「いい加減泣くのはよさんか、みなと。また次があるじゃろ?」
「次とかじゃなくて、僕が変態な事したのが悪かったの……」
宿にフラフラと戻ったみなとは、ついてきたカンナを追い出す元気も無く、ベッドの上でシーツにくるまっていた。
自分が女の子に襲い掛かった事と、フィオナを怖がらせてしまった事に、少年は部屋でずっと泣いていた。
「お巡りさんに自首しないといけないのかな……」
「警察の事か? みなとは深刻に考えすぎじゃのー」
「だって……」
「まあ、いきなりちんちん擦り付けたのはサカり過ぎじゃな、部屋か食事に誘うぐらいにしとけばのー」
「……見てたの?」
「まあ、そんな所じゃな」
狭い個室で起きた事なのに、カンナはどこから見たというのだろうか。
みなとは少し不思議に思ったが、どうでもいいと思い直した。
「のう、今回はちょっと勢いがありすぎたんじゃな。次に活かせ、の?」
「だから次なんて……」
「これを読め。オマエが泣いている間に部屋のドアに挟まれとったぞ」
「……? なにそれ?」
カンナが差し出したのは真っ白な小さい封筒だった。
封は切られていたので、そのまま中の紙を取り出す。
『拝啓 みなと様
先ほどは急な事でお答えが返せず、失礼いたしました。改めて、こちらの手紙でお返事させていただきます。
私のような若輩にあれほど情熱的な言葉をいただき、とても嬉しく思いました。もし、みなと様がまだお心変わりされていないのでしたら、お誘いを受けさせていただきたく存じます。』
「えっと……どういう事?」
「とりあえず残りも読め」
『つきましては、今日の夜9時にヴィーナスパレスの私の部屋にいらしてください。カードキーを同封いたします。不要であれば、手紙とキーは破棄していただければ幸いです。お待ちしています。 Fiona』
「夜9時……これ、名前ってフィオナさんの……?」
手紙は達筆で、末尾には美しいサインが描かれていた。
「城からの招待状といったところか、まぁ、お姫さまが勇者を好きなのは常識じゃからな!」
ふふん、と何故か誇らしげにカンナが言う。
「場所はワシが教えてやろう。……まさか、行かないとは言うまい?」
***
「どうぞ、お入りください」
「は、はい……」
フィオナに促され、スイートルームに入る。
ヴィーナスパレス。
ここは島の中でも特に美しい夕日が見られる丘に建てられており、島の女神たちが滞在する神聖な神殿とも言える。
一般の滞在者は入館を許されない、女神たちのプライベートな空間。
みなとはその事を知ってはいないが、自分の居た普通のホテルとは違うという事は考えずとも感じ取れた。
少女は白と薄紫色のドレスのような水着を着ていて、水着にパーカー姿のみなとは部屋の豪華さも相まって少しひるむ。
だが、今更引き返す事もできないので、勧められるままソファに腰掛けた。
「来てくださってほっとしました。嫌われてしまったかも、と思っていたので」
「そ、そんな事……! 僕の方こそ、あんな事してしまって……」
「ふふっ♪ では、お互い様、という事で……失礼します」
フィオナはそう言って少年の隣に腰掛ける。
ふわりと花束のような甘い香りがして、少年の胸は緊張と期待で高鳴った。
フィオナは少年の方に体を向け、言葉を探しているように少し黙る。
「……その、先に謝らないといけない事がもう一つあるんです」
「え……?」
「わたくしは、みなとさんを子どもだと思い、失礼な言葉遣いをしていました。子ども扱いされる辛さは知っているはずなのに…… 実はあの後、それが恥ずかしくて泣いてしまって……それで時間を空けていただいたんです」
二人の姉と一緒に育ったみなとは、その言葉に少し驚いた。
子ども扱いは、自分が子どもだから当然だと思っていたので、そのことを真剣に悩んでくれたフィオナに嬉しくも思った。
「あ……僕も、泣いてたんで、丁度良かったです」
「みなとさんも? ……ふふっ♪ じゃあこれも、お互い様ですね」
フィオナがふわりと笑い、みなとに近づく。
「わたくし、目が赤くなってませんか?」
「え? ど、どうかな、良く見えなくて……」
みなとはフィオナの目をのぞき込む。
その薄紫の瞳は夜明けの空のように美しく、吸い込まれそうになる。
その時。ふに、と唇に柔らかい感触があった。
「あ……」
ふに、ともう一度、感触があった。
ふに、ふに、と感触は繰り返され、強くなっていく。
二人は目を閉じ、ただ唇を触れさせる。
それだけのキスだったが、ほぐれた雰囲気を甘く変えるには十分だった。
フィオナの目は先ほどとは違った熱を帯び、唇は軽く突き出されキスを待ちわびている。
少年の唇もそれに応じ、より深いキスを交わらせる。
「ん……♥ ちゅ♥ んむ♥ ちゅ♥ ちゅ……♥ んふ……♥」
キスの度にフィオナは甘い声を漏らす。
無意識に漏れているだけだが、その無防備な反応に少年はさらにキスを深めた。
「んむ、れろ……♥ ちゅる♥ れぇ……♥ れろ♥ ちゅるる……♥♥ はっ……♥ みなとさん……♥ んんっ♥♥」
少年の舌がフィオナの唇を舐め、フィオナがそれを唇でついばむ。
フィオナが舌を伸ばせば少年も舌を絡め、お互いの唾液を味わう。
キスは深く、ゆっくりとしたものになっていき、キスのタイミングや舌の絡め方といった呼吸が合っていくのを感じる。
息をつくと二人の唇から銀色の糸がかかった。
それを舐め取ると、フィオナは体勢を変え、みなとの脚をまたいで少年と向き合った。
「お膝に失礼しますね……♥」
そういって少年を正面から抱きしめると、その首筋に唇を吸いつかせる。
ちゅうっ♥ ちゅう……♥
小さな唇が音を立てる度に身体が反応してしまう。
フィオナの背中に少年の腕がまわされると、二人はさらに密着して唇を交わらせる。
両手を少年の顔を包むように添え、ゆっくりと舌を絡め合う。
「んー……♥ ぱっ♥ れろれろれろ……♥♥♥ ちゅうぅぅ……♥♥♥ ちゅる♥ れぇー……♥♥♥ ちゅっ♥」
静かなスイートルームにキスと衣擦れの音だけが響く。
フィオナは一際深いキスの後、名残惜しそうに唇を離すと、少年の腰に目を落とした。
すっかりと勃起して水着を膨らませるそれを、今度は落ち着いて見つめる。
「フィオナさん、その、あんまり見られると……」
「あ……ふふっ、ごめんなさい……♥ その、お風呂はどうされますか?」
「お風呂、ですか?」
「はい、準備はしてありますけど……」
一応、ここに来る前に入ってはいるが、こういう時は入るべきなのだろうか。
みなとが悩んでいると、フィオナが囁いた。
「よろしければ、ご一緒しませんか? 今度はどこにも行きませんから……♥」
その言葉に少年は迷わず頷いてしまい、少し顔を赤くした。
早く登場してほしいキャラ(書き溜め以降のキャラ順の参考にさせてください)
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モニカ
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つくし
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ななみ
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エリーゼ
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こはる
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たまき