商人と冒険者と娼婦 作:にやまな
エミリーに引っ張られるまま彼女の工房へと連れ込まれたシャルルとキャロルは、興奮して鼻息荒くする様子の相手に少し呆れそうになりながらも、求められるまま寝室へと向かうことになる。
魔術師の工房は二人には珍しく映り、暖炉の中で微睡む不死鳥の存在に驚きながらも、聞きたいことや尋ねたいことを飲み込んで柔らかなベッドに腰を下ろす。
久しぶりだから楽しもう、そんな気軽な考えだったのだが、姉妹の誤算は魔術師の二年を甘く見ていたことなのかもしれない、キャロルとシャルルがそれぞれ戦いを乗り越えて強くなるように、魔術師であるエミリーも研究によってその力を高めていたのだ。
二年の間に主に研究していたのは灯の魔術ではあるが、それ以外の分野にも興味と言うなの触手は伸びている。
特に趣味と実益を兼ねていた房中術の分野は灯の魔術の次くらいは優先順位が高かった、魔術師としても娼婦としても興味は尽きない分野であるのだろう。
ここはエミリーの工房である、即ち魔術師の領土だ、一度入り込んでしまえば抜け出すのは困難である。
「そうでしたか……伝言、感謝いたします」
「はい、それでは私はこれで」
大神殿で会議に参加しているミューへの伝言は無事届いたらしい、あちらはあちらで会議が例年以上に荒れているそうなので、少し長引くと考えられていた。
ミューもまたその会議の中心人物でもあるので、なかなか身軽に外出とはいかないのだろう、神殿から派遣された神官や騎士が護衛に付いて、今夜は大神殿の一室で過ごすという伝言がエミリーの工房へと届けられる。
伝言役であった顔見知りの神官から伝えられたそんな内容を受けて、エミリーは感謝を送ってその背中を見送った。
パタン、と工房の扉が閉じ、魔術的な鍵がかかった瞬間にこの工房は要塞とも言うべき堅牢な守りに包まれた、例え放火されたとしても中まで熱が届かないくらいには頑丈である。
そんな己の領域内でニヤニヤとあまり上品ではない笑顔を見せるエミリーは、スキップしながら寝室へと向かっていく。
「ん、ふッ……ちゅ、ちゅ」
「んむッ……んんん」
女の一人暮らしを前提とした場所にしては、その寝室にしては、何故か異様に大きなベッドの上では、キャロルとシャルルが一糸まとわぬ姿で肌を重ねていた。
柔らかなベッドの中心で互いに向かい合い、両手を合わせて唇と舌を重ねる光景を見て、エミリーは更に笑みを深める。
「はぁ~……尊い」
彼女としては姉妹の絡みをずっと見ていたい気持ちもあるのだが、それは勿体ないと訴える部分もある、なにせ二年ぶりなのだからどれだけ時間があっても簡単には寂しさは埋められないだろう。
上質な酒に酔いしれるかのように瞳を蕩けさせるシャルルとキャロルが、互いの唇を貪りながらも、寝室にやって来たエミリーへと視線を向ける。
二人は欲情に塗れ、興奮に支配された、雌の顔をしていた、そう言った薬に頼ったかのように酔いつぶれているようだ。
それもそのはず、二人はエミリーが施した房中術で興奮が増幅されており、実際に媚薬を飲み干した状況と変わらない興奮を宿している。
気分を盛り上げる為に房中術の研究によって得た魔術を行使した結果であり、シャルルとキャロルはそれによって異常な興奮を得ているらしい。
二人の腹部、へそより少しだけ低い位置には、淡い光を持つ魔術陣らしき物が印されている、それが興奮を異様に高めているようだ。
「ぁ、ちゅ……エミリー、どこ行ってたんだよ……はぁ、はぁ……連れ込んで、放置すんなぁ……ん……こっち来い」
蕩けきった、甘ったるい声色でシャルルがねだるように誘い。
「ん……早くぅ」
キャロルもまた、艶やかな声でエミリーを誘っている。
「はい!! たっぷり楽しみましょう!!」
そして興奮を増幅する魔術を二人に刻み込んだ元凶であるエミリーは、悪びれた様子もなく大きなベッドに飛び込んでいくのだった。
二年ぶりに感じる仲間の肌と熱である、それを余すことなく感じる為にエミリーは二人を抱き寄せた、熱を帯びた肌がこすれ合うだけで二人は快楽に身を震わせており、そんな反応がたまらなく愛おしく感じているのだろう。
「シャルル……キスをしましょう」
先程までキャロルとキスをしていたのでそれが羨ましかったのかもしれない、エミリーの両手がシャルルへと伸びてその頬を引き寄せる。
「んッ、んッ……んちゅ」
「んむ、んんんん……ぷはッ、エミリーの舌、熱いな」
「ふふ、シャルルの舌はとっても情熱的ですよ」
そのまま二人は啄むようなキスを繰り返し、互いの指先は乳房や秘所へと伸ばされていく。
敏感な部分に触れる度にゾクゾクと体を震わし、二年の差と成長を確かめるように丁寧な愛撫であった。
「むぅ……こっちも、しよ?」
二人の絡みを同じベッドの上で眺めていたキャロルは、疎外感があったのかやや強引に間に入り込む。
「勿論、キャロルのことだってちゃんと可愛がりますとも」
「ん」
へその下あたりにある魔術陣の光が強まる、キャロルの興奮に反応しているかのようだ。
エミリーの手がシャルルから離れてキャロルへと伸ばされる、極めて華奢な体が引き寄せられて彼女の頬は大きく育った乳房へと埋まる。
すると柔らかく大きな存在感に眉を顰め、思わず自分の慎ましい胸へと手をやってしまうのだった。
「むぅ……二人とも、成長しすぎ」
「大丈夫です、女性の魅力は胸だけではありませんから……キャロルだってとても可愛らしいですよ」
エミリーはそう言いながら華奢な体へと唇を這わせた、吸い付く音を立てながら首筋から肩へと移動していき、そのまま滑るように鎖骨を撫でていく。
そんな動きに呼応するかのように、姉であるシャルルが背後に回って同じように唇を這わす。
「んッ……んんッ……んぁ」
ベッドの上で挟まれる形になったキャロルは前後から与えられる愛撫にゾクゾクと体を震わせていた、うなじに吸い付くシャルルと、鎖骨から胸へと吸い付くエミリー、どちらも音を立てながら幾つもの鬱血痕を残していく。
「ちゅ……はぁ、なんかキャロルは甘いよな」
「はい……ちゅる……わかります、魔力も美味しいですよね」
体つきは二年たっても大きく変わっていないが、唇と舌で感じ取るキャロルの魔力は量も質も大きく変わってしまっているのだろう、それは極上の甘味となって二人の舌を楽しませているようだ。
生まれて初めて砂糖を舐めたかのように夢中になってしまっている、だがそれは穏やかな愛撫であり強い刺激ではないので、受ける側からしてみれば少しじれったいのかもしれない。
「くッ……ふぅ……ねぇ……もう、我慢できそうにない」
エミリーが気分を盛り上げる為にと腹部に刻み込んだ魔術陣の光がまた増している、全身に駆け巡るのは異様な興奮と痺れであり、その終わりや限界がいつまでたっても見えてこない。
普段の熱とは明らかに異なるものである、強い媚薬を飲んだ時のように頭が沸騰しており、強い酩酊状態に陥っているようだ。
「はぁ……はぁ……はぁ……はぁ」
それはキャロルの背後にいるシャルルも同様なのか、熱い吐息をうなじへと吹きかけていた。
毒が体を蝕むように、二人の体は熱に犯されていく、このまま放置すれば理性すら手放して獣となってしまうだろう、それほどの興奮である。
そんな二人の様子に満足そうな笑顔を浮かべるエミリーは、荒い呼吸を繰り返す姉妹の体を押してベッドに沈めた。
「エミリー……早くしてくれぇ……うぁ……もう」
「ん……お腹、熱い」
二人は重なり合った状態でエミリーを誘って見せる、シャルルは仰向けの状態で足を広げ、キャロルはそこに覆いかぶさるように臀部を差し出す。
密着して絡み合ったその状態は、愛液でドロドロに濡れた二人の秘所が丸見えであった。
「ふぅ~……ふぅ~」
「はぁ~……はぁ~」
キャロルとシャルルの瞳に怪しい光が宿る、いよいよ理性が薄まって来たのだろう。
重なり合った状態で秘所と肉豆を擦り付けて体を震わせる姉妹は、エミリーの欲望を今か今かと待ちわびているかのようだ。
「ふふ……それじゃあ愛し合いましょうね……二年ぶりの睦み合いなんですから、それはもうた~っぷりと、んッ」
エミリーは秘所を見せつける二人に近づき、房中術で生み出した己の肉棒をその間へと押し込んだ。
「うぁんッ!?」
「ひゃんッ!?」
どちらか片方の膣へ押し込むのではない、密着して重なり合った間へと滑り込ませた結果、房中術で生み出したエミリーの欲望は、姉妹の固くなった肉豆を同時に刺激する。
既に互いの愛液で濡れていたので強い引っ掛かりを感じても痛みはない、鋭い痺れに力が抜けるだけであった。
「んッ、んッ……んぉ、おッ……いい、ですねこれ、二人同時に味わえますッ……あんッ」
重なり合うシャルルとキャロルの秘所の間を滑る肉棒は、二人の愛液を絡めとりながら動きを加速させていき、ぐちゃぐちゃと下品な音をこれでもかと奏でていた。
亀頭が敏感な部分を引っかく度に二人の体は震え、あふれ出る愛液は粘度を増していく。
エミリーはそうやって己の欲望を何度擦り合わせただろうか、攪拌された二人分の愛液は糸を引きながら白く濁っていき、三人の股間をドロドロに汚していった。
「んぁッ……んふ……んんッ……あは、入っちゃいました」
「んんんッ!?」
そのまま擦り合わせて昂るだけかと思われたが、わざとか、それともたまたまなのかわからないが、白濁液に塗れたエミリーの肉棒がキャロルの膣へと押し込まれる。
既に愛液で満たされて熱を帯びていたそこは、大きな抵抗もなく亀頭を飲み込み最奥へと迎え入れた。
「あッ、キャロルはぎゅって締め付けてきますね……はぁ……この感じ、久しぶりです……んッ」
「んんッ……あッ……くッ……エミリーッ、ぐりぐりしちゃ、ううぅッ!!」
「はッ、はッ……んふ……でも、これが好きなんですよね?」
「んんんんんッ!?」
亀頭が最奥を突き上げてその状態のまま円を描くかのような腰使いとなり、やや強引な動きを続けると、ただそれだけでキャロルの体は絶頂に震えてしまう。
抵抗しようにも腹部に印された魔術陣がそれを許さない、快楽と興奮を増幅して彼女の体から力を抜くのだ。
「お、おいエミリー……こっちも空いてるだろ……キャロルばっかり虐めんな」
そしてその魔術陣に支配されているのはキャロルだけではない、絶頂の余韻に震える妹の下でベッドに仰向けになっているシャルルも、ドロドロに濡らした秘所でエミリーの凌辱を待ちわびている。
こちらも完全に出来上がっているのか、正常ではないと一目でわかるほどに荒い呼吸を繰り返し、欲情に支配されているようだ。
「んふふふ……わかってますよ、ちゃんとシャルルのことも愛しますから」
絶頂に震えるキャロルの膣内から音を立てて引き抜かれた肉棒は、そのまますぐ下にあるシャルルの秘所へと押し込まれるのだった。
「うあぁああッ!? あッ、あッ……んんんんッ!!」
「はぁ~……んふッ……シャルルのここは、ねっとり絡みついてきて、んッ……とっても気持ちいいですよ」
シャルルの場合は押し込んでグリグリと責める腰使いよりも、痛いくらいに激しい出し入れを好むと知っているので、やはりエミリーの動きは激しくなっていく。
既に三人の体液で汚れきっているのでとても滑りが良い、激しくしたとしても大きな痛みは感じないだろう。
「あぁッ!? おッ、おおッ!! やぁあああ!!?」
現に、エミリーの激しい腰使いにシャルルは苦しそうにしながらも涎を垂らして歓喜している。
無数のヒダを掻き分けるように押し込み、舐めしゃぶるように絡みつくそれらを引っかくように抜き取る、その単純な動きを何度も繰り返す。
その度に粘液を掻き混ぜる音が寝室に響き、淫靡な匂いに満たされていく、ベッドの傍らには桃色の煙を上げる香が焚かれており、それと混ざり合って思考すらも奪っているかのようだ。
「あッ、あんッ……私も、もうイッちゃいそうでッ……んんッ……どっちに出しましょうか?」
ぐちゅん、と音を立ててシャルルの秘所から肉棒が引き抜かれると、その亀頭が次の獲物を狙うかのように揺らめいた。
「ん……こっち、こっちに欲しい」
「おいこらキャロル……今はワタシの――んむッ!?」
抗議の声を上げた姉の唇をキャロルは自らの唇で塞ぎ、そしてエミリーを誘うかのように小ぶりな臀部を左右に振って見せる。
「ふふふ、あッ……最初はキャロルにしましょう」
その動きに触手が動いたのだろう、彼女はぺろりと唇を舐めてから尻を振るキャロルへと己の欲望を押し込んでいき、最奥へ亀頭をやって欲望を解き放つ。
「んちゅ、んッ、んむうううううううッ!?」
「あはぁああああああんんんッ!!」
だがキャロルの中に吐き出した精液は半分ほどである、絶頂で脈打ちながら精液を吹き出す亀頭は、途中でキャロルから引き抜かれてすぐ下にあるシャルルの蜜壺へと入り込む。
「――――ッッんんんん!!?」
彼女からしてみれば予想外の感覚だったのだろう、妹に唇を奪われた状態で突然射精状態の肉棒を挿入されたので、キスで蕩けて緩んでいた表情を驚かせている。
姉妹は体を密着させた状態でそれぞれに送られる精液と絶頂に体を震わせながら、甘く蕩ける快楽の沼に沈んでいく。
「ん……ぷは」
「ちゅ……はぁ」
そして大きな波が引き絶頂の余韻に浸たりながら、それが完全に過ぎ去るまで姉妹は舌を絡めるのだった。
「はぁ、はぁ……んん……はぁ、ふふ、久しぶりですから盛り上がっちゃいましたね」
そう言ったエミリーの股間には未だに固さを維持した男性器が存在している、精液と愛液に塗れたそれはベッドに沈むシャルルとキャロルの前に差し出されて、舌での奉仕を求めているらしい。
グッと眼前に近づけられた大きな存在感を前にして、姉妹はキスを止めてからそこへ舌を這わせていく。
「ん、ん・・・・・ちゅ」
「はぁ、まだ、こんなに固いのかよ……れる」
「だって二年ぶりですもの、まだまだできそうです」
「ワタシらにこんな物まで印して……はぁ、本当にどうしようもないなお前」
二人の腹部にはまだエミリーの残した魔術陣――通称、淫紋が残されている、精液を受け取ったばかりなので今は落ち着いているようだが、おそらく少し時間を置けばまた輝きだして興奮を増幅させるだろう。
長く放置すれば発情期の獣のように盛ることになる、呪いのような物ではあるが一応は房中術の一種である。
つまり二人はエミリーの実験の被害者でもあった、心地よいセックスではあったのでそこに不満はないが、二年ぶりに再会した友人に普通はそんなことはしないだろうと考えているようだ。
エミリーの肉棒を舐めしゃぶりながら、シャルルとキャロルは互いの視線を合わして阿吽の呼吸で頷き合う。
勇敢な戦士たちは決意したのだ、この仲間を実験台にする邪悪な魔女を打倒しようと。
「んッ、んん……さぁ、二人とも、今度はどんな風に愛し合いましょうか? 実は色々と興味深い薬が手に入ってるんです……あッ、勿論、体に害のない物なんですけどね、房中術の研究をする傍ら媚薬の開発なんかにも手を出していて……せっかくですから試してみませんか?」
朗らかな笑顔でそんなことを言い、こちらの意見を聞いているようで既に意思は固まっている様子のエミリーは、寝室の傍にある箪笥へと手を伸ばす。
その隙を、優秀な二人の戦士は見逃さなかった。
「キャロル、そっちだ、足掴んどけ!!」
「ん……お仕置き決定」
「えッ、あッ、きゃあ!? 二人とも何するんですか!?」
この二年の間に成長したのはエミリーだけではないと言うことだ、このまま好き勝手させて薬漬けにされる前にしっかりと復讐しておく必要があるだろう。
単純な体力ならばエミリーは二人に勝てない、つまり抑え込まれればなんの抵抗も出来ないのだ。
ここから先は逆襲の始まりである。