オリ主 柿山風ノ介
オリキャラ 雨音文音
文音は風ノ介の伴侶、という設定を踏襲しております。
背徳の情事【日菜×オリ主×オリキャラ】
「ん〜今日も疲れたな〜」
もう時刻は20時を回っており、住宅街もかなり暗がりを得ている。そんな呟きをこぼす日菜も今日は朝からPastel✽Palettesとしてのロケをこなしており、遠方までの移動、地味に体を張った撮影で既に疲労困憊ではあった。だが、それらのこととは裏腹に、日菜の足取りは意外と軽そうであった。
「うーん、もう風ノ介君と文音ちゃん家着いてるかなー?」
今日は氷川家で一緒にご飯を食べる約束をしていたからか、日菜の帰路を歩む速さもいつもよりどこか速いように感じられる。普段から帰りが遅くなる時などはなるべく早く帰ろうと急ぎ足になっている日菜ではあったが、今日はそんな危険を忌避するということからではなく、ただ1日の終わりに友人とのささやかなひと時を享受したいがために歩いていたのだった。
「……お?」
やがて日菜が氷川家の前に着くと、家の前では2人の男女が仲睦まじそうに喋っているのが日菜の目に入る。それは日菜の友人の柿山風ノ介とそのパートナーの雨音文音の2人だった。日菜は家の前で家主の帰りを待つ2人の姿を認めると、大きな声を投げかけた。
「おーーーい!」
その声には流石に談笑していた2人も気づいたようで日菜の方へと振り向いた。
「おっ、日菜か。待ちくたびれたぞ」
「お久しぶりです。日菜さん」
「あははごめんねー? 今日の仕事がちょっと長引いちゃったんだよねー、よし、上がっていいよー!」
日菜が家の鍵を開けて2人を招き入れる。両親も紗夜も用事で不在ということもあり、静かだった家は途端に明るく、賑やかになる。日菜に勧められてリビングに招かれた2人は、部屋の一角に構えたソファーへと腰を下ろした。日菜も仕事で疲れた体で一息つこうと向かいのソファーに座ろうとしたのだが、大切なことを失念していたことに気づいた。
「……あっ、でもあたしが今帰ってきたばっかりだから、そもそも晩御飯全然出来てないや」
「えぇ……」
招こうとしていた割には、準備に穴が抜け放題だったのだが、元々もっと早く帰宅することを想定していたのである意味では仕方がなかった。けれど、晩御飯を共にする約束であったのに、その肝心の晩御飯が無ければ何も始まらないので、日菜は急いで夕食の用意に取り掛かろうとした。
「あ、それでしたら、日菜さんさえよろしければ私が料理を作りましょうか? 日菜さんもお仕事でお疲れでしょうから」
そんな日菜に救いの手を差し伸べたのは文音だった。
「え?! いいの! 文音ちゃんの料理食べてみたーい!」
「確かに俺たちもただご相伴に預かるだけでは申し訳ないからな。俺も作ろう」
「いえ、私にお任せください。日菜さんも宜しければ先にシャワーを浴びてきてくださいね」
「ほんとに?! ありがとー!」
まるで嵐のように風呂場へと直行する日菜。そして申し出も断られた風ノ介は1人リビングに取り残される。文音もそのままキッチンの奥へと消えていった。
「……まぁ、大人しく待つか」
そんな1人置いてけぼりの風ノ介は諦めて居間で寛ぐことにした。
風ノ介が居間に取り残されて少し経ったあと、慌ただしいドタドタという足音が風ノ介のすぐ後ろ、脱衣所らしき方から聞こえて来る。さらにその数瞬の後、ちょっど風ノ介がその音に気を取られてそちらへ視線を向けた時のことだった。脱衣所とリビングを繋ぐ扉が勢いよく開けられる。
「あー服忘れちゃったー」
「てっ、ぶっ?!?!」
その扉から現れたのは、なんの恥ずかしがる素振りもなくタオルで隠すべき場所すら隠せていない、ほぼ産まれたままの姿をそのまま晒す日菜の姿だった。程よく肉のついた美麗な肉体が惜しげもなく晒されていたのだった。
「……え? あっ、きゃっ」
日菜も声がしてようやく気が付いたのか、慌てて、辛うじて華奢な腕で最低限の恥部を隠す。顔は風呂上がりだということを抜きにしても羞恥で紅く染まり、その豊満な体を中途半端に隠している姿はひどく可憐で、ひどく扇情的で、風ノ介の理性をぐらつかせるには十分すぎるほどであった。
「み、見た……?」
「……ばっちり」
あまりの恥ずかしさのせいか硬直したように動かなくなってしまった日菜。まるで芸術作品のような完成された美を持つ日菜の姿はさらに耽美な誘惑を以って、風ノ介の抑えがたい劣情を掻き立ててしまった。
ゆっくり、ゆっくりと日菜の方へと歩み寄る風ノ介。日菜は多少の怯えを持ちつつも表情には出さずにいた。けれど、声を出すことも出来なかった。
「え、え? あっ……」
風ノ介は無防備に曝け出された艶やかな体のラインを撫でた。それだけで日菜の体はゾクリと跳ねて、ついに風ノ介の理性のダムは決壊してしまった。
「あっだめっ……」
もはや獣となってしまった男の欲望など分かりきったもので、日菜とてそれを理解しているつもりだった。けれど、理性の残る日菜にとっては、自分が襲われているという事実に加えてやはり文音の存在も気にかかっていた。そして、文音の名前を出せば風ノ介が暴走を止めてくれるのではないかという、淡い期待も。
「あ、文音ちゃんもいるから……ダメだよ……」
その言葉にピクリと反応を示す風ノ介だったが、あまりに掻き立てられた劣情を止めることなど難しかった。
風ノ介は一瞬の逡巡を見せたが、そのまま固まった日菜の手をそっと握り、脱衣所のさらに奥、風呂場へと日菜を連れてきた。
「ふ、風ノ介くん……ダメだってば……んっ」
そんな日菜の静止の言葉も虚しく、風ノ介の暴走を止めるには至らない。それどころか、風ノ介の手はイヤらしく日菜の愛らしいピンクの乳首をいじめて、日菜に快楽を教え込もうとしていた。
「んっ……あっ、そこぉ……」
漏れてくる声はそんな快楽の深淵に触れかけた、そんな声。そんなふうに弄ばれているのに、日菜が本気で風ノ介に抵抗したりしなかったのは、抵抗したらもっと酷く乱暴されるかもしれないということへの恐怖などではなく、ある意味で純粋な興味のせいだった。それに風ノ介のことを嫌いに思っておらず、むしろ好意的にまで見ていたからだろう。もしこれが風ノ介でなかったら、間違いなくもっと抵抗していたであろうから。
「……日菜」
「……何してるんですか?」
そんなある意味では下劣な、ある意味では高尚な行いに興じていた2人に、冷たい声がかかる。もはや確認するまでもなく、その声の主は先ほどまで料理を作っていたはずの、風ノ介の伴侶、文音であった。
「あ、文音ちゃん……」
「あ……そ、その」
「……何してるんですか? と聞いているんですが」
言い逃れなど到底出来ないような状態の2人にも、追撃の手は緩められることはない。ただ風ノ介は自分のなしたことを詫びる他なく、バッと頭を下げた。
「す、すまん!!」
「……はぁ。伴侶が同じ屋根の下に居るというのに、無謀なことをするんですね。それに謝る先は私じゃないでしょう」
「え」
「女の子にレイプなんて言語道断でしょう、犯罪もいいところですよ」
「ご、ごめん日菜!!!!」
「え……う、うん」
猛烈な勢いで頭を下げる風ノ介。謝ったからと言ってそれが許される行為ではないのだが、日菜の反応は不思議なほどに呆然としていた。
「……なるほど」
それを冷静に見た文音の取った行動は。……なぜか。
「えっきゃっ?!」
日菜の柔らかな乳房に文音の指が沈み込んだ。指先はまるで導かれたかのように可憐な乳首を撫で回して、日菜から漏れ出た声は色気を混ざらせていた。
「……日菜さんも、期待してたんですね」
「あっ、なんでぇ……」
先程までと比べて隠すこともなく快楽を口からこぼす日菜。それは文音の言葉通り期待の表れであった。
「ちょ、何して」
「日菜さんが触って欲しそうにしていたので」
先程までレイプがどうと風ノ介の行動を咎めていた文音だったが、日菜が背徳の快楽を暗に求めていることに気がつくと、流れるように日菜を責め立てにかかった。そして、さりげなく風ノ介の方へとアイコンタクトを取ろうとしていた。
「……なるほど」
風ノ介は日菜の頭をそっと撫でると、日菜はゆっくりと頷いた。途端に奪われる日菜の唇。奪う男の配偶者が隣にいることなど一寸も気にせずに、ただ興味の赴くままにその唇は、舌は、絡まり続ける。それどころかその男の真のパートナーは目の前で乱れ始めようとしている女の興奮のボルテージをさらに増さんとしていたのであった。
「んあっ……あっ……んんっ」
「……日菜」
2人に前後から組み伏せられて、されるがままになった日菜は立つ力を失って、風呂場のタイルにぺたりと座り込む。広げられた股の間からは、その興奮を如実に表す愛液がぽたりと垂れ始めていた。
「指、入れるからな」
「んっ……んんっ」
その耐え難い興奮に身を捩らせるも、文音が日菜の体を離さないようにがっちりと抱きしめて、手持ち無沙汰な両手で日菜の乳房を優しく、ゆっくりと揉みしだいた。その優しい手つきはきっと文音なりの配慮であり、優しさであった。
「んあっ……ひうっ、あっ」
日菜の喘ぎの声は次第に大きくなっていき、溢れ出る蜜の量も増えていた。口から漏れ出る快感は、その度に風ノ介の口で塞がれている。
「ねえっ、あっ、そろそろぉ」
まるで我慢ができないと、日菜は力なく垂れ下がっていた右手をゆっくりと自分の股の方へと近づけていき、人差し指と中指をそっと自分の膣口へと添える。
「挿れてぇ……」
乱れ続ける花弁の熱い視線が風ノ介へと向けられる。こちらとて我慢の限界と、風ノ介は思い切りその花弁の唇を奪い、銀の架け橋が落ちると、よろよろと立ち上がって腰を突き上げる日菜の後ろへと回り込んだ。
「はやくぅ」
「……日菜っ、挿れるぞ」
ずぶり、ずぶり、とゆっくりゆっくりと、風ノ介の肉棒が日菜の膣へと沈み込んでゆく。その間も快感を忘れないようにと、文音の手は日菜の敏感な部分を責め立て続ける。
「うっ、ああっ……奥まで、るんってくるぅ……」
「動くからなっ」
最初はゆっくりと動かすように努めていた風ノ介だったが、眼前で美しく乱れる日菜の姿が風ノ介の理性の箍を外すことは容易かった。それに日菜の感度も、文音のおかげかいつにも増して敏感になっていた。
「あっ、あっ……すごっ」
「日菜っ、うっ、ああっ」
肉のぶつかり合う音は風呂場の壁に反響して、3人の耳へと卑猥に響き続ける。反響することで増幅する音の粘度は興奮をさらに掻き立てていた。
「あっ、あっ、いいっ、くるっ!」
「あっ、日菜ぁっ、俺も……くっ」
「あひっ、ああっ?!」
先程までは単調な刺激を続けていた文音は不意打ちのように日菜の乳首に強烈に吸い付いた。途端に日菜に押し寄せた快感の波は、風ノ介の快楽にも押し寄せた。
「あっ、ああぁぁっ、イ、クぅっ?!」
「日菜、出るっっ、うっ」
思い切り日菜の腰を抱え込んで、腰を打ちつける。途端に溢れ出した白い欲望は日菜を、そして文音をも飲み込んだ。日菜の絞めつけは風ノ介の絶頂を誘い、背徳の起こした情事はようやく終わりを告げたのだった。
「……ほんっとに怒ってるんだけど」
「……本当に申し訳ない」
浴室で繰り広げられた事が終わり、冷静さを取り戻したこともあってか、氷川家のリビングには仁王立ちの日菜と頭を床に必死に擦り付ける風ノ介、そしてそれをどこか俯瞰的に眺めている文音の姿があった。
元を辿れば日菜の不注意が事の発端だとはしても、日菜に劣情を抱いた風ノ介が悪いということは明白であり、そんな風ノ介はただただ許しを乞おうと土下座をするばかりであった。
「……はぁ、ちゃんと責任取ってくれなきゃ困るよ?」
「……え」
日菜の目線は隣に立つ文音へと向く。文音はその視線に気が付いたのか、そしてその日菜の言葉の意味をいち早く理解したのか、ゆっくりと頷く。
「私は風ノ介様に忠誠を誓う身ですので」
そう短く告げると、文音は風ノ介を見下ろす。顔を上げた風ノ介は2人の言葉の意味を察して、平身低頭、頭を下げた。
「もちろん、全て責任を取るので、付き合っていただけないでしょうか」
「うーん、まぁ? るんっ、ってきたから付き合ってあげてもいーよ?」
風ノ介は心の中で劣情の引き起こした不徳は、誠実を以って償おうと誓う他なかった。
氷川家で起きた、背徳の情事はこうして幕を引いたのであった。