「アッハッハ!!」
私はグラスを片手に千鳥足になっていました。
「ささっ! プラムさん! もっとぐいっと飲んで下さい」
「悪いわね〜リン〜♡」
かなり酔が回ってきていますがまだまだ飲めます!。
グビッと一気にソーダを飲み干すと、彼女が拍手をしながら注ぎ直しました。
「いい飲みっぷりですよ〜! さあさあもう一杯!」
「ありがとう」
再び注がれたのでそれも飲み干す。
「う〜い...、ヒック...♡ リ〜ン♡ あなたの家最高ね♡ こんな珍しい酒が揃ってるなんて夢見たい♡」
「恐縮です、我らカルタネ酒店が総力を結集し集めた世界各地の珍しいお酒も多数用意しておりますので、心ゆくまでご堪能下さいね♡」
「よ〜し...、じゃんじゃん飲むわよ〜!!」
普段の私とはかけ離れた大声を出しながら笑う。
酒を飲み、酔いが回り、足元がおぼつかなくなってきた辺りで、彼女が先ほどの書類を提示してきた。
「ではプラムさん、そろそろここにお名前を...」
「分かってるわよ〜! 書けばいいんでしょ!書けば!」
殴り書きのようにさっさと名前を書いて酒を飲む私。
名前を書いた瞬間、彼女の顔が笑ったような気がしましたけど気のせいでしょう。
「今日はなんていい日なの〜...、こんなに美味しいお酒に巡り会えて...、私は幸せ♡」
人差し指で自分のほっぺをつつき、普段絶対とらないであろう可愛らしいポーズを決める私。
1人で盛り上がっていると、水をさすかのようにリンの奴が一つのコインを見せてきた。
「何よ...それ...」
「プラム先生...、これをしっかりと見つめて下さいね♡」
糸に吊るされたコインが右に左に揺れ動く。
「右...左...、右...、左...」
何故でしょうか?目が離せません。
「右♡ 左♡ 右♡ 左♡」
物凄く楽しそうな声を上げる彼女とは裏腹に、私の高揚していた心はだんだんと落ち着いてきていた...。
「右...、左...、みぎ...、ひだり...」
その瞬間パンっと彼女が手を叩いた。
「プラムちゃん♡」
「...はい...」
「プラムちゃんは私が手を叩いたら催眠状態に陥る、逆に手を叩いたら元に戻る分かった?」
「...はい...」
パンっと手を叩く音が響きわたると我に帰る私。
先程何が起きたのか全く実感として残っていないのでアホみたいに笑う。
「アハハハハ! リン何よそれ〜! 何かするんならもっと面白い事しなさいよ〜!」
「ええ...これから面白い事を沢山一緒にしましょうね♡」
彼女は何故か大きく手を叩いた。
その後の記憶が私にはない。