最近、遊偽がおかしい。
私から三つほど離れた前の席で、いつもの彼らしからぬ自信に満ちた雰囲気で友達の花咲君と語り合う彼、幼馴染の武藤遊偽を観察しながら私は思う。周りは彼を虐めていた不良たちがいなくなったから変わったのだと口々に言う。だけど遊偽の変化はそんな単純なものじゃない。まるで別人になってしまったかのような変わり様に私は不安を感じていた。
私の名前は真崎杏子。生まれ育った童実野町にある公立の童実野高校に通う普通の女の子だ。特技は歌とダンス。小さい頃に見たブロードウェイの看板娘BMGのミュージカルに憧れて、あの舞台に立つためアメリカ留学を目指し高校生活の傍らバイトを行い資金作りに励んでいる。
クラスメートの武藤遊偽とは幼馴染の関係だ。遊偽は小さい頃から気が弱く、昔はよく私が遊偽のためにあれこれと世話を焼いていた。家がゲームショップを経営しているせいか、遊偽は色んな種類のゲームを知っていてそれらをよく私に勧めてきた。オタ臭い、なんて私は思いながらも、私が楽しめるようあれこれ気を遣いながら全力で楽しでくれる遊偽とのゲームは楽しかったのを覚えている。私と遊偽の距離が離れたのは中学に入って暫くしたころだ。お互いに思春期に入って明確に性の違いを意識したせいか以前よりも距離間を気にするようになり会話も弾まなくなった。遊偽は元々内向的だったし私も受験や将来のことで頭がいっぱいになっていたせいか無理に埋めようとせず自然と今のような距離になった気がする。それでも、私にとって遊偽は幼馴染だ。口下手で人より出来ないことが多いちょっと心配になる弟みたいな子だけど、純粋で他人を思いやれて好きなことに没頭出来る、そんないい子。
だからこそ、今の遊偽は明らかにおかしい。
不良生徒にも物怖じせず、先生たちにも値踏みするかのように歪んだ瞳で見つめる遊偽を見ていると不安になる。クラスメートは遊偽よりも今の学校で起きている異変が話題の中心のようだけどこの異変は全て遊偽を中心に起きている、そんな予感がした。
異変を感じたのは遊偽や花咲君を虐めていた男子たちが退学になった頃だ。遊偽があいつらに暴行を受けていたのは知っていた。その上で、遊偽の幼馴染の私に平気で浮ついた台詞でしつこく誘ってくるあいつに虫唾が走った。だけど、きつめに断った時の不良の苛ついた目と雰囲気に気圧され私は強く断れないでいた。男に対して女は弱い。そう明確に意識するようになったのはバイト先のバーガーショップでの鮮烈な体験からだ。冗談のようで本当にあった出来事。今でも覚えている。いつものように店内に入った客を案内しようとした時に突然額に銃を突き付けられ逃走中の犯人の人質にされた。幸いにも何もされずに助かったけどあの時の恐怖は今でも忘れられない。私の身体に向けられる男のぎらついた視線。警察の必死の突入作戦が成功しなかったらあのまま人質として逃走に連れまわされどんな酷い目にあっていたのか想像したくもない。あの日から男の私を見る視線に敏感になった。
私は本当に自分が情けない。幼馴染の遊偽が虐めにあっているというのに自分の身が可愛くて止めようと動くことが出来なかった。以前の私なら気にせず遊偽に味方していただろう。しかし、いざあの不良たちに口を出そうとすると途端にあの事件を思い出し足が竦んだ。不良たちの獲物を見つめるような猛禽類を思わせる視線に私ははっかりと貞操の危険を感じ取っていた。先生にそれとなく告げ口をして遊偽を助けるようにお願いをしたがいつもはぐらかされた。学校の生徒の虐め問題よりも自分の立場しか考えない担任に腹が立ったが私も人のことを言える立場ではないのに気付き口を閉ざした。そうして次第に遊偽と顔を合わせることすら罪悪感を感じ遊偽を避けるようになっていた。
私って酷い女ね……。
そうしていつものように登校中に軽く挨拶をしそそくさと学校へと向かおうとしたある日、遊偽は珍しく挨拶の後に話しかけてきた。
「今日からはいいことが起きるよ。杏子も、何か困ってたら言ってね」
そのまま走り去る遊偽に、私は一瞬彼が何を言っているのか分からず呆けていた。しかし、その言葉の意味は学校に来てすぐに分かった。遊偽を虐め、私に言い寄っていた不良たちが自主的に退学した。更には虐めを黙認していた担任までが生徒の自主性を重んじるだとか空々しいことを真面目に語っている。
これが最初に感じた疑問。
この疑問が確信に近づいたのは遊偽の行動からだ。学年の問題児の一人、騒象寺がライブを行うとして女子を強引に誘おうとした時だ。パシリにされかけた花咲君を庇い、花咲君と女子の代わりに一人でライブの観客を引き受けると言い放った遊偽。遊偽の大胆な行動に驚いた私は、改心して熱血教師となった担任を連れ遊偽たちを尾行したがカラオケ店に入店する間もなく騒象寺はライブを中止し騒動は終わった。その他にも、超能力預言者を自称していた男がインチキを暴露したり、私のストーカーをしていた男も自首をし停学になった。
校内で起こっている不思議な事件は全て遊偽と私を含めたその周りにいる人たちを中心に起こっている。自分の中で確信に変わった時、私は衝動的に遊偽のもとへと向かった。
某日夕方・武藤ゲームショップ
「へぇ、あの時のままだ。懐かしい……。遊偽の店ってさ、昔と変わんないね」
久々に入った遊偽の家のショップは小学校のころから変わらず、ショーウインドーには昔に見た古臭いボードゲームや遊具が並んでいる。最近流行りのカードゲームのカードも飾られており、時代に取り残されたショップも一応は新しい風を呼び込んでいるようだが浮き具合が半端ない。
「ははは。個人経営のショップだし客も固定の人ばかりだからどうしてもね。杏子には居心地悪いかな?」
「そんなことないよ。いい意味で、安心する。変わってないところが」
「……上に行く?久しぶりに部屋に案内するよ。つまらないかもしれないけど、面白い新作のボードゲームがあるんだ。お菓子も用意するし」
「……そうね。いこっか。久々に遊偽の部屋に」
すたすたと階段を昇る遊偽の背中を眺めながら、遊偽にはあのまま変わらないでいて欲しかった、なんて私は思っていた。
遊偽の部屋は以外にも小奇麗だった。昔はよく嵌っているゲームとその関連グッズを置きっぱなしにして私が掃除したりもした。よく見ればフローリングも変わっている。ここも私の知る部屋じゃなくなっていたみたい。
「それで、なんだけど。遊偽は何をしているの?学校で起きた事件、全て遊偽が関わってるんでしょ?」
部屋で少しの間過ごした後、私は率直に切り出した。
「えっ、杏子、いきなり何?何を言ってるの?」
「とぼけないで。遊偽に関わってた不良たち、みんな退学や停学になってるじゃない。それに、私や花咲君に関わってきた人たちも、担任の先生も変わってる。遊偽が何もしてないなんて私には思えない。正直に、言って」
「……」
私の質問に遊偽はしばらく視線を逸らしていたが不意に力強い目つきで見つめてきた。
「杏子は、俺が関わってたとして何か不満があるのか?俺がそうしてたら許せないと?」
「っ、違う!違うの!私は……私は……」
遊偽の問い詰めるような投げかけに私は咄嗟に否定する。
だけど、違う……?ううん、違わない。
私は、否定して欲しかった。でも、今の口ぶりだとまるで本当に……。
「そうだ。俺がやった。騒象寺も狐蔵乃も、鯨田も。全員、いるだけで迷惑をかける悪人だった。だから俺が無害なようにしただけだ。咎められるようなことはしてないよ。特に杏子にはね」
遊偽はがばっと立ち上がると引き出しから金色の重りを取り出しそれを私に向けた。
「杏子だって悪いんだ。俺の、俺のことなんかどうでもよくて。それなのに今になって咎めてくるなんて!最後まで無関心でいてくれたら、杏子には何もしなかったのに!!」
それが放つ光を受けた私の身体が脱力し崩れ落ちる。意識がぼんやりする。まどろみの中、私の制服に遊偽は手をかけていた。
「千年パズルの力があれば何だって出来る。杏子にはしばらく黙っててもらうよ。杏子とこういうこと、やってみたかったんだ」
制服を脱がし終えると胸に手をかける遊偽。ブラ越しから無理やり胸をこねくり回され鳥肌が立つが声が出ない。
「おっぱいって、こんなに柔らかいんだ。俺、初めて触ったんだ。柔らかいのに元に戻る程度に弾力があって、不思議な感覚だよ。でも、俺が杏子のおっぱい、揉んでるんだよね」
ふへへと醜く笑う遊偽に嫌悪感を感じる。行為は次第にエスカレートしていき、乳首を摘まみ始めると微かにだが私の声が漏れた。
「ぁ……」
「うわぁ…杏子の乳首、ピンクで、声もエロい……」
興奮し紅潮した顔の遊偽が楽しく弄っていく。少しの間乳首を弄繰り回した後、満足し終えたのか、遂に遊偽の手が私の股の間へと伸びた。
「っ、そ、こ、は……」
「嫌だよね、触られるの。でも、ごめん。俺もう我慢出来ない!」
ショーツを強引にずらし、外気に私のあそこが晒される。遊偽にあそこを見つめられ、私の顔は茹蛸だ。自分でも見つめることはしないのに、どうして遊偽に、男の人に見られるなんて。そんな恥ずかしさと恨み言が頭の中でぐるぐる回る。
「あっ、ああっ!」
不意にあそこから生暖かい感触と刺激を受けた。遊偽が私のあそこを舐めてる。
「じゅぼっ、じゅるっ……凄い、しょっぱいけど、杏子のあそこ、じゅるっ、綺麗で、俺、そんな杏子のを舐めてる!じゅるるるっ」
「いっ、いやん、嫌、いやよ!遊偽、やめて!!」
先ほどまでは声も出せなかったのに遊偽に舐められた私はいつの間にかその刺激を拒む言葉を口に出せていた。
「もっと、もっと乱れてよ!杏子!!」キィィーーン
あそこをねぶるようにしつこく嬲る遊偽。その刺激に動けない私は息も絶え絶えだった。横にある遊偽の金色の重りが光っていたがそんなことも些細なことと思えるほど私には余裕がなかった。
「杏子、杏子!声、エロい。そろそろ、イって!!」
遊偽の舌があそこの上を舐めると同時に豆のようなところの皮が持ち上げられこれまで以上に大きな刺激が私を襲う。
「あっ、ああ、ああぁぁぁぁぁぁ!!」
視界がフラッシュバックした。動かないはずの身体も小刻みに震え、何も考えられない。
「杏子、イッたんだね?女の子がイくところ初めて見た」
「イク……?」
聞きなれない単語に脱力していた私は小首をかしげる。そんな私の顔を遊偽は覗き込むと不意に唇を重ねた。
「杏子、俺、杏子のこと……。いや、なんでもない」
遊偽は目を伏せる。遊偽が言いたいことは何となくわかっていた。
「それよりも、そろそろ、挿入れたい。挿入れるね」
遊偽が私の足を持ち上げる。私のあそこに入れる気だと気づき、恐怖を覚え身体を動かしその行為を拒絶しようとした。しかし思うように動かない。
「ごめん、きっと怖いよね。嫌だよね、俺なんかと。でも、もう、止められそうにないから」
遊偽のおちんちんがようやく私の目の前に晒された。見たこともない大きさに私はゾッとする。あそこにあれをねじ込むのかと想像すると怖くて懸命にもがいた。
「っ、ここか。杏子、挿入れるよ。うぐっ……」
何度か戸惑った後、穴を見つけた遊偽はその凶器を私に押し込んできた。狭い穴に無理やり押し込まれ広げられる感触に身が裂けるような痛みを感じ私は悲鳴を漏らしていた。一際抵抗する場所を押し込まれた際に、ぶつり、と音がしたような気がした。
「杏子!杏子の膣、狭いよ。でも、気持ちいい!」
ぐりぐりと搔きまわされ擦られるごとに痛みに悶える。どうしてこうなったのか。もしかしたら遊偽ときちんと向き合えなかった罰なのかもしれない。そんな後悔が頭に浮かんだ頃、不意に頭の中にあの金色の重しが浮かび頭がかき乱された。
「あっ、あっ、あぁぁ……あっ、あへっ♡ああん♡」
ずっと感じていた痛みが消え、おちんちんの出し入れが気持ちよく感じる。それと同時に私の中でずっと感じていた不安が、遊偽と繋がり、感じあうことで薄れていった。
(遊偽は、私のこと、好きだったんだよね。異性として、見てたんなら、こういうことしたかったよね)
遊偽とのエッチに嫌悪感を感じなくなっていく。遊偽を異性として見たことはなかった。でも、こんなにも求めてくれる遊偽がどんどん愛おしく感じている。
「ああん♪遊偽、私も、気持ちいいよ♡♡」
「杏子!杏子!!」
両腕の指を絡め、恋人同士のように交わる私たちは次第に興奮が高みに達していった。
「ううっ、出そう。出そうだ。ごめん、もう、このまま膣に出る!」
「いいよ!私の、膣に出して!!遊偽、私に遊偽の気持ち、全部出して!!」
大きく腰が動きおちんちんを中にねじ込んできたのと同時に熱い何かを私の中に吐き出したのを感じる。これまで感じていた蟠りが私の中に入った遊偽が溶かしていくような錯覚を覚える。確かな温もりを感じ、今まで開いていた距離を取り戻すかのように私は遊偽と長らく抱き合っていた。
遊偽は疲れて眠りこんだ杏子に毛布をかける。杏子の股からは遊偽が流し込んだ精液と杏子の愛液、そして処女の証の血が流れていた。
「杏子……」
暫くその寝姿を見つめた後、遊偽は立ち上がる。
「ふふふ、ハハハハ、やっぱりパズルってすごいや。こんな凄いもの手に入れたらあっという間過ぎて馬鹿馬鹿しいよ」
遊偽が高笑いしている中、机に置かれたパズルが淡く輝いていた。
(そうだ、その調子でどんどん力を使っていくのだ。力を行使するほどお前は闇の世界の住人に相応しくなっていく)
この日を境に、遊偽と杏子はクラスでは秘密のカップルとなり肉体関係を深めていった。
杏子の処女喪失エピを杏子視点で書きました
うーん…1話杏子と2話杏子で杏子が被ってしまった
次は野坂ミホちゃんと蝶野先生の攻略を予定
城之内君と妹の静香ちゃんもそのうち出すかも