうだよね。円香がそんな事言うわけないし、透もあんな…って、透が…いる。

 

「あ…あの、透…」

 

「おはよ、何?」

 

「い、いや…な、なんでも…ない」

 

 あれ以来、透との距離感がわからなくなっている。気まずい、とても。それなのに透は何事も無かったかのように振る舞っている。じゃああの帰り際の奴はなんだったの…?

 

「寝過ぎです、もうすぐ日が沈みますよ」

 

「あ…あはは。最近忙しくって…」

 

 ダンスレッスンも厳しいし、いつもと違う日常にまだ体が慣れていないと言うのがある。はぁ…大変だ。

 あ、ちなみに今日はアイドルはお休みだ。

 

「厳しいの?アイドル」

 

「…うぁ…透…、あ…うん。それなりに…」

 

 …だめだ。透の顔を直視できない。ボクが気にし過ぎなのかな。

 いや、あんなことされて余裕でいられるわけないでしょ。

 

「じゃ、一緒に帰ろっか。蒼紗」

 

「あ…うん」

 

 透が手を差し出した。私はそれに…そっと手を乗せた。

 

「……」

 

 それを、訝しむように見ていた円香には、気が付けなかった。

 

 

 

 

 

 

「じゃあね。円香、透」

 

「はい、さよなら」

 

「うん、また明日」

 

 駅で二人と別れ、自宅に帰る…。そして、自室のベッドに座り込む。その時、携帯電話が鳴る。

 

「えっと…円香?」

 

 円香からの電話がかかってきた。最近、円香から発信してくれる事が多い気がする。

 

「もしもし、どうしたの?」

 

『…浅倉と何したの』

 

「へ…ど、どうして?」

 

『答えて』

 

 電話の向こうから、怒気が混じったような声で私に問いかける。

 

「な…何もない…よ」

 

『…そうですか。じゃあ良いです』

 

 い…言えるわけ無いよ。友達とキスしたかもしれないなんて…特に円香には。透と何かしたなんて知れたらどうなるかわからない。

 

『私は…貴方が欲しいです』

 

「へ…?円香……?」

 

『浅倉に譲るつもりは、ないから』

 

 そう言った円香はブツっと電話を切る。ど…どういう事?円香も透も…わかんないよ。ボクには…わかんない…

 

 

「おねーちゃーん!ゲームしよー?」

 

「…あ、紗南…?」

 

「……お姉ちゃん?どしたのそんな顔して」

 

 今のボク、どんな顔してるんだろ。よっぽど良い顔では無いに違いない。妹に心配かけるなんて、だめなお姉ちゃんだなぁ。

 

「その…ごめん。今日は、ちょっとね」

 

「そっか。……大丈夫?」

 

「うん…大丈夫だよ。紗南」

 

 なんとか作り笑いをする。大丈夫かな、ちゃんと笑えてるかな、ボク。

 

 紗南は出ていき、リビングに降りて行った。はぁ…ちょっと、頭の中整理しよ…

 

 

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