ボイスロイド(の皮をかぶったサキュバス)との繁殖記録 作:放出系能力者
「実は、これの使用感を確かめておきたくて」
「なんですかそれ」
「妊娠検査キットです」
トイレの中、二人きり。自然と声はひそめられる。ゆかりさんが取り出したものはピンク色の体温計に似た形の器具だった。
「そんなものが……!?」
「形だけは人間が使うものに似せてありますが、これも原理は魔法薬です」
実際の検査薬は尿中のホルモンを検知して妊娠の有無を判定するらしいが、これは魔法の産物だ。そもそも夢魔は本来妊娠しないのだからこれも一般には出回っていないものだと言う。
「でも、こんなに短時間でわかるものなんですか?」
「調べたところ、私たちが妊娠するプロセスも人間とさほど違いはありません。排卵期の子宮に精子が入り込み、受精、着床という流れです。そのため、今回の検査で陽性が出る可能性はほぼないと言えます」
さずがに時間が短すぎる。だが何分、ゆかりさんも妊娠することは初めての経験らしい。検査薬の使い勝手も含めて色々と試しておきたいそうだ。
「マスターと一緒に練習をしておこうと思ったのですが……だめですか?」
駄目なはずがない。検査キットはこれ一つしかないらしいが、魔法薬なので繰り返し使える仕様のようだ。これから陽性反応が出るまで何度も検査を重ねることになる。まさかその場に立ち会えるとは思わなかった。
「では、失礼して……」
ゆかりさんがパンツを下ろして便座に座る。脚を開いて付け根が見えやすいようにしてくれた。その割れ目から糸くずのようなものが垂れている。ゴミかと思ったが違うらしい。
「これはタンポンです。まあ、人間が使うものとは少し違うのですが」
タンポンとは生理中の女性が使う道具で、膣内に挿入しておりものが外に出ないようにする吸収体だと言う。出てきたものを受け止めるナプキンとは違い、膣内で直接水分を吸い取るので汚れにくいなどの特徴がある。
「夢魔に生理はありませんが、タンポンは“お弁当”として一般的に使われています」
ゆかりさんが割れ目を指で拡げて見せた。膣口をふさぐように白い綿のような素材の器具が入っている。そこにヒモがつながっていて、これを引っ張ることで膣内から抜き取ることができるようだ。
「これは吸収体ではなくただの詰め物、中出しされた精子がこぼれないようにするための栓になります」
精液には精気が多量に含まれており、夢魔の膣内は最も効率よくそれを体内に取り込めるようになっている。そのため膣内射精された精子が逆流することはもったいないのだそうだ。少しでも長く膣内に閉じ込めておくための道具だ。
「精液は、精気を吸い取って味がしなくなったガムのようになると捨てられてしまうものですが……今回はマスターとの子作りが目的ですので、ちゃんと保存していますよ」
献身的な笑顔を見せるゆかりさんを見て、股間が熱くなる。だが、今はエッチなことをしているわけではない。検査薬を使う練習という真面目な場面だ。現金に盛り返してきた欲情を抑え込む。
「見られていると……なかなか出ないものですね」
しばらく待って、ゆかりさんが用を足し始めた。女の子がおしっこをするところを間近で観察するという非常識な光景に倒錯的な感情が起きそうになる。
ちょろちょろと雫がこぼれていく。タンポンのヒモは濡れないように手でどけていた。そう言えば、膣の入口と尿道は別々についているということを教えてもらった。タンポンが詰まっていても、おしっこをする分には問題ないのだと感心する。
検査キットの検知部を尿に当てる。キャップを閉めて反応が出るまで待つ。判定窓に線が浮き出れば陽性らしいが、最初に言っていた通り、印は出なかった。
「残念ですが、今後に期待しましょう。定期的にチェックは続けていきたいと思います」
「はい……」
「それはそうと、マスターのそこはまた収まりがつかなくなってしまったようですね?」
硬くなりズボンを内側から押し上げている一物を、ゆかりさんがすりすりと手で撫でる。まだ体力は全快していないにも関わらず、性欲だけは疲労に勝っていた。
「私が抜いてあげたいところですが、それだと夢魔の特性上、余分な精気まで搾り取ってしまいます。そうですね……では、マスターがご自身で鎮めてください」
今ここで、ゆかりさんが見ている前でオナニーしろと言う。さすがにそんなことをして喜ぶ性癖はなく、自分の部屋に戻ってから一人でした方がまだマシだと思った。
「ダメです。せっかく作った精子をティッシュに吐き出してゴミ箱に捨てる気ですか? 安心してください。射精するところまではマスター自身にしてもらいますが、精液は私が膣内で受け止めますので。これなら精気の消耗も最小限に抑えられます」
ゆかりさんは便座に座った状態で大きく脚を開いた。タンポンのヒモを引っ張ると、棒状の綿の塊がずるずると引きずり出される。だが、想像していたより長さがあるのか完全に抜け出ることはなかった。途中で止まる。
「何をしているんですか? さっさとシコってください」
身体は正直に動く。ゆかりさんの痴態をオカズに自慰を始める。早く中に入りたいと、先走り汁があふれる亀頭を扱き上げる。画像とは違う、本物が目の前にありながら触れることもできず、ただ自分を慰めるしかないのに興奮は高まっていく。
「慌てなくていいですよ。そんなに強くシゴいたらおちんちんがかわいそうです」
「うっ、ぐ……ゆかりさん……!」
「射精直前まで挿入はさせませんが、そのときは余裕をもって伝えてくださいね。タンポンを抜いたら中の精液がこぼれないように素早く挿入して、追加の新鮮な精子を注入してください。現状においてこれが最も合理的、かつ効率的に妊娠するための方法です」
便座の高さは挿入するためには微妙に低い位置だった。膝を曲げたかなり辛い体勢で頑張らなければならないが、それも気にならないくらい昂っていた。フルスピードで竿を扱く。ビキビキと怒張し、射精感がこみ上げてくる。
「ゆかりさん、でっ、でます……!」
「どうぞ」
詰め物が除去され、入口が開く。タンポンに付着した精液が糸を引いている。名残惜しそうに開いている膣口へと間髪入れず一物を挿入した。激しく虐められていたペニスが多幸感に包まれていく。たまらず射精を開始する。
「おぐっ!」
「んっ、そこで止まってください。奥まで入れてはいけません」
一物を最奥へ届かせるため密着しようとしたが、その動きはゆかりさんの手によって押しとどめられた。ペニスは膣内に入りきらず、あと一歩のところで足止めされる。
「奥まで突き入れると精液溜まりが亀頭で押しつぶされて、抜く時に掻き出されてしまいます。その位置から水鉄砲のように子宮口へと精子をかけてください。ちょっとずつ引き抜きながら膣内を満たすように射精しましょう」
まるで介護されるように誘導に従って射精していく。ゆかりさんとつながっている男性器こそが俺の本体であり、それ以外の全てが付属物に成り下がっていくような感覚に陥る。脳は正常に物を考えることができなくなっていた。
「ゆかりさん……すき……」
「はい?」
「ゆかりさんっ……すきですっ……」
「マスターその顔、本気なんですね……オナニーでシコシコ抜いた精子を女の子の中にコキ捨てながら愛の告白ですか……最低すぎます。史上最低の告白ですね」
そう言いながらも、ゆかりさんは嗜虐的な笑みを浮かべていた。それに反応するようにぴゅくぴゅくとペニスがみじめったらしく精を吐き出し終える。急速に芯を失っていく一物を引き抜くと、ゆかりさんはすぐに新しいタンポンを詰めて膣口をふさいだ。
「すごいですね。これだけ出されれば少しくらいこぼれるかと思ったんですが、一滴も出ませんでしたよ。膣内にへばりつくような濃厚な精液……完璧に孕ませにきてますね」
役目を終えた一物をゆかりさんがいつものように口でキレイにしてくれる。尿道の奥に残っているわずかな精液まで吸い出され、腰から崩れ落ちそうになる。ゆかりさんは倒れそうになる俺の体を抱き寄せた。
「私も大好きですよ、マスター。今まではティッシュに吐き出すことしかできなかった可哀そうな精子、全部私が受け止めてあげますからね。むらむらした時はいつでも遠慮なく言ってください。ティッシュ感覚で私のおまんこ使っていいですからね」
それから俺が立てるようになるまでの間、ずっとゆかりさんと二人で抱き合っていた。
* * *
『ンホオオオ! イグッ!』
「ふおおおおお!! ええ当たりやこれは! 走者なにしとんねん! はよイケ!」
茜ちゃんはまだ野球(?)中継を見ているようだった。マキさんも一緒にいる。通る時に目が合ったがそらされてしまった。避けられているのは間違いない。何とか普通に話せる程度には関係を戻したいと思うが、今はその気力もなかった。
今日は疲れた。気絶こそしなかったが、早々に寝てしまいたい気分である。自分の部屋に戻ろうとしていたところ、茜ちゃんに呼び止められた。
「あ、マスター、ちょい待ち。さっきなマキマキから相談があってん。マスターも関係あることやから一緒に聞いたってな」
「えっ、いや、茜ちゃん!? その話は後でいいよ! ほら、野球もやってるし」
「ええねん、この調子ならライダーズ勝ち確や。それよりマキマキの悩みの方がよっぽど重要やで」
テレビ中継はCMに入ったようだ。茜ちゃんは俺だけでなくゆかりさんまで呼び出した。よほど大事な話があるらしい。
「ざっくり言うと、マキマキに淫紋が出た」
マキさんが観念したように服をたくしあげる。下腹部に子宮を模したようなデザインのタトゥーがあった。昨日の時点ではなかったと思う。
「どういうことです? マキさんが自分で施したのではないのですか?」
「私も気づかないうちに浮き出てたの」
「それが本当なら大問題やで」
まず、夢魔は夢の世界に干渉することができるがその逆はあり得ないという前提がある。マキさんたちがボイスロイドの姿をしているのは、俺の意識から読み取った情報をもとにビジュアルを合わせているだけで、自動的にその姿にされているわけではない。たとえ夢が崩壊しようと夢魔は傷つくことなく黒の世界に帰されるだけだ。
だが、マキさんの体には自分の意思とは関係なくタトゥーのような模様が現れた。すなわち、夢の世界からの干渉を受けていることになる。
「まあ、状況から考えて昨日のセックスが原因やろなぁ」
「う、やっぱり……?」
異常と言えば、無意識下にある夢の世界において主人格の俺がはっきりとした記憶をもって行動できることもあり得ない異常事態だと言う。マキさんの体に現れた変化もその異常の一環ではないかと茜ちゃんは考えているようだ。
「これは詳しく調べてみる必要があるで」
茜ちゃんが空中で手をこねこねさせると、そこに青いゼリー状の物質が生じていく。やがてそのスライムは手のひらサイズの葵ちゃんになった。デフォルメされたマスコットのような見た目だ。
「アオイチャンデス!」
「このミニ葵に検査してもらうで」
「なんか、すごく嫌な予感がするんですけど……」
「ちょっとマキマキの洞窟を探検するだけや」
「いやですけど!?」
逃げ出そうとしたマキさんをゆかりさんが取り押さえた。プロレス技のように後ろから組み付き、両腕を固めた上で脚を絡めてマキさんの股を開かせる。マキさんは必死に逃げようとしているが、ゆかりさんは涼しい顔だった。強制的にM字開脚されられてしまう。
「どうしてゆかりんまで!?」
「異常があるなら放置しておくべきではありません。これもマキさんのためです。健康診断だと思って諦めてください」
マキさんの身を案じて、というよりデータの収集を優先しているような気がする。茜ちゃんの表情も半分以上面白がっているだけのように見える。マキさんが俺の方に助けを求める視線を向けた。
「あ、あのマキさんも嫌がってますし、無理やりは……」
「別に痛いことは何もあらへんて。マンコの中を調べるだけや。ウチと葵を信じや」
「本気であそこの中にそれを入れる気なの!? 頭おかしいって!」
「紋様の形や現れた場所を見る限り、女性器の内部で変化が起きている可能性が高いです。調べておくに越したことはないでしょう」
ゆかりさんたちが言うことにも一理ある。いくら茜ちゃんが芸人体質でも面白半分にマキさんの体を傷つけるようなことはしないはずだ。マキさんには悪いが、産婦人科の検診のようなものだと思ってここは我慢してもらおう。
「大丈夫やて、ほら力抜いて」
「イクデス!」
「いっ、いやあああああ!!」
茜ちゃんがマキさんのパンツをめくる。現れた秘所目指して、とてとてとミニ葵ちゃんが近づいていった。