エロ無しな上短いですが、何か投稿しないとエタってしまうかもしれないので投稿します。
「うぉぉ!?」
「ほらほら、ちゃんと姿勢の制御に集中しなさい。正方形を描くようなイメージで動くの」
IS学園のアリーナでは、白式を纏った一夏が空中に四角形を描くように飛んでいた。
それを観客席から見守るのは、生徒会長である楯無だ。
昨日、裸エプロンで一夏に接触した楯無は一悶着あった末に、一夏にある取引を持ちかけた。
それが、『ISの操縦訓練を見る代わりに、ツーマンセルで行われる学年別トーナメントで妹の更識簪とペアを組むこと』である。
当然、鈴の一件があった一夏はさすがに怪しんだ。何の理由があってこんなことを頼むのかと。
それに対し楯無は
「実は簪ちゃんはね、人見知りが激しくてクラスでも浮いてるようなの。だから、今回のトーナメントを機に直してほしいの」
と伝えた。
本来なら学年別トーナメントがツーマンセルになるのは、まだ生徒たちに通達されていないのだが、そこは仕方ないと割り切る。
事実、嘘は言ってないのだ。簪が人見知りなのも確かだし、それが原因でクラスから浮いていることも確かだ。4組のクラス代表ではあるが、それも代表候補生だから選ばれたに過ぎない。
対して一夏は、その人当たりの良さと人間性で
そんな彼ならば、簪の内向的な部分を直してくれるのではないかと期待もしていた。
……簪のそういったものが、自身に対するコンプレックスから来てることにも楯無は気付いている。しかし、気づいていてなお目を逸らす。
一夏と打ち解けさせるのもただの誤魔化しだということにも、楯無は目を逸らした。
「(……仕方ないじゃない。私じゃもう、簪ちゃんの心を開くなんてできやしないんだもの……)」
「楯無さん?」
「っ! なんでもないわ。それより、あなたの専用機の武器は剣一本。普通に考えたら、それで戦おうなんて無茶もいいところ。だけど、白式は他のISと比べて機動力が高い。相手の攻撃を掻い潜り、懐に飛び込んで短期決着を狙う。それが基本スタイルになると思うわ。だから、特に飛行中の操縦は鍛えておいた方が良い。そのためには、やっぱり――――」
ズキリと痛む胸を無視して、一夏にアドバイスを送るのだった。
今日も今日とて、学園の生徒たちを堕としたセシリアが簪の居る格納庫に入ると、作業をしていた簪が駆け寄ってきた。
「あ、セシリア……!」
犬の尻尾が付いていれば元気良く振られているであろう簪は、セシリアの腕に抱き着き、製作中のISへと案内する。
「あのねあのね! 遂に完成したの! 私の、私だけのIS……」
簪に連れられてやってきたのは、格納庫のさらに奥にある小部屋。
セシリアが用意した素材は、IS学園の目を盗んで、もしくはセシリアが担当者を堕として運び込んだため、あまり人目に付くのは困るのだ。
この小部屋は場所の不便さから人も寄りつかないので、絶好の場所だった。
そんな部屋の中央には、一機のISが鎮座していた。
それこそが、セシリアの協力によって完成された簪の専用機。
「泡沫……セシリアからもらったBT兵器のデータと、甲龍の機体制御に関するデータを組み合わせた最高の機体」
どことなく得意げな簪の話を聞きながら、セシリアは泡沫を観察する。
元々ベースとして使われていた打鉄の面影はすでになく、機動力を重視した細身の造形となっている。
カラーリングはセシリアを意識しているのか、うすい青色をメインに細部には銀色が塗装されている。
特に目を引くのは、軍服に見かけるユサール(肩マント)に似た、両肩に装備されている兵装。この装備があるので、泡沫はまさしく簪用の軍服のように思えた。
「あ、それはね、私が開発した総合支援火器システム。私はメルクリウスシステムって呼んでるんだけど、10基のBT兵器メルクリウスは攻撃や防御兵装としてはもちろん、接触したシステムにハッキングを仕掛けることも出来るんだ。ハッキングは泡沫が触れることでもできるんだけど」
「なるほど……武装を見ても、オールマイティな活躍が出来ると」
「うん……この子もね、あなたに恩返しがしたいって」
「この子とは……まさか」
「そうだよ。泡沫のISコア」
そう言ってセシリアの元から離れた簪は、愛おしそうに泡沫に触れる。
もし簪の言うことが正しければ、泡沫はすでに第二次移行を終えており、簪はISコアとも会話をしていることになる。
専用機が自我を持つことは問題ないが、第二次移行していない状態でコアの人格を認識するにはセシリアによる神の力の介入が必要不可欠である。鈴と甲龍なんかが良い例だ。
「そのISは……」
「うん。昨日、夜中に声が聞こえたの。最初は幽霊かと思ったけど、話を聞いてる内に泡沫だって気づいて……」
「それで、私に奉仕したいと?」
「私の専用機の開発は、あの男のせいで中断させられた。それはこの子にとって、自分の身体を作られない事と同じだった。だから、身体を作るのに協力してくれたセシリアは恩人なの。もちろん、私にとっても……」
簪の声に熱が籠っていく。その瞳には、最初の頃にはなかった心酔の感情が濃く浮かんでいた。
急に専用機の開発を中止された。大人の勝手な都合に振り回されたことと、姉へのコンプレックスとに板挟みになりながら自分の手で開発を進めた。それでもどれだけ時間がかかるか分からなくて、それでも誰かに泣きつくことすら出来なかった。
どれだけ言葉で取り繕っても、簪の胸中はグルグルと不安が渦巻いていたのだ。
そんな簪に手を伸ばしたのは、楯無ではなくセシリアだった。
「ねえ、セシリアは私の事が欲しいんだよね?」
再びセシリアの元に近寄った簪は、微かに頬を赤らめながら体をすり寄らせる。
内向的だった簪もセシリアによる愛撫を受けて、セシリア限定で克服していた。一度慣れてしまえば、他の人に対しても慣れやすくなるだろう。むしろ、最低限他の雌奴隷には慣れてもらわなければ不都合がある。
「何を言っていますの? すでにあなたは私のモノ。例えあなたが拒もうと、あなたは私の欲を満たすための道具ですわ」
「……むちゃくちゃ。でも良いよ。私も、泡沫も。全部あなたのモノだよ」
「自らその身を差し出しますか。良い心がけですわ」
セシリアの指が簪の頬を這い、反対の手が臀部を擦る。簪はピクリと反応しながらも、身を委ねるように抵抗しない。
制服越しに感じる肌触り、仄かに香る劣情を誘う雌の臭い、そしてセシリアに屈服している肉体。
極上の雌として持ち得ているそれらに、セシリアの雄が暴れ出そうとする。腕の中の雌を食わせろと叫びだす。
しかしセシリアは、その本能を押さえつける。
もう少し、もう少し我慢すれば
必死に欲望を押さえつけたセシリアは、簪の唇に己の唇を重ねる。
快楽のためではない、愛情を感じさせる接吻に、愛に飢えていた簪の心は完全に堕ちた。
その堕落に、対価が必要とも考えず。
「――人の妹に手を出したこと、覚悟できてるかしら?」
ほら、対価がノコノコやってきた。
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