ベッドヤクザな遍歴騎士と誘い受けマゾメス騎士姫のハーレム構築ちんチン珍道中 作:HK416
『お盛んなことで。追加料金払って頂きましょうか』
『はいぃ……』
『カルラ、随分と楽しんだようだな。まあ、気持ちは分かる』
『うぇへへへへ』
『……お客様、ぶん殴っていいですか?』
『何故?!』
カルラとの一晩を終えた後、汚し切った部屋の対価として追加の料金を。
そして、美女を二人も侍らせている事実に、男店主から露骨な嫉妬を貰って、町を後にした。
「オルグレンの街につくまで、思ってたよりも時間かかるなぁ」
「そもそも領地がかなり広いですからね」
「これでも切り分けられて、先代伯爵の時代に比べれば狭くなった方ではあるがな」
フォルスの街を出て、早一週間。
何処までも続く草原と時折現れる麦畑や森、遠目に見える山々。変わり映えしない風景に飽き飽きとしてきたカルラの呟きに、タキトゥスもセレスティナも苦笑を漏らす。
目的地であるオルグレンの城塞都市までの道程はようやく半分を切ったところ。
ファウストの疲労具合を見ながらであることを差し引いても、そもそもヴァンハイム王国が広大であり、オルグレン領もまた広い。辿り着くのに日数を要するのは必然である。
今は草原を貫く街道を、息が上がってきたファウストの呼吸を整えるため、常歩でゆるゆると進んでいる最中。
相変わらずルドウィークとアッシュの後をついていくのでやっとだが、闘志が衰えた様子は見られない。
連日の長距離移動による負荷はファウストの肉体を蝕んではいたが、同時に強く逞しく育ててもいた。
タキトゥスの見立てでは、この分ならば数ヵ月としない内に愛馬に劣らぬ存在となる。それほどまでに、名馬の条件を満たした馬なのだ。
「なー、セレスティナは秘蹟も魔法も使えるんだよな? どういうのがあんの?」
「ふむ、今日はその辺りの話をするか」
変化の見られない道中の風景に話すこともなくなり、会話も疎らになってきた頃。
カルラが疑問を口にすると、セレスティナは口元を綻ばせながら講義が始まった。
此処の所、馬上での講義は定番になっていた。
戦いの才能を持つカルラであるが出身は平民であり、知識に乏しい。
穏やかでありながらも余裕のなかった村での生活。否応なく奴隷に堕とされ、逃げ出した後の野盗としての生活。
生活の中で浮かぶ疑問はあっただろうが、いずれも答えられる存在もいなければ考えている暇もなく、頭の片隅にさえ残しておけなかった。
その点、衣食住に困らない現状では疑問に答えを求める余裕が生まれてきている。
知的好奇心などと呼べる上等なものではなく、子供が大人になんでなんでと何でも問いかける気軽なものであったが、セレスティナには喜ばしい限りであった。
周囲の警戒は一先ずタキトゥスに任せ、かつて自分が教師から学んだ一部を教え込んでいく。
「まずは秘蹟だが、これは神々が残した恩寵であり、魔素子に刻まれた術式そのものだ。特定の神に信仰と共に祈りを捧げれば、誰でも使える」
「それは知ってる。オレが聞きたいのは、こう……実際にどうなんのかって話でさ」
「そうだな。有名で使い勝手がいいのは厄除けの秘蹟あたりか。旅などでも重宝する」
「厄除け……?」
「そうだ。十柱の神はそれぞれ司る理を持つ。天空神シエロは文字通りに空と太陽の神でな。彼に祈ることで、空からの脅威を退ける。雷除けや風除けの秘蹟だな」
「へぇ~~…………あれ? 神様の中には雷神やら風神もいなかったっけ? そういうのはそっちの領分じゃねーの?」
「無論、雷と戦いの神オイナ、風と大気の神ヴィシャスにも同様の秘蹟は存在する。一説では神々が互いに監視するために権限や領分を分け合っているとも言われているな」
「なんでぇ、神様同士で奪い合いしてんのか。仲悪りぃなぁ」
「そうでもないかもしれんぞ。この世界は十柱の神が法則を齎した。一柱の神の力が増し過ぎると世界の均衡や法則が再び崩れるのかもしれん。それは神々にとっても歓迎する事態ではない故に、と解釈もできるぞ」
「ま、そりゃ自分の身体を粉々にしてそうしたわけだから、世界がどうにかなったら神様の頑張りも無駄になるもんなぁ」
無知ではあったが、カルラは優秀な生徒であった。
何も知らないが故に疑問を口にし、その上でどんどん知識を吸収していく。
彼女の驚きや疑問はセレスティナにとって面白く、同時に己にはなかった知見を得るきっかけにもなっていた。
今でこそ秘蹟のような特異な技術についてではあるが、講義の内容は多岐に渡る。
言葉や文字など何処に行っても腐ることのない知識。日常の中でも使える礼節や作法。ヴァンハイムとギルドタリアの文化の違い等々。
横で聞いているだけのタキトゥスでも、この旅が終わる頃にはカルラさんも一端の騎士としてやっていけるな、と感じるほどだ。
「そして、秘蹟を解明したのが魔法だな。秘蹟の種類は多いが、魔法は更に種類も多ければ分野も広い。そして攻撃的だ」
「秘蹟の方は、基本的に身を守るためのものが多いんだったよな?」
「そうだな。厄除けを筆頭に、治癒や天啓、身体強化。言わば日常の助けや補助が殆どであるが、魔法は直接的に相手を害することもできる危険な技術だ」
「……魔法使えるのに否定すんのか?」
「否定はしていないさ。魔法も便利なものも多く、生活を快適にしてくれる。しかし、使い方を誤れば自他を害する羽目になりかねない。魔法を行使する者として、利便性ばかりでなくその危険性も見据えるべき、と考えているだけだ」
「ふーん、そういうもんか」
「まあ、これは先生の受け売りだがな。実際、魔法を扱う上ではそうした気構えは必要でもある。未熟な魔法行使で周囲を巻き込んで暴発、なんてことも珍しくはない」
そういうと、セレスティナは過去に想いを馳せるように、目的地の方角へと視線を飛ばした。
受け売りとは言ったものの、その言葉を常に念頭へ入れて行動出来ているのならば、最早彼女の血肉になっているも同然であった。
どうやら先生とやらは、あらゆる面において優秀な彼女であっても敬愛の念を抱かずにはいられないようだ。
二人の間に一体どのような過去があるのか定かではなかったが、普段は茫洋とした恍けた表情をしているタキトゥスの片眉がピクリと動いた。
彼はなんのかんのセレスティナに執着している。
理由は定かではないものの、自身を愛していると恥じることなく胸を張り、献身的に尽くしてくれる初めての女性であり、恋人であり、妻である。執着しない方がどうかしている。
言葉にできておらず自覚すらないが、もやもやとした感情が胸に浮かぶのも無理はなく、それをどう処理していいかも分からない。
変化に気付いたのは長年連れ添った愛馬のみで、カルラとセレスティナは講義の最中で気付いていない。
アッシュは鞍上のタキトゥスを気にかけるように何度か振り返ったものの、当の本人は宥めるように首を撫でるばかりであった。
「成程ねぇ。でも、神様の残した秘蹟よりも、オレ等の作った魔法の方が便利で強力ってのも凄い話だな」
「そうでもないがな。秘蹟は秘蹟で利点がある。神の残した術式を使用する故に魔力の過多よりも信仰心の方が重要だ。場合によっては、お前でも使えるかもしれんぞ」
「つったってよぉ。オレ、神様のこととかよく分かんねぇし、大体人間の神様だろ? 亜人のオレが祈ってもなぁ」
「亜人の神もいるとも。例えば、狩猟と影の神ヴォルフはあらゆる獣人の祖と言われている」
「へぇ、オレ達のねぇ。どんな秘蹟とかあんの?」
「確か……獣除けや狩り、身を隠す術の向上やらがあったな」
「狩りに失敗したことないし、身を隠すくらいなら秘蹟がなくてもできらぁ」
「貴様なら不要なのは認めるがな…………それから秘蹟には更なる上位の“加護”と呼ばれる――――」
その時、セレスティナの朗々とした語り口調が突如として止まり、驚きに目が見開かれる。
タキトゥスも同様で、カルラなど驚き過ぎて頭頂の耳を伏せ、肩まで竦めているほど。
講義を遮ったのは、耳を劈くような轟音と目を焼くような閃光であった。
「な、なんだぁ……?!」
「今の音は、雷でしたね……かなり近いな」
「雷、って……」
音と光のあった方向を警戒するように見ながらのタキトゥスの言葉に、カルラは思わず空を見上げる。
其処には何処までも蒼い空が広がっており、白い雲こそあったものの、黒々とした雷雲は存在していなかった。
「自然なものではないな……誰かが魔法を行使したか」
「魔法ってそんなこともできんのかよ。セレスティナが危険だって言う訳だぜ」
「……どうされますか?」
「無論、向かうぞ。魔法を行使するほどの事態が起きているか、そうでなくても知識はないが才能のある誰かが暴発させたのやも知れん。捨て置くわけにも行くまい……!」
「あー、もう行っちまったよ。これじゃあ目的地に辿りつくのは何時になんだか……まあ、セレスティナが言うならしゃーねえか」
「僕としては、自ら危険に飛び込んでいくのは止めて欲しいんですけどね……」
「言っても始まらねぇだろ。先に行っちまってるし。ほら、主様も行こうぜ!」
「あっ、待って下さーい!」
それが如何なる事態であれ、王国内で起きる出来事はセレスティナにとって無関係を装えはしない。
独断専行にも近しい即断によってルドウィークを奔らせた彼女の後を追い、カルラとタキトゥスが愛馬を駆る。
その先で待ち受けているのは何者なのか。今はまだ、誰も知り得ぬことだった。
地の文に擬音はアリ? ナシ?
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全然アリ
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エロだけでならアリ
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擬音はアリだけど、今の擬音はちょっとぉ
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何が何でもナシ、陳腐すぎ
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エロだけでもナシ! 萎える!