エロティックハザード TS添え DiscDoll 作:ムメイ
地下鉄構内へと逃げ込んだアタシに待っていたのは一時の静けさだった。
ゾンビは居ない、他の化け物の気配も音もしない。
ただあるのはアタシの荒い吐息と……アタシの胸からあふれる甘ったるい母乳の香り。
そして無人になった今も煌々と明かりを灯す蛍光管が迎えるだけ。
外は今もゾンビが闊歩する地獄の様相だし。
地下鉄内部が何もないなんて事も無いでしょうけど……あのゾンビの海を往く自信はないわ。
ましてや……今のアタシは身重、最初はただのザーメンでここまでなってる……なんて現実逃避したわ。
けれども今のアタシの腹は精液が一滴も垂れてない状態で……まるまると出ている。
無論デブったわけじゃない、アタシの腹の中にたっぷり出された精液がアタシの卵子に食いついて……
それからどうしたことかあり得ないスピードで成長……アタシの腹の中で赤ん坊として根付いてしまっている。
時折蹴るような感覚もあるから普通の赤ん坊……と思いたいわ。
望まない妊娠してる時点で発狂物だけど……どういうわけかアタシの頭は今までの混濁が無くなってスッキリしている。
といっても混ざっていた記憶がほぼ消し飛んだようなものだけど。
いくつかあった男としての記憶が吸収された……感じかしらね?
主に男の何処をどうやったら喜ぶかって知識と……急所の痛み?
あんまり役に立たないわね、うん。
「自動改札機は死んでる……う……普通妊娠から出産まで9ヶ月近くかかると思うんだけど」
バカでかいヒルとか存在するあの生態系を考えたりしたら……ってあり得ないことを受け入れつつあるアタシがいる。
時間にして12時間は経過しているけど……その間にこんなに大きくなる子供が居る?
少なくとも人間ではあり得ないことなんだけど……
さらに付け加えると産気づいて来ていると思う。尋常じゃない痛みがアタシを襲っている。
さらに這い出ようとする中の子供も合わさって苦しみは倍よ倍。
アタシを産んだママもおんなじ苦しみを味わっていたのかと思うと涙ちょちょぎれね。
……きっと愛があるセックスで産まれたと思うから厳密には違うと思いたいけれど。
こんな地下鉄に分娩施設なんてありゃしない、病院もあの惨状。
ともなればまだ踏ん張れるとなれば……仮眠室?
いや、もうそれだけの余裕があるとも言えない……もう立っているのが辛いくらいには痛みが来ている。
走っている最中に来なかったのが幸いと言えるわ、まったく……
「これで産まれてくるのが化け物だったらアタシ泣くわ……」
駅員が居るべき改札受付の中に押し入ると……タイミングよく破水。
陣痛も来ていよいよアタシの人生初となる出産が始まった。
ロストヴァージンの最中にすら感じたことのない激痛がアタシを襲う。
メリメリとアタシの骨格が悲鳴を上げているし肌の裂けようとしている感覚がある。
こんな痛みを伴う事はもう二度とイヤと思うくらいの事。
羊水と共に精液が……精液!?ウソでしょ……まだ残っていたというの!?
破水したアタシの足元は濡れているけどツンと香る栗の花の香りにどうしたものかと見てみれば白濁液!
まだアタシの胎内に残っていたとは驚きだわ!……一瞬痛みを忘れさせてくれてありがとう、クソが。
頭がしっかり下になって出てきてくれているみたいね、詰まるんじゃないわよ……!
フーッフーッ!と荒い息を漏らしながらいきんでいきんで……放り出そうと必死になる。
早くこのめちゃくちゃな痛みから解放されたい……!
めちゃくちゃ元気な産声が……ぁ?
なにこの、つっかかる感じ……アタシの膣になにか引っかかって跳ねて……
「はぁい、私のあかちゃーん……うぁ」
まっさかー…と嫌な予感に頬をひくつかせて覗き込めば……
まぁ元気な赤ん坊なんだけど目はしっかりこっちを見ているし……
なにより凄いのが生まれたてなのにバッキバキに勃起したチンコが勃っている。
その大きさもなかなかで赤ん坊にしては驚異的なのをもっていた。
はいはいも出来ない……と思いきやアタシに向かってはいはいしてくるし……
あ、アタシの赤ん坊もふざけた性能してるじゃないの……!!
「……ま、まだ更に居るのね」
まだお腹はぽっこりといっている上に陣痛はまだ治まらない。
ゲシゲシと腹を蹴る感触もあって……アタシのはじめての出産は双子になりそうだ。
もうクタクタに近いんだけど……極限状態に近いのかそこからアタシはふわふわと身体から意識が離れたような感じがしていた。
ぼんやりと、アタシが踏ん張って……出産して……二人の元気な赤ん坊を胸に抱くまで……
あんまりにもすんなりとアタシは受け入れていたのにびっくりする。
赤ん坊を捨てるっていう考えは浮かばなかった。少々成長が早い事を除けば至って普通の赤ん坊。
アタシの特徴をしっかり受け継いでいる白髪、琥珀色の目……そしてチャーミングな目元。
男女の双子で……赤ん坊というのにもう性徴が見れたのが異常ってところ?
それに加えて……赤ん坊の食欲がかなり旺盛だった。
アタシのバカでかくなったおっぱいにずっと吸い付いて……チュパチュパ吸いながら……
「名前とか決めてあげないとねぇ……」
特に男の子の方は凄い食欲でアタシの乳首を吸い取らんばかり。
ちょっと目を離していたらすくすくと成長して重みを増して行っている。
アタシのおっぱいの無尽蔵具合、貧血が一切起こらないっていうのも……不気味だけど。
育児に困らないのはまぁ助かるわ。これで貧血起こして行動不能とかになったらまたゾンビに孕まされるの待ったなしだし。
それはそれとして……明らかにこの赤ん坊、もう意思を持っていると思っていい。
つまり教育とかをしてあげないと……って思うんだけど。
そこで行き詰まるのがこの降って湧いた様な我が子の名前を決めなくちゃいけない。
「こらこら、へこへこしないの」
さらに驚異的というべきなのは赤ん坊なのにもうペニスは中等部のガキンチョ顔負け。
性行為のイロハも知らないはずなのに欲に身を任せて腰をヘコヘコ動かすだけは出来る男の子よ!
髪の毛も急速に生え揃えていっているし……というか抱っこしてるのが辛い!
「うん?え、ちょ……まった待った、待ちなさいって」
ふと、男の子の赤ん坊が吸うのを止めたかと思えばさらに成長。
一気に成長して行くにつれてさらに……変貌していく。
中学生のガキンチョ程になったと思えば肩口から二本の触手が生えているじゃない。
女の子の方もアタシそっくり……になったと思えばグラビア・モデル顔負けのボン・キュッ・ボン。
でも、言葉がまともに話せないのかあうあうと言うばかり……
身体は大人、頭脳が赤子な不釣り合いな子供が出来上がっていて……
男の子はアタシの身体に抱きついて……女の子は拙い足取りで外へと出ていった。
あまりの怒涛の展開にアタシがついて行けない……目をパチパチさせていたけれども……
それよりも……アタシの子供に、アタシは強姦される憂き目を見ることになった。
あんまりな事にアタシはもう呆然としていて喘いでいたのかさえ覚えていない。
でも、アタシの膣からは精液が溢れていたし……そのご、アタシの赤ん坊だった男女は消えていた……
生き残るのかさえ知らないし……一応、育てるつもりだったんだけど……
親の庇護すらいらないとでも言いたげに消え去った二人はもう忘れて……地下鉄の構内へとアタシは歩を進めた。
地下鉄は荒んでいたし何よりどこかで事故が起きたのか……車掌が居ないのか運行すらされていない。
ちょっと構内を見てみれば運行してないのがよく分かった。
だって電車の1両が潰れていて運行可能状態じゃない。
連結を離せば運行できるかもだけど……電力がきてるかも分からないわね。
「……?」
構内にカサカサと動くような物があるような……?
停電はしてないけど線路内は流石に見えない。
覗き込んで見ればやっぱりカサカサとなにかが居るのは聞いて取れる。
あんまり覗き込むのはよろしくないわね、これがまたあのクソデカヒルみたいなことになってたら……って思うし。
まぁでもここを渡らないと反対側には行けないし……連結部分を見ることも出来ないわね。
女は度胸、やってみるものね……なんかあったとしてももう怖くないわ……
ちょっとの段差だけど降りてみればまぁ……アタシの胸がだゆんだゆん揺れて……
体幹はしっかりしてる方だったけど流石にたたらを踏んで……
その間にものれん状態なアタシの上着が擦れてちょーっとばかり気持ちいいじゃない。
アタシがそんな過敏な体質だったなんてことはないし……十中八九あのクソヒルが原因。
それからゾンビに犯され尽くしたのがさらに要因になってるんでしょうね。
クソがっ……どこのどいつが原因かしらないけどこんな事になった責任はしっかり取ってもらうわ。
たかだか数十秒……真っ暗で足元もおぼつかない線路内を歩いているとカサカサこっちに近づいているのが聞こえる。
「はぁぁぁぁ……」
いやーな予感しかしないしどうせ例にもれずバカみたいな生態したヤツでしょ?
それにエロいことばかりしてくる……今度は何よ……
さっさとコンコースによじ登って……振り返ったところだった。
アタシの両胸に何かが飛びついた。
そして間髪入れずアタシの乳首にチクリと痛みが走った……
「うわっ」
その正体はめちゃくちゃでかいノミだった。
他の動物から吸血して卵を産む性質があるはずの……ノミよ。
ペットの猫とかから部屋に撒き散らされて春先から地獄を見るアレよ。
そのめちゃくちゃでかいのがアタシの胸にしがみついていた。
脚はしっかりとアタシの胸を捕まえて離そうとしないし……
そのうえ吸っては唾液を吐いて……吸っては唾液を吐いて。
むず痒い感じではなく……得体のしれないなにかがアタシの身体に浸透していっている様子だった。
引っ剥がそうとしてもむにむにアタシの胸が伸びるばかり。
というか胸が本当に無駄にでかくなりすぎてノミを捕まえるのも一苦労な始末じゃない!
アタシの胸にとりついたノミは離れる様子も無いし……ただ母乳を吸って唾液を吐いているだけみたい。
それだからアタシはもう無視して車両なんかの様子を見ることにした。
だって引き剥がせないし。今の所実害はそんなにないし。
そうなったらもう気にするのがアホらしい……というかもう気にして立ち止まるのが愚策よ。
しかしまぁ、地下はノミ王国になっていたみたいね。
こりゃちょっと勘弁してほしいわ……ハンドガン一丁で行くには地上は地獄だし……
アサルトライフルの一つでもあれば……っとぉ?
「あらあらまぁまぁ、なんてことでしょ」
電車のベンチシートの上にM16アサルトライフルが転がってるじゃないの。
これは良いわ、しかも弾はしっかり入っている。
31発フルに入っていて替えのマグも2つだけ残っている。
州兵が来ていたっていうのはなかったと思うけど……まぁ貰っておきましょ。
この手の銃器の扱いは……自然と身体が動いてくれるから助かるわ。
一番しっくりくるのはFive-sevenなんだけどね?
なんでなのかしらねー……なんでかクソでかいフェレットがアタシとダブって見えたりするのよね。
まぁこれで銃器は確保出来たし……もうちょっと頑張って地上経由で警察署に行ってみましょ。
避難民はそこに集まってるでしょうし……
「ぅぁあ?」
ようやくと離れる気配がしたノミが今度は腹をアタシの乳首に……
と思ってみてたら今度は腹から産卵管を出してアタシの胸に……次々となにか送り込んでいた。
親指の太さ程の物がいくつもいくつも……まさかと思ったけれども……
アタシに出来る抵抗がこれまたないし……今撃ち殺してもまた出る時に……取り憑かれたらっていうのがある。
が、我慢したほうが良いのかしら?それとも撃ち殺したほうが……
なんて逡巡している間に両胸共にノミが離れていって……
「……こういうの、癪なんだけど!って、うわぁっやめなさいよ!!」
もしかしたら……と必死に搾乳してみれば出るわ出るわビー玉サイズの珠がゴロゴロと。
一つ踏み潰してみればグチャ……と体液が飛び散る……間違いなくあいつらの卵だ。
ただ驚異的な速度で孵ってはアタシの胸に飛びついてくる。
払い落としても払い落としても次々に飛びかかってきて……もぞもぞとアタシの胸の中へ潜り込んでいく。
あは、ははは……まさか、アタシ……ノミにおっぱいに寄生されるなんて……
「ちょぉぉぉっと……参っちゃうかなぁ……」
母乳と卵の殻の混ざったのが床に伸びる電車内でアタシは呆然とするだけだった。
そんな濃厚な雌の匂いを嗅ぎつけた雄が1匹、2匹と地下鉄構内へと降りていっていたのはこのときアタシは知らなかった。
イヴも相手しなかったヤツは次になりそうです、ごめんなさい。
蟲や爬虫類の相手はイヴしましたけど……犬や猫なんかは相手してませんよね。
つまりはそういうことです……