花売りの少女は交渉の結果、金貨一袋と父親の絶命で俺と誓約をすると言った。
「あの人が居る限り誰も幸せになれないの」
金貨一袋をギュッと握りしめて決意した瞳で言う。
「あの人が居なくなって、このお金があれば……ママも弟達もちゃんと暮らせる。コレで、ハッピーエンドよ」
「ははっ面白いな」
俺の感は当たりだったらしい。当分の餌は退屈しのぎになりそうだ。
夜道を歩きながら少女について行く。後ろ側で離れた位置からついて来る仲間二者。もう、食事は終えたようだ。視線を向けるとバルバロが軽く指先を二本合わせて、バッテン印しを作った。
ああ、ロコの奴、またか。
今夜中にこの街からおさらばしなきゃなんねえだろ。
この子、可哀想だけど家族とのお別れが短くなる。
うん。
あー……短くて、ぐずられても面倒だ。
自分から去りたくなる理由を作るか。
「……ここの店で酒飲んで賭事してるわ」
街の何処にでもありそうな酒場の一つで足を止める。少女がランプでボンヤリ光る扉を開けようとした。
パシリッ。
手を止めると不快そうな顔をされた。見目はいいが嫌がる表情がわかりやすい。
わかりやすい女は嫌いじゃないが。ちょっと、ドライすぎるな。
俺、これでもモテるんだけど。
ま、これはこれで新鮮か。
飽きないかぎり長生きすると良いがな。
「ロコ」
呼ぶと、ロコが暗い路地道からヒョコヒョコと足早に近付いてくる。
「娼婦、また喰ったろ」
指摘すると愉しげに笑うロコ。
本当、このガキは昔から変わらねえ。
欲望が第一すぎる。
まあ、俺もコイツのことそう言えねえけどな。
「……お前が、この役をやれ」
仕方ないとばかりに肩を一度上げ、ロコがニコニコしながら少女に近付く。嫌そうな少女の腕を無理やりロコの眼前につきだして。
「飲みすぎたら、切り刻む」
と忠告する。
「へーい親分」
ロコは素直に頷いた。
*
熱い。
熱くて、身体が熱くて、頭の中がボゥとする。
背中がくっついている側から汗が垂れてヌルヌルして閉じることのできない足でバランスがちょっと怖い。ワタワタと足先が布にぶつかってさ迷ってシーツていったかな、多分くしゃくしゃにしてるよ。
気になる。
それにお尻で後ろの子、ブラソだったか私踏みつけてる。固いモノがお尻を押し上げて、それを踏まないようにしたいのに、ごめんなさい踏んでごめんなさい。
でも、ブラソは怒らない。我慢さしてるのかな。ズレようとしてもやっぱり動けない。固いモノがより上にきた気がする。
まともに話したことなかったけれど、ここの室内の子達って、もしかして優しいのかな。
でも、化け物って。でも、今はガールって。
ペソンが先っぽを気持ちよくしてくれる。
交換、交換だ。
見えないけど覚えた手の動きをするの。
口使わなくてもいいのかな。
それとも、この後?
フッと、左側のナダボカって子がブラソに声をかけられて呟く。
『いきなり全員だと……』
優しさのような、その言葉、まさか。
心配を?
まさかね。
掴んでる両手が小さく振動してる気がする。
やっぱり、化け物を触るのは嫌だよね。
ごめんなさい。
手を退けようと引くと、ギュッと強く握られた。指の間に、ペソンがさっきしたみたいに指が絡まる。
あれ。
どうしてかな。
手の甲かな、スルリと撫でられると股の間がキュンとした。
変な感じ。
胸の奥が蠢いてる。
もしかして嫌われてるワケじゃない?
いや、でも。
あ。
ナダボカは無口。
無口だから、そういえば小さい頃に聞いただけ。
『バケモノ……』
思い出すと、一度だけかも。
変なの。
ちょっとだけ手の甲にくるスルリとした動きを真似してみる。
指先の平で、スルリ。
ビクッとナダボカの手が震えた。
あ、腕、撫でられて気持ちいい。
後ろのブラソがちょっと身じろいで足の両膝を撫でて。首筋や耳元も撫でたり、生温かい、舐めて、る?
気持ちいい。
「ん」
オロ。
オロの私の中に入った指が、ズルリと蠢くの。
キュンとする中、ズルリ、ズルリって。色んな動きで溶けそう。
ぬちゅり、ぬちゅり。ぬちゅ、ぬちゅ。
動き、早くなってきた。
あ、どうしよう。
さっきの、さっききたアレがきそう。
「……オロ、また、ふぁ、あ……♡」
ぞわって、強くぞわぞわって、くる。
「わ、オロ……気持ち♡ ぁ♡ は♡ ぅあー……♡」
腰が抑えれなくて動いた。跳ねて、跳ねて、ブラソの。
「……は、ぁ……ご、ごめんなさい、ブ、ブラソ、潰してごめ……」
「え、なにガール……あー……もしや煽ってる?」
楽しげな声が耳に囁かれ腰を揺らされる。
「ひゃ、だ、だめ……あ♡」
オロの指が入ったまま、揺らされると、また。
ぐにゅ、ぬちゅんっ。
「うぁ、あ……♡」
腰が小さく振動する。
「とま、ら、ふ……ひゃ♡」
オロの指の動きも続く。
ぬち、くち、ぬちゅ、ぬちゅ、くちゅ、くちゅ、くちゅ、くちゅっ。
ダメ、ダメ。
「ま、まっ、ゃ、は……♡」
「力抜いて、ほら、深呼吸」
深呼吸?
え、深呼吸?
しなきゃ。
あ、でも。
「ひぁ♡ で、でも、お、しっこ……」
こんな所で。厠、厠行かなきゃ。
「大丈夫。オレのベット側だから出しちゃいな」
「え、ゃ、だ、だめ……んっ♡」
「我慢しない」
ぴゅるっ。
水の跳ねる音。
跳ねる。
音。
音が。
やだ。
ぷしゅっ、ぷしゅしゅっ!
腰がガクガクって。
やだ、ごめんなさい。
そんな、止められない。
出る。
オロ、出る。
「――……♡」
言葉が声が、もう、なんにもならなくて。手の動きも止まって足の爪先がピンッて伸びて。
「…………ご……めぁ、あ……♡」
ぷぴゅっ……ぴゅる……
気持ちいい。
きもちいい。
きもちいいよ。
身体から凄く力が抜ける。
眠たい。
ブラソに身を預けてしまう。
オロの指ゆっくり動いてて小さな続きがくる。
感覚が止まらない。
「潮、噴いたね」
しお?
「やべ、コレがそうなんだ? ガールちゃんエロッ!」
***
淡くランプに照らされた薄暗い室内。息が上がりオレ達の周りから蒸気のように浮かんでいる。ぐったりとブラソに倒れているガール。その身体は痙攣しオレの指を膣内の柔らかな肉で締め付けている。
その魅惑は身体の熱を上げて、オレの中心部の滾ったモノは痛い。染みたズボンを押し退けて自ら出ようとしている。
液体の滴りようが凄く目を細めながら二本入れていた指をグチュグチュと動かす。今だ潮吹きの余韻でピュルピュル跳ねて飛び出てくる透明なサラサラした液体に口元がにやつく。
快感を知ったばかりの処女なのに、オレの手首まで愛液で濡れて、シーツが軽いお漏らしのように濡れてるとか。
――……ヤバいね……
オレはガールの割れ目に口を近付けると朱く膨らんで液体を、ぷつぷつと垂らすそこへ舌を這わせた。
「……ぁひっ♡」
水っぽい薄いしょっぱさや香ばしい香りを楽しみながら丁寧に舐めれば、ガールの内側がオレの指を、きゅうきゅうと咥え込んで煽った。
淡い月光とランプの光が綺麗な少女の色気を際立たせる。目隠しされて涎をたらして感じて朱く染まった身体。汗だくで情事の匂いを漂わせて良い光景だ。
凄く妖艶で、ゾクゾクする。
「……ガール、可愛いよ」
「……オロ……? ……ふ、ぁ♡」
痙攣し続けるガールの膣内に入っている二本指をグルグル左右に回す。
「ひ♡ ぅ、ぅー……♡」
それを一周りグルンッと大きく動かして膣内を刺激しつつ広げる。そうすると粘ついた愛液が糸を引き卑猥な音を響かせた。
にち、にち、ぬちゅり……
「ぁうー……♡ うー……♡」
繰り返し、繰り返し、ちょっと苦しそうなガール。でも、小さな痙攣は続きオレの指を、くぷくぷと食べる。
楽しい。
――……あー……楽しい……
気持ちよさと苦しさが混じる表情って、そそられる。目隠ししてるのが少し残念だけれど二人っきりになったら次はモノを見せながら教えてあげようと思う。
――……はは……どんな反応するかな。今から楽しみだ……
それにしても、これからする事を考えるとたまらない。
どうしよう。もう少し弄くってイかそうか。
誰かのペニス口に含ましながら膣内刺激して肛門も少し弄くるのもアリかな。
想像すると息が上がる。
駄目だ。
無理だ。
よがらせるのを見るのも良いけど我慢できない。
入れたい。凄く入れたい。
寝間着ズボンから、はみ出た自分の肉棒が先っぽから重たい液を垂らしながら期待で、ビクビクと揺れている。
「……ガール」
ガールの頬を撫でた。
「次をしよう」
「……オロ?」
不安げなガールの様子。
「最初だから寝かして入れるね」
***
数年前のこと、朝起きると下着の内側に不快感を感じた。
まさかお漏らしを?
そう思って慌てて毛布の中に手を突っ込みシーツを撫でる。
濡れてない。寝間着のズボンを触る。汗のしっとりした感じはあるが大丈夫そうだ。
まだ同室のメンバーは目覚めていない。息を潜めソッと部屋から抜け出し厠に向かう。
厠の前について中に入ろうとして足が止まる。光が厠の中側まであまり届かないので外で見ないと現状が確認できない。
周りをキョロキョロとうかがう。
誰もいない。
朝の白っぽい空がキラキラしてる。羞恥心に泣きたくなりがら下着の内側をソッと覗く。黄色っぽい白いようなネバネバした液体が内側に付いていた。
「……」
愕然として後ずさる。ガタンと後ろで音がした。
「つ……」
冷たい。
肘が手洗い場のスダレを落として水に浸かってる。勢いがありすぎて脇腹やズボンにも水がかかった。
寒い。朝の冷える中、動揺して、やってしまった。
恥ずかしい。思考がグルグルする。どうしようか。
「……」
もういっそ全部濡らして転けたとか言って朝風呂に入ってもいいかな。一時ジッとして、そんな事を考えていたら誰かの足音が聞こえた。
ハッとして厠に逃げ込む。
不味い不味い。
男子か?
女子か?
男子なら、もう逃げ場がないような気がした。
不味い。
バレる。
このお漏らしか何なのか得体のしれない何かが。
――……ああ、俺、病気かな……
泣きそう。
くそ、何で厠入ってんだ。
いや、落ち着け暗いんだ。
バレないかも。
とりあえず尿をして、いや大のフリを、そしたら扉が閉めれる。
そうだ、中にこもれば、いや、相手も大なら?
すれ違いざまに濡れてる服に触れて、お漏らしなんて思われるかも。
この年で、そんなの嫌だ。
カタン……。
バサリッ。
「?」
変な音がした。なのにシンッとする。
「……」
男子ではなく女子だったのかも。
だったら今の内に逃げれるかな。
ソッと外を覗く。
少し遠目に女子の後ろ姿。
――……あ……
あれは違う。
あれは化け物だ。
シスターがそう言ってた。
神父様もそう言ってた。
だから化け物だ。
「……なんだ」
じゃあ、気にせずに行こうかな。
あの化け物、小さくて弱いみたいだし、アレが何してようが俺には関係ないしさ。
下を見る嘲りで羞恥心など忘れて一歩を踏み出そうとする。でも、化け物が。
「……え」
なにしてんの。
呻いてる。
痛そうに。
いや、え、ばか、信じられない。
後ろ姿からだけど、なんとなく、なんとなく。
思い当たる節。
アレの腕に赤い液体が滴ってる。
腕の高さ。
アレの化け物の理由。
もしかして。
こんな時に感が働く。
正解してたら気持ち悪い。
でも、そんな気がする。
身体が嫌悪感からか止めようと動いて、先に止められた。
あ、神父様。
ハッとして、厠に戻る。
羞恥心が戻ってきた。
そう、隠さないと。
「……」
でも、神父様なら大丈夫かな?
病気かどうか訊いてみようか。
優しい神父様なら。
ギュッとネックレスを握りしめる。
こんなネックレスを作ってくれた神父様なら大丈夫だ。
小さなターコイズが二つ銀の模様に固められたオシャレな品。一人一人にこんな風に作ってくれる神父様なら。緊張しつつ、もう一度外を覗く。
――……あれ……?
アレが左目から血を垂らしながら怒ってる。
わ、怒るんだ。
化け物って怒るんだ。
言葉はよく聴こえないけど神父様がアレの頬を撫でた。
優しい神父様。
化け物に対しても、そんな慈悲を見せるんですね。
化け物、泣いてる。
震えて、泣いてる。
泣き虫だからだな。
――……え……?
神父様が化け物の額に口付けをして神父様の後ろ姿しか見えないけどあれ。
あれって首絞めてるの?
なんで。
化け物が倒れる。
尻餅をついて、あ。
漏らしてる。
泣きながら、漏らしてる。
え、え。
身がゾワッとした。無意識に手が股間を押さえる。変な感じだ。神父様がアレに近付いて少しだけ角度が変わる。少しだけ何かが見えた。何かを神父様、手で。その位置って、えっと。
パラパラ。
白い液体。
「……」
化け物にかかる白い液体。
しゃがみ込んだ神父様がその液体をアレに塗り付けて指を口の中に。
なにを。
起き上がった神父様の股元にアレが顔を埋める。
――……舐めてるの?
自分の股の間が熱い。
ウズウズする。
あれは化け物。
あれは、バケモノ。
アレハ、バケモノ。
反復、言葉を脳内で繰り返す。
でも、必死に繰り返すのに息が上がる。
液体。
白い液体。
アレに塗り付けて、白い。
俺のは黄色っぽかった。
でも、似てる。
フッと気がつく。
ズボンを押し上げて反り立つ存在に。
下着の内側を覗く。立ったモノの先っぽに透明な液体が浮かんでる。
「……」
試しに自分のモノを触ってみると、ゾクリッとした感覚が身体を駆け巡った。
「……こ、れっ……」
――……気持ちいい……っ