毎話下ネタかそういう描写、もしくはドキドキ展開が挟めたらと思います。
「おっ……お前は………!」
水浴びをしようと草木の生い茂る川辺に近づいたナルガの前に現れたのは、ナルガの恋した……彼自身はまだ認めていないが………ギギネブラであった。
「この前の………ナルガクルガさん、ですよ、ね………?」
白くヌラヌラした身体を縮こませながら、ギギネブラは恐る恐るナルガにそう尋ねた。
「な、なんだよ………何しに来たんだよ?!」
まさか復讐しにでも来たのかと想像したナルガは、そうなったら返り討ちにしてやる、と瞳をギラつかせた。そして今度こそはこいつを犯しまくってやる!と密かに機会をうかがっていた。
だが、ギギネブラから出た言葉は予想外のものだった。
「あの、その……この前は、ありがとうございますっ!」
「へっ…………?」
深々と頭を下げるギギネブラに「一体何のことだよ」とナルガは疑問をぶつけた。
「えっ……あっ……この前、助けてくださいました……よね」
「助ける?」首を捻るナルガを見て、ギギネブラは「あれ、あれ、」と慌てふためいた。
「ジンオウガさんから私を守ってくれたのでは………?」
どうも話の辻褄が合わないが、彼女が何か勘違いしているということはわかってきた。
「別に俺はお前を助けたわけじゃねえよ!俺はただ……」
お前を犯そうとしただけだ、と言いたいところだが、そんなこと言えるわけもない。
いや、本当にどうでもいい相手ならそういうことも平気で言えるような性格の持ち主ではあったが、いかんせんどうでもいい相手では無かった。無自覚ながらも……。
口をつぐんでしまったナルガを見て、照れ隠しかとますます勘違いしたギギネブラは、場の空気を和ませようと話を続けた。
「何はともあれ、結果として私は助けられたんです!恩人(人ではない)であるあなたに何かお礼がしたくてやって参りました!」
とりあえずこれを、と、ギギネブラは自身が仕留めた数頭のケルビを差し出した。
「お、おお……」
ナルガはとりあえずそれを受け取り、ギギネブラを見た。
おどおどとした白い身体が近くにいることに、何故だか鼓動が速くなる。
「ほかに何か……出来ることがあれば何なりと申しつけてください。」
だってあなたは私の恩人だから……ふふっと微笑む彼女に、ナルガの心はキュンとした。最も本人は「何だ今の音」と自分の心情に追いつけないでいたが。
「何でもいいですよっ」と意気込む彼女に、ナルガは「なんでも?」と噛みついた。
今までこいつに心を踊らされた恨み(完全に逆恨みである)を少しでも晴らしてやろうと、意地悪な気持ちが頭をもたげたのだ。
「本当になんでもするんだな?」
「は、はい……」
「じゃあ……」ニヤリと口元を歪めるナルガを見て「やっぱりいい人じゃないかも!?」とギギネブラが怯え始めたその時、続く言葉がナルガの口から発せられた。
「ジンオウガとは………仲良くするな」
「………へっ………」
完全に危険なワードが飛び出すと思い身体を強張らせていたギギネブラは、思わず拍子抜けした。
何を言い出すかと思えば、それだけ………?
「ど、どうしてですか……?」
「………なんでもだ。」
ナルガはそっぽを向きながら尻尾をユラユラ揺らした。
「なんだかよくわかんないですけど……恩人のあなたがそう言うなら、そうします……。」
ギギネブラは納得いかないが、とりあえず従うことにした。
「それでは、私はこれで……」
ぺこっと頭を下げるギギネブラに「おう」とそっけなく返事をするナルガだったが、これでもうこいつと関わることは無いのかと思うと、何かが物足りない気持ちになった。だが、特に後悔は無い。
やれやれ、とギギネブラがいた場所に目をやるとなんと彼女はまだそこにいる。
てっきりもう飛び去ったかと思っていたナルガは「なんだよ、まだ何か用があるのかよ?」とどぎまぎしながら彼女に問うた。
「えっと……私、今まで洞窟にひとりでいて、友達とかできたことないんです。だから、こうして誰かと話すの、初めてで、なんか、嬉しくて……」
顔を赤らめもじもじしながらそう告白するギギネブラは「だから、その……」と次の言葉を躊躇っている。
そして、意を決して言葉を続けた。
「私と……お友達になってくれませんか?」
「はっ……?」
関係が完全に断ち切られると思い込んでいたナルガは、まさか友達申請されるとは思わず、目をパチクリさせた。
「………い、や、ですか………?」
ナルガの反応が芳しくないように思われたので、ギギネブラは尻込みした。
「や、別に、嫌ってわけじゃ………」
是非というわけでもないが、とりあえずそうナルガが言葉を口に出すと、ギギネブラの顔がみるみる明るくなった。
「じゃあ、お友達になってくれるんですね!」
まだ何も言ってないが、とツッコむ暇も無く、ギギネブラは「やったやったー」とぴょんぴょん飛び跳ね、「では私たちは今日からお友達ですよ!よろしくお願いします!ナルガクルガさんっ!」と宣言し、ウキウキしながら飛び去ってしまった。
色んな意味で置いてかれたナルガはというと、「ナルガクルガさんっ!」と自分の名を呼びながらニコッと笑いかける彼女の愛らしさにハートを射抜かれ、「へへ、へへ、へへ………」と有頂天になっていたのだった。
無理矢理展開を進めました。
前回はエロありでしたが今回はエロ無し。
続きは思いついたら。