※この作品はR-18です。

鉄のハーレム堪能記   作:柳芽帆奈

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今回は最後にお知らせを載せています。


第九話「新快速しか勝たんっ!」(中編)

 ハロハピ御一行と俺は環状線の電車を降りて大阪駅に降り立った。

 

 大阪からはJR京都線に乗り換え。連絡橋を通って乗り場である7・8番乗り場に向かうのだが、次の電車まで20分ちょっとあるので駅ナカのコンビニで食糧を調達する事に。というのも、この旅の性質上、大阪を出てしまうと、約10時間何も買えないからだ。

 

 なので、ここで食糧だの何だの買っておかないと大変な事になるのだ。

 

「なんか買いたいもんあったら今のうちに買っときや」

 

『はーい!』

 

 〜数分後〜

 

「決まった?」

 

「ええ!」

 

 カゴの中には各自選んだお菓子やジュース、お握りなどが入っている。俺も好物のおつまみを何種類か入れてレジを通し、店を出る。

 

 そこから8番のりばに降りると、すぐに接近メロディーが流れ始め、入線放送と共にJR西日本の象徴、『新快速』湖西線経由敦賀行きが入ってくる。

 

 列車は12両の長編成。しかも前4両はこれまた同じ顔シリーズの225系100番台である。俺達は一番前、12号車の座席に座る。

 

 ちなみに、座席順は

 

 ↑ 京都方面

 

 

 

 花音 はぐみ(通路)美咲 薫

 

       (通路)こころ 隆太

 

 

 

 ↓神戸方面

 

 となっている。

 

 車内は大阪駅の乗客を取り込んでたちまち満席になっていく。流石は新快速。

 

 ドアが閉まって電車はゆっくりと動き始める。

 

「そういや、どこに行くか言うてへんかったな」

 

「どこに行くの?」

 

「えっとな・・・目的地はない!」

 

『!?』

 

「実はな、今やってるのは『大回り乗車』っていうやつやねん」

 

『大回り乗車?』

 

「説明しよう!大回り乗車とは、大都市の指定の範囲内であればどんな経路を通っても最短経路で運賃を計算するJRのルールを応用した、初乗り切符で『一筆書き』の経路で遠回りする乗り方の事である!」

 

「いや、あんた誰」

 

 なんか、俺の前で知らんおっさんが説明したんやけど。

 

「通りすがりの車掌です!」

 

「仕事せぇ!」

 

 何で車掌がこんなとこまで来てんねん!しかも普通にアナウンス流れてるし!そこ気になんねんけど。

 

「隆太、そんな事を気にしてはいけないわ!これはフィクションなんだもの!」

 

「それ言ったら終わりっスよこころさん」

 

「隆太、質問なんだが、一筆書きとはどういうことだい?」

 

「薫。大回りはな、そこがミソやねん」

 

 さっきのおっさんが強調した通り、『一筆書き』というのが重要で、あくまでも、普通の切符のルールを応用したもののため、普通の切符と同じ様に、同じ駅やルートを二度通れない。しかも途中下車もできず、ひたすら電車を乗り回す。だから、大回り乗車は体力と忍耐力が試される方法と言われるのだ。

 

「ふぇぇ・・・大変だね」

 

「せやねん。やから、あんまり同業者以外にはお勧めしてないんやけど、あのお嬢がな」

 

「いいじゃない!ますます面白くなりそうじゃない!」

 

「まあ、大変な反面、楽しいところは多いから」

 

「ははは・・・いつ帰れるんだろ」

 

 乾いた笑みで車窓を見つめる熊の中の常識人。ハイライトはお出かけしてしまったようです、どこ行ったのでしょう。えっ、城崎温泉?ええなぁ。

 

「それにしても速いね」

 

「今、130km出てるんちゃうんかな?」

 

「130kmってめちゃくちゃ速いじゃないですか」

 

 これこそが新快速の最大の特徴、130km/h運転である。これは全国の在来線でもトップクラスの速さでこれより速い在来線は京成のスカイライナーしかない。そんな特急泣かせのスピードを誇る上に、運行範囲がクッソ広い。今乗ってる電車やって兵庫の西、網干から最終的に関西を超えて、福井県は敦賀までの約235kmを走破するのだ。

 

 結局のところ、何が言いたいかって?

 

『最高、最善、最大、最強!新快速!』これに尽きる!

 

「「「「「???」」」」」

 

 あかん、我が魔王が通用せえへん。

 

「・・・座ろっか」

 

「ハイ・・・」

 

 美咲に諭された俺は顔を赤くしながら席に座るのだった。

 

 そんな話をしてる間に電車は京都の次の駅、山科駅に到着。ここでずっと走ってきた東海道本線に別れを告げ、湖西線に入る。

 

 湖西線といえば忘れてはいけないのは・・・

 

「わぁぁっ、すごい景色!」

 

 そう、琵琶湖のレイクビューである!湖西線は琵琶湖のすぐそばを走る区間が多く、しかも踏切がなく、ほぼ全線で高架橋や築堤を走り続け、景色を遮るものがないので絶好のビュースポットとなる。

 

「確かにこれは綺麗ですね」

 

「何て素晴らしい眺めだろう・・・」

 

「すっごーい!」

 

「綺麗・・・」

 

 通路を挟んで反対側にいたはぐみと花音もいつの間にか俺達の元に来ていた。

 

 電車はそこからも湖西線を北上し続け、電車は近江今津駅に差し掛かるのだが・・・

 

「あら?いっぱい乗ってきたわね」

 

 ここで俺達が乗っている先頭車両に乗客がゾロゾロとやって来た。

 

「さっきまでガラガラだったのに」

 

「ああ、ここで車両を切り離してん」

 

「切り離し?」

 

「そう。ここから先は12両を走らせても需要はないし、ホームの長さが足りない駅が出てくるからここで後ろの8両を切り離して4両で敦賀まで行くねんけど、よう混むんよ」

 

「大阪でわざわざ先頭車両に乗ったのってそれが理由だったんですね・・・」

 

「そういう事。20分とは言え、立ちっぱはキツいから」

 

 編成の長さが短くなったのに反比例して、混雑度は高くなった4両の新快速は山の中へと突入していき、20分弱で目的地の近江塩津駅に到着。

 

 ここで乗り継ぎ列車の発車まで30分待ち。でもねぇこの近江塩津駅、悲しいくらいに何もないんすよ。四方を山に囲まれ、あるのは線路といくつかの民家のみ。

 

 ここで何とか時間を潰して、次に乗ったのも同じく新快速。しかし、こいつは湖西線ではなく、琵琶湖東岸を走る琵琶湖線経由の電車。

 

 ハロハピのメンバーはこちらからもレイクビューが見られるのではと楽しみにしていたが、残念、琵琶湖線からはほとんど見えへんで。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして次に降り立ったのは草津駅。滋賀県の中でも1、2を争う都市で、実は県庁所在地の大津駅よりも乗降客数が多かったりする。

 

 ここからはまた乗り換えて、草津線を利用する。

 

「ここからまた乗り換えるからな」

 

『はーい!』

 

 30分待ってやってきたのは緑一色に塗られたいかにも古そうな車両。

 

 車両は113系L9編成。かつては首都圏や京阪神、中四国など全国各地を駆けずり回っていたこの113系だが、現在は廃車が進み、活躍の場が狭まってきている。

 

「すごい古そうね!」

 

「まあ、1963年に生まれた車両やから。東京オリンピックより前から走ってたんやで?」

 

 先頭車両、クハ111-7707の車内に入ると、57年選手の車体とは打って変わって、先程まで乗ってきた新快速の車両と遜色ない設備が姿を現す。

 

 実はこいつはN40という、古い車両を末長く大切に使うことで有名なJR西が車両の設備を新車並みにグレードアップさせた更新車。良くも悪くもボンビーなこの会社は十数年ほど前までこんな改造をやりまくっていたのだが、最近になって新車を投入した方がコスパが良いことに気づき、積極的に新車を入れ始めたらしい。これを見られるのも後何年やろうか?

 

 そんな抹茶色の113系に乗って滋賀県を南下していく。

 

 草津を出てしばらくは住宅街が続いたが、南下していくにつれて田んぼや山が増え、景色も緑の割合が増えていく。

 

「け、結構長いね。後どれくらいかかるんだい?」

 

「今な、寺庄駅を出たあたりやからあと12分」

 

「な、長いね」

 

「滋賀って意外と陸も広いねん・・・」

 

 そんな会話を交わしているといよいよ電車は終点の柘植に到着。電車の写真を撮っていると・・・

 

「いたわ!」

 

「!?」

 

 なんや!?

 

「こんな所にいたんですね、隆太さん!」

 

「探したわよ・・・」

 

 振り向くと、向かい側に止まっていた亀山行きのディーゼルカーから何人かがそう叫びながら降りてきた。

 

「友希那、蘭、なんでこんな所に!」

 

 そう、俺達の前に現れたのはポンコツ歌姫と赤メッシュの二人。しかもかなりご立腹な様子である。

 

「それはこっちの台詞ですよ」

 

「何も連絡もなしに弦巻さん達共々いなくなったら心配するわよ・・・」

 

 あ、しまった。連絡し忘れたんや・・・

 

「そ、それは申し訳ない」

 

「別に謝らなくても大丈夫だよ。そのかわり・・・」

 

「これから帰っていっぱい愛してもらうわよ♡」

 

 えっ、何すかこの急展開。ヤンデレムーブにでも入ったか?

 

「弦巻さん達はどうするのかしら?」

 

 友希那の言葉にハロハピの皆は集まって何やらヒソヒソ話をし始める。そして・・・

 

「決めたわ!隆太、今すぐ帰って私達とヤりあいましょう!」

 

 くそっ、ハロハピが敵にまわってもうた!

 

「せ、せめて鉄旅を終わらしてからに・・・」

 

「ダメよ。あなたのオチンポが恋しくて私のオマンコ、もう濡れ濡れなの」

 

 歌姫さん、ここ駅構内っすよ?

 

「どうでも良いわ」

 

 どうでも良くないです。はぁ、話し合いは厳しそうやな。なら・・・

 

「・・・に」

 

「「「「「「「?」」」」」」」

 

「逃げるが勝ちやぁぁぁぁぁっ!」

 

 隣のホームに止まっている対向列車めがけて俺は一目散に跨線橋へ駆ける。

 

「ふふふ、どこへ行こうというのかしら♡」

 

「逃がさないわ!」

 

「嗚呼待ってくれ、私の最愛の人よ♡」

 

「一緒にラブラブセックスしようよぉ〜♡」

 

「諦めませんよ!」

 

「絶対捕まえるからね、りゅーくん!」

 

 そんな俺を見て一斉に駆け出す6人・・・6人?あと一人は何してんねん?

 

 そのあと一人、蘭は何とMINEのグループに応援を要請していた。

 

 こうしてガールズバンド連合vs桜川隆太の逃避行が始まったのだった・・・




という訳で、まさかの急展開。35人対1人の鬼ごっこがスタートです。
果たして隆太は大回りを完遂出来るのでしょうか?
そして話は変わりますが、UAが10000を突破しました!
これを記念して、記念回を作ろうと思いますが、シチュをハーメルンと私のTwitterのアンケートで募集します!
詳しくは私のTwitterか活動報告をご覧ください!
https://twitter.com/@S4KBWKuMYvOIIVY
それでは次回、またお会いしましょう。

一番良いと思う鬼ごっこのミッションを選んでください(ちなみにどれ選んでもR18になるよ)

  • 6時間で海抜1000m以上の場所に行け
  • 6時間でキハ40形の写真を撮れ
  • 6時間で潮岬へ行け
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