※この作品はR-18です。

ようこそストーカーのいる教室へ   作:ずむし

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説明会なのでつまらないかもしれません。
原作との違和感はかなりあるかもしれません。


ホームルームの巻

 

 ホームルームが始まり、学校についての説明が始まった。担任は茶柱先生というらしい。スーツ姿にポニーテールで、いかにもできる社会人という感じがする。性格きつそうだなぁ。

 

 ホームルームで主として説明されたのは、『Sシステム』という、この学校独自のルールについてだ。学校とその近辺での買い物は、各生徒が支給されたポイントを使用するらしい。

 茶柱先生いわく、この学校にポイントで買えないものはないそうだ。しかもそのポイントは毎月支給されるという。説明と同時に配布された電子生徒手帳には、10万ポイントが入っており,クラスメイト全員がかなり驚いた様子だった。

 

 観察眼と高い知性を持っているからだろうか、茶柱先生の説明に強い違和感を感じた。

 毎月支給されるポイントが10万ポイントであると明言していないこと。それに加えて、10万ポイントは入学を果たした俺たち生徒への『評価』だという点だった。

 

 それにこの教室、監視カメラが何台も設置してある。思えば、ここに来るまでの廊下や階段の至る所にあった。先生の言っていた『評価』に関係することなのだろうか。

 

 そうこう考えていると、茶柱先生から衝撃の事実が発表された。

 

 

「ちなみに、この学校にクラス替えは存在しない。3年間、このメンバーで過ごしてもらうことになる。」

 

 え?本当に?これで一之瀬さんと一緒のクラスになるという最悪の事態は避けることができた。やっぱり神様はいるみたいだ。

 

 

「特に質問がなければ、以上でホームルームは終了とする。質問のある奴はいるか?・・・よし、いないな。この後、1時間後に入学式が始まる。私が呼びに来るまで、教室で待機しているように。」

 

 茶柱先生はそう言い残し、さっさと教室を出て行ってしまった。

 

 することがなくなった俺たちは、平田くんというイケメンの発案で自己紹介をすることになった。クラスに1人、こういう存在があるとすごく助かるね。

 クラスメイトが順番に自己紹介をしていく。途中、赤髪のヤンキーかぶれみたいな奴が拒否してたけど、それ以外は順調に進行した。協調性なさすぎでしょ。

 

 そろそろ俺の番かな。こういうのは変に目立たないことが大切なんだ。

 

 

「えー、神田 幸也と言います。部活動もする予定はないし、趣味も特にありません。3年間よろしくお願いします!」

 

 みたか、この面白みのない自己紹介を。

 

 自己紹介を終えて自分の席に戻る途中、強い視線を感じた。

 確かあれは、軽井沢さんだったかな。他の女子とは違う、こちらを品定めするような視線だ。いかにもギャルって感じで、ホームルームが始まる前から数人の女子とワイワイやっていた。

 

 ・・・よく見ると可愛いな。もしかしてヒロインかな?でも、おっぱいが足りてない気がする。貴重な貧乳枠かもしれないけど。

 なんて考えながら、席に戻ってからも彼女を観察していた。軽井沢さんもこちらに気づいたようで、離れた席同士で見つめ合う形になった。

 数秒見つめ合っていると、顔を赤くした彼女が目を逸らした。ギャルだと思っていたけど、意外に初心なところがあるのかもしれない。

 

 軽井沢さんを観察していると、不意に声をかけられた。

 

 

「神田くん、ちょっといいかな?私、櫛田 桔梗って言うんだ!よろしくね!」

 

 眩しい笑顔でわざわざ席まできて挨拶してくれた櫛田さん。そういえばさっきからみんなに話しかけてたな。

 

 

「せっかく同じクラスになったんだから、連絡先交換しようよ!綾小路くんも、堀北さんも!ね?」

 

「わざわざありがとう。よろしくね、櫛田さん!」

 

「俺の方もよろしく。」

 

 俺と綾小路くんは端末を取り出し、櫛田と連絡先を交換した。

 

 

「私は結構よ。」

 

 まじでどんだけ協調性ないんだよ、このクラス。ここまで歩み寄ってくれる人も中々いないと思うけど。

 というか、櫛田さんは可愛い上にこの爆乳だ。まずヒロインとみて間違い無いだろう。

 

 

「・・・あはは。き、嫌われちゃったかな?」

 

「いや、櫛田が悪いんじゃなくて、堀北がああいう人間なんだと思う。」

 

「いつか仲良くなれば教えてくれるよ、きっと。」

 

 気まずくそうな櫛田さんに、綾小路くんと俺ですかさずフォローをいれた。やる気のないやつかと思ったが、意外に気が回るやつなのかもしれないな。少し見直した。

 

 

 櫛田さんと綾小路くんと雑談をしていると、入学式の時間になったようで、みんなで体育館に向かった。

 

 

_______________________

 

 

 入学式は特段問題なく終了した。強いて言えば、生徒会長による挨拶の最中、堀北さんの様子がおかしかったことだろうか。確か生徒会長の名前も堀北だった。なにか関係があるのかもしれないな。

 

 入学式を終えた後、この日は授業がないため、教室で解散となった。そこで俺は、席の近い2人を誘って買い物に行くことにした。

 

 

「綾小路くん、堀北さん、良かったら一緒に日用品の買い物に行かない?」

 

「ああ、いいぞ。それと、俺のことは綾小路でいい。」

 

「わかった。堀北さんはどうする?」

 

「断りたいところだけど、荷物持ちをしてくれるなら行ってもいいわ。」

 

「はは、それなら任せてよ。男が2人いれば大丈夫でしょ。」

 

 ダメ元で誘ってみたけど、すんなり了承されて驚いた。クールぶってるけど、1人だと寂しいのかな?

 

 

「よし、じゃあ行こうか。」

 

 そう言って教室を出ようと立ち上がったところ、平田くんに声をかけられた。

 

 

「神田くん、ちょっといいかな?これから軽井沢さん達とカラオケに行くんだ。みんながぜひ神田くんを誘いたいって言ってるんだけど、どうかな?」

 

「あー、ごめんね。ちょっと今日は先約があってさ。明日なら空いてるけど、どうかな?」

 

「それなら仕方ないね。じゃあ、明日楽しみにしてるよ!」

 

「うん、それじゃあ!」

 

 誘いを断って教室を後にする。3人で歩いていると、珍しく堀北さんから話しかけられた。

 

 

「あっちに行かなくて良かったの?多分、こっちより楽しいと思うけど。」

 

「いいんだよ。ああいうのはいつだって参加できるから。それより、今はこの学校について知ることが大事だと思うんだ。」

 

「・・・それは同感ね。あなた、意外としっかりしてるのね。」

 

「たしかに、この学校は普通じゃないな。」

 

 堀北さんは俺のことが嫌いなんだろうか。ちょっと見直してくれたなら嬉しいけど。

 綾小路もこの学校の違和感を感じ取っているようだ。流石は主人公といったところか。

 

 そのまま3人で校門まで歩いたところで、再び声をかけられた。ただ、先程とは違う、俺が一番恐れている声だった。

 

 

「神田くーーーん!!待ってーー!!」

 

 振り向くとそこには、手を振り、爆乳を揺らしながら走るストーカー1号の姿があった。

 

 

「ハァ、ハァ、ハァ。Dクラスの教室に行ったら、もう帰ったって言われちゃって!走って追いかけて来ちゃった!」

 

 来ちゃった!じゃないよ!!人の都合も考えろよ!これだからストーカーは。・・・それにしても息切れしてる一之瀬さんはなんかエロいな。

 

 

「あ、ああ。それで、何か用事があるんだよね?」

 

「うん、端末貰ったから連絡先交換しようと思って!」

 

「な、なるほど。じゃあ交換しようか。」

 

 俺は端末を取り出して、素早く連絡先を交換した。

 

 

「それじゃ、俺たち用事があるから!またね!」

 

「あ、うん。またね!・・・あとでメッセージ送るね!」

 

 俺は逃げるようにその場を後にした。

 

 

「・・・手が早いのね。」

 

「同感だな。」

 

「いや、信じてもらえないかもしれないけど、色々と事情があるんだよ・・・。」

 

 2人の冷ややかな視線を感じながら、買い物へと向かった。

 

 

_______________________

 

 

「綾小路、堀北さん。これ、どう思う?」

 

 日用品が売っている店舗に到着した俺たちは、店内を見て回っていた。

 

 

「・・・無料の商品か。カップ麺に歯ブラシ、消耗品ばっかりだな。」

 

「ポイントを使いすぎた生徒への救済措置かしら。ここまで追い込まれる人も少ないと思うけど。」

 

「まぁ、須藤みたいな奴もいるからな。」

 

 須藤と言えば、自己紹介を拒否していたヤンキーかぶれか。たしかに常に金欠そうな感じがするな。

 

 

「神田くん、貴方の意見を聞きたいわね。」

 

「そうだなー。1番に考えられるのは、毎月貰えるポイントが減る可能性があることかな。そうでないと、この無料の商品は説明がつかない。」

 

「・・・たしかに、ポイントは毎月支給されると言われただけだな。毎月10万ポイントとは言っていなかった。」

 

「そんな騙すような真似をするかしら。」

 

「きっと茶柱先生は俺たちを試しているんだろうね。いや、学校側はって言った方が正しいのかな。」

 

「だとしたら、ポイントの増減の基準はなんだと思う?」

 

「そこはシンプルに、普段の授業態度や試験での結果だと思うよ。それも、教師が評価するんじゃなくて、学校側が判断すると見て間違いない。」

 

「・・・監視カメラか。」

 

「そう。明日から授業が始まるだろ。その時、教師が授業態度の悪い生徒に注意しなければ、ほとんど確定だと思うよ。」

 

「・・・ちょっと待って。監視カメラってなんの話?」

 

 俺と綾小路の話について来れない堀北さんは、少し焦った様子だった。なんか可愛らしく見えて来た。

 綾小路はさすが主人公ともあって勘がいい。理解が早くて助かる。

 

 

「気付かなかった?教室とか廊下とか、学校の至る所に設置されてたよ。」

 

「・・・普通の生徒は気付かないんじゃないかしら?」

 

「そうだろうね。常に見守られてて安心!としか思わないだろうね。」

 

「そこに気付いた優秀な生徒が選別されていくわけか。堀北、危なかったな。」

 

「・・・さっきから嫌味かしら。それに、そんなことに気付かなくても、真面目な生徒は平気なんじゃないかしら。」

 

 綾小路に煽られた堀北さんは、軽く俺たちを睨んでいる。別に俺何も言ってないじゃん。

 

 

「堀北さん、この学校にクラス替えはないんだよ。」

 

「・・・クラス単位での評価ってことか。」

 

「クラス単位?連帯責任ってことかしら?」

 

「おそらくね。いくら個人で優秀だろうと、1人の問題児がいるだけでそんなものは意味がなくなるんだ。」

 

「・・・神田くん、よく気付いたわね。少し見直したわ。」

 

 こいつ、何でこんなに上から目線なんだよ!ていうか、いつ見損なったんだよ!

 

 

「・・・あくまでも俺の推測だから、鵜呑みにするのは危険だよ。まぁ、綾小路の様子を見てたら、ほとんど分かってたみたいだけど。」

 

「・・・そうなの?」

 

「・・・俺にはクラス単位の発想はなかった。だが、神田の考察でほぼ間違いないだろうな。」

 

「・・・明日、茶柱先生に確認してくるわ。」

 

「たぶん答えてくれないだろうけどね。聞いてみるのはタダだしいいんじゃない?」

 

「それより、早く買い物をすませるか。」

 

 綾小路の一声で買い物を再開した俺たちは、数十分後に買い物を終えて解散した。その途中、また脳内に声が響いた。

 

 

 ヒロイン:堀北 鈴音の好感度が上昇しました!

 (7 → 17)

 スキル:超イケメンの効果により好感度ボーナス!

 (17 → 22)

 

 

 本当に見直してくれたんだ。こうして人はツンデレにハマっていくんだろうか。いつかデレた堀北さんを見てみたいもんだ。

 ここは追い討ちをかけておくか!

 

 

「・・・?私の顔に何かついてるかしら?」

 

「いや、ただ美人だなって思っただけだよ。」

 

「・・・そう。」

 

 

 ヒロイン:堀北 鈴音の好感度が減少しました!

 (22 → 17)

 

 

 なんで口説いたら下がるんだよ!!どうやら一筋縄ではいかないようだ。絶対いつかデレさせてやるからな!

 

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