「ねぇねぇしろちゃん、知ってるー?」
「え? 知ってるって何が?」
ある日のこと、私はななみちゃんと2人で出かけていたのだが、そんな日常の雑談の中で飛び出た会話だった。
「最近だと10代の内に処女を卒業するのが普通らしいんだよ〜」
「……えっ?!」
突如飛び出てきた非日常な単語。ななみちゃんの口からそんな卑猥な……、破廉恥な言葉が出てくるなんて思いもやらなかった私は当惑した。
「えっ、えっ、急にどうしたのななみちゃん」
柄にもなく早口になった私。頭の中で『処女』というワードがグルグルと回り続けている。というか私までなんでこんなこと真剣に考えて話してるんだろ。
「ほらー、この記事見てよ」
ななみちゃんに見せられたスマホの画面にはまとめ記事サイトが表示されていて、その記事には処女を喪失した年齢のアンケート結果などが載っている。正直そんな生々しいもの見たくもないけど、ななみちゃんの話についていくためにとりあえずそんな記事をサッと読む。確かにグラフを見ると私たちの世代で処女を捨てた人がかなりの割合いることが分かった。
「な、なるほど……。意外と普通なんだね……」
生まれてこの方、まともなお付き合いもしたことのなかった私にとって男性の存在はある意味遠くの世界の住人のようだし、そういう破廉恥なことをするのなんてもっとずっと先だと思っていたから、心の準備すらできていない。そんな中で同年代の女の子たちがオトナの階段を一歩先に上り始めているということを聞いて、私は狼狽していた。
「それでねー、しろちゃんも一緒に今度卒業しない?」
「……え、ええぇぇぇっっ?!」
ななみちゃんの口から飛び出た提案に驚いた私は思わず大声を出してしまう。けれど私の答えを聞くまでもなく、ななみちゃんはスマートフォンを弄って何かをしている。
「え、え、意味が分からないんだけど……、というか何してるの……?」
「これー? 出会い系アプリだよ〜、こういうの使って探すのが普通らしいからね〜」
「え、本気で言ってるの?」
「うん? そーだよー、あ、この人なんか良いかも」
「え、私も一緒に?」
「そりゃそうでしょ〜、誘ってるんだから」
「え、ええぇぇぇっっ?!」
驚きっぱなしの私を差し置いて、どんどんあれだこれだと言いながら話を進めようとするななみちゃん。
「ま、待って。私まだするなんて一言も……」
「え?」
「う……」
出会い系アプリとやらを眺めながら男を漁るななみちゃんの暴走を止めようとしたのだけれど、ななみちゃんから返ってきた反応はどことなく恐怖に満ちていた。まるで『普通であること』に拘り続けるような。『普通でない』自分を『普通』の自分に無理やり変えようとするかのような執着を見た。そんな恐ろしいオーラを放つななみちゃんに私は何も言うことが出来なかった……。
「お、あそこにいる人かなー?」
結局私はななみちゃんからの誘いを断り切ることができずに、こうやって普段あんまりしないような派手な格好をして繁華街の近くで待ち合わせをしていた。ななみちゃんのセッティングによって。
いや、私もちゃんと断ろうとしたんだよ? けどその圧に逆らうなんて私にはとても……。とはいえ、私自身全くそういう話の興味がないわけではない。ただちょっと早すぎるかなって思ってはいるけれど。
ななみちゃんに連れられ、駆け寄ると、そこにいたのは私たちより細いぐらいの男の子とそれとは対照的にかなりふくよかな男の子。なんでもSNSで見つけてきたらしいのだが、出会い系アプリで探すよりもSNSで探す方が手間取らなかったらしい。
「は、初めまして。ましろです……」
気が進まないながらもここまで来てしまっては仕方がないと、ペコリと頭を下げる。
「ななみです〜、よろしくねー」
私は全く怖気付かないななみちゃんが不思議で仕方がなかった。だってそうだよね? 全く面識もないこの人たちと今からえっちなことしちゃうって、普通に考えておかしいよね?
「どーしたの、しろちゃん? 行くよー?」
「う、うん……」
夕食の時間だからか人通りの多い繁華街を抜けて、私たちは裏路地に抜けた先の煌びやかなビルに入る。所謂ラブホテル、だなんて入ったことすらなかったけどこんな感じなんだ。私は感心することで現実逃避しようとしていた。
「それじゃ早速しよっかー、よろしくー」
部屋に入るなり、シャワーを浴びたりも何もせずにななみちゃんはぽっちゃりとした男の子を選んでベッドに並んで座り込んだ。ななみちゃんの好みというか趣向なのだろうか。まぁ人のことをとやかく言えるほど私も持ち合わせているわけじゃないんだけど、私はもう1人のガリガリの男の子を選ぶことにした。
「こ、こういうの初めてなんだけど……」
「心配ないよ、しろちゃんー」
「え、ななみちゃん、え?」
私がもじもじと男の子と2人何も出来ずにしていると、私の隣ですでにななみちゃんは裸を晒していて、お互いに体をなんだか触り合っていた。
「え、えっと……じゃあ、脱ぐね?」
私はななみちゃんの真似をするように、着ていた服を順番に脱いでいく。それをまじまじと見つめられるものだから、とてつもなく恥ずかしいけど、こうやって裸にならなきゃ、多分何も出来ないんだよね。私がとりあえず上の服を全て脱いで、下着姿になったところで、男の子の腕が私の体に伸びてきた。
「えっひゃんっ……」
意識していなかったところを急に触れられて、思わず変な声が出てしまう。けれど、それで男の子は興奮したのか、私の下着で包み隠された胸の方まで撫で回し始めた。
「あっ……んっ……それだめっ」
私の上げたそんな声に驚いたのか男の子は胸を触るのをやめてしまう。恥ずかしかったけれど、きっとこれを乗り越えないと何にも始まらないから。
「あっいいんだよ……触っても」
その声を聞くと安心したのか、大胆にも私のことを後ろから抱きしめながら体中をペタペタと触り始める。更には指を這わせて、こそばゆいぐらいに体を撫で回してきた。
「んっ……はぁっ……」
なんとも言えない絶妙な感触が私の体を震わせた。思わず漏れ出た吐息も自分が出したとは思えないほどにえっちな声の混ざった喘ぎになってしまう。後ろから抱きしめられているから、男の子のおちんちんが少しずつ大きくなっていることもよく分かった。きっと私の体に欲情しているんだ。これまで向けられたことのないような劣情も、悪くはなかった。
「んっ……あっ、下も……触って……」
ちょっとだけずらされたパンツを脱ぎ捨てると、男の子の右手の指は私の下着を上から撫でまわし始める。少し湿り気を持った私のそこは激しく擦られ始める。まるで経験したことのない電流のような快感に腰が震え始めていた。
「あっ、んっ……気持ちいっ……いいっ」
そんな私の声を聞いたからか、触る手つきはさらにいやらしくなった。そして、遂には、私の体を隠していた布は全て取り去られて、直に私の突起や割れ目に触られてしまう。ムズムズとしていた感覚はより強いものになって足すらガクガクし始めた。
「あっ、ふぅ……はっ、はぁっ……」
もはや私の体はだんだん酸素が足りなくなって、大きく口を開けて息を吸うようになった。そのせいか私の喘ぎは一段と大きくなる。大きな声を出せば出すほど何故か心が開放的になって、頭がどうにかなりそうだった。さらには腰から全身に波及する快感の波。私の足は遂に立っていられなくなる。
「あっはぁっ! ……あっ、んっ、ありがと……」
思わずふらついて倒れそうになった私を男の子はしっかりと支えてくれた。そして気がつけば、私の唇はその子に奪われてしまっていた。
「んっ……んっ……はぁ」
キスもそんなに慣れているわけではないからか、やはり少しぎこちない。けれどあまり荒々しくないキスで少しだけ安心した。
「んあっああっ!」
そんな最中、隣から大きな声が聞こえた。その声の主を見ると、ベッドの上に寝かされて、ぽっちゃりとした男の子に覆い被されているななみちゃんだった。ななみちゃんは初めてだと言うのに、痛みに狼狽えるどころか、笑顔を浮かべていた。
「あっ……これが、普通なんだよねっ……」
「……すごい」
「んんっ、んああっ! あっ! ああっ!」
「……あれがエッチ……、きゃっ」
ななみちゃんは男の子が動き始めたらさらに大きく声を上げ始めた。そんな光景に当てられたからか、気がつけば私も隣に押し倒されていて、私の脚は大きく広げようとされていた。
「あっ……うん、ゆっくりなら……挿れていいよ……?」
正直に言えば怖かった。なんでこんなことになったんだろうとも思った。けれどここまできたらやるしかなかった。先っぽが私の膣にあてがわれる。
「んっ……いたっ……」
押し拡げようとしてくるおちんちんとそれに耐えきれない私のおまんこ。やはり聞いていた通り、初めては痛かった。血が流れるような感触もした。
「……うん、大丈夫……だよ」
けれど、私とおっぱじめようとしているその男の子は、痛みに耐えようとしている私を見るや心配そうな表情を投げかけてきた。私はなんとか心配させまいと、作り物の笑顔を返す。その子はしばらくの間動かないでいてくれた。
「もう……いいよ、動いても、ゆっくり……」
私がそういうと私にのしかかるように、腰を沈める。自分の体の奥深くが押し拡げられる感覚がして、なんだかとっても不思議だった。その子は頑張って腰を動かそうとしてくれるんだけれど、どうにもその動きはぎこちなかった。
「うん……あっ、そう……そこ……ゆっくりでいいよ……」
けれどたまに擦れる部分がとても気持ちよくて、そこをおちんちんが擦るたびに私の頭がグラッと揺れた。私がそうして気持ちいいところを教えていくと、段々その子も腰を動かすのに慣れたらしかった。私も段々痛みよりも、気持ち良さの方が勝るようになっていた。
「あっ、んっ、いいっ……そこぉっ、んあっあっ!」
腰を振るスピードは上がって、私も声が段々我慢できなくなる。
「んあっ、なんかくるっ、んっ、んああっ!」
突然頭の中が真っ白になって、ふわふわと空に浮くような気持ち良さが私の体を包んだ。そして全身がびくびくと震え上がった。男の子の方もなんだか力の抜けたような表情をしていた。暫くすると私の膣の辺りにじんわりと生温かい液体がダラリと垂れてきた。
「……わぁ、すごい」
「しろちゃんも、すごい声出てたね」
「わ、ななみちゃん……うん、我慢できなかった……」
「今度は変えてやってみようよ〜」
「変えて……?」
そう言うと、ななみちゃんはちょっとだけ放心状態になっていた、さっきまで私としていたガリガリの子の方に近寄って、キスを交わしていた。きっとこれが、スタートの合図なのだ。
「わ、私たちもする……?」
聞くまでもなく、私は押し倒されて、またもや深く挿入された。さっきの子よりも体重があったからか、より深くまでおちんちんが挿さっているような、そんな気がした。
「あ……あ……ひぃ……」
なんだかさっきよりもさらに体が敏感になっているような気がする。倒れた時に隣を見るとななみちゃんもおちんちんを挿れられて、普段見ないような女の子の顔をしていた。
「な、ななみちゃ……んあっ」
「あっ、し、しろちゃんっんんっ! ああっ、はぁっんっ」
体を捩らせながら、腰の振りに耐えようとするななみちゃんは口から涎を垂らして、その快楽と戦っていた。かくいう私も男の子にいっぱいおまんこの奥を突かれて、その度になんだか視界が霞んでいるような気がした。
「んあっ、あっ、へ、変に、変になるっ」
「わ、私もっ、あ、ひぃっ、んあっ、ああっ?!」
聞いたこともないようなななみちゃんの雄叫びのような喘ぎ声。そんな声に呼応したように、行為の激しさはさらに増した。私とて全て欲望をぶつけられるがごとく、腰を打ち付けられていた。
「あっ、だ、だめっ、そろそろぉっ、またきちゃっ」
「しろ、ちゃ、わた、私もっイキそっんんっ!」
ななみちゃんの手がいつのまにか私の右手を握っていた。私はそれに握り返す。途端におちんちんがさらに激しさを増した。私は限界だった。
「んひぃっ! あ、い、イク、イクっ!」
「あ、わ、私もぉっ、だめっだめっ、んああぁぁっ!!」
腰が思い切り跳ね上がって、全身から力が抜けた。またもや体の奥に精がたっぷり出されて、体の奥まで熱が伝わってきた。
「あ、も、はぁっ、はぁっ、も……ダメ……」
息が自然と荒くなって、なんとか酸素を求めて呼吸する。頭の中が真っ白になって何も考えられない。
「これで……普通に、なれたかな……」
隣に寝転がって余韻を楽しむななみちゃんの顔は満足げだった。
「ふ、ふふ……そう、かも……」
私の顔もきっと、晴れやかなものだったに違いない。
「あーちょっと疲れたし休憩しよっ!」
「そうね、疲れた状態じゃ効率も悪いでしょうし。私も少し疲れたわ」
近づくライブに向けて、連日の猛練習に透子ちゃんも愚痴を零すほどだった。
「そ、そーだね。ちょっとだけ休憩っ!」
「ふーすけは元気すぎだろ……、あとルイは顔色変えずにそんなの言っても説得力ないぞ〜……」
透子ちゃんはそんなことを言っているけど、やっぱりつくしちゃんもるいさんもその表情から察するに少しは疲労が溜まっていそうだった。
「ねー、最近練習多くて疲れてるなら、良いストレス解消法があるんだけどどうかな〜、ねー、しろちゃん」
「え? ……うん、きっとみんなも、楽しんでくれると思う……」
私とななみちゃんは笑顔で、そんなストレス解消法を仄めかした。私たちは快楽の道へとこの3人を誘うのだ。