ベッドヤクザな遍歴騎士と誘い受けマゾメス騎士姫のハーレム構築ちんチン珍道中 作:HK416
「準備はいいですか?」
「そんなに何度も確認取んなくても大丈夫だっつーの。当たり前のことをするだけじゃんか」
「その当たり前が難しいこともあるんですよ」
身を綺麗に清め、服装を整え、宿屋の食堂で食事を済ませると既に昼下がり。
何を始めるにも遅すぎる時間帯に、タキトゥスとカルラはセレスティナの借りた部屋の前で並んで立っていた。
カルラは口では強がっていたが耳も尻尾も垂れ気味で、内心が現れている。
不安を解消させようとタキトゥスは小さな手を取り指を絡めて握ると、視線を合わせないままにぎゅっと握り返してきた。
確かな心の繋がりはカルラにとって力になったと信じ、そのまま扉をノックする。
「はい、どうぞ」
「失礼します」
昨夜の内に無事の報告は済ませてあったが、ノックに返ってきた声はやや硬質さを帯びていた。
無理もない。セレスティナがカルラに向ける心痛は本物であり、直接言葉を交わすまでは心からの安堵などできなかったのだろう。
声に招かれるまま扉を開け、カルラの手を引いて中へと入る。
部屋ではセレスティナがソファに座って待っていた。今は鎧を身に着けておらず、仕立ての良い真っ白なブラウスと黒いスカートというシンプルな服装をしている。
テーブルの上にはティーセットが並び、湯気の立つカップを手にしていた。
今し方午後のティータイムを始めたばかりと言った趣であったが、カルラのティーカップまで用意してあるあたり、準備をして待っていたに違いない。
従者や宿屋の従業員に用意させるでもなく自分でやってしまうのは、王族らしからぬ彼女らしかった。
「さあ、カルラさん」
「……う、うん」
タキトゥスは握っていた手を離し、背中を押す。
やや控えめな態度でセレスティナに近づいていくカルラの姿は酷く落ち込んだ子供のようだ。
言わなければならないことは分かっているが、それで許してもらえるのか、それで済むことなのか。
そんな思考で満ち溢れ、不安と焦燥で初志が揺れているのは一目見て明らかだった。
しかし、セレスティナは安堵の笑みを浮かべていた。
揺れるのはカルラの真っ直ぐな性根を現しており、再び出向いてくれたのは少なくとも話し合いの余地があることを示している。
彼女が昨夜に見せた悲痛な表情は、一歩間違えれば今後の没交渉を予感させるほど。こうして機会を得られるだけでも、笑みを浮かべよう。
「あ、あの、セレスティナ……」
「その前に、此方に来て。座って話をしましょう」
「あ、うん……」
口から出掛けた言葉を遮り、セレスティナが手招きをした。
カルラは促されるまま、手招きをして新たなティーカップに紅茶を注ぎ始めた張本人の隣へと腰を降ろす。
最後まで様子を見守るべきか、と背中を押したまま無言を貫いていたタキトゥスであったが、その光景に邪魔をすべきではないと退室を決めた。
互いの存在に集中している二人に気付かれることなく、気配も音も殺してそろりと扉を向かっていく。
決め手はカルラの座った位置だった。昨日までの彼女では決して他者と同じソファになど座らない。万が一、座ったとしても必ず手が届かない位置を陣取っていた。
それが今はどうだ。セレスティナと身体が触れ合うほどの距離にいる。自らの心が叫ぶ寂寥と他者への信頼に対して、素直になった証である。
全ての憂いが単なる杞憂に過ぎないと知ったタキトゥスは、何一つ告げることもなく部屋を後にした。
向かう先は世話をしなければならない馬達の下か。恐らく、カルラを心配していた二頭に杞憂だったと話し掛けることだろう。
「……腕、大丈夫か?」
「ええ、この通り。あの程度、傷も残りません」
「そっか、聞いてたけど安心した……うん、でもごめんな。怪我をさせちまったのは変わりないし」
「いいの。それよりも心配してくれて、ありがとうございます。とても嬉しいわ」
セレスティナがティーポット掴んだ腕の袖を捲り、真っ白な前腕の柔肌を露出させる。
昨夜にできたはずの傷は既になく、傷痕さえも残っていない。
治癒の『秘蹟』や『魔法』に対して何の知識もなかったカルラは、再びの安堵を示す。
タキトゥスの言葉がその場凌ぎの嘘と疑ってなどいなかったが、伝え聞くと実際に目にするとでは、また違う。
けれど、自らの衝動で傷つけた事実に変わりはない。
カルラは目を伏せ、膝の上で血が滲みそうなほど拳を握ったが、セレスティナは微笑みを浮かべながら震える拳に手を重ねる。
どうか気にしないで欲しい。どうか自分を責めないで欲しい。
彼女にあったのは、ただそれだけ。自分が傷つけられるよりも、他者が傷ついている姿に痛みを覚える。彼女はそのような性分の女性なのだ。
「今はカルラの話を聞かせて下さい。貴女に何があったのか。貴女が何を思ったのか。貴女が何を恐れ、何に憤ったのか。私は、もっと貴女について知りたいの……」
「分かった。全部、話すよ。長くなるかもしれないけど、いいか……?」
「勿論。そのためにお茶まで用意したのですから」
互いに覚悟は決まっていた。
カルラは自らの過去と本心を曝け出すことを。
セレスティナは過去を聞き、受け止めることを。
そのために、カルラはこの場に顔を出し、セレスティナはタキトゥスの口から聞き出していない。
ポツリ、ポツリと拙い口調で語られる過去を、セレスティナは口を挟むことなく耳を傾けた。
単なる協力関係。必要な情報を受け取り、下手人の顔を照合して、報酬を渡す受け取るだけの関係性は既に変わり始めている。
カルラの拳が開かれ、互いに手を握り合っていたのは、その何よりの証左であった。
◆ ◆ ◆
カルラが全てを語り終えると折角淹れた紅茶はすっかりと冷めており、空が赤く焼けて暗くなり始めていた。
「そう、そんなことが…………カルラ、ごめんなさい。私が軽率だったわ」
「いや、オレがビビってただけだよ。人に優しくしてもらうことにも、それで信じちまうことにも…………そ、それにさ」
「それに……?」
あの夜、自らの言葉がカルラにとってどれほどの重さを伴い、不安を抱かせたかを知り、セレスティナは目を絨毯に這わせる。
そんな様子にカルラは首を振って否定した。
あくまでも自分が勝手に不安になり、勝手に傷つけ、勝手に落ち込んでいただけだ、と。
しかし、互いに気落ちしていても話は進まないと理解していたカルラは、意を決して本心を口にする。
「今は、嬉しい。オレみたいな奴を妹同然に思ってくれて。素直に嬉しいよ。オレ、チョロいよなぁ」
「それはよかった。それにチョロいというのなら、私の方でしょうに。短い時間で妹のように思ってしまって。うふふっ、でも可愛いですよ」
「あ、あんまりベタベタすんなよぉ……」
照れて冗談めかした口調でこそあったが、間違いなく本心だった。
あれだけ他者の優しさを受け入れ難かったというのに、今は寧ろ求めてさえいる。
掌を返したかのような態度には、自分自身でさえ呆れる他ない。ただ、情けなさこそあったが、心は重くない。
本当に欲しかったもの、求めていたものから目を逸らして苦しむよりも、弱さを受け入れて本心を曝け出した方がカルラの精神を健康に保てたようだ。
その変化にセレスティナは肩を抱き、喜びも露わに頭に頬擦りをする。
これまで心配していた子供が心を開いてくれて、嬉しくない筈もない。される側は、より一層に頬を染めて居心地悪そうに身を捩っていた。
暫くセレスティナの暖かみを噛み締めていたカルラであったが、悩むような素振りを見せる。他にも伝えねばならないことがあったのだ。
「そ、それからある、じゃなくて、タキトゥスのことだけど、さ……」
「タキトゥス様にも聞いています。それに、あんなに仲睦まじく手を繋いで入ってきて、気が付かないと思って?」
「……だ、だよな。でも、セレスティナはいいのか? オレが後から邪魔するみたいに、入ってきて……」
狼人族の
国のような大きな共同体ではなく、家族や集団、村単位までの共同体しか持たず、儀式や決闘で資質を示して統率者を決める種族。
子宝は天の采配によって与えられ、統率は優れたる者が担って当然という認識である。
故に、血の繋がりによって統治権を得るという発想が知識としてしか持たず、万が一に備えて自身の種を多く残そうとはしない。
無論、カルラにもそうした認識を持っているが、拒否感はない。
全ては主と認めたタキトゥスの決定であり、口を差し挟む余地など彼女には始めから思考に存在していなかった。
だが、セレスティナの心にまで思い至らないほど愚かではなかった。
タキトゥスを独占したい気持ちはあるが、二人の仲を引き裂きたい訳でもない。
妹と呼んだ上で気に掛けてくれたセレスティナに感謝もしている。今さら認めないと言われても納得できないが、ギクシャクとする前に確認だけはしておきたかった。
「構いませんよ。そもそも妻を多く娶るように言ったのは私ですもの。まだ領主ではないけれど…………ほら、タキトゥス様は夜の方が凄いから。そこがまた素敵なんですけど♪」
「いきなり惚気んなよ。そ、そりゃオレだって、主様は凄いし、惚れ込んでるけど……」
「そうでしょう? ………………でも、少し不安、かもしれませんね」
「…………不安?」
これまでの情事を思い出し、ポッと頬を染めて夢見心地のまま両手で頬を挟むセレスティナ。
カルラは呆れてしまったが、昨夜の出来事を思い出して、男の優しさと雄の逞しさをとことん思い知らされているので、思わず納得してしまう。
その時、セレスティナは不意に表情を曇らせた。
カルラを妻として迎え入れた今後、自身はどうなってしまうのか。
これまでの間はタキトゥスが乗り気でなかったために、考えてこなかったが、燻っている不安はあった。
もし新たな妻に心奪われたのなら、自らは捨てられるのか。
もし新たな妻を迎えたのなら、策略によってその立場を得た自らは余りにも卑しくはないか。
タキトゥスを疑っているのではない。
ただ、自分の行いよって生まれた身勝手な不安が、常に心の中であっただけ。
しかし、一度生まれた火種は生中なことでは鎮火しない。況してや、不安が現実になりかねない状況が整っているのだから、燃え広がって当然であった。
「な、ならさ……!」
その不安を見て取ったカルラは、ぼそぼそと何事かを耳打ちした。
彼女とて、セレスティナに感謝している。自分一人だけが夫の愛情を独占しようなどと考えてはいない。
よって、その提案は自然な流れであったが、セレスティナは目を丸くして、続き笑みを浮かべる。
今までカルラには見せたことのない笑みと瞳に宿った光は淫靡そのものであり、マゾメスと呼んでも差し支えのない淫らなものだった。
◆ ◆ ◆
「はぁ……まあ、そりゃそうなるよなぁ……」
セレスティナとカルラの関係性に不安がないと悟ったタキトゥスであったが、今は溜息を吐きながら部屋へと戻る階段を登っていた。
邪魔を住まいと宿屋を出た後、何時も通りにアッシュとルドウィークの世話へと向かった。
最中、カルラの話をしてやると、アッシュは安堵するように大きく鼻息を吹き、ルドウィークはやれやれとばかりに首を振っていた。
二頭がどれほど人語を解するのかは定かではないが、タキトゥスが苦笑を漏らしたことだけは確かだ。
溜息の原因はその後。
料理を部屋に運んでもらい、先に夕食を取っていたセレスティナとカルラを確認して、自らも食堂に向かった時のこと。
『
『アッハイ』
凄まじい怒りの形相をした宿屋の店主に、追加料金を請求されたからだった。
無理もない。
店主とて情事の一つや二つ、客が利用する上で想定の範囲内だとしても、タキトゥスとカルラの情交はその想定を超えていた。
あらゆる体液で汚れた床とベッド。充満する臭いとシミは、頭を抱えるには十分であったろう。
寧ろ、部屋を移動させることもなく、短い時間で問題ないレベルまで清掃とベッドメイクまで整えた宿側の努力は凄まじく、まだ泊めて貰えるのは僥倖でさえある。
それからの食堂での一時は、非常に肩身が狭かった。
男の従業員には絶世の美女を侍らせている上に好き放題にしているからか、嫉妬を貰った。
女の従業員には情交の凄まじさが広まってしまったのか、ひそひそと遠目に囁かれる。
その上、従業員と店主の悪戦苦闘を目にしたであろう客もいたらしく、好奇の視線に晒される始末。
それらに優越感を覚えられるほど、タキトゥスは男としての自信に満ち溢れてはいない。
払うものを払い、さっさと食事を済ませ、そそくさと部屋に戻っている最中だ。
「………………お二人とも、どうかなさいましたか?」
部屋に入る直前、中の気配を感じ取ったタキトゥスはノックをすべきか迷ったが、自身の借りている部屋とそのまま踏み入った。
中で待ち構えていたのはベッドに並んで座ったバスローブ姿のセレスティナとカルラ。
何かあったのか、と戸惑ったタキトゥスは扉を閉めたまま棒立ちになってしまう。
困惑する彼を余所に、二人は待っていましたとばかりに近づいてきた。
「おかえりなさいませ、タキトゥス様。さあ、此方へ」
「アッシュとルドウィークの世話、手伝えなくてゴメンな。そんなところに突っ立ってないで、こっち来いよ」
「………………はあ」
セレスティナは笑みを浮かべ、カルラはやや緊張した面持ちで、タキトゥスの手を引いた。
流されるままのタキトゥスはベッドの前にまで移動させられ、そのまま縁に座らされてしまう。
一体何をしたいのか。
二人の思惑に検討などのつかないタキトゥスは首を傾げるばかりであったが、徐々に汗を浮かばせ始めた。
薄暗い照明に、上気した二人の頬。そして、セレスティナが情交の際には必ずつけ、タキトゥスも好きだと口にした香水を揃って纏っている。
「ちょ――――――ご、ごくん」
「うふふっ、如何でしょう♥」
「にししっ、効果抜群みたいだぜ♥」
タキトゥスの前に立った二人は、するりとバスローブを脱ぎ捨てる。
ようやく思惑を悟ったタキトゥスは慌てて止めようとしたが、露わになった肢体に釘付けになって生唾を飲み込んだ。
二人の身体は、余りにも淫らな薄布で飾り立てられている。
セレスティナは黒、カルラは白。それぞれが長手袋、ニーソックスと下着を纏っていた。
だが、手足の布は兎も角、重要な部分を覆い隠すはずの下着は余りにも細く頼りない。
紐と言っても過言ではなく、辛うじて乳首と女陰を隠す程度。乳輪など、殆ど隠せていなかった。
その上、サイズが一回り小さいのか、胸や尻に食い込み、ただでさえ極上の女体を更に淫靡に飾り立てている。
二人の放つ凄まじい色香、そして自らの内から湧き上がる欲望に眩暈を覚えて言葉もないタキトゥスに、追い打ちをかけるように二人が跪く。
脚を折りたたみ、床に指をつく。
アズマの上流階級の女性が行う三つ指と呼ばれる挨拶。
しかし、下着姿で男に媚び切った表情を浮かべるさまは、下品そのものであり、まるで娼婦のようだった。
「タキトゥス様のマゾメス妻のセレスティナと――――」
「あ、主様のメス犬奴隷妻のカルラが――――」
「「本日の夜伽に参りました♥ 今宵もたーっぷりと可愛がってくださいますよう、よろしくお願いしまぁ~す♥♥♥」」
二人の妻による淫らではしたなく、媚び切った夜の挨拶。
自身には過ぎた光景どころか、させるべきではない挨拶を前にして、タキトゥスは股間を熱く滾らせることを抑えきれなかった。
地の文に擬音はアリ? ナシ?
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全然アリ
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エロだけでならアリ
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擬音はアリだけど、今の擬音はちょっとぉ
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何が何でもナシ、陳腐すぎ
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エロだけでもナシ! 萎える!