カオティック・ハードコア 4
ビ「――なんか、意外に早かったね。
昼一で会ってくれるなんて……」
五「……そうね」
ビ「……」
ロ「いやぁー、日本の電車ってすごいなぁ!
新しいし、キレイだし、何より速いっ!
乗り心地もよかったし!」
テ「こら、大声出してはしゃぐんじゃないよ。
いつまで騒いでるんだい」
ロ「なんか慣れてる感じだねえ。
エロエロは前にも乗ったことあるの?」
テ「エロエロ言うなっ!///」
五「……」
ビ「……五十鈴ちゃん、なんか元気ないね」
五「……そう?」
ビ「うん……。やっぱりまだ気分優れない?」
五「そうじゃないけど……。ごめん、ちょっと考え事……」
ビ「……そっか……」
◇
テ「――というかアンタ、そんなに動き回って大丈夫なのかい?」
ロ「ローゼ!」
テ「……お腹の子は大丈夫なのかい?ロゼ」
五「……五十鈴も気になってたわ。
あんまり激しく動くとお腹の子に……」
ロ「あぁ、この子もあたしも普通の人とは違うから、
これでもとくに問題ないよ。ありがとねっ」
五「ふ~ん……」
テ「……」
ビ「もうかなり大きいよねえ。何ヵ月なの?」
ロ「10ヶ月だよー」
「「!?」」
ビ「もうすぐじゃんっ!?」
五「え、ちょっ……その子って……!」
テ「……悪魔の親玉の子ねえ……」
ロ「あはははっ。心配しなくても大丈夫だよ。
多分まだまだだから。なんとなくわかっちゃうんだよね」
「「……」」
ロ「……この子は、もっともっと、あたしの体を……
魔力を食べ尽くしてから産まれてくる」
「「…!」」
ロ「……ま、そんな感じ」
ビ(……)
五「ロゼ……」
テ「……今はまだ、体は特に変わりないの?」
ロ「……数ヶ月前まではわりとキツかったけど、
今はもうそんなでもないかな。大分落ち着いたよ。
まぁー、魔力はかなり落ちたし、
なんでか背もだいぶ縮んじゃったんだけどねww」
五「えぇ……」
テ(長剣と身の丈とのアンバランスさはそのせいか……)
ビ「……ねえ、差し支えなければなんだけど、
その子って……」
ロ「ん……まあ、うん……。いわゆるレイ○が近いのかなぁ…」
「「……」」
ロ「まー、これも気にしないでよっ」Ahahahaha!
五(複雑すぎる……)
テ(これ以上は藪蛇ね……)
ビ(……産む気なのかな、ロゼちゃん……)
◇
ビ「――そ、そういえばさ、日本語上手だよねっ!ロゼちゃんは!」
ロ「THX! 昔、仕事でね!」
五「来たことあったの?
日本語で話しかけて、場所訪ねてきてたわよね……?」
ロ「あれはいろいろカンだったんだよね……。
日系っぽい人いるなぁって思ったから、
あたしが話せる数少ない言語の内から
話しかけただけっていうか……。
それに厳密には、日本に行ったというより、
日本語圏の離島に仕事で出向いてただけだったんだ」
テ「……だから、"ここ"が本当にそうか、
不安だったというわけね」
ロ「そそー」
五「日本語圏の離島っていうと、えっと……」
ロ「あ、ごめん。内容っぽいのはヒミツってことで……w」
五「っ……ご、ごめんなさいっ」
ロ「いいよ!」
◇
ロ「ここ本当に広いねー!」
テ「これ全部で一施設か」
ロ「アメリカでもそうそう見ないなぁ」
ビ「アカリ、疲れてきちゃったよ……」
五「…アンタだけ背中に余分に背負ってる物があるからじゃない?」
ビ「んえ~ン……」
五「というかなんなのそれ?
もしかしてずっとツッコミ待ちだったの…?」
ビ「何って……護身用だよ!☆」
五「あぁ……。どこで買ったのよそんなの…」
ビ「海外通販!☆ 某ダウンロードゲームの
主人公が扱う武器っていうか工具?だね!
それのレプリカ作ってたサイトから☆」
五「鈍器で戦うの? 過激なゲームね……」
ビ「いや違うよw これで崖とか登るんだよ。
壺を履いた裸のおっさんが☆」
五「…………そう……」
☆
テ「……」
ロ「……エロエロ?」
テ「……だからエロエロ言うんじゃないよ」
ロ「大丈夫?
さっきからだいぶ口数少なくなってきてるけど……」
テ「……何でもない」
ロ「……海、ずっと見てるけど、もしかして初めてだったり?」
テ「……初めて、か……。
……ふふっ、さぁ? どうなんだろうね……」
ロ「……」
テ(……この海に近付いてからか……?
リンク強度が上がった……ノイズはまだ多少あるが……)
テ(この海……いったい……)
五「――っと。着いたわ。
とりあえず、三人は一旦ここで待ってて。
一足先に五十鈴が行ってくるから」
ビ「はーいっ……ふぁ~……」
ロ「yeah」
テ「了解」
◇
ロ「――遅いね~」
テ「まだイスズが中に入って4分ほどよ」
ビ「……」
―ガチャ
ビ「あっ……」
テ(……)
ロ「お」
五「……」
ビ「どうだったの?五十鈴ちゃん」
五「それが……」
◇
ビ「――ええっ? 入れ違い……?」
五「ほんのついさっき急用が入ったとかで……」
テ「……」
ロ「……まぁ、ふらふらしててなかなか捕まらないときも
多々あったけど……」
五「ご、ごめんなさいっ」
ビ「や、五十鈴ちゃんのせいじゃないよ…」
ロ「一度動き始めちゃったら捕まえるのは大変だからね、パパは」
テ「……イスズ、このあとの予定は?」
五「う~ん……待つにしても、戻りがいつになるか……」
ロ「そもそも今日中に戻ってくるのかってのもあるね」
ビ「えぇ……そんなに……?」
テ「特にないなら、私はこの海にしばらく出てみたい」
五「え……?」
テ「ここは軍港なんだろう?
少しの間、小船でも貸してもらえない?」
五「それは大丈夫だと思うけど、なんでまた海に……?」
テ「……」
ロ・ビ「……」
五「……わかったわ。
けど、出られる範囲はこの鎮守府近海までね。
それ以上は――」
<緊急警報発令!鎮守府近海に感あり!各員警戒体制!!
「「!!」」
五「なっ……と、とにかく三人は中に……!」
―ザバァ!
ロ「Oops...」
テ「どうやらお着きの方が早かったようだね」
ビ「うわわわっ!! また朝に見たやつだっ……」
五「!? なんで領内にまで…!!」
ロ(なんだろ……やっぱりなんか違うなぁ……。
"におい"もカンも違う感じ……気付けなかったし……)
テ「イスズ、私はこのまま応戦するよ。
コイツを放って置いたらすぐにでも中に入られる」
五「!?」
ロ「あたしもー。なんか無関係でもないっぽいし」
五「~~っ……アカリっ、アンタはおとなしく中に――
――って!? 何してるのっ!?」
ビ「アアアカリだって戦うよっ…!!」
五「はぁっ!?」
ビ「五十鈴ちゃん!アカリたちアイドルなんだよ!?
こんな所でケガしたらだめに決まってるでしょ!
肌に傷でも残ったらどうするのっ!?
五十鈴ちゃんもエロちゃんもロゼちゃんも、
アカリが守るんだからっ!!」
五「っ…!」
ロ「Whoa♪」
テ「……」
五「……いや、ていうか……だから、アンタが一番……」
テ「……くくくっ、あははははっ!
……わかったよ、アカリ。
じゃあとりあえず私の後ろで援護しな」
ビ「っ……う、うんっ!!」
五「テラ!?」
テ「安心しなよ。私の後ろなんだ。
"今"の私なら、ネズミ一匹後ろを通しゃしないよ」
五「……」
テ「それにイスズ、アンタ兵装は?」
五「あっ……!」
テ「急いで取ってきな」
ロ「それまで任せてくれていいよ♪
一匹だって通さないし、もちろんアカリのことも
ちゃんと守るから!」
五「……すぐ戻るわっ!!」ダッ!
ロ「それまでには終わってたりしてねー♪」
テ「それは数によるわね」
―ザバァ!
ビ「ひぅっ!? また増えたぁ!?」
ロ「Oh..」
テ「……さて、それじゃ、気合い入れな」
ロ「..Ok!」
ビ「うんっ…!!」
戦闘シーンは動画で補完。