※この作品はR-18です。

商人と冒険者と娼婦   作:にやまな

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第十二話 春はもうすぐ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 大樹海の遥か彼方に広がる山々の頂に曇天が広がっている、それは徐々に広がっていき一時間もしない内にまたも新しい雪を降らせるのだった。

 

 

 

 冬もいよいよ厳しくなり、一年の間で最も寒い時間が襲い掛かって来る冬の半ば、その時期になるとキャロルとミューが拠点としている廃神殿から気軽に遠征とはいかなくなってしまう。

 

 

 

 厚着をしても寒さを誤魔化せない程度には寒いのだ、近場から燃料と水を入手する為に動くことはあっても、魔術師たちの工房の時のように遠出は難しい。

 

 

 

 食料の備蓄はあるので、それを少しずつ消費しながら雪を眺める毎日であった。

 

 

 

 後一カ月もすれば春の足音もようやく聞こえてくるのだろうが、今はまだ冬の勢力が強い。

 

 

 

 何とか外出できそうな天気の日は燃料と食料を集め、それ以外の時は工房から奪ってきた様々な情報や知識を頭へと放り込む。

 

 

 

 訓練もまた必要だ、特に新しい武器を手に入れたミューは慣らす為によく素振りをしている、それ以外にも魔術に深い知識と理解があるので魔術書と睨めっこもしていた。

 

 

 

 春が近づけばエルフの里へ向かわなければならない、キャロルもミューもその時に備えているのだ。

 

 

 

 食料と燃料の調達、訓練に知識の収集、遠出はできなくてもやるべきことは多いのだが、そんな中で二人が特に集中したのが房中術に関する訓練であった。

 

 

 

 退屈な廃神殿での生活で、誰にも頼ることのできない孤立状態、寂しさや孤独を紛らわせるためにこれまでも頻繁に肌を重ねていた二人だが、房中術に関する知識を得てからはそれにも変化があったのだろう。

 

 

 

 特に魔術に造詣の深いミューは、これまで触れることのなかった分野である房中術に嵌まり込んでしまい、沼に沈むかのように没頭しているようにも見えた。

 

 

 

 その相手となるのが当然ながらキャロルである、彼女も肌を重ねるのは嫌ではなく寧ろセックスを楽しんでいるらしい。

 

 

 

 

 

 やるべきことはあるのだが、一日の全てがそれで消費される訳でもないのだ、娯楽もないので肌を重ねることが楽しみでもあった。

 

 

 

 森に沈む廃神殿、その横穴から肉と肉がぶつかり合う音が漏れ出ている、横穴を塞ぐ毛皮のカーテンの向こうでは淫らな交わりが今日も行われているらしい。

 

 

 

「んッ……んッ……やんッ!!」

 

 

 

「はぁ、うぁ……あッ……あッ……キャロル殿、はぁ、キャロル殿!!」

 

 

 

「んん~~ッ……あッ、やぁ、激しッ……んんんんッ!」

 

 

 

 大きく分厚く広げられた毛皮の寝床で、キャロルはうつ伏せになって臀部を突きだし、ミューに腰を掴まれながら犯されていた。

 

 

 

 房中術を得て男性器を生やした彼女は、キャロルの華奢な体を味わうことに没頭しているようだ。

 

 

 

 既に何度も射精しているのかミューの肉棒は大量の精液に塗れており、キャロルの膣口から太ももにかけても白濁に汚れている、だがそれでも激しい腰使いは止まらない。

 

 

 

「おッ……おッ……んおッ……あぁ~……あぁ~……みゅー、ダメ、あッ、またイク、イクからぁ!」

 

 

 

「はぁ、はぁ……ふふ、これで一体何度目か、それほど感じているのですね」

 

 

 

 グッと腰を掴んで最奥まで肉棒を押し付ける、それと同時に膣がうねってキャロルの体は細かな痙攣を繰り返した。

 

 

 

「~~~~~ッッ!!」

 

 

 

 自らの腰使いで絶頂へと押しやったことにミューは満足げな笑みを見せると、そのまま休むこともなく腰を振っていく。

 

 

 

 軽い体をひっくり返して仰向けにさせると、手首を掴んで毛皮の寝床に押し付け、そのまま体重をかけて肌を重ねた。

 

 

 

「んやぁぁ!? あぁッ! あッ!? ま、待って……イッた、イッたばかりだからぁ!!」

 

 

 

「私はまだ達していないッ!! もっと、もっと感じさせてください、キャロル殿を!!」

 

 

 

 余韻に震えている相手を更に責め立てていく、休む間もなく犯されるキャロルは体を何度も痙攣させており、どうやら絶頂から下りてこれないらしい。

 

 

 

「ああぁぁ~~!? あぁあああッ!?」

 

 

 

 逃れようにも手首を拘束されているのでまともに動けない、ただ腹部に押し付けられる衝撃と甘い痺れを受け入れるだけである。

 

 

 

 もう何度も交わっているのでミューの癖や交わり方は熟知しているのだ、見た目や性格に反して彼女のセックスは激しく濃厚であり、覚えたてであることも手伝って加減もできていない。

 

 

 

 自慰やセックスを知ったばかりの子供のようである……そんなキャロルの評価も間違いではないのかもしれない。

 

 

 

 潔癖で、自らを律することを基本としており、本人の性格も相まってセックスも房中術も遠い分野であったのだ。

 

 

 

 だから、一度嵌ればなかなか抜け出せないのだろう。

 

 

 

 キャロルはそんな彼女に押し倒されて、好きにされながらもどこか可愛い者を見るかのように受け入れていた。

 

 

 

 自分にもこんな時期があったと、そんなことを思っているのかもしれない。

 

 

 

「んッ、キャロル殿、唇を……キスをしましょう」

 

 

 

 返事を聞く前に二人の唇は重なった、噛みつくような勢いであり歯がぶつかってしまえば痛みも感じただろうが、経験が豊富なキャロルが上手く受け止めて見せる。

 

 

 

「ちゅ、じゅ……んッ、んッ……ちゅる」

 

 

 

「んはぁ……んッ、れる……ちゅ、ちゅ……はぁ、もっと舌を」

 

 

 

「ん……んむッ」

 

 

 

 要求通り舌を差し出す、するとそれを絡めとるかのようにミューの舌もうねった。

 

 

 

 呼吸すら忘れてしまったかのように激しいキスを続けて、その状態で腰を振って肉棒を子宮へ押し付けるのだ、当然ながら苦しいのだが下半身から広がる甘い熱と痺れに酔ってしまっているのか、凄まじい心臓の鼓動を感じながらも腰使いは止まらない。

 

 

 

 へその舌辺りから徐々に熱がせり上がってきており、それを吐き出すまでミューの腰使いは止まることはなかった。

 

 

 

「くッ、ふッ……おッ、おッ……んおおおおおッ!!」

 

 

 

 本日何度目かの射精は、やはりキャロルの最奥へ吐き出される。

 

 

 

 カクカクと、痙攣したかのようにミューの腰が揺れ動いた、それが数十秒ほど続いて、ようやく絶頂の波が過ぎ去ったのか体重の全てを毛皮の寝床へと沈めることになる。

 

 

 

 絶頂を迎えた彼女はとにかく息が荒い、いや過呼吸状態であった。

 

 

 

 だからなのかキャロルは体重の全てを預ける相手の体をひっくり返してから馬乗りになると、強引に唇を奪って呼吸を正す。

 

 

 

 セックスに嵌って腹上死など笑い話にもならないだろう、娼婦として働く為にこういった状況の対処もローレライに教えられていたので慣れたものである。

 

 

 

 聖印を授かったのだから肌の重ね合いで人を殺すのは避けるべきだ、それにミューに死なれたら困るのは彼女の方なのだから。

 

 

 

「はぁ~……はぁ~……はぁ~……はぁ~」

 

 

 

 やがてミューの呼吸も落ち着いていく、肩を大きく揺らしているが呼吸困難の状態ではないので問題はないだろう。

 

 

 

 そんな彼女の額に指を伸ばして汗に張り付いた髪を撫でると、微笑みが帰って来た。

 

 

 

「ん……ちょっと、激しかったね」

 

 

 

「うッ……それは、その」

 

 

 

「……セックスって楽しいでしょ」

 

 

 

「はい……そうですね」

 

 

 

 エルフは潔癖な種族であると聞くが、ミューはもう戻れないだろうという確信がキャロルにはあった。

 

 

 

 唇で吸い付くたびに、舌で肌を撫でる度に、肌を重ねる度に、快楽と言う沼に沈んで抵抗がなくなっていくのが手に取るようにわかる。

 

 

 

 しかも房中術を使って女の感覚も、男の感覚も知ってしまったのだ、ここ最近は発情した獣のように求めあっていた。

 

 

 

「……でも、私としては、責められてばかりは、嫌」

 

 

 

 そう言って華奢な体がエルフの少女に覆いかぶさった、そして余韻に震える体にキスをしながら穏やかな愛撫を続けていく。

 

 

 

 既に何度も絶頂した後だが彼女の欲情は鎮まることなく燻っており、それは熱となって下半身へ流れていくのだ。

 

 

 

 男の感覚に嵌ってしまっているのは、何もミューだけではないということだろう。

 

 

 

 房中術の魔術書を見て勉強しても中途半端な知識しか手に入れることができなかった、彼女は魔術師ではないのでそれは仕方がない。

 

 

 

 だが解決策は簡単に見つかった、魔術に詳しいミューが早々に房中術を深く習得して、その状態で交わればキャロルもあっという間に習得することができたのだ。

 

 

 

 エミリーとの経験も大いに役に立った、肉体を一時的に変異させて男性よりになるという感覚を早めに掴むことになる。

 

 

 

 ある程度の知識と感覚を知れば、後は互いに房中術を使って肌と一緒に魂を繋げるだけで、大抵の問題は解決した。

 

 

 

「ん……熱ッ」

 

 

 

 房中術を使って体を変異させていく、すると華奢な少女に似合わない大きな男性器が生えて来る。

 

 

 

 キャロルもまた、房中術の知識や技術を一つ前に進めたらしい。

 

 

 

「はぁ……エミリーが嵌るのも、よくわかる」

 

 

 

 男の感覚はセックスに慣れたキャロルにも新鮮なものであったのだろう、同性愛にそこまで積極的な性癖ではなかったのだが、この感覚を知ってからは少し変化があった。

 

 

 

 特にミューは美形だ、そんな彼女を押し倒して男性の欲望をぶつけるのはとても気分がいい。

 

 

 

 抱くのも抱かれるのも、彼女は楽しんでいるらしい。

 

 

 

 攻守交替、今度はキャロルがミューを抱く番であった。

 

 

 

「うぁ、お、お待ちを……今はまだ、余韻が」

 

 

 

「ん……ダメ、自分の時だけそんなこと言うのはずるい」

 

 

 

 問答無用とばかりに自らの欲望をミューの中へと押し込んでいく、既に満足していたのか男性器は消えてしまっているが、愛液でドロドロに濡れそぼっている膣口は大きな肉棒を受け入れた。

 

 

 

「あぐぅッ!?」

 

 

 

「んはぁ……あッ……良い、キュッて締め付けて……おッ……おッ」

 

 

 

 亀頭が最奥に到達すると、今度は膣口まで引き抜き、大量の愛液を掻き混ぜながら再度押し込む。

 

 

 

 キャロルもまだ男の感覚と腰使いに慣れていないので単純な交わりであるのだが、ただ腰を振るだけでも十分な快楽を感じられた。

 

 

 

「男の、人が……夢中になるのも、わかる……うッ……んんッ!!」

 

 

 

「うあんッ……ぐッ……そんな、ねっとりと、動かないで……ああッ!?」

 

 

 

「ん……ふふ……可愛い」

 

 

 

 自分が男性側に立って腰を振っている時はとても粗々しいのに、女性側に回ると途端に女々しくなるミューの姿に、ゾクゾクと背筋に奇妙な震えが走る。

 

 

 

 キャロルにもその理由はよくわかる、男性器を生やすと何故か強引で乱暴になってしまうからだ、それは彼女も例外ではない。

 

 

 

 男の立場になると、乱暴に、強引に、押し倒して腰を振りたい欲望に振り回されてしまうのだ、キャロルもまら噛みつくようにミューの鎖骨に吸い付いて歯形と鬱血痕を残している。

 

 

 

 それに満足げな笑顔を浮かべると、密着させた腰を円を描くかのように動かした。

 

 

 

「んんん~~……やッ、キャロル殿……うッ……それは、ダメです……ゾクゾクして、あッ」

 

 

 

「はぁ、はぁ、でも……気持ちいい……おッ……おッ……これ、好きかも」

 

 

 

 ぐちゃぐちゃと掻き混ぜられて白濁した愛液が二人の股を汚す、粘度が高いので糸を引いては千切れてを繰り返している。

 

 

 

 へその下から競りあがって来るような快楽はやはり女のそれとは異なるのだろう、新鮮な感覚でもありキャロルは嫌いではない。

 

 

 

「んんん~ッ……んんん~~ッ……あッ、あッ……」

 

 

 

「ん……もっと声、聞かして……うんんッ」

 

 

 

 円を描くような動きから急に肉棒を引き抜いて激しく押し込む。

 

 

 

「んおッ!?」

 

 

 

「あは……これも良い」

 

 

 

 自分がミューを支配しているのだとよくわかる、きっと先ほどのミューも同じ感覚だったのだろう。

 

 

 

「あッ、あッ、うぁ………あぁ、あぁ……んぁッ!」

 

 

 

 既に限界が近い、腰使いも徐々に激しくなり大量の白濁液で股と太ももを汚しているので、ぐちゃぐちゃと音を立てながら糸を引いている。

 

 

 

 廃神殿の外は雪が積もっているのだが、そんなことは気にならない程に二人の体は熱を帯びていた。

 

 

 

「はぁ、はぁ、イク、イクよ……あッ、んッ……イクからね」

 

 

 

「あぁ~~……あぁ~~ッ!!」

 

 

 

 既に蕩けきっているのかミューからの返答は喘ぎ声だけである、それに征服欲が満たされたのか腰使いは限界まで激しくなっていく。

 

 

 

「んッ! んッ! んんッ!! うぁ……ーー~~~ッッ!!」

 

 

 

「ひあぁああああああッ!?」

 

 

 

 二人の絶頂は全くの同時だった、きつく締まる膣内の蠢きに吸い出されるかのようにキャロルは射精して、吐き出された熱を最奥で感じ取ってミューが悲鳴を上げる。

 

 

 

 互いに熱と痺れで前後不覚になりながら、荒い息を吐きながら毛皮の寝床に倒れこんでしまったようだ。

 

 

 

 廃神殿の内部には、余韻に震える二人の荒い呼吸音が広がっていく。

 

 

 

「はぁ~……はぁ~」

 

 

 

「んッ……おッ、おッ」

 

 

 

「はぁ……ん、ちょっと休憩」

 

 

 

「あッ……はい」

 

 

 

 引き抜いたキャロルの肉棒はまだ固さを保っているようだ、ミューも二度三度と射精していたので、一回だけでは物足りないのだろう。

 

 

 

 まだ雪が降る季節だが、今が一番寒さが厳しい。

 

 

 

 逆を言えばここを超えれば、もう春は目の前と言うことでもある。

 

 

 

 きっとそれまでは、こうして廃神殿での淫靡な生活が続くのだろう。

 

 

 

 どちらも男の快楽に嵌ってしまっているので、それを感じたくてうずうずしているのだ。

 

 

 

 どうせ春になれば忙しくなるのだ、それまではセックスに溺れても罰は当たらない。

 

 

 

 そんな言い訳をしながら、彼女たちは春が来るまで爛れた生活を続けることになる。

 

 

 

 廃神殿の横穴、毛皮のカーテンで閉じられたそこからは、毎日喘ぎ声が響いていた。

 

 

 

 遠くに少しだけ春の足音が近づいてくる、まだ寒い時期の話である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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