ボイスロイド(の皮をかぶったサキュバス)との繁殖記録 作:放出系能力者
翌日、交尾を終えて力尽きた俺とマキさんは、その状態のままゆかりさんに発見された。よりによってだ。茜ちゃんも情事の声で何をしているのか気づいていたようだが、お楽しみを邪魔してはならないと放置していたらしい。
「やるやんか、マキマキ! 朝までだいしゅきホールドなんてウチはできへんで!」
「あ、あかねちゃ……」
「膣痙攣ですか。腕を上げましたね、マキさん。今度私にも技を伝授してください」
「ゆかりぃぃぃん!!」
俺たちは散々いじられた。マキさんは羞恥心で瀕死の状態になっていた。俺もマキさんもエッチなことはしないと公言していただけに、この結果は自業自得と言える。
昨日のことについてはマキさんとよく話し合うこともできなかった。お互いにその話題になると気まずくなって会話が途切れてしまう。結局、なあなあで済ませてしまった。
俺は自分の部屋に戻る。葵ちゃんの片付けはまだ完了していないが使えないことはない。茜ちゃんもゆかりさんもからかい半分に絡んでくることはあったが、本気で追及されることはなかった。それでもどこか居づらくなってここへ来てしまった。
頭を冷やすために参考書を広げて勉強する。何事もない日常が続いていれば今頃は学校で授業を受けている時間だ。問題集を解いているとドアがノックされた。
「マスター、入ってもよろしいでしょうか」
ゆかりさんの声だ。平静を装って返事する。どうしたのかと尋ねたが、特に用事はないようだ。用事もないのに女の子が来てくれるという状況に未だ慣れない。
「勉強中でしたか。邪魔してしまいましたね」
「いや、それが……」
「わからないところでもありましたか?」
問題はすらすらと解けていた。というのもこの問題集、俺が解法や答えを知っている問題しか載っていない。これではあまり勉強にならないだろう。もうやめようと思っていたところだった。
「そうでしたか……では、もっとためになる勉強を私としてみませんか?」
勉強机の椅子に座っていた俺の背後にゆかりさんが立つ。腕を俺の体に回しながら、保健体育の実習をしましょうとささやいてくる。ためになるというか、だめになりそうな提案だった。
拒否はできなかった。現実世界の自分の怪我のことや、家族や友達に心配をかけているかもしれないことなど、そういう悩みは全て性欲に塗りつぶされていく。一度知ってしまった快楽の前には自制心など無意味だった。深い沼に沈み込んでいく。
「思春期に入り、第二次性徴が現れると女性と男性の体の違いは顕著になります。では実際にその違いを確認をしてみましょう」
ゆかりさんが服を脱いでいく。一度脱いだ後で、パーカーを着直した。裸バーカーにニーソックスだけというフェティッシュな格好になった。これはわざと俺の性癖を刺しにきているのかもしれない。
「胸のふくらみもその一つですね。どうぞ、触ってみてください」
直に触れないと勉強にならないとゆかりさんに迫られ、恐る恐るその胸に手を伸ばす。このゆかりさんの胸は『原作』のゆかりさんに準拠した大きさだ。昨日のマキさんの巨乳がどうしても俺の頭の中に思い出されてしまう。
「私のバストサイズはBなので物足りないかもしれませんが……日本人の一般的な女性ならこれくらいなので、教材としては適していると思いますよ」
ゆかりさんは少し自嘲気味な言い方をするが、俺は全く残念になんて思っていない。確かに巨乳は好きだが、じゃあ小さいのが嫌いかと言えばそんなことはない。モデルのように均整の取れたゆかりさんのスタイルに合致したサイズと言えるだろう。
「ふふっ、そんなに遠慮した触り方だとかえってくすぐったいです」
「う、すみません……」
「徐々に慣れていきましょう。では、次は女性器の構造を見ていきましょう」
ゆかりさんがベッドの上に座り、脚を大きく開いた。パンツも履いていない状態であり、完全に局部が見えてしまっている。もっと近づくように言われた。ふらふらと誘引されるように指示に従う。
「女性器の真ん中の縦すじが見えますね? これが陰裂です。その両側のふくらみが大陰唇になります」
ゆかりさんは自らの両手でその場所を開いていく。全く恥ずかしそうにはしていなかった。学術的な説明をするかのように整然としている。
「形には個人差があり、興奮状態となることで多少は形状が変化しますが、構造と機能は同じです。上部にクリトリスとそれを覆う陰核包皮があります。左右に見えるヒダが小陰唇です。真ん中にある小さな穴が尿道、その下の大きな穴が膣口です。性交時はここに陰茎を挿入します」
ゆかりさんは説明に合わせて該当する箇所を指で見えやすいように押し広げた。指で左右に拡げられた膣の入口がひくひくとすぼまるところまで見えてしまっていた。
この穴の中に一度ちんこを入れたことがあるという事実が自分でも信じられない。これまでのセックスではよく見もせず挿入に及んでいたので、ここまで鮮明に女性の恥部を目の当たりにしていることが衝撃だった。
「では次のステップです。舐めてください」
「……え!?」
「失礼ながら、マスターは早漏です。勃起不全よりはまだマシですが、今のままではパートナーと互いを高め合うセックスはできません。そのために前戯の技術を磨くことも必要です」
セックスは自分一人が気持ちよくなればいいというものではない。俺の場合は早漏だと夢魔とのセックスでより多くの精気を消耗してしまうという問題もある。早漏だからダメということではなく、相手を楽しませる色々な手段を知っておくべきだとゆかりさんは言う。
「クンニリングスの練習です。したくないのでしたらそれでも構いませんが」
ゆかりさんの物言いは非常に淡々としていた。どことなく責められているような気がして逆らえない。ベッドに腰掛けるゆかりさんの前に膝をつき、股の間に顔を近づけていく。ほのかに匂いを感じるが、マキさんとしたときほどではなかった。
柔らかく温かい感触が唇にあった。そして予想外の味が舌を刺激する。何というか、すっぱい。えぐみを含んだすっぱさだ。驚いて一度顔を離そうとしたが、そこで急にゆかりさんが脚を閉じる。太ももに挟み込まれる形で頭を固定されてしまった。
「むぐうっ!?」
「言っておきますが、事前に入浴していますし、その部分もしっかり中まで洗ってます。ですが、膣内では細菌の繁殖などを抑えるため内部に酸性の分泌液が出ています。女性器はそういう味だと覚えてください」
酸性である膣内では精子の活動も阻害される。そのため精液はこれを中和するためアルカリ性になっており、舐めると苦味を感じるという雑学をゆかりさんは語る。だが、俺はそれどころではない。
「どうしました? もっと舌をうまく使ってください」
命令されるがまま、膣口へと舌を滑り込ませる。異性の体内へと自分の一部を侵入させる行為。ペニスの挿入とはまた別種の興奮があった。複雑に入り組む膣内へと舌を潜り込ませる。正直に言えばまずい。だが、なぜかもっと濃い味のする奥の方へと舌を届かせたくなっている。
「いいですよ、その調子です。次はクリトリスをゆっくり舐めてください」
曖昧な性知識しかないが、そこが女性の一番感じやすい部分だと言うことは知っていた。顔を押し付けているこの状態で見ることはできないので舌先で探す。真珠を探り当てるように貝の中を検めていく。
「んっ!」
舌先で皮をめくるようにしてその部分に触れるとゆかりさんが反応した。ぎゅむっと太ももで挟む力を強くする。息が苦しい。
「ゆっくりって言いましたよね。あと強引に剥こうとしなくていいです。最初は軽く撫でるくらいから初めて、女の子の反応を見ながら少しずつテンポを上げてください」
言われた通り、壊れ物を扱うように優しく触れていく。すると、ゆかりさんが脚を伸ばした。つま先を俺の股間に擦り付けてくる。
「上手にできてますよ。お礼に私もしてあげます」
ズボンの上から、ゆかりさんのニーソを履いた足に踏まれる。つま先や足の甲が軽く当たる程度の接触だが、ガチガチに勃起している一物にとっては十分すぎる刺激だった。
しばらく無言で互いに愛撫し続ける状況が続く。初めは細かく指示を出していたゆかりさんだったが、次第に何も言わなくなった。本当に感じているのか、それとも演技か、わずかに嬌声を抑えるような気配を見せ始める。
「どうですか、最初の頃と比べて膣内に変化はありますか?」
滑りが良くなり、舌を奥へ差し込みやすくなった気がする。穴から滲み出る粘ついた液が唾液と混ざり合い、嚥下されていく。だが舌が慣れてしまったのか、強烈に感じていた味は薄まっている気がした。
「いえ、実際に味は変わっていると思います。女性は性的興奮に伴い、子宮頚管粘液を分泌します。子宮頚管は外子宮口から子宮腔までつながる精子の通り道です。ここから出る粘液はアルカリ性、つまり膣内の酸性を中和する働きを持ちます。精子を元気な状態で迎え入れるための準備、要するに“本気汁”です」
ゆかりさんから愛撫を止めるように言われる。口を離すと、べったりとついたゆかりさんの愛液が糸を引いた。濡れそぼった入口から粘液が垂れる。包皮に隠れていたクリストリスは肥大して外に顔を覗かせていた。
「ですが、我々の体は人間の女性と異なります。基本的に、性交渉によって妊娠するということはありません」
「え……!?」
夢魔にとっての性交は人間で言えば食事に当たる。夢魔は、人間の夢からこぼれ落ちた微小な思念の欠片が何百年という歳月をかけて結びつき、一つの個体として発生する。子供を作ることはないらしい。
「でも、ゆかりさんも茜ちゃんも昨日は……」
「確かにマスターと子作りする約束をしました。ですが、それはマスターの欲望を満たすためのリップサービスです」
子作りなんて馬鹿げている、昨日の時点ではそう思っていたが、いざそれができないと聞かされると予想以上のショックを受けていた。
「騙すようなことをしてすみません。でも、本当に嘘で終わらせるつもりなら、そもそもこんな話をマスターにする必要はありませんよね?」
ゆかりさんは持ち込んでいたポーチから箱を取り出した。風邪薬でも入っていそうな小さな箱だ。それを俺に手渡してくる。
「夢魔でも妊娠できるようになる魔法薬です。人間風に言えば“排卵誘発剤”ですね。昨日はこれを買い求めるために奔走していました」
驚き、箱を凝視する。説明のような文章が書かれているが見たこともない文字だったため読むことはできない。箱を開けると隙間を詰める台紙の中に、一錠だけ薬のカプセルが入っていた。
「貴重な薬なので一人分しか用意できませんでしたが……いずれ他の皆さんの分も調達したいと思います。なので、それまでこのことは二人だけの秘密にしていただけませんか? 特に茜さんに知られると面倒なので……」
後腐れなく薬が全員分集まるまで待ってから子作りを開始するか。それとも今、この場でゆかりさんと秘密の子作りを始めるか。選択を迫られた俺は生唾を呑み込む。
高校生の身分で子供を作る。現実なら到底許さないことだ。経済的にも子供を育てることは難しいし、そうなると中絶という恐ろしい道を選ぶしかなくなる。覚悟を決めたのならともかく、一時の快楽に負けて欲望をぶちまければ、その後の人生に悲惨な影を落とすことになるだろう。
だが、ここは現実ではない。その絶対にできないことができる世界だ。
「そ、その薬は簡単に手に入るんですか……?」
「市場にほとんど出回っていないので簡単には……ですが、マスターのためになるべく早く見つけるつもりです」
この夢はいつ覚めるともわからない世界だ。それが怪我の回復による目覚めか、それともより深い永遠の眠りに就くか。いずれにしても終わる時がくる。
その時までに薬が集まる保証はどこにもない。気兼ねして呑気に待ちぼうけていれば機を失うこともあり得る。だったら今、ゆかりさんとだけでも。
「いいんですね?」
抗えなかった。言われるがまま、薬を俺の手で開封し、ゆかりさんの口へと確実に運ぶ。それを呑み込んだゆかりさんは俺に確認させるように口を開けて中を見せた。
「魔法薬なのですぐに効果が出ます。これで私の体はマスターの子供を授かる準備ができました。それでは授業を次のステップに進めましょうか」
パンツまで脱ぐように言われる。従う以外のことは何も考えられない。露出した一物はすぐにでも挿入どころか射精まで終えてしまいそうなほど出来上がっていた。
「こちらの構造も解説しておきましょう。ここが睾丸、精子を造る精巣があります。精子は熱に弱いため大事な器官であるにも関わらず体外に露出しています。こうして簡単に触れられてしまうわけですね」
手綱を握られるように金玉を掴まれ、下に引っ張られる。
「縮んでますね。寒い時や射精が近くなるとこのように収縮して上がってきます。こうして手で下に引いて腹側から離してあげると少し射精までの時間を伸ばすことができます」
玉から竿の方へとゆかりさんの手が移動する。指でなぞられるだけのその動作でペニスがびくつく。
「ここが陰茎です。勃起することで女性器に挿入し、精子を内部に送り込めます。長さについては申し分ないです。十分に膣奥までの挿入が見込めます。ただ仮性包茎が見られますね。きちんと剥けるようなので性交に問題はありませんが、皮の内側は清潔にしておかないと嫌われますよ。マキさんとした後、ちゃんと洗いましたか?」
ゆかりさんは皮をずり下げ、浮き出たカリに舌を這わせる。腰が引けそうになる。
「亀頭や亀頭冠、つまりカリ首は敏感な性感帯です。包皮はそれを保護する役割がありますが、あまり過保護だと刺激に対して弱くなりがちです。マスターの早漏の原因かもしれませんね。たくさん挿入して膣内で包茎を治療する必要があります。辛いかもしれませんが、これもマスターのためです。覚悟してください」
そう言われながらも我慢の限界を迎えようとしていた。もう授業はいいから早く本番に入りたい。そんな態度が現れていたからだろうか、ゆかりさんは俺の一物から手を放した。そしてポーチから小さな袋を取り出す。
「仕方ないですね。では、実習の前にこれの使い方だけ教えておきます」
お菓子の包装のような小袋から半透明の丸いゴムが取り出される。
「裏表を間違えないようにして勃起状態の亀頭に当て、巻き下ろします。付け方や物によっては空気が入ることがあるので抜きましょう。先端は精液溜まりになっているので余っている状態で大丈夫です。根元まで装着したら何度か扱いてゴムと陰茎を馴染ませ、外れないか確認してください」
薄い紫色のコンドームだ。ぴっちりとしたゴムの装着感にペニスが包まれている。なぜ避妊具をつける必要があるのか。ただの練習の一環であり、すぐに外してくれるのだろうと思っていた。
「では、セックスの実習を始めます」
ゆかりさんは俺を押し倒し、その上にまたがった。