※この作品はR-18です。

黒色の刃~黒き血の系譜   作:もっち~!

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プロローグ

刑期を終え、刑務所を追い出された。衣食住が保障される刑務所は、俺にとっ

ては居心地が良かったのだが。郊外にあるこの場所から、街への街道を歩く。

 

背後にはMI6のヤツラだろうか、それともICPOのヤツラだろうか?俺を尾行している。仲間の元へ戻ると踏んでいるんだろう。

 

近くの駅まで歩き、ベーカー街221Bを目指す。そこが俺に残された家である。

 

俺の名はアーサー・ホームズ…かの名探偵の孫である。祖父は子煩悩では無かった。親父は祖母に育てられ、俺が生まれると、ジェームズ・モリアーティ卿に預けられた。親父も子煩悩ではなく、お袋と二人で世界中を旅をしているそうだ。

 

モリアーティ家では英才教育を受けた。貴族としての嗜み、男としての嗜み、そして、暗殺術、変装術、強奪術、推理力と…現モリアーティ卿によれば、俺には色々な血が混じり、数奇な運命を辿るかも知れないと言う。

 

実際の血脈はもっと複雑であった。先代のモリアーティ卿の日記に書かれていたのだが、初代ルパンがモリアーティ卿の子供との間に母を授かり、シャーロック・ホームズがアイリーン・アドラーとの間に親父を授かった。因みにルパン3世とは父親が違い、世間で言われているルパン2世とは、俺の親父は兄弟らしい。

 

祖父であるモリアーティ卿は、ドクターワトソン氏の元へホームズの孫としての俺を里子に出したが、身分を偽る為らしく、今でも資金面はモリアーティ家持ちである。そうモリアーティ家は、このアパートも一棟まるまる買い取って、俺の持ち家にしてくれた。祖父シャーロック・ホームズの遺品と共に。

 

「お帰り、アーサー。出所、おめでとう」

 

ドアを開けると、ここの管理をしてくれているワトソン氏の孫娘のメリーが、声を掛けてくれた。

 

「えん罪だけどな」

 

犯罪卿と呼ばれたモリアーティ卿。その総てを相続した俺。警察機構にマークされ、度々えん罪を掛けられ、俺を犯罪者として処罰しようとしていた。モリアーティ卿の遺産は俺じゃ無く、モリアーティ家が運用しているんだが…実質、ここの家しか不動産は持っていないし。

 

「メリー、旦那さんは?」

 

「うん?残業だよ」

 

メリーの旦那はスコットランドヤードの刑事で、あのレストレード警部 の子孫である。

 

「メリー…俺はしばらく旅に出るよ」

 

「監視がウザいの?」

 

メリー夫婦は俺が捜査関係者から監視されていることを知っている。

 

「俺が一緒に住んだら、旦那の昇進に影響するだろ?」

 

「私達は気にしていないわよ。ここはあなたの帰る場所。ずっと居ていいのよ」

 

俺だけでなくメリー夫婦の部屋まで盗聴されている。俺のせいで…

 

「本家の者と合流するよ。俺が帰るまで、ここを頼む」

 

俺は俺の部屋で、旅の準備をし、部屋を出た。

 

 

モリアーティ家の手配で、俺は日本を目指した。俺のオジであるルパン3世がいるからだ。実際はオジでなく従兄弟の気もするが…

 

捜査関係者を撒くため、あらゆるルートを使った。鉄道、船、徒歩、飛行機などなど。飛行機はプライベートジェットで、石油王のフライトに便乗したり。

 

そして、俺は漸く新潟港に着いた。

 

 

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