謎の洋館に入ったら幼女達とエッチすることになった件 作:明日兎
第1話 洋館
はぁ……毎日、毎日、親からは勉強、勉強って、もう聞き飽きるほど言われてうんざりしている今日この頃。
俺は何の変わり映えもしない日常に退屈していた。朝起きたら学校に行く準備をして、学校で面白くもない授業をぼーっとしながら受けて、帰る支度をしたら家に帰って、親に勉強しろと言われながらゲームをして怒られて……こんなクソみたいな事を繰り返したらそりゃあ飽きるよ。
ファンタジー小説のように、魔法を使いたい。某青狸のような存在が未来からやってきて、魔法のような道具を貸してもらいたい。いっそのこと、今の日常が崩壊するなら、何が起きたって俺は構わない。
『その願い……叶えてあげる。ふふっ』
そんな時、教室の窓から吹き抜ける風に乗ってそんな声が聞こえたような気がした。
「きっと、空耳か何かだろ」
俺はその声を空耳と考え一笑に付して、南中の位置に浮かぶ太陽が照らしている空を眺めながら帰る支度を整えた。周囲の数十名のクラスメイトが目に映るがその誰にも声をかける事なく一人で帰宅する。
今日は昼前に学校が終わった。その理由は今日が土曜日だからだ。うちの学校には普通の学校と違って土曜日にも授業がある。進学校なのかと聞かれるとそうでもないのだが。
下校時、家までの通学路を帰る途中でいつも通過している森の中へと続く細道があるのだが、今無性に気になってしょうがなかった。特に今まで何も疑問にも思ったことのない、いや、思うところなどない細道なのだがその道の先に一体何があるのか知りたいという欲求が頭の中を支配している。
この道の奥は昼だと言うのに木々に日光を遮られ、影が密集し暗闇になっていた。それがますます俺の好奇心を後押しする要因となった。
また、携帯で地図を見てもここの道は表示されておらず、一体どこに繋がっていて、どこに出るのかも全く不明なのだ。
「まあ、親は夜にならないと仕事から帰ってこないし、ちょっとくらい帰りが遅くなったとしても怒られないよね」
俺は意気揚々と決心すると、道に迷ってしまったとしても、大丈夫なように道が分岐していたらすぐに帰ろうと心の中に留めた。
細道を道なりに歩いていくと、だんだん周囲が暗くなっていき、ほんの少しの木漏れ日が辺りを照らすだけになっていた。今までずっと生活音ばかりを聞いていた俺は周囲から聴こえる虫の鳴き声や風の音、葉が擦れ合う音に癒され始めていた。
「たまにはこんな感じで冒険してみるのも良いな」
周りに誰もいないことを良いことにちょっと大きめの声で独り言を喋る。この何とも言えない開放感に俺は浸っていた。
時間にして6分弱歩き進めた頃、意外となかなか道が終わらずこれ以上何も無さそうであればさっさと帰路に着こうと考え始めていた。もう景色を眺めることにさえ飽き始め、道の砂利をじーっと見つめた後、前方に視線を切り替えた。
すると、前方に建物がすーっと見え始めた。遠目からでも視認することが容易な建物はどこかミステリアスな雰囲気を纏った木造の洋館のようなものだった。
「どうしてこんなところに建物があるんだ?」
この疑問は至極単純な思考から出たものだ。何故ならば周りには他の建物などなく、今までの景色と同様森しかないからだ。立地的には間違いなくあまり良いとは言えない。
だがしかし、自然が好きな物好きが建てて住んでいると言う可能性もなきにしもあらずだ。いや、そうであると考えるのが自然な流れだろうか。
俺は遂にその建物の入り口にまで近づいてきた。この洋館は前から見ただけだが、見たところ長方形をしている。普通の家であれば区画を仕切るために柵か何かがありそうであるが、この洋館のまわりには何もなかった。
扉の周りを確認しても済む人の苗字を示す表札も無ければ郵便物が来た際に入れるためのポストも見当たらない。
「変な家だなぁ。今俺がいる場所がこの家の庭なのかどうかさえ分かんない。もしかして、森全体が庭だったりするのかな?もしそうだったらどうしよう。まあいっか。とりあえずこの家の家主を探してみようかな。ちょっとだけ気になるし」
俺はこの家の外周を歩いて調べてみる事にした。この建物は丸木が積まれてできている木造住宅だ。基本的には2階に見えるが、一部3階建てのようにも見える。ある程度奥行きもあるようで、形が長方形なのは合っていた。
この洋館は自分の持っている建物の知識に照らし合わせると、ちょうど学校の校舎の半分より少し少ないくらいの長さがある。もっと分かりやすい例で言えば2階建てアパートと言ったとこだろうか。