※この作品はR-18です。

「おまえ気に入ったぜ!」 酒場で意気投合した冒険者からアーティファクト(付け耳)を貰ったので獣人の村へ行こうと思う   作:Rオウ

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第19話 別れ、そして出発

「まるで酷い目にあったような顔をしてるが大丈夫かね?」

 

 翌朝、村長宅で村長さんとミサさんの三人で朝食を頂いていると村長が心配そうにボクに声をかけてきた。

 

「……酷い目にあったんですが?」

 

 ボクの返答を聞いて村長が納得したように手を打った。

 

「あぁそうか。そうだった、申し訳ないことをしたね。トロンペ殿が楽しみにしていた<宵祭り>を一晩で中止にしまったのは、急がねばならないことができたからなのだ、許してほしい」

 

 全然分かってないじゃないかと文句を言いたくなったけど、喉まで出かかったそれを押し止める。

 

 むしろ<宵祭り>が一晩で中止にならなかったら間違いなくボクはダース単位で赤玉を噴出し搾り殺されてる。

 

 <宵祭り>って搾り妻と夫だけでイチャイチャするだけの祭りって他ならぬ貴方が言ってたじゃないですか。

 なのに急な方針転換で蓋を開けてみれば<豊饒祭>より参加人数が多かったのだ。なんだよ、30代以下の全村民が参加って。明らかに殺しにかかってるじゃないか。しかも悪気の無さそうなところが余計質(たち)が悪い。

 

 朝、ユリちゃん起こされてから教えてもらったけど、夜中になる前にボクは意識を飛ばしてしまい、それからは記念交尾のようにウサ耳族の若い女性全員がボクのおちんちんを挿入しては搾り上げていったって聞いた時は開いた口が塞がらなかった。

 

「急がねばならぬ理由とは他ならぬ君のことなのだ。昨夜薬師の長からトロンペ殿がこの村に永住する意思があると聞いてね。トロンペ殿らが<宵祭り>をしている間に長老たち全員で話し合ったんだが、全員トロンペ殿を受け入れることに賛成してくれた。なので早速これを認(したた)めたのだ。受け取ってくれるかね?」

 

 そう言って村長さんから手渡されたのは3通の手紙だった。

 

「……これはなんでしょうか?」

 

 紙くらいはボクの住んでいた村にもあったけど、ボクは字が読めないのだ。

 貧乏農家の次男に教育を施す家なんてボクのいた村にはない。

 

「推薦状だとも。トロンペ殿がこの村に住むことを承認する文章が書かれている。1通はワシがサインしたものだ」

 

「すい……薦状? え? ボクがこの村に住むのに村長さんとか長老さん以外の誰かの許可が必要なんですか?」

 

「うむ、そうなのだ。特にトロンペ殿は人族の血が混じっているからな。ワシ以外、つまりこの村以外の村長による推薦状が必要になる。最低2通の推薦状を獣人族を統括している竜人族の長に提出して認められる必要があるのだ」

 

「えぇ……」

 

 住みたいから住むというような単純な話では済まないのか。

 やっぱり獣人の村に受け入れられて住むのは難しいんだな……

 

 だけどボクには他に選ぶ道がほとんどない。

 薬師の長さんの話を聞きながらボクは自分が詰んでしまっていたことに気がついたのだ。

 

 仕方がなかったとはいえボクが飲んだ強力な獣人用の強壮薬は、付け耳を外した場合どんな悪影響が出るかわからないシロモノだった。

 はっきり言ってボクが今無事なのは付け耳のお陰なんじゃないかと思う。

 

 それにそもそも付け耳を外す方法が分からないし、外す方法の調べ方すら見当がつかない。

 この先二度と付け耳を外せないとしたら……人族の町でボクは獣人族の男として生きるしか無い。旅人としてならともかく定住できるかどうか……は、正直難しいと思う。

 

 自分以外に目を向けても、こんなボクを慕ってくれる10人の搾り妻のことを考えれば、ボクはこの村に住む以外の選択肢はないのだ。

 

 そうだ。昨日の夜は色々大変でおまけに搾られ過ぎて頭が働いてなかったけど、プルードの女の子たちに対する責任がボクにはあると思う。

 

 彼女たちの幼い体を何年にも渡って発情させ続けることになってしまったのだ。

 

 プルードの彼女たちがその未成熟な体と裏腹に、四六時中股間の肉穴(おまんこ)を火照らせ、膨らみの薄い乳房の先端ではジンジンとした疼きが止むことなく乳首を尖らせ続けてしまうのだ。

 そしてその昂ぶりは彼女たちの幼い情欲を煽り続け、ボクのおちんちんを搾りたくてしゃぶりたくて堪らなくさせてしまう。

 

 それが全て夫であるボクに責任があることなのだ。

 

 搾り妻たちがその腰の奥の疼きを鎮めるためにボクのおちんちんを必要とするならボクは朝でも夜でもいつでもおちんちんを差し出して搾り取らせてあげないといけないんだ。

 

 うん。

 

 このウサ耳族の村に住むために急ぎ行動が必要なのであれば、ボクは積極的に動くべきだ。

 

「とにかく急がなくてはならないのですね?」

 

 ボクの質問に村長さんとミサさんが頷く。

 

「本来なら推薦状へのサインはそう簡単に貰えるものではないが、この発情期の時期なら話は別だ。子種を提供する代価として推薦状を貰うのは容易なはずだ。ウサ耳族は……獣人族はどこでも男性が少ないからね。子種の提供は大変喜ばれる。だが、この辺りのウサ耳族の発情期は大抵同じ時期でね? 村によってはもう発情期が終わっていてもおかしくない。トロンペ殿がこの村に住みたいなら<宵祭り>を中断してでも急いで近隣のウサ耳族の村を回った方が良い」

 

「……なる……ほど」

 

 結局搾られるのか……

 

 いや、そう考えるのは早計か。

 ウサ耳族の女性だって余所の村の見も知らない男性の子種を積極的に欲しがったりしないだろう。

 他の村の女性からすればボクなど根無し草の様な男にすぎないのだ。

 

 1人か……もしかしたら2人くらいでも済むかもしれない。

 

「今は村が招いた客人という形で滞在してもらっているが、ね。許可がない状態でずっと居てもらうと後で困ったことになりかねない」

 

「分かりました。では支度してすぐにでも出かけますが、どなたかに道案内をお願いできますか? もしくは地図のようなものはありませんか?」

 

 住んでいた村を出る時に最低限の地図の読み方くらいはボクも教えてもらってる。

 

「地図なら持たせよう。だが案内役は用意できないのだ」

 

「……そうですか」

 

 まあ、かつてない規模で開催された<豊饒祭>や<宵祭り>のせいで村の仕事は止まってただろうし、割ける人手がないんだろう。

 

「ああ、違いますぞ? 古い掟というか、今となっては実情に合ってないとワシも思うが、推薦状を届ける旅は単独で成し遂げねば竜人の長には受け取って貰えないのだ」

 

「……はぁ」

 

 変なの。意味があるとは思えないけど、古い掟って理屈じゃないし大体そういうもんか。

 

 まあいいか。

 距離と大体の方角さえ分かればどうにかなる。

 

 隠れ里じゃあるまいし村や町は自然と人通りが多くなり道ができるものだ。

 そう迷うこともないだろう。

 

 

 

 ◇◇◇◇◇◇

 

 

 

 ウサ耳族の村の門のところで、出発するボクを見送るために大勢の女性が集まっていた。

 ボクは搾り妻たち一人ひとりと抱き合って必ず竜人族の長に認められて帰ってくると約束を交わす。

 

 一通り、別れを済ませたボクに村長が近づいてきた。

 

「これを渡しておこう」

 

 村長から手渡されたのは一振りの山刀と首飾り(アミュレット)だった。

 

 山刀は分厚く黒い刀身にはボクには読めない白い文字が刻印されていた。刃の長さは50cmくらいか。

 首飾りの方は銀の鎖に黄金の楕円形のプレートがぶら下がっており、竜を象った精緻な彫り物(レリーフ)が施されている。

 

「これは?」

 

「山刀は苦難を切り拓くものとして村に代々伝わってきた業物だ。道中、きっと役に立つだろう。まあ役に立つ機会が来ないほうが良いんだが。一度振って具合を確かめてみてくれ」

 

 ズシりと重たい感触が手に伝わってくる。

 顔をあげると、村の女性たちが期待するような目でボクを見ていた。

 

 ……剣を振ったことなんか無いんだけど。

 もちろんボクも男の子だ。木の棒を剣に見立てて振り回すくらいはしたことがある。

 これが鍬とか鎌なら振り回すの得意なんだけどなぁ。

 

 山刀を持ったまま周囲を伺うと、搾り妻たちがボクを見つめている。

 みっともないところは見せられないか。

 

 山刀を両手で持ち、ゆっくりと振り上げ上段に構える。

 

 ……見た目より結構重いな。

 

 重心を意識して……一歩右足を踏み込むと同時に山刀を振り下ろした。

 

 そこでピタリと止めようとして、前につんのめった。

 

「──あっ」

 

「初めて振ったにしてはお見事。旅の間に練習すると良い」

 

 村長さんが苦笑いしてる。

 村の女性もみんな同じ感じだった。

 

「あと首飾り(アミュレット)は旅の間はずっと身に付けておきなさい」

 

 そう言いつつ、ボクの首に首飾りを掛けてくれた。

 

「ありがとうございます。お預かりします」

 

「その首飾りには竜神様の加護が籠められている。竜人族の長にお会いした時にお返しするように」

 

「はい、分かりました」

 

「竜人族の長は多分……あの方のままだろう。失礼のないように頼むよ、ふふ」

 

 何かを思い出したのか村長が薄く笑った。

 

 

 

 ……そういえば元々ボクは旅の途中でたまたま出会った冒険者に、たまたま教えてもらった情報に引き寄せられて下心満載でこの村にやってきたんだっけ。

 ついこの間のことなのにまるで半年くらい経ったような錯覚を覚える。

 

 そのボクが今は大勢に見送られて出発しようとしてる。

 変な気分だ。

 

 元々ボクが持っていた荷物は背負袋に移し替えて、さらに携帯食料なんかを合わせて詰め込んでいる。

 肩に掛けるカバンだと跳(・)ねるのに向いてないんだ。

 

 山刀は腰に履いた。

 丁度いい長さだ。

 

 これ以上長い剣だと邪魔になっただろう。

 

「それで、一番近い村は南東の方角に跳(・)ねて6日間の距離なんですね?」

 

「ああ、そうだ。ワシの古い友人でもあるエイダンという男が村長をしている。少し生真面目すぎる男だが、人族の血が混じっているトロンペ殿でも同じウサ耳族として扱ってくれるはずだ」

 

「エイダン様ですね。分かりました」

 

 ボクは名前を忘れないように頭に刻み込んだ。

 

「ウサ耳族の隣村(エイダル)に着いたらワシの名前、アシュを出してその山刀を見せればすぐに取り次いで貰えるだろう」

 

「はい、ありがとうございます」

 

「では急ぎなさい。隣の村までは危険なところはないが、竜人族の村へ続く道には危険が多いと聞いている。皆で道中のトロンペ殿の無事を豊穣神様と竜神様に祈願しているよ」

 

 そう言って村長はボクに心から笑った顔を見せてくれた。

 ボクがこの村に来た時の最初の印象と今の村長さんの印象は大分変わった。

 

 いや村長さんだけじゃない。

 

 村の人達の笑顔は本当に少なかったのだ。

 自惚れじゃなければボクがそれを変えたのだ。

 

「はい、では行ってまいります」

 

 ボクはみんなに手を振って別れを告げ、南東へ向かう道をはるか遠くまで見やる。

 

 遠いな。

 

 またボクの旅が始まる。

 でも今度は違う。

 全然違うのだ。

 

 戻ってくるためにボクは旅に出るのだ。

 

 一歩足を前に踏み出す。

 

 二歩目で足首と膝のバネを使い高く、高く大跳躍をして見せる。

 ボクの大跳躍を見てウサ耳族の女性から歓声が上がる。

 

 振り返れば立ち並ぶ長老さんたちも満足そうな笑みを浮かべていた。

 

 自分になぜこんなことができるのか分からないけど、ボクはウサ耳族の村の一員に、搾り妻たちを正式に妻として娶るために必ず帰ってくると決意した。

 

 




 読んで頂きありがとうございました。
 これにて『ウサ耳族』の章は終わりです。

 次章は『女盗賊団』です。
 章タイトルでネタバレすいません。

 現在執筆中ではありますが、年度末で忙しくあまり時間が取れていません。
 5月くらいまでは更新がかなり不定期になりますが、ご了承ください。

 引き続き、主人公の搾られ無双珍(ちん)道中と、次に登場するケモ娘にご期待ください。
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