---安室零---
決して、油断なぞしていなかった。なのに…
「公安の犬君、選択させてあげる、クリスと赤井、どちらが良い?」
どうして、こうなった?記憶が曖昧である。何故、ここに俺がいるんだ?普段とおりに、ポアロに出勤した筈なのに…
目の前には手錠をされ、フックに吊り下げられているベルモットこと シャロン・ヴィンヤードとライこと赤井秀一がいる。二人共全裸に頭部には黒い服を被せられている。
あの二人を拘束しただと、あり得ない。そして、俺も全裸で四つん這いに固定されている。
「選択できない。それより、お前は何者だ?」
姿を見せない人物が、フックからベルモットとライを降ろし、二人を連れて、俺の方へやってきた。
「二人ともか?贅沢だな」
ヤツの声と共に、俺の意識が遠のいて行く
◇
うっ!なんだ、この状態は…ありえない。前にベルモットがいて、後ろにはライがいるようだ。ライの身体の一部が俺の体内に刺さっていて、俺の身体の一部がベルモットに刺さっていた。て3蓮の手錠で、両手首、両足首が固定されていて、首には鎖で3連になっている首輪で拘束されていた。動けない。助けが呼べない。あいツは何者だ?
---ジョディ・スターリング ---
突然スマホにシュウこと赤井秀一のスマホからのメールを着信し、呼び出された。ベルモット達の罠かもしれない。
『一人で来い。誰かと来たら取引は中止』
とある。シュウのスマホから発信されたメールであるのは確かである。シュウが囚われたようだ。何者に?ベルモット達でも無理な程のFBIでも最強に近い捜査官である彼を捕らえるなんてことが出来るのか?
指定された場所、湾岸にある冷凍倉庫へと向かった。
指定された倉庫の前に着くと、いきなり意識が飛び、気づくと全裸にされシュウと交わる体制でに十字架に磔に、手足は固定されて、後頭部と臀部がベルトで固定されているようで、シュウと口づけ、性交スタイルでどこかに放置されていた。私の舌とシュウの舌が重ねて固定されている。なんで??
---高木美和子---
高木くんと一緒に職場に行くと、見知らぬ男女が二組、十字架に磔になっていた。どうやって、ここに十字架と彼らを運びこんだのだろうか?監視カメラは総て破壊されていて、容疑者の姿は記録されていなかった。
「う~ん…早く外してやれ!」
目暮警部の声が捜査一課の部屋に響いた。
「舌同士を固定してあるようです。先ず、コレを外さないと、舌が千切れますよ」
白鳥くんが状況を見極め、指示をだしている。あれ?そう言えば高木くんはどこだ?一緒に来たのに…部屋にいない。どこへ行った?
---沖野ヨーコ---
目覚めるとクルーズ船のスィートにいた。
「ここなら、ノンビリできるだ?」
隣にアルがいた。
「どうやって、クルーズ船に搭乗したの?」
私の部屋で雑談していたのに。
「企業秘密だよ。これ、ドレスねぇ。夕食はドレスコードありだから」
うすピンク色のドレスを手渡して来た。
「着せようか?」
「一人で着られます。というより、ミニライブに間に合う?」
「勿論…」
このクルーズ船の航路ってどうなっているの?横浜赤レンガ倉庫広場で行われるのだけど。
「明日の朝には大桟橋に入港するよ」
アルは魔法使いなのか?私の心の中を読み取ってくれる。
---工藤新一---
先生と赤井さん、ベルモットと安室さんが拷問された状態で発見された。
「工藤くん、どう思うかね?」
捜査資料を見せて貰い、目暮警部に訊かれた。
「どうやって、持ち込んだかですね。犯人はアーサー・ホームズという男だと思います」
「アーサー・ホームズ?何者だね?」
俺は父さんの書いた書物を目暮警部に見せた。
「犯罪者一家なのか?」
「ルパンの血筋が悪いだけです。シャーロック・ホームズの家系を名乗っていますが、ルパン家、もしくはモリアーティ家の血筋でしょうね」
「彼の顔写真は無いのかね?」
「素顔を晒して犯行をしないそうなので、素顔、指紋は不明だそうです」
その時、俺はまだ知らなかった。正義と言う名の捜査網が彼を追い込んでいたことに…