商人と冒険者と娼婦 作:にやまな
一度でも剣を握ったことがあれば、まず嫉妬するだろう。何故、自分ではなく他の誰かがその剣を握っているのかと。
そして次にそれ以上の安堵と安心を感じる筈だ。その剣を握っているのが自分ではないことに。
どれほどの思いがあればそれを握れると言うのか、どれほどの覚悟があれば持ち上げられるだろうか、どれほどの運命を背負えば担えるというのか。
空を突かんほどの信念を持ってしても重すぎる、世界を変えるほどの覚悟を抱こうともなお足りないだろう。
ありとあらゆる思いと信念をその身に宿したとしても、きっとその剣を掲げることはできない。
才能も、覚悟も、信念も、どれだけあろうと足りはしない、その剣を担うとするならば。
それら全てを踏まえてそこに神々からの絶大な寵愛があって、おそらくはギリギリだ。
それを握ると言うことは奇跡を握ることに他ならない。神の御業を手にすることと変わらない。まだ太陽に手を伸ばして触れようとする方が現実的ですらある。
只人には不可能。極まった才人ならばそんな不遜は考えない。利口な者はまず距離を取る。英雄ならばもしかしたら触れられるのかもしれないが、きっと重さで潰されてしまうだろう。
あの剣はそういうものだ。奇跡の塊であり人界最強にして最大の特異点、ならばそれを振るえる者がいるとするならば、それはきっと同じように奇跡の塊である者が相応しい。
天剣と勇者、この二つは同質の存在だ。
同じように奇跡の塊であり神々の御業の集合体。唯一の決定的な違いがあるとすれば、それは姿形が違うことだった。
人の姿をした奇跡、剣の姿をした奇跡、共にどちらも形が異なるだけで本質は変わらない。
だからラシュリーはそれを握ることができる、だからこそ天剣はラシュリーだけを担い手にできる。
当たり前だ、この二つはそうなる為に存在するのだから。
ラシュリーが肉体ならば天剣はそこに張り付く影、切っても切れない比翼連理の縁がある。天剣はラシュリーであり、ラシュリーは天剣なのだ。
あぁ、ならば、彼女こそが正しく資格を持つ者なのだろう。
「……勇、者?」
呻くような声でミカエラがそう呟く。
同じように、戦いの趨勢を城壁の上で観測していたキララが、ミカエラの背後でイヴの魅了から脱したシャーシャたちが、そして何よりもラシュリーと対面しているイヴが、それを見て驚く。
誰の目にも共通しているのが、渦巻き世界を捻じ曲げるほどの奇跡を映していることだ。
きっとここから世界は変わる。今と後で大きく世界が変わったと語れるほどに、特別な瞬間であるのは間違いない。
「……馬鹿な」
特に驚きが大きいのは正面に位置するイヴだろうか、彼女はその剣を知っている。かつて自分を両断した剣なのだから、知っていると言うよりは覚えていると表現するほうが正しいだろうか。
ラシュリーの体には少し大きすぎるくらいの剣身であり、いっそ不釣り合いだと思うのだが、彼女以外がその剣を持っている姿がどうしても想像できない。
ラシュリーの頭上には光輪が輝き、その背中からは淡い光を宿した翼が伸びる。
天使、と表現する他ない姿に変貌したラシュリーの姿を見てイヴの表情がこれまで以上に歪む。
「その姿は……その剣はッ!!」
よく覚えている。夜空を切り取って剣の形にしたかのような姿も、そこに輝く無数の銀河も、全てを。
だからイヴは次に自分に起こることをハッキリと理解して自覚した。だから彼女はなりふり構わずその場から走り出す。
魔王としての矜持だとか、最も美しい女としての意地だとか、ミカエラに向けた嫉妬だとか、大事に思っていた何もかもを投げ捨てて、彼女は逃げるように走り出したのだ。
それら全てがあの剣を前にすれば些末なことである。何もかもがどうでもよかった。
ただ一歩でも遠く、少しでも離れて、そうしなければイヴは不安と恐怖で吐いてしまっていたかもしれない。
彼女にとって天剣はそれほどまでに恐怖の対象なのだろう。
当然と言えば当然だ、かつて彼女を殺しただけでなく、その魂を食らって千年以上に渡って封印してきたのだ。恐怖は自然なことである。
だから彼女は逃げ出す、魔王だとか矜持だとかそんなことはもうどうでも良くて、ただ逃げるだけである。
そんな魔王らしからぬ背中を、ラシュリーが見逃す筈も無かった。
「刃の君主はここにあり」
小さな歌が紡がれた、祝詞のようなそれは神の祈りにも似ているかもしれない。
「無限の星を束ねてここに立つ」
星空を剣の形にしたかのような輝きを持つ天剣が、担い手の意思に共鳴するように輝く。
なんと美しく、鋭い光だろうか、毒婦が思わず目を背けるくらいには大きな光だ。
光り輝く、いや、眩いと言うべきかもしれない。
「ッ!!」
イヴは感じ取る、背中に迫る鋭い気配を。
「これこそ剣の奇跡……天剣だ!!」
そしてラシュリーは星光を宿した剣を振り下ろす。
やったことはただそれだけ、それ以上は必要ない。武神のような膂力も、戦神のような技量も、弓神のような正確さもいらない。
彼女が、天剣が斬るのは世界だ。イヴではない。
天剣が振り下ろされた瞬間に空間に無数の亀裂が広がっていく、それは鏡を割り砕いたかのような亀裂であり、それが無数に広がって世界を斬った。
イヴは、その「ついで」に斬られてしまう。
「こん、な……」
理不尽極まる一撃で、世界のついでに斬られてしまったイヴは、上半身と下半身を真っ二つにされて崩れていく。
下半身は力無く膝を付き、支えを失った上半身はキリモミしながらあらぬ方向へ飛んで行った。
「なんて、理不尽な……」
この一撃は幸運や運命や偶然や気まぐれが介入する余地の無い、究極にして至高の一撃である。比喩表現抜きで人界最強の一閃と言えるだろう。
魔王すら世界を斬るついでなのだ、ただの一振りで全てが完結してしまう。
どれだけ強いかは関係が無い。規模の大きさや固さの有無も意味を成さない。性質だって関係が無い。
その剣を振るうことが出来るのならば、あらゆる存在が両断されてしまうのだ。魔王だろうとそれは変わらなかった。
「あぁ……くそ」
キリモミしながら吹き飛び、やがて勢いを無くして重力に惹かれて落ちて来るイヴの上半身は、揺れる視界の中でミカエラとラシュリーへと視線を向ける。
太陽のように輝くミカエラと、光輪と白銀の翼を併せ持つラシュリーを見て、毒婦は眩しそうに目を細めてしまう。
どちらもこの世界に二つとない、唯一無二の輝きである。それを見せられると、ただただ悔しさが溢れて来る。
「なによ……綺麗じゃない」
そうして彼女は死んで逝くことになる。世界で最も美しいと確信している彼女が、それを認めてしまったのならば、それは文句のつけようがない完全な敗北であった。
肉体だけではない、イヴは精神でも負けを認めてしまったのだろう。
彼女は薄れゆく意識の中で自らが仕える神を、そして生みの母であるエキドナや、兄弟姉妹のことを思った。
何よりも、魔性たちの悲願を思う。
だから彼女は楽に死ぬ訳にはいかない、どれほど理不尽な力を振るわれて問答無用で殺されようとも最後に責務だけは果たさなければならない。
一つでも多くの魂を、魔神の復活の為に集めるのだ。
最後の呟きは力強くはなく、ともすれば聞き逃してしまうほどに小さなものでありながら、これまでのどんな魅了よりも深く刺さるものであったことだろう。
「死になさい」
ただ一言、極めて単純なその言葉を向けた相手は、ミカエラの魅了によって奪われてしまった兵士たちであった。ミカエラに惚れた彼らは穏やかに眠るだけなのだが、イヴの声を聞いて何の感慨も無くその命を絶つ。
ある者は刃を心臓に突き立て、またある者は舌を噛み切り、またある者は隣にいた者と首を折り合う。
「そんなッ!! どうして!?」
悲鳴を上げたのはやはりミカエラだった。自分の力で助けたと、救えたのだと思っていた人々が次々と死んでいく光景は大きな動揺を与えている。
ミカエラの魅了に心奪われた彼らであったが、イヴの美しさとて虚飾ではないのだ、ましてや彼らはキャラバンの団員たちとは異なり極めて長時間に渡ってイヴの虜となっていた。例えミカエラ側に一時的に傾いていたとしても、その魂が毒婦に屈していた事実は何も変わらない。
魂にこびりついた、イヴを裏切ってミカエラに惚れたという罪悪感が、この凶行に走らせたのかもしれない。
何であれ、彼らの多くは喜んで死んでいった。
愛とは献身だ、そして信仰だ、何より正義だ。
ミカエラの絶望を他所に、彼らは倒れ伏していく。
「……あぁ、良かった、やっぱり私も美しい……お母様、せめてもの責務は果たしたわよ、この魂、せいぜい役に立てて頂戴」
その光景は意識を失おうとしているイヴを大いに満足させたのか、彼女は最後にとびっきりの笑顔を浮かべて地面に転がるのだった。
イヴは最後の最後でミカエラに勝利したということだろう。そしてそのまま死んでしまったので勝ち逃げということになる。なってしまう。
実に満足そうな顔のまま地面に転がった毒婦の体は灰となって消えていく。後に残るのは勝利の余韻でもなければ達成感や高揚感でもなく、後味の悪さだけである。
勝った筈なのに、何故かそんな気にならないのは、助けたと思った筈の者たちが地面に血だらけで倒れ伏しているからだろうか。
最後の最後まで傲慢で、どうしようもないほどに自分勝手で、だからこそ人々を狂わせる魔性のなした悲劇に、もはや脱帽するしかない。
そうだ、まさにイヴは、男を惑わす毒婦であったということなのだろう。
戦いは終わった、残ったのは何もかもが死に絶えた伽藍堂の都市と、無数の死体だけである。
毒婦の首はない、体と共に灰となって消えてしまった。
その魂は天剣に封印されて、エキドナの下に戻って魔力に還元されることもなく、きっとそのまま永劫に囚われるのだろう。
まさに相応しい最後であると言えるが、それを喜べるような状況ではなかった。
「ローレライ、ラシュリーの様子は?」
「熱が引きません……それに発汗も酷い」
キャラバンの車両の中、団員たちが寝泊まりする専用の車両では荒い息を繰り返して苦しむラシュリーの姿が確認できる。
傍らではローレライが何やら怪しげな薬草や薬品を磨り潰したり混ぜ合わせたりを繰り返しており、どうやら薬を作っているらしい。
「……何とかなりそう?」
「命がどうこうと言った雰囲気ではありませんね、酷い風邪のような症状です……まぁ、あれだけの奇跡を担ってそれで済んでいるのだから、運が良いとさえ言えますが」
「……そうね」
キララとローレライはラシュリーが握っていた夜色の剣を思い出す。奇跡の塊とさえ言えるそれは軽々と持ち上げられるようなものでもない。
それこそ勇者でもなければ、担い手にはなれないのだ。
同時に、勇者であっても軽々とはいかないものでもある。
「……この子は」
ローレライが薬草を磨り潰しながらそう呟く、言葉にすべきかどうか迷っているようにも見えた。
「天剣の持ち手……勇者ということでしょうね」
言えなかった言葉をキララが引き継ぐ。疑いようのない事実としてあるがまま受け入れるように。
「不思議と納得はできますが……」
やはり言いよどむ、誰だって簡単に受け入れる事実ではないだろう。
彼女の視線はこれからどうしますと言いたげである。それはキララこそが言いたいのだが、キャラバンを率いる立場にあるのは自分だと言い聞かせて後頭部を掻く。
「どうしようもないでしょ……ラシュリーはラシュリーだし、それ以上でもそれ以下でもない」
「では、これまで通りですね……良かった。私はてっきり聖都にでもこの子を引き渡すのかと」
「それで解決する問題ではないもの」
指先が毛布に包まれて眠るラシュリーに伸びる。そして額の中心に人差し指が触れると、そのまま肌に浮かんでいた球の汗を拭い去った。
「……それに、この子には大きな運命が寄り添うことになる。きっと、ここに、私たちのキャラバンにいることには意味があると思うわ。ならばせめて、少しでもその重荷を私たちで減らしましょう」
半神であるキララには大きな運命が付き従うことになる。それはきっとただの人には到底歩めない人生となってしまうだろう。彼女でさえそれなのだからラシュリーはどれほどの困難が待ち受けているか想像もできない。
それを避ける為に彼女を遠ざけるようならば、そもそも彼女はキャラバンを率いたりはしない。
ラシュリーは自分たちの下にいる。ならばそれは、そういう運命なのだろう。
だからキララは一団を率いる者として、確かな覚悟と共にこう言うのだ。
「ラシュリーは私たちが守ります、これは決定事項よ」
「えぇ、それを聞けて安心しました」
団長の意思を確認してローレライは頷く。反対意見はないようだ。
そして彼女は出来上がった薬をラシュリーの口に運ぶと、蜂蜜で薄めた水と共に四苦八苦しながら飲ませようとしていく。
意識を失っている相手に薬を飲ませるのは簡単ではないが、ローレライが指先を動かすと見ずに溶けた薬は明らかに不自然な動きをしながらラシュリーの口へとゆっくりと流れて行った。
「とりあえずはこれで大丈夫かと。明日には目を覚ますと思います」
「念のために暫くは様子を見てあげて」
重度の風邪のような症状で寝込んでいるラシュリーはこれで良いだろう。キララは思考を次に切り替える。
車両の外へと出るとそこで作業をしていた団員たちへと視線を向けた。
「シャーシャ、車両はどう?」
「駄目だな、雑に扱いすぎたよ、色んな所がボロボロだ」
キャラバンの車両は確かにボロボロであった。いざという時は戦車として扱うことも想定して作られていたが、流石に雑に扱いすぎた為に至る所が破損してしまっている。
窓ガラスは割れているし、激しい攻防の中でずっと盾代わりにしていたので亀裂が入っている場所まであった。
走れないことはないだろうが、車両は看板代わりでもあるのでしっかりと綺麗にしておく必要がキャラバンとしてはあるだろう。身綺麗にするのは商人の最低条件でもあり、それは車両であっても変わらない。
大規模な改修が必要となるだろう。キララの頭の中ではそろばんが弾かれているのは間違いない。
「聖都に行きましょう、エミリーとの合流もそうだけど、車両の整備や修理もあそこならできるわ」
「だな、腕の良い大工もいるだろうし……ただエミリーはなぁ、今もいるかねぇ」
「予定より時間がかかってしまったものね、祝祭も終わってるから……はぁ」
大きな溜息はエミリーとの合流が難しくなったから出たものだろうか、彼女の予定ではさっさと毒婦を倒して今頃は聖都で待っているだろうエミリーと合流していたのだが、どうやら皮算用でしかなかったらしい。
「おとなしく聖都で待機してくれてたらなぁ」
「そうあることを祈るしかないわね」
祝祭という特別な日にキャラバンが現れないのならば、また来年と考えるのは自然なことだ。ならばそれまでの間はどう過ごそうかと考え、キャラバンでの経験や教えから考えれば当然ながら資金を稼ごうとするだろう。
彼女たちだってそうするのだ、エミリーたちだって同じように考えると、キララは確信していた。
自主独立こそがキャラバンの団員たちの生き方である。それを責めることなど出来る筈がない。
「まぁ、エミリーがいなくても知り合いに伝言くらいは残しているでしょうから、それで行先はわかるわよ。車両の整備と修繕が終われば追いかけるのもアリかもしれないわ」
「あぁ、それで良いんじゃないかな」
そこでキララはシャーシャたちに最低限の補修をこの場で済ますように告げると、今度は車両から離れた位置で遺体の弔いをしている団員たちへと視線を向けた。
最後の最後で毒婦に持っていかれた兵士たちの命は、忸怩たる思いを与えて来るものだ。特にミカエラには苦い思い出となるだろう。
完全に人気が無くなり、後はただ寂れて朽ちるだけとなった都市の片隅にある広場に魔術で大きな穴を掘ると、そこに兵士たちの遺体を押し込んでいく。
このまま遺体を放置してゾンビになられても困るという考えもあり、最低限の埋葬を行うのは旅人の義務でもある。祭祀の資格を持つ者も団員の中にはいるのでその者が中心になりながら埋葬が続けられているらしい。ミカエラはそんな団員たちに混ざって兵士たちの埋葬を行っていた。
自分ならば助けられたと、それができなかったと、暗い顔からはそんな思いが読み取れてしまう。
そんな少女の頭を、団長は鷲掴みにするかのように触れるのだった。
「ミカエラ」
「ひゃ、ひゃい!?」
怒られると思ったのかどこか畏怖しながら返事をするミカエラの頭は、そのまま優しく撫でまわされることになる。慈しみ、励まし、支えようとするその掌の温もりに、耐えようとしていた後悔や不安が決壊したのか、一筋の涙が流れてしまう。
「貴女はよくやった……貴女にできないなら、この世の何者にも彼らは救えなかった。自分を責めるのはやめなさい」
「……はい」
キララは以前のミカエラを思い出す。キャラバンに入ったばかりの頃は育った環境からか常に何かに遠慮して距離を測りかねている様子であったと。
生まれた時からあった巨大な力に振り回される人生であったのだ、そんな状態で健全に育つ筈もなく、他者と関わる方法を知らなかった。
だが今のミカエラは違う、視線を下げて瞳を覗き込んでみると、その奥に確かな覚悟があることがわかる。
後悔も、不安も、悔しさもそこにはあるが、ただ巨大な力に翻弄されていた少女はもうどこにもいない。
問題はないだろう。今のミカエラならば全てを力に変えて進んで行けるはずだとキララは判断した。
「埋葬を始めますよぉ」
司祭の資格を持つ団員がそう言うと、ミカエラはせめてもの責任としてそれを見送ることになる。
魂のない抜け殻となった彼らの魂は神の下に戻ることもなく、本当にただ形だけの埋葬でしかないが、それでいいのだろう。
少なくともミカエラは踏ん切りをつけることはできる。それだけで十分であった。
キャラバンの中で最も新参な二人、ミカエラとラシュリーは確かに今も生きていて、かつてとは比べものにならないほどの力と意思を身に着けている。
あの二人にはきっと大きな運命が寄り添うことになるだろう。ラシュリーに至っては間違いなく修羅の道を歩むことになる筈だ。
「……」
支えなければならない、キララはよりその思いを強くする。
まだ少女である二人に何もかもを背負わせるほど、自分は大人を止めていないと言い聞かせながら。
「皆、お疲れさま。埋葬が終ったらキャラバンは聖都に向かいます。それぞれそれまでしっかり休むように」
「「了解!!」」
だから彼女は今日も進路を指し示す。団員たちが不安や停滞に囚われないように、道を進む。
いつだってそうしてきた、そしてこれからもそれは変わらない。
導く者は必要だ、いつだって、どこだって。
勇者も英雄も、無敵ではないのだから。