商人と冒険者と娼婦 作:にやまな
またか、またなのか、とやるせなさと悔しさからミューは奥歯を鳴らす。
「うッ……ぐッ」
嵐の王が生み出した竜巻に吹き飛ばされるのはこれで二度目だ、そして二度目だというのに何もできずに倒れ伏してしまっている。
柔らかな腐葉土の上に落ちたので意識を失うようなことはなかったが、だからこそ憤懣が煮えたぎっているのだろう。
守るべき者を守れず、救うべき存在を助けることができず、主の盾となることすらままならない、そんな戦士にどれだけの価値があるのだろうかと、自分自身を責め立てていく。
戦士として生まれて死んでいく、その間に何も成せていない、ミューはそれが我慢ならなかった。
死ぬのならばせめて戦士の責務を果たせ、己の主を守れ、そんな風に叱咤しながら痛む体に鞭打って立ち上がろうとするのだが、そんな彼女に背筋を震わせるような大量の足音が聞こえてしまった。
視線をそちらに向けると、多くの魔の眷属がこちらへ近寄ってきている、考えるまでもなく狙いはミューだろう。
更にその向こうでは嵐の王が悍ましい叫びをあげながらのたうち回っている、痛みで暴れているようにも見え、巨大な力の奔流が無秩序に放たれている。
キャロルの姿はどこにもない、探さなければと立ち上がっても道を塞ぐかのように大量のゴブリンやオークが邪魔をしてしまう。
「どけッ!! 邪魔をするなああッ!!」
ミューが吠えると同時に黄金の槍が手元へ飛来した、まるで掌と槍の間に見えない糸でもあるかのように引き寄せたのだ。
枝分かれした黄金の槍先が鋭く振るわれると、飛びかかるように近寄って来たゴブリンの首を跳ね飛ばす。
だが彼女がどれだけ巧みな槍捌きを見せようとも、濁流の如く押し寄せて来る魔の眷属たちを押しとどめることは叶わない。
二体、三体、四体、五体と切り捨てて、もう数えることすら馬鹿らしくなった頃には体中に鎖が巻き付いたかのように手足が重くなっていた。
それでも迫る敵は勢いに陰りがない、やがてまともな抵抗をすることもできなくなり、体は酸素を欲して激しく心臓を動かしている。
当然ながら疲れという隙を見逃してくれる相手ではない、ミューを取り囲み追い立てるかのように攻撃を仕掛けてきて、その内の一つが致命的なまでに通ってしまう。
「ぐッ!?」
彼女のこめかみに命中したのは拳ほどの大きさの石である、目の前にいるオークの振り回す棍棒を回避しようとした瞬間の出来事であり、それ自体は小さな痛痒でしかなかったがミューの体は僅かに硬直してしまった。
つまり迫る棍棒を回避することが出来なかったということだ、脇腹辺りに強い衝撃を感じたかと思うと、彼女の華奢な体は地面を転がっていた。
鈍い痛みが広がって呼吸困難となってしまう、それでも何とか体制を整えようとする彼女の腰を近くにいたオークが踏みつけにするのだった。
「ぐはッ!」
見渡せば周囲を取り囲む魔の眷属たちはミューに手を伸ばせる位置にまで近寄っている、数に物を言わせて押し寄せるように密集すると逃げ場を塞ぐ。
オークの一体が大きな体と膂力をもってミューの足首を掴むと、まるで獲物を見せびらかすかのように逆さ吊りとした。
「離せ!! くそ、こんな、こんなことがッ!!」
ジタバタと暴れるミューに苛立ったのか、逆さ吊りにするオークは空いている手で暴行を加えた、固く握った拳で二度三度と殴打して抵抗を奪っていく。
「うッ、あッ……あぐッ」
幾度かの暴行の末、ミューはだらりとぶら下がって抵抗を止めた、朦朧とする意識の中で流れる涙がやけに冷たく感じられてしまう。
なぜ自分はこうなのかと、どうして守るべきものを守れず無様を晒すのかと、悔しさから涙が止まらない。
「やめ、やめてくれ……なんで、こんな……嫌だ、イヤ……うあぁぁあッ」
抵抗心を折られて引きずられるようにミューはエルフの里だった場所へと戻っていく、嵐の王によって大きな爪痕を残してなんとも無残な状況であった。
もうここは彼女の故郷ではないのかもしれない、怪しげに輝く闇神殿もあるので完全に魔の領域と化してしまっている。
そんな哀れな故郷の姿を見て、またも涙があふれて来た。
何もなせない戦士にどれほどの価値があるのか、何とか健在であった大きな蔵に放り込まれながらミューはそんなことを思う。
「うぁ……ミ、ミュー?」
蔵の中には大勢の虜囚がいた、誰もがミューの同胞であるエルフだ、全員と顔見知りであり分かち難い仲間であるのだが、そこにいた全ての者が身包みを剥されて白濁に汚されているようだ。
虜囚の数よりもずっと魔の眷属の方が多い、最初から中にいた者たちに加えて新しく入って来た相手も加えれば三倍はいるだろうか。
「み、皆……すまない、私は、皆を……ぐッ」
汚され尽くしている同胞へとミューは手を伸ばす、しかしその指先が仲間へ届く前に彼女の体は蔵の床に押し付けられた。
腰を大きな手で捕まれて強引に突き出させると、素肌を隠している毛皮の衣服が強引に剥されてしまう。
四つん這いの状態で僅かに首を傾けると、彼女に大きな体を押し付けて欲望をぶつけようとしている相手が視界に入る、彼女の数倍はあろうかという体重を持ったオークだ。
「ひッ!? そんなもの入る訳ないだろ!!」
既に興奮しているのかオークの股間は固くそそり立っている、ミューを何よりも驚愕させたのはそのサイズである、自らの腕と同じくらいの大きさはあるのではないのかと思えるほどに分厚い姿をしていた。
女の体は子供を産めるのだから腕くらいならば入るのかもしれないが、それでも実際に突きつけられると愕然とするしかない。
「無理だ、絶対に無理だ……やめ、やめて、いや……あ……~~~~ッッ!?」
それは慈しみや、配慮が欠片も存在しない乱暴な挿入であった、ミューの狭い膣口を強引に押し開くとそのまま膣壁を削り取るかのような圧迫感を与えて最奥へと到達してしまう。
「おッぐ!!? おッ、くう!? あがぁッ!!」
ミューの感覚としてはへその下辺りを殴られたかのような衝撃であった、熱くもなく濡れてもいないその場所が訴えるのは甘い痺れなどではなくジンジンとした痛みだけである。
苦悶の声を漏らすミューがどこかに助けを求めるかのように手を伸ばす、だがその手を取る者など一人もいない、指先の向こうには彼女と同じように凌辱される同胞たちが広がっており誰もが嬲られているのだ。
「あッ、ああああッ!?」
「おッ!! おッ!?」
「あぁ~ッ……あぁ~ッ……無理ィ、もう無理、休ませて……うぁ」
友人、親戚、同僚、誰もが知った顔だ、戦士であるミューが守らなければならない存在だ、だがそんな彼女たちと同じように嬲られてしまっている。
ここに及んで、最早彼女は戦士ではないのだ、この蔵の中に捕らわれた女たちは等しく虜囚であり過去に意味はないのだろう。
戦士としての矜持も何の意味もなさない、ただ欲望を押し付けるだけの体だけがここでは価値がある。
何よりミューにどす黒い衝撃を与えたのは、エルフの同胞たちの中にあって少し幼さを感じる声であった。
蔵の中は薄暗い、それでも薄暗闇の中で揺れ動く二つの黄金の輝きはハッキリと目にすることができる。
「あ、ああぁああ……うッ、うぐッ……キャロル殿」
目を凝らせば、蔵の奥では華奢な体を囲んで押しつぶすかのようにキャロルが嬲られていた。
キャロルよりもなお背が低い幾つもの影はゴブリンだろう、彼女の両手や手を掴んだり胸に馬乗りになっていたりと、散々な状況である。
「あ~ッ! あ~ッ! うッ、うッ……んむ、んんッ……ミ、ミュー……やッ、やぁぁ」
苦しむような、それでいた僅かに甘ったるいキャロルの喘ぎ声を聞かされてミューは更に絶望してしまう。
主を守ることができなかったのはこれで二度目であった、自分でも驚くほどに嘆きが胸の奥から溢れて来る。
同胞やキャロルが嬲られている光景を見せられれば、お前は何もできない無能だと突きつけられているようで心に罅が入ってしまうのだろう。
「うッ、ぐッ!? おッ、おッ……うぉ、んぐんんッ……熱ッ、なんで、こんなことでぇ!!」
腹部から感じる圧迫感が増していく、挿入された直後は痛みしか感じなかったのだが、徐々に擦り切れるような痛みが引いていきミューの秘所は滑りが良くなっているようだ。
巨大な肉棒を突き込まれた瞬間に感じるガツンとした衝撃を最奥で受けても、苦しさはあるのだが痛みまでは至っていない。
痛みに対する肉体の防衛反応なのか、それともこの冬の間にキャロルと暇さえあれば交わっていたのでセックスに慣れてしまっていたのか、おそらくは後者寄りの理由だろう。
ある意味幸運なのかもしれない、処女の状態で犯されていれば酷い出血を伴ったことは間違いないのだから。
「いやッ、やだぁ……んッ、んんッ、んんんッ!!」
だが体は慣れ始めたとしても、心がそれを受け入れる訳ではない、徐々に大きくなっていく下腹部の熱を必死になって否定しようとするのだが、首を振る彼女の前に大きな影が立ち塞がってしまう。
「ひッ!? ま、まって、そんな、同時にだなんて」
四つん這いで凌辱されているミューの眼前に突き出されたのだもう一体のオークが持つ欲望の塊であった、前後を挟まれる体勢となってしまっている。
鼻先にあるオークの股間は酷い匂いを発しており、思わず吐き気をもよおすような嫌悪感を与えて来る、おそらく口や舌での奉仕をさせたいのだろうがそんな物を差し出されても舌を伸ばせる筈がない。
ミューが拒絶するように顔をそむけるのだが、そんな彼女の後頭部をオークは鷲掴みにすると圧倒的な膂力で大きな肉棒を押し付けて来た。
「ッ!! うッ、くッ……むう……やめッ……うぁ」
だがオークは彼女の抵抗を煩わしく感じたのだろう、苛立ちと行動本能が直結しているので少しも躊躇することなく拳を握った。
そして殴打である、ミューの横っ面に固い拳が打ち付けられて彼女の視界に火花が散ってしまう。
「ぐッ!? ひッ、うぁ……」
続けて殴ろうとするオークの苛立ちを敏感に感じ取ったのだろう、体を恐怖に強張らせたミューは瞼を閉じて強張った。
そんな彼女に再び欲望の塊が突き出された、そして相変わらず後頭部を鷲掴みにされているので逃れることができない。
そして背後で彼女の腰を掴んでいるオークも黙ってみている訳ではない、こちらは滑りが良くなった膣の感触に上機嫌なのか、ゲラゲラ笑いながら欲望を押し付けているようだ。
「んひッ!? おッ!? おッほッ!? や、やめろぉ……動くな、うご……んぐ!?」
子宮を押し上げるえらの張った亀頭の感触に白目をむきそうになってしまい、その隙を突いたかのように大きな肉棒が唇をこじ開けていく。
「むぐうううッ!?」
しかし唇をどれだけ広げたとしてもオークのそれを加えることはできない、自分の手を口の中にいれるようなものなので簡単ではないだろう。
そんな彼女にまたもオークは苛立ったのか再び拳を作り、それを見たミューは細い悲鳴をあげて涙目になってしまった。
いっそ殺せと叫べれば良かったのかもしれないが、耳に届くキャロルのくぐもった声に意識が引っ張られてしまったのだろう。
助けなければならない、どれだけ惨めで辛酸を舐め、屈辱に塗れようとも、僅かに残った戦士としての誇りだけは譲れないのだとミューは固く決意する。
それすらもできないのであれば、二度と戦士と名乗れない。
何が何でも生き残りキャロルを助ける、だから彼女は屈辱を飲み込んで舌を伸ばした、媚びるように奉仕することを選んだのだ。
「ん、ちゅ、ちゅ、れる……じゅる」
鼻と舌で感じるのは嫌悪感だ、亀頭に吸い付き竿を舐めとり唾液を塗す度に大きくなっていくのがわかる。
「うぁ、うッ、うッ……んちゅ……んむんんんッ!! 待って、激し、うぁ、奥に押し付けるなぁ!!」
背後にいるオークが四つん這いになっているミューの両腕を引き寄せて腰使いを強めた、腰を大きく反る形となり更に身動きが取れなくなってしまったようだ。
暴力的で激しく肉棒が彼女を責め立て、最も深い部分を押し上げるように突き進んでいく、あまりにも大きく長いので全てを受け入れるとミューの腹部が僅かに膨れているようにも見えてしまう。
「おッ!? おッ!? ふ、膨れてる……出すのか、出すつもりなのか……んぉッ!!」
屈辱的な凌辱ではあるが、不本意にもオークの物を受け入れるミューの秘所は濡れている、既に何度も掻き混ぜられているので白く濁った愛液が太ももを汚しており、そんな膣の感触に気を良くしたオークは相手の都合など考えずに射精寸前であった。
受け入れるしかない、何より屈辱的なのは甘い熱が体に広がっていることであり、競りあがって来る精液を歓迎しているかのように伸縮していることだろう。
「んッ、くッ、ちゅ、ちゅ……嫌だ、いやだぁぁ……こんなことでイクなんて……うッ、んんんッ、うああぁぁああッ!!」
トドメを刺すかのように、背後のオークが子宮を押し上げて精液を放つ、ミューはそれを亀頭にキスしながら受け入れるのだった。
腹で感じる熱は膨大だ、それが自分の絶頂によるものなのか、吐き出された欲望があまりにも大量であったからなのか、ミューにはハッキリとわからない。
ただ一つわかることは、自分はこの凌辱に心も体も屈したということだけである。
「はぁ~……はぁ~……熱ッ、こんなに、出されるなんて……んひッ!?」
ずるっと、大量の精液と愛液を掻き出すかのようにオークの肉棒が引き抜かれた、その感触と喪失感にミューの背筋は甘い痺れを走らせてしまう。
大きな肉棒が抜かれたことでミューの膣口はぽっかりと広がっており大量の白濁が栓を失って蔵の床へとボタボタと落ちていく。
「……うぁ」
これで暫く休める、そんな彼女の甘い考えを断ち切るかのように、二体のオークは彼女の華奢な体を四つん這いの状態から持ち上げた。
膝裏に手を伸ばして引き上げると、前後を挟まれるかのように空中で拘束されてしまう。
「ひんッ!? まだ、するつもりなのか? まて、待て待て待てッ!! そこは違う、入らない、絶対に入らないからぁ!! やめて、二本同時だなんて―――――~~~~~んひいいいッ!?」
最初に感じたのは先ほど射精したばかりのオークの肉棒だ、萎えることなく硬度を保ったままの亀頭がミューの押し当てられると、前にいたオークが足の間に体を食い込ませて自らのそそり立つ欲望を精液と愛液でドロドロに汚れていた膣口へとぴったりと押し当てた。
抱えられて前後を挟まれた上に、絶頂の余韻が完全に引いていないミューの体はろくな抵抗ができていない。
前後の穴を徐々に押し開いていく亀頭の感触にいやいやと首を振るのだが、そんな細やかな抵抗が意味を成す筈もなく、彼女の体は二体のオークの欲望を再び受け入れていく。
彼女も知らないことだが、彼らの凌辱が一度や二度で終わる筈がない、寧ろここからが本番であるとさえ言えるだろう。
一先ず凌辱を受け入れて、隙を見つけてキャロルを救出する、そんな彼女の思惑を打ち砕くかのように蹂躙は続いていくのだ。
「んんんんんんッ!? あああぁ、また、まだ出てるぅ!?」
一度や二度の射精で終わることはなく。
「んあぁぁぁあッ!? もう、入らない……おッ、おッ……おッ!?」
五度目の射精でもオークたちは衰えず。
「あぁ~……あぁ~……んぁ」
十度目を超えた頃に前後不覚となり、ただなされるがままに無抵抗となり。
「……あへぁ」
最後には白目を向いて意識を手放してしまい。
そんな彼女をオークたちは飽きることなく貪っていくのだった。