※この作品はR-18です。

喧噪の掟:夜の部 ーペン急ぬちゃどろ乱交セックスー   作:オリスケ

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前半戦

 

 

 配達は偉大だ。

 

 

 言いすぎではない。配達は、人の営みがある所に必ず存在する仕事だ。文明の真理の一つと言ってもいいほどに重要なものでもある。

 人から人。企業と企業。国から国。事柄と事柄の間には、必ず関係性が産まれる。その関係性を物理的につなげるのが配達の役割だ。

 鉄を輸入し、源石車輌を組み立てて輸出する。遠く離れた家族に数年ぶりに手紙を送る。国家間の戦争の終結を告げる文書を送る。あるいは単なる旅行でも、翅を伸ばすためにはまず移動のための足が必要だ。

 個人的にも国際的でも、あらゆる尺度で行われる人の営みには『配達』が付いて回る。龍門の屋台でひとパック幾らの量り売りをされている焼きビーフンだって、国家間の貿易がなければ具無しの味気ないものしか作る事はできないだろう。

 

 

 文明とは配達だと、かつての偉い人は言った……かは定かではないが、少なくともそれは至言ではあり、この世の真理を突いている。

 配達はいついかなる時も、どんな状況においても、世界のあらゆる場所で必要とされる。

 例えほんの僅かでも配送という仕事に携われば、嫌でも身に染みて、胸中で反芻する事になるのだ。

 

 

 配達は偉大だ。

 配達は人類の営みそのものだ。

 配達はこの世の全てだ。

 そして、配達は――とんでもなく大変だ。

 

 

 

 

 

 

 移動都市、龍門。

 天を突くようなビルディングが並び立ち、途絶える事のない活気で夜も明るく輝いている大型移動都市の、その中心から離れた郊外。

 でこぼこと隆起したアスファルトや、壁にスプレーで描かれたパンクな落書き。切れかけの街灯がパチパチと点滅する、属にスラムと呼ばれるような場所の、更に奥まった場所にある倉庫にて。

 

 

「た、只今戻りまし――っだぁ!?」

「遅いぞ小僧、どこで脂売ってやがった!」

 

 

 ヘロヘロの力ない挨拶をしながらドアを開けた少年の頭から生えた一対の太い角に、シャンパンの栓に使われるコルクがもの凄い速度でぶち当たった。同時に、凄みのある罵倒の声を浴びせられる。

 呻きながら少年が顔を上げれば、オフィスに備え付けのバーカウンターに腰掛けた男が、いかついサングラスをくいと持ち上げた。

 つやつやとした光沢のある毛並み。黒光りするサングラスが乗るのは、同じく黒く艶やかな嘴。丸みのある愛らしいフォルムの身体を、パンクなデザインのTシャツと沢山のネックレスなどの攻撃的な装飾で纏っている。

 エンペラー。龍門を拠点に様々な配達を行うペンギン急便のボスである彼は、バーカウンターの椅子をくるくると回して更に怒鳴る。

 

 

「お前の今日の配達依頼は三件だったなぁ。この龍門の、毎日何百何千と起こる配送業務の中のたった三件。それでどうして日が暮れるまで時間が掛かるんだ、ええバイソン!」

「す、すみません。でも聞いてください、今日は事情が――はうっ!」

 

 

 ペンギン急便の新入社員であるバイソンは、弁明をしようとした瞬間に、額にコルクの一撃を喰らって大きく仰け反った。

 白煙を上げるおもちゃのコルク銃を指(それとも前足? バイソンは未だに尋ねるタイミングを掴めていない)でくるくると弄びながら、エンペラーは荒っぽい声で言う。

 

 

「事情も事件も聞く必要はねえんだよ。お前は龍門のいたいけな女児が八歳の誕生日プレゼントを受け取れなかったとして、泣きじゃくるソイツの前でも、くどくど『道路が渋滞していた』だのと弁明を始める気か?」

「いや、でも……」

「配送は速度が命。納期とはすなわち死刑執行猶予で、一秒でも送れたら配送人の信頼はジ・エンドだ! いいか坊ちゃん、配達するブツには命を懸けろ!」

「懸けますよ、ていうか懸けたんですよ実際に! 見てくださいよこのベコベコの盾、今日だけでライフル弾を二八発も受けたんですよ!?」

 

 

 反論したバイソンが、背中に担いだ盾を翳してみせる。胴体がすっぽり隠れるほどの大きな盾は、クレーターのような見事な陥没を見せており、一発の銃弾は持ち手の側まで突き抜けた状態で刺さったままだ。

 

 

「配送先がちょうど武力抗争中のマフィアの事務所なんて聞いてませんよ! ドアを開けられたら一斉に銃を向けられて、拘束されて敵のスパイかとさんざん疑われて、ようやく疑問が解けたと思いきや相手マフィアの総攻撃が始まって! もう今日だけで何度死線をくぐったか分からな――ぐはぁ!」

「死にかけたぐらいでゴタゴタ言うな! 一流のトランスポーターってのは、死線を縄跳び感覚で飛び越えるようになってようやく一流だ」

「暴論だ……いったたぁ」

 

 

 三度コルク銃の直撃を受けた額をさすって、バイソンが涙目で唸る。

 ペンギン急便。それが、目の前のクールでイカした男エンペラーが運営する、龍門を拠点とする運送会社の名前だ。

 金さえ積めば、輸送するブツも危険度も問わずに、何でもどこへでも運んでみせる。納期を守るためならば、法定速度も国境も、迫り来る凶獣だって華麗に躱してみせる。その大胆不敵な上に確実に仕事を遂行する配送実績は、裏社会のマフィアから龍門政府直属の警備機関に至るまで信頼を集めている。

 

 

 そんな、少し龍門に詳しければ知らない人はいない配送会社にバイソンが配属されたのが、半年ほど前の事だ。

 龍門の物流の核を担うフェンツ運輸の、次期社長となる血筋と才能を受け継いだ御曹司がバイソンだ。一流の教育を受けて育った彼は、運送に関する豊かな知識と、トランスポーターとして一流以上の優秀な実力を付けるに至り、若くしてフェンツ運輸の役員を任されるまでに至った。

 しかし教育と訓練に明け暮れる彼には、いまだ経験が足りなかった。百聞は一見に敷かずと言われるように、身に染みついた経験は書物の知識以上の価値をもたらしてくれる。その点でバイソンはまだ若輩と言わざるを得ない少年で、そのまま大人になってしまおうとしていた。

 よく言えば優秀、悪く言えば堅物でつまらない人間になることを懸念したバイソンの父は、実地研修と称して、旧知の友人であるエンペラーと彼の経営するペンギン急便に、目に入れても痛くないほど愛しいひとり息子を預けたのだった。

 

 

 その実、裏では実に政治的な契約があったりしたらしいのだが……それはバイソンにとっては大きな問題ではない。

 彼にとっての問題は、その「かわいい子には旅をさせよ」な形で始まった実地研修が、実際には尻を蹴られて囚人護送車に投げ込まれるくらいの問答無用さで始まった事。

 そして一番の問題は、次期社長の座に就く前に、お縄につくかお陀仏になる可能性の方が圧倒的に高そうだという事だ。

 

 

「障害を事前に想定しておく事は、トランスポーターに限らず処世術の初歩の初歩だろ。渋滞が怖いなら、迂回路を何本も用意しとけ。マフィアの乱闘が怖いなら、事前にコテンパンに叩きのめしておくんだよ」

「簡単に言うんだからな、この人は……」

 

 

 盾に突き刺さっていた小指ほどもある鉄鋼弾を引き抜いて、バイソンが溜息を吐く。

 エンペラーの言葉は冗談でも何でもなく、バイソンは研修に来て半年で、既に十を越える数の抗争に巻き込まれている。パーティー気分で荒事を巻き起こし、必要とあらば本気でいち組織を壊滅してしまいかねないのが、このペンギン急便なのだ。一件配送をこなし、一日夜を明かす度に、バイソンは自分の中の常識が音を立てて崩れていくのを感じるばかりだ。

 

 

「まあ、それはそれとして納期を守って配達できたのは上出来だ。当たり前の事だが、そんな当然のルールさえ守れねえアホだって山ほどいるからな」

「はぁ……ありがとうございます」

「せいぜい気張りな。その調子でいけば、三ヶ月後には銃声の嵐がロックンロールに聞こえてくるさ」

「それ、成長って言っていいんですか? 人として大事な何かを無くしてませんか?」

 

 

 冗談に聞こえないセリフに青ざめるバイソン。彼の質問には答えずに、エンペラーは玩具のコルク銃を懐に仕舞うと、カクテルの残りを一息に飲み込み、バーカウンターの高い椅子の上からぴょんと飛び降りる。

 

 

「今日のお前の配送は終了だ。上がる前にガレージCの掃除をよろしくな」

「う、あの散らかりまくった所をですか……分かりました。エンペラーさんはどこへ?」

「野暮な事を聞くな。龍門が俺を呼んでるのさ、少しビートを刻んでくる」

 

 

 アンニュイに呟いて、エンペラーはバイソンに背を向け、ぺたぺたと足音を鳴らして去っていった。

 一気に静かになったペンギン急便のオフィス。ひとり取り残されたバイソンは、疲労を感じる重たい身体を持ち上げる。

 

 

「……しょうがない。これも社会勉強だ」

 

 

 ぱちんと頬を叩いて気合いを入れ直し、バイソンは穴だらけの盾をがちゃんと音を立てて持ち上げた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 裏社会にも片足を突っ込んでいるペンギン急便だが、運送会社という性質上、会社の土地面積は広めだ。輸送車を格納する車庫に、輸送物を一時的に保管する倉庫を複数所有している。車庫の中に軍用装甲車が一台停まっていたり、倉庫の一つが迫撃砲の直撃にも耐えられるシェルターだったりする事を除けば、実はごく一般的な中小企業といった趣もある。

 とはいえ、少数のトランスポーターで切り盛りしているペンギン急便の配送は、基本的に完全受注制だ。大量の物資を運ぶのはそれこそバイソンの生家であるフェンツ運輸に任せ、希少価値の高い小物や、奪われるとマズいブツなどの小物の配送がペンギン急便の業務の中心となる。

 そんな感じで使われる機会のほぼないペンギン急便の倉庫達は、職員達が気ままに寛ぐ自由空間と化していた。

 三つある倉庫の一つはエンペラーが専用のDJクラブとして魔改造し、気ままにライブを開いては観客を沸かせている。

 残りの二つは、メンバー達が代わりばんこに入り浸り、自由気ままに遊んだり、はしゃいだり、騒いだり、遊んだりはしゃいだり騒いだりして使っている。

 

 

「誰も、掃除しようなんて思わないんだよなぁ……」

 

 

 ひとりごちて、バイソンは方々に散らかったビールの空き缶を潰し、ゴミ袋に放り込む。

 打ちっ放しのコンクリート壁に囲まれた、八十平米ばかりの広い空間だ。便宜上は、保管しておかなければいけなくなった物資を積んでおく倉庫となっている。

 けれど、倉庫らしいのは壁の灰色と、頭上に灯る味気ない蛍光灯の白い光くらい。後はもう当初の役割など見る影もない。

 部屋の真ん中に鎮座するのは、ボスにごねて買って貰った九十インチの大画面テレビと音響セット。それを囲むように横長のソファが三つ。部屋の隅にはファミリーサイズの冷蔵庫に、ぴかぴか眩しく光を放つジュークボックス。

 部屋のあちこちには段ボールの塔が建ってはいるが、中身は全てメンバーが楽しむ用の漫画やボードゲーム、飲み物と酒のツマミだ。その酒を詰めた箱は部屋のあちこちで開け放たれ、中身のあるなしに関わらずにアルミ缶をほうぼうに撒き散らしている。

 まるで地震でもあったみたいだ。実際その表現は比喩でもなく、彼女達は地震でも起こすような馬鹿騒ぎを毎日のように繰り広げている。

 

 

「飲み終わったらゴミ箱へって言ってるのに、全くエク姉は……このお菓子の箱は、テキ姉か。どうやれば二、三日で段ボール一つを空にできるんだ……?」

 

 

 メンバー同様にバラエティ豊かな散らかり具合に呆れながら、機械的にゴミ箱に放り込んでいく。

 既存メンバーで唯一きれい好きのソラはアイドル稼業が忙しくて非常勤のため、こうしてバイソンが片付けなければ部屋は際限なく汚れていく。

 ペンギン急便を綺麗に保つ事は、生真面目なバイソンだからこそできる仕事と言えた。ひたすら地味で、はなはだ癪だが。

 

 

「はぁ。こんな風にコキ使われるために働いてる訳じゃないんだけど……」

 

 

 ペンギン急便に来てから、ずいぶん小言が増えた。

 その分苦労と悩みが増えたのだ。バイソンは、未だに自分がここにいる事をひどく疑問に感じる事がある。

 自由な物の考え方を養って欲しい――自分をここに放り込んだ父の、その意図は分かっている。納得もしている。ペンギン急便で働く毎日は、新たな驚きと発見の連続だ。

 ここに来る前と比べて、見違えるほど成長を見せていると自覚している。自覚はしている、のだが。

 

 

「何だか、日増しに穢れていってると感じるのは、気のせいかなぁ」

 

 

 仕事仲間は自由気ままに乱れ乱れて、掃除洗濯、その他こもごもの面倒事を押し付けられ。

 そうした新人いびりをされる傍ら、いざ仕事となれば抜群の配達能力と問題解決能力を見せつけられ、自分の常識を次々と塗り替えられる。

 それら経験を諸々コミで勘定すると……確かにプラスには傾くのだが、マイナスの存在感も尋常ではない。

 しかし、見下ろした自分の、父と比べて遙かに華奢で筋肉の少ない体格を見ると、未だ若輩と言われても仕方なく。与えられる仕事に善し悪しを口出しできるほどの立場でもまたなく。

 バイソンは微妙に遣り切れない気持ちを胸に、床に転がっていた未開封のジュースのプルタブをカシュっと開けて、傾ける。

 

 

「ごく……悩んだって仕方ない。何でも成長と思わなきゃやってられない」

 

 

 憂いた溜息を溢しつつも、バイソンは自分に言い聞かせて気持ちを前に向けさせる。

 そのまま飲み物を片手に掃除を再開し、床にばら蒔かれていたチラシの束を持ち上げる。

 すると、紙束の中から何かが滑り落ちた。

 ぱす、という軽やかな音と、カチンと固い音。

 何とはなしに、バイソンは飲み物に口を付け、チラシ束を持ったまま、視線を下に向ける。

 それを認めた瞬間に、バイソンは思わず口に含んだジュースをぶちまけそうになった。

 

 

「っんぐ――っげほ、げっほ!?」

 

 

 何度も咽せながら、バイソンはもう一度、今度は恐る恐る、床に落ちたそれを見る。

 ピンク色の薄い生地。コードに繋がった、つるりとした小さな卵形。

 疑いようもなく、使用済みのパンツとローターだった。

 認めた瞬間、バイソンは手にしていたチラシをばっと翳して視線を覆う。疲れて生気をなくしていた顔が急速に火照っていくのを感じた。

 

 

「ッ~~もう、一体誰だよ。遊んだなら片付けまでちゃんとしてよ……!」

 

 

 赤くなった顔を誤魔化すようにチラシをゴミ箱に放り投げて、それからバイソンは、まるで爆弾でも解除するような慎重さで、パンツを摘まみ上げる。

 指先に伝わる薄いショーツのすべすべとした感触。その隣には、小さいのに強烈な存在感のローターが転がっている。

 脱ぎ捨てられたのは昨晩のはずだから使用者の痕跡なんて残っているはずもないが、それでも指先には、人肌のしっとりした湿り気を錯覚する。

 意識せずにはいられない。脳裏に浮かぶのは、破天荒で馬鹿騒ぎが大好きで、目を見張るほどの美人ばかりのペンギン急便のメンバー達。

 その中の誰かが、昨夜ここで、オナニーしていたのだ。

 仕事終わりの火照った身体で。疲労を程よいスパイスにして昂ぶった興奮を沈めるために。ここでショーツを脱いで、熱く濡れた秘所にローターを挿し入れて。

 

 

「……」

 

 

 心臓が、急にどきどきとうるさくなる。

 何か引力めいた力に引き摺られて、バイソンは思わず、自分が手にしたパンツを広げ、まじまじと見つめてしまう。

 

 

 

 

 

 

 

「……ごくり」

「誰のパンツだろうとか考えてる?」

「うわああああああああああああああああああ!?」

 

 

 後ろから懸けられた声は、完全に不意打ちだった。

 バイソンは大絶叫を張り上げ、片手に持っていたジュース缶を取り落とす。

 缶は回転しながら落下し――床に落ちる直前に、ぴたりとその動きを停止させた。缶は空中に固定され、下を向いた口から溢れたジュースの水滴も、玉になったまま宙に浮いている。

 

 

「危ない危ない。飲み残しは勿体ないよ、バイソン」

 

 

 背中に懸けられた声の主は、のんびりとした調子でそう言うと、空中に固定された缶を手に取り、水滴を指先で掬い、そのまま咥えた。

 サファイアのような深みのある青色の髪。垂れ気味の穏やかな目に収められた瞳は、透き通りすぎて感情が見えないほどだ。

 身に纏うのはこれまでの過酷な旅路を物語る着古したコート。頭にはサルカズ族を彷彿とさせる鋭角な角。そして、頭上と背中に浮かぶ、僅かにくすんだサンクタの光輪と羽。

 

 

「モスティマさん! 帰ってきてたんですか?」

「つい今し方ね。ひと仕事終えて、しばらくぶりにペンギン急便で寛ごうかと思っていたら……いやはや下着泥棒とは感心しないなぁ」

「ち、ちが。これはただ掃除をしていただけで……!」

「本当かい? 君ったら、声をかけなかったらそのまま被りそうな気配までしてたけど」

「か、被りませんよ。被る訳ないじゃないですか!?」

 

 

 上擦った声での否定を風のように受け流し、青髪のサンクタ人は、真意の読めない飄々とした笑みを浮かべてみせる。

 モスティマは、超が付くほどの極秘任務を受け持ち各国を飛び回る、トランスポーターの中でもかなり特異な存在だ。その任務は極めて高度で専門的で、活躍が表に出回る事はほとんどない。

 名目上ペンギン急便に属しているが、ほとんど顔を見せる事はない、浮き雲のように神出鬼没な女性だった。そしてバイソンにとっては、自分の配属初日を様々な点で騒がしくしてくれた、浅くない縁のある人でもある。

 

 

「おかえりなさい、モスティマさん。ここに来るのは一月ぶりですか、随分早かったですね」

「うん、ただいま。最近はトランスポーターの仕事は一段落してね。ロドスを拠点に、色々と遊ばせて貰ってるんだ。アレはいい場所だね、様々な人が集まってて、退屈しない」

「ああ、ロドス。僕も何度か一緒に任務をこなしましたが、あそこの人材育成や指揮系統は勉強になる事ばかりです」

「ふふ、君は相変わらず熱心に励んでいるみたいだね。感心感心。でもまあ、パンツを握ったままじゃあ、何を言ったって形無しかな?」

「だ、だからこれは違いますって。本当に掃除をしていただけなんです」

「大丈夫、私は心得ているとも。はすはすする時は言ってくれ、そっぽ向いておいてあげるから」

「はすはすって何ですかそんな心得いりませんから! これは問答無用で洗濯機行きです!」

 

 

 握っている限り延々とからかわれると察したバイソンが、握っていたパンツを部屋の隅の籠に放り込む。そんな様子も楽しいのか、モスティマは愉快げにくつくつと喉を鳴らしている。

 神出鬼没すぎて、たびたび失踪を疑われるモスティマだ。付き合いの短いバイソンでさえ、彼女が自分の前に立って話しているだけで、不思議な感慨深さを感じてしまう。

 

 

「汚い部屋を見せてしまってすみません。けどモスティマさんも、帰ってくるならひとこと連絡してくれればよかったのに」

「予約をするのは趣味じゃないんだ。流れるまま気分に従う流儀でね。今日はたまたま顔なじみに会いたくなったという訳さ――それで、他の皆は?」

「今日はみんな龍門市内の配達任務です。もう少ししたら帰ってくると思いますよ」

「重畳。それなら、しばらくここで暇つぶしをさせてもらおう」

 

 

 モスティマはソファの背に座り、ぱたぱたと足を揺らす。丈の短いハーフパンツから伸びた足は真珠のように艶やかで、エリートトランスポーターとは思えないほど美しくしなやかだ。

 その大胆に露出された足からついと目を逸らしながら、パイソンが尋ねる。

 

 

「何か飲みますか? エク姉とテキ姉が山ほどお菓子とドリンクを備蓄してますよ」

「ううん、今はそういう気分じゃないかな」

「それなら、ボードゲームとか? チェスで良ければ付き合いますよ。いい加減に一勝くらいはしたくて、少し勉強して――」

「あはは、はぐらかすのが上手いねバイソン。けれど、チェスもおやつも後でいいさ。せっかく二人きりでいるんだ。もっと親睦を深めようじゃないか」

 

 

 バイソンの耳は、モスティマの声が僅かに甘みを増した事を聞き逃さなかった。

 釣り糸を結いつけられたみたいに身体が動き、視線を向ける。

 モスティマはソファの背にお尻を付け、バイソンに透き通った瞳を向けていた。身動ぎし、すらりと長い生足のゆらめくような動きが、ぞっとするほどの妖艶さでバイソンの視線を縫い付ける。

 

 

「……はぐらかしてなんかいませんよ。それじゃあまるで、僕が期待してるみたいじゃないですか」

「おや、違った? 君の鼓動、早くなってるみたいだけれど」

「むぅ……アーツを使うのはズルだと思います」

「ふふ、拗ねないでくれよ……久しぶりにチェックしてあげよう。おいで、バイソン」

 

 

 モスティマは両手を広げ、鍵を鳴らすように美しく、まろやかな囁きでそう誘う。

 断る理由も度胸もなく。バイソンは何かそういう呪いでもかけられたような浮ついた足取りで、彼女の傍に寄る。

 年相応の、まだ小柄なバイソンの頭は、ソファの背に腰掛けたモスティマの胸ほどの高さにある。

 その程よい高さに近づいたバイソンの頭を、モスティマはぎゅうっと抱き締めた。

 柔らかな人肌のぬくもり。仄かに甘い女の子の香り。浮き雲のように捉え所のないモスティマの存在感が一気に濃くなって、バイソンは思わず目眩を起こしそうになる。

 

 

「っ……」

「どれどれ。君の"経過"はいかほどかな?」

 

 

 どきどきと高鳴るバイソンの鼓動を知ってか知らずか。モスティマは相変わらず飄々とした声で囁くと、琴を奏でるような手つきで、バイソンの額に指を触れさせた。

 カチ――と音がする。

 バイソンの肉体の内側から響くそれは、モスティマの指を通して浸透する彼女のアーツ、時を繰る秒針の音だ。

 

 

「ふむふむ……おぉ、見た目でも思ったけれど、随分身体を鍛えてるね。重心は低く、それでいて駆動性は損なわれず。実戦向きのいい仕上がりになってきている。おまけに思考もほぐれているね。時調べの巡りが前と全然違う」

「ありがとうございます……前から気になってたんですが、どういうアーツの使い方をしてるんですか?」

「時の重ね合わせの応用で、過去の君と今の君を照らし合わせて変化を直接眺めているのさ。便利なものだよ? 少しずつの変化っていうのは気付きにくいものだからね。ほら、例えばこことか」

「ふひゃっ。み、耳がどうかしたんですか?」

「前よりも敏感になって、かわいい反応をしてくれる」

「そ、そういう所は分析しなくていいんですよ、もう……!」

 

 

 顔を赤くして反論すると、くすくすと愉しげな囁きが頭の上から振ってくる。モスティマの細い指が額をなぞり、髪を梳き、コチ、コチという時を刻む音が体の深い所で響く。モスティマの経過観察は過去に二,三回ほどしか経験がないが、この秒針の音は、不思議とバイソンの心を落ちつかせてくれる。

 バイソンの頭のすぐ傍には、シャツの胸元がある。体温でぬるくなった空気には、彼女の女の子らしい匂いと、嗅いだ事のない匂いがする。様々な異国の風が交じり合った、数多くの旅路を物語る複雑な香り。どれとも似つかない、彼女からしか放たれない香りが、今この時を一層特別な時間としてバイソンに意識させる。

 

 

「緊張した時に萎縮する癖が抜けないみたいだね。普段から呼吸を整える意識を養うといい。筋肉はあるけれど関節の使い方が雑だ。痛める前に、盾の構え方を誰かに習うといいよ」

「分かりました。モスティマさんの指摘は、的確ですごく頼りになります。でも、どうしてここまでしてくれるんですか?」

「アフターケアというやつさ。依頼とはいえ、君をペンギン急便に放り込んだ一端を担ったからね。君が正しく成長しているかは確認しておきたいのさ。それに――」

 

 

 そこでモスティマは言葉を区切ると、ふふ、と楽しげに微笑み、彼の柔らかな茶髪を指で優しく揉んだ。

 

 

「こうしてバイソンのがんばりを眺めるのは嫌いじゃないよ。いやぁ、少年が大きくなるのは早いね」

「少年と言われるほど、年は離れていないでしょう?」

「差異とは時間の経過だけに依らないものさ。これでもエリートトランスポーターだからね、あちこち巡りすぎちゃって、最近は驚くべき斬新なものに中々出会えなくて困っているんだ」

「羨ましいです。僕もモスティマさんみたいに、沢山の場所を旅して、色んな発見をできるようになりたいな」

「はは。それなら、落ちているパンツを発見している場合じゃあないね」

「まだ引っ張るんですか……それ、皆には絶対に言わないでくださいよ?」

「いいじゃないか、いまさらパンツくらいで恥ずかしがる間柄じゃないんだろう?」

 

 

 どこか挑発するような声音でモスティマが尋ねる。

 同時に彼女は、ぶらつかせていた足をついと動かし、バイソンの股間を軽く押してきた。ズボンの中に伝わる刺激に、バイソンの身体がぴりと震える。

 

 

「ん、あ」

「ふふ。どうも一番大きな経過はココみたいだねぇ。ペンギン急便の皆から、随分よくして貰ってるみたいじゃないか」

 

 

 モスティマの靴が、ぐりぐりとバイソンの股間を押してくる。ブーツの固い爪先で、敏感な部分をズボン越しに捏ね回されて、苦しさ半分の甘い刺激を感じる。

 

 

「そ、そんなこと……っん、くぅ」

「はぐらかす事ない、というかはぐらかしても無駄さ。時の流れは嘘を吐かないからね。ふふっ……とっくに全員のパンツの中まで見ているんじゃないか。えっちな新人くんだ」

「僕は別に、あ、う……」

「みんな威勢も性欲も旺盛で、付き合うのは大変だろう? 同じトランスポーターだから分かるよ。身体も頭も使い続けてくたくたに疲れた日には、どうしたってハメを外したくなるものさ。そんな折にこんな立派なものを見つけたら、我慢するなという方が無理な話だ」

 

 

 一体、モスティマの刻のアーツは、どこまでを見透かしているのか。どんどん固くなっていくズボンの中のソレを自覚しながら、バイソンは丸裸にされるような羞恥心を抱く。

 股間を圧迫される刺激に、じわじわと快感の芽が開いていくのを感じた。顔を埋めるモスティマのシャツ越しに感じるやわらかな胸の感触を、さっきよりも鋭敏に感じる。深く吸い込む空気には、女性のほのかな甘い匂いがしてくらくらしてしまう。

 モスティマはバイソンの頭をしっかりと抱き締め、抵抗をさせない。ブーツの爪先で、徐々に固くなっていく股間の感触を楽しみながら、相変わらず感情の読めない微笑を浮かべ、彼の耳元で囁く。

 

 

「贅沢だねえバイソン。キミは四人の綺麗なお姉さん達に、毎日おちんちんをちゅこちゅこシゴかれて、代わりばんこにびゅーびゅーしてるんだ。龍門で一番、いやテラで一番贅沢な男なんじゃないかい?」

「っく、ふぅ……そんな言い方しないでくださいよ、モスティマさんが放り込んだくせに」

「あは、この言い方は他人事っぽかったかな。でも実際、心配もしていたんだよ? 天国と同時に猛獣の檻みたいなものだからね。バイソンが食べ尽くされてとろとろの骨抜きにされていたら、君のお父さんに会わせる顔がなくなってしまう所だ」

「モスティマさん、っあ……やめてください。それ、靴で押されるの、痛い、ですから」

「どうやら杞憂のようで安心したよ。おとこのことして立派に成長しているみたいで、ね」

 

 

 ひとしきり爪先で股間を弄んだモスティマは、抱き受けていたバイソンの顎を指で挟み、くいっと上を向かせた。

 興奮に目覚め始めた、未だ無垢な輝きを放つ彼の瞳は、隠しきれない期待に揺れている。

 モスティマは、そのぞっとするほど整った顔に微笑を讃え、彼の興奮を受け入れる。

 

 

「久しぶりに、後輩くんの味見をさせてもらおうかな……バイソン、舌を出して」

 

 

 本を読み聞かせるように淡々とした口ぶりで、モスティマが命令をしてくる。

 バイソンは赤らんだ顔でほんの少し躊躇うも、すぐに抵抗する事をやめた。期待に喉をごくりと鳴らして、恐る恐る口を開き、舌を差しだす。

 

 

「素直でいい子だ……ちゅる」

 

 

 ばくばくと跳ねるバイソンの、胸に抱いた期待の通りに。モスティマは口を寄せ、彼の差しだした舌を吸い取った。

 バイソンの舌先が、モスティマの温かな唇に挟まれ、吸われ、口の中に誘われる。続いて唇が、ちゅっと湿っぽい音を立てて重なる。

 

 

「ちゅ、ちぅ、ちゅるる……はむ、ちゅ……」

「ん、ふ……ふぅ……」

 

 

 差しだした舌を啜られ、唇を触れ合わせる。唇がもむもむと動いてバイソンの舌をやさしく挟み、彼女の舌がちろちろと絡み付いてくすぐったい刺激を与えてくれる。敏感な舌が、たちまちに幸福感とモスティマの味で満たされる。

 

 

「ちぅ、ちゅく、ちゅく……るぅ、ぷ、んーー……ちゅるる」

(あ……少し、醤油の風味……モスティマさん、ラーメン食べてきたんだ)

 舌を吸われ、唇に蓋をされたまま、バイソンはぼんやりとそんな事を考える。

 吸い込む空気に、さっきよりも遙かに強いモスティマの甘みを感じる。肺に満ちる甘い空気に、思考がぼやけていくような気がする。

 飄々として掴み所がなく、不意に現れてはいつの間にか姿を消す、浮き雲のように朧気な青髪の美しい堕天使。そんなモスティマの、強烈な女性としてのフェロモンを感じて、バイソンの胸をどきどきと跳ねさせる。

 ひとしきりバイソンの口を味わい尽くして、モスティマは最後に彼の舌を吸い、ちゅぽっと音を立てて口を離した後、くすくすと笑う。

 

 

「最初にちゅーした時を思い出すな。君ったら顔を真っ赤にして口をあわあわさせてさ。口を塞いだまま思い切り驚くから、口の中がビリビリ痺れて面白かったよ……それから考えると、バイソンも随分とこなれたね」

「慣れませんよ。モスティマさんとのキスは、いつも胸がどきどきして破裂しそうです」

「破裂しそうなのは胸だけじゃないだろう? 君のズボンは膨れあがって、苦しくてしょうがないって感じだ」

 

 

 モスティマが爪先でちょんと股間をつつく。ズボンを内側から押すソレは、もう形が分かる程に固く大きく膨れていた。

 はぁ、と上擦った吐息をバイソンが漏らす。鼻先が触れるほど至近距離にある彼の顔は、隠しきれない期待と興奮にすっかり上気している。

 

 

「モスティマさん……」

「そんなに切ない声で呼ばなくても、放っておいたりしないとも」

 

 

 子供のように瞳を潤ませるバイソンの髪を撫で、唇を吸い、モスティマはソファの背から降りて、今度はバイソンをそこに凭れさせた。

 ソファの背に凭れて腰を突き出すような格好になったバイソンの、パツパツに張り詰めたズボンのテントの前に屈み込み、モスティマは妖艶に微笑んだ。

 

 

「私の気分が良くて幸せだったね。こっちも、久しぶりに味見をさせて貰うとしようかな」

「っふ、ふぅ……!」

「さ、バイソン。君の立派なものを見せてくれるかな?」

 

 

 楽しげに声を弾ませて、モスティマはバイソンをそう誘う。バイソンは興奮に震えそうになる手を動かして、彼女に至近距離で見られたまま、ボタンを開いて、ジッパーを引き下ろす。

 パンツごとずり下ろすと、ようやく自由になったバイソンのペニスは、モスティマの目の前で解放を喜ぶようにぶるっと跳ねた。モスティマが「わ」と小さな驚きの声を上げる。

 

 

「顔に似合わず凶悪な大きさ。さすがは財閥の御曹司って所かな」

「なんて部分で評価してるんですか……あ、はぁっ」

 

 

 先輩に恥部を見せつける羞恥心に顔を赤くしていたバイソンが、細い指で竿を握られた事で喜びの声を上げた。その敏感な反応を観察しながら、モスティマは楽しそうに言う。

 

 

「褒め言葉なんだから素直に受け取りなよ。立派であるに越したことはないんだから……うん。かちかちで、血管が浮いてたくましい見た目。カリも高くて、女の子を悦ばせるのが得意そうだ」

「っモスティマさん、つつかないで、くださいよ……」

「だって、ぴくぴく震えるのが面白いんだもん。ふふ、まだ握っただけなのに、もう射精したそうにヒクついてる。それとも、これからパンツをオカズにオナニーする所を邪魔されて怒ってるのかな?」

「だからあれは、ただ掃除をしてただけで――ん、うっ」

 

 

 パツパツに膨らんだ亀頭を指で撫で回され、否定する声を中断させられる。触れられる度に快感は電気のように身体を巡り、気を抜くと膝から崩れてしまいそうだ。

 

 

「からかい続けるのもかわいそうだから、この辺にしておこう。バイソンも、思い切り気持ちよくなりたいだろうしね」

 

 

 そう言って気を取り直したモスティマが、ペニスをきゅっと握り込み、緩やかな上下運動を始めた。

 竿をやわく締め付けたまま、ゆるやかな速度で扱かれる。ずっと期待していた快感に、ペニスが嬉しそうに震える。

 

 

「っく、う……モスティマさんの手、柔らかい……」

「イきたい時は、遠慮無くイっていいからね。けれど、私が味わえる時間くらいは作っておくれよ?」

 

 

 そう言ってモスティマは、固くそそり立つペニスの、真っ赤に膨らんだ亀頭に顔を近づけると、開いた口から、僅かに青みがかった舌を見せつける。

 バイソンが見下ろす視線の先で、彼女は唾液でてらてらと濡れそぼった、ぷにぷにの柔らかい舌を思う存分見せつけて。

 

 

「れぇ……るぅ~~~~」

「っはあぁぁ……!」

 

 

 その舌をペニスの竿にぺっとりと押し付け、亀頭までねっとりと舐め上げた。肉厚の舌で裏筋をなぞられ、ぞくぞくとした刺激がバイソンの背筋を痺れさせる。

 

 

「んん……今日もいっぱい仕事を頑張ったみたいだね。ちょっとしょっぱいや」

「あ、すみませ……は、あうぅ」

「じゅるる……謝る事ないさ。バイソンのおちんちん、おいしいよ。むっとして鼻にこびり付く、男の子のいい匂いだ。頑張ったおちんちんに、お疲れ様のキスをしてあげよう。れろ、るぅ……るろぉ……」

 

 

 ひとたびフェラチオを始めると、モスティマは惜しげもなく口と舌を使い、ペニスに快感を与えてきた。

 

 

「ちゅる、るぅ、れる、ろぉ……はむ、はむ、ちうぅ……ちゅ、ちゅ、ちゅく。れろれろ……はぁ、む……じゅるるるっ」

「はぁ、あ、はぁぁ……!」

 

 

 血管をなぞるように舐め上げて、舌のざらざらで竿を心地よく刺激する。唇を使って、竿や裏筋、亀頭のカリの部分に啄むようにキスをする。亀頭のぱっくり開いた鈴口を舌先でほじって、そのままぱっくり咥えて、ペニス全部をストローにするみたいに啜り上げる。生き物のように動く舌が、弄ぶようにペニスを刺激してくる、天国のよに心地いいフェラチオ。

 ペニスはたちまちモスティマの唾液でぬるぬるになった。モスティマはねっとりと舌を動かしながら、竿を握る手の動きは止めずに、てらてらと光る浅黒い竿をしごき続ける。唾液を潤滑油にして、彼女の手はペニスの上を滑り、ちゅこちゅこという水音を奏でていた。

 

 

「っく、うぅ……っあ、はぁ、あ、あ……!」

「気持ちよさそうだねぇバイソン。かわいい声を上げて、私を得意にさせるのが上手だ。あーー……はぷ。じゅる、じゅぅぅっ」

「だ、だって、モスティマさんのフェラが……気持ち、良すぎ、てぇぇぇ……!」

 

 

 くす、と微笑んだモスティマが、大きく口を開けて、ペニスの亀頭をぱっくりと咥え込んだ。柔らかく温かい口腔に包まれ、じゅるるっと勢いよく啜り上げられて、バイソンの言葉は情けない尻すぼみになる。

 

 

「じゅる……んむ、ふむ、んーー……」

「っく……あ、あ、モスティマさ。それ……!」

「んぐ――ぷはっ。君、これ好きだろう? 先っぽをねっとり咥えて、唇で甘く挟まれながら、根っこの方をちゅこちゅこされるのがさ。ちゅるるっ」

 

 

 何もかも全てお見通しとばかりに言って、モスティマは目の前の張り詰めたペニス、その先っぽから滴る透明な甘露を啜りあげる。

 

 

「カウパーに精液の味がする。もしかして、もうイきたくなってきたかい?」

「っく、ふぅ。だって、無理ですよ。一発目でこんな激しいフェラされたら……」

「だーめ。まだ我慢するんだよ。私がまだ楽しみきれてないんだから。あむっ、じゅる、んむ、んーー……」

 

 

 そう言って、モスティマはバイソンの亀頭を咥え込み、唇でにゅくにゅくと竿を刺激してくる。

 温かく柔らかな口でペニスの先端をねっとりと包み込む。赤く腫れた亀頭を唾液でふやかし、舌をぴったりと貼り付けて、ざらざらとした表面で強烈な刺激を送り込む。緩やかなストロークで竿を刺激し、唇を竿にちゅぷぅっと吸い付けさせる。そうしていながら、根元は指できゅっと握り込み、ちゅこちゅこと激しくしごき上げて射精欲を引き上げさせる。

 バイソンの好みを的確に見抜いたフェラチオ。勃起したての敏感なペニスは、たちまち精巣をぐらぐらと煮え立たせ、モスティマに吸い上げられるみたいに精液をこみ上げさせる。

 

 

「じゅるる、っぷ、じゅぷ、ぐぷ、ぐぷっ……ずるる、じゅううぅ」

「っく、は、ひんっ。も、モスティマさん。我慢させる気ないじゃないですかっ。その口使い、本気でイカせる奴で……っは、はぁぁぁっ」

 

 

 尊敬するトランスポーターの先輩からペニスに注がれる、唇と舌、手指からなるなめらかでいやらしい快感。

 強すぎる刺激に、バイソンの足は生まれたての子鹿のように震えていた。とうとう自分の力では立っていられずに、ソファの背に両手を付いて身体を支える。その結果モスティマに腰を突き出すような格好になり、彼女は更に意気込んでペニスを口腔の深い所に誘ってくれる。

 

 

「じゅるる、んぐっぷ、ぷく、ぷく、じゅぷ、じゅるるっ」

「っく、ふぅ、は、あ、ひん、ひ……」

 

 

 バイソンはソファに凭れて直立したまま、ぴんと勃起したペニスをぱっくりと咥えこまれ、かくかくと膝を揺らして快感に悶絶する。じゅるじゅる、ずるるるっと響く音に耳が埋めつくされる。舌で舐められ、唾液でふやかされ、ペニスが溶けてしまいそうだ。

 精巣からこみ上げてきた精液が、爆発の時を待ち侘び、先端に向けてこみ上げてくる。射精したいという雄の本能が意識の奥底から顔を覗かせ、どんどん強くなっていく。射精したい。射精したい。射精したい。

 そんな強烈な欲望に頭を焦がし、見下ろした先で、バイソンはモスティマと目があった。

 

 

「っ……!」

「じゅる……んふ、ふふっ」

 

 

 唇をすぼめ、整った顔の形をいやらしく歪めて。唾液でぬとぬとのペニスを中程までぱっくりと咥え込んで、もごもごと咀嚼するように竿を揉みしだいて。息苦しさと隠しきれない興奮にほんのり顔を朱に染め、汗ばませて。

 普段の飄々とした態度からは想像も付かない顔でペニスにむしゃぶりつきながら、モスティマは笑った。嬉しそうに、愛おしそうに。楽しいね、と嘯くみたいに。

 そんな彼女の、綺麗でいやらしい様子は、比喩でもなく淫猥な天使であり、悪魔のようで。

 一気に枷を外された射精欲が、ぶるるっとバイソンの身体を震わせる。

 

 

「っく――は、あ、モスティマ、さん。モスティマさんっ。う、くううっ」

「じゅる、じゅぷ、ぐぷ、ずるぅ~~……っ」

「だ、したい。射精したい。モスティマさんの口の中に射精したいです。射精していいですか、モスティマさんっ」

 

 

 上擦った声で、ブルブルと危うく痙攣するペニスを啜られながら、バイソンは聞く。もう今すぐにも射精したい欲望にチリチリと理性を焦げ付かせながら、最後の枷を開くきっかけを彼女に求める。

 そうして絶頂を懇願された、青髪の堕天使は。

 

 

「……ん」

 

 

 小さく頷いて。

 彼女は亀頭を咥えたまま、しめやかに瞳を閉じた。

 まるで「いただきます」と囁くようなその仕草に、最後に残ったバイソンの我慢が、叩き壊される。

 

 

「っぁ、射精る。射精します。モスティマさんの口に――うぁ、う、ぐううぅ――ッ!」

 

 

 そうしてバイソンは、美しくてどうしようもなく淫猥な堕天使の口、その温かな口腔に包まれたペニスの先端から、煮えたぎった白濁液を勢いよく吐き出した。

 びゅく、びゅく。どくんっ、どく、びゅる、びゅうぅ――勃起したペニスがポンプのように緊縮する。一発目の射精は熱く濃厚で、たっぷりと蓄えられてゼリー状になったザーメンが、尿道を押し広げながら溢れ出て、堕天使の口の中に飛び込んでくる。

 

 

「ん、ぷ……んく、んく、んく……」

 

 

 雄の欲望を乗せたザーメンの全てを、モスティマは静かに目を閉じたままで受け取った。こくん、こくんと喉を鳴らして、勢いよく吹き出す青臭いザーメンを飲み込んでいく。

 モスティマは上品ささえ感じる表情でぶるぶると震えるペニスを唇で咥え込み、射精が終わるまでの間、亀頭を柔らかな唇で包み続けてくれた。

 そうして、長い吐精が終わってようやくペニスが痙攣を終えると、モスティマは亀頭に吸い付き、ペニスをストローのようにして残ったザーメンを啜り上げると、やっとペニスを口から離した。

 ちゅぷ、と音を立てて口を離し。口の端から垂れた白濁液をぺろりと舐め取って。モスティマはくす、と妖艶に微笑みを浮かべる。

 

 

「ごちそうさま。おとこのこの一番搾り、中々いい味だったよ」

「っふ、く……お、お粗末さまでした」

「あははっ。冗談を返せるなんて、バイソンはやっぱりこなれたねえ」

 

 

 楽しげに笑い、モスティマはバイソンのペニスに吸い付き、ねっとりと絡み付いた彼女の唾液を舐め取っていく。

 

 

「ちゅ、ちぅ……やっぱりペンギン急便での毎日は、君をよく成長させているみたいだね。体付きもそうだし……ほら、おちんちんだって。あれだけ射精した後なのに、まだ足りないってうずうずしてる」

 

 

 言いながらモスティマが顔を離せば、そこにあるのはあっという間に回復して臨戦態勢になった逞しいペニス。

 

 

「お掃除フェラすら必要ないなんて、豪毅なおちんちんだ。こんなものを見せつけられると……さすがの私も、孕まされるんじゃないかとヒヤヒヤする」

「モスティマさん……」

「そう切なそうな声を上げないでくれよ。いじらしくて、子宮がきゅんきゅんするじゃないか」

 

 

 くすくすと笑うモスティマの顔は赤い。そこにはフェラチオの息苦しさからではない、確かな情欲の熱を感じられた。

 そのぞっとするほど妖艶な瞳が、バイソンの顔を覗き込む。細くしなやかな指がかちかちのペニスをそっとなぞり、バイソンは期待と緊張にごくりと喉を鳴らす。

 

 

「夜はまだ長いんだ。君が満足いくまで、思う存分私と――」

 

 

 剥き出しのフェロモンを互いに混じり合わせながら、モスティマがそう囁いた時。

 

 

 

 

 

 

 

「あーーーーーーーーーーーーー!?」

 

 

 囁き声も吹き飛ばすような大きな声が、二人の間の淫らな空気を吹き飛ばした。

 ぎょっとしたバイソンが目を丸くし、振り返ったモスティマが「おや」と小さく声を上げる。

 倉庫の入口に佇んだ彼女は、親密に交じり合う二人をビッと指さし、頭上の天輪を眩しく輝かせながら驚きの声を張り上げた。

 

 

「モスティマ!? なんでここに、いつ帰ってきたの!? 何でバイソンとえっちしてるの!?」

「やあエクシア。お仕事お疲れ様。先に始めさせて貰ってるよ」

「あんっ……エク姉、お疲れ様です」

 

 

 バイソンが上擦った声を上げたのは、モスティマが意地悪く亀頭を指で弾いてきたから。

 そんな風にいちゃつく様子を見て、エクシアがいてもたってもいられないとばかりに距離を詰めてきた。胸の内の不満を現すように、握り拳を作った腕をふりふりしながら言う。

 

 

「モスティマ、帰ってくるときは連絡してって言ったでしょ。言いたい事とかやりたい事とかいっぱいあるのにー!」

「そう言わないでくれよ。こうしてちゃんとペンギン急便に顔を出したじゃないか。それで、話って何? このまま聞いていい?」

「あ、んっ。も、モスティマさん、それ絶対、ちんぽをいじりながら聞いていい奴じゃないですから」

「バイソンもバイソンだよっ。あたしがどれだけ首を長くしてモスティマの帰りを待ってるか知ってるくせに、モスティマを独り占めしてちんちん気持ちよくさせちゃってさ! 脳味噌ちんちんに詰まってるの!?」

「はは、あながち否定できない指摘だね。出会って十五分の私のお口にどぴゅどぴゅしちゃったんだから」

「それはモスティマさんが――ひんっ!?」

 

 

 言い訳しようとしたバイソンの声が、甲高い嬌声に塗り潰される。

 モスティマに指先でいじり回されていた、射精したばかりでヒクつくペニスを、エクシアがきゅむっと握りこんできたからだ。エクシアは真っ白なほっぺを膨らませてバイソンにジト目を向け、握り込んだペニスを強めにがしがしとしごき始める。

 

 

「むーーー……!」

「あ、あ、エク姉ストップ、それ止め……!」

「むーーーーーーっ」

「ん? どうしたんだいエクシア……ん、むっ」

 

 

 ほっぺを膨らませたエクシアがモスティマに向き直ると、ぐっと身を寄せて、彼女の飄々とした微笑を浮かべる唇を啄んだ。

 モスティマが驚いたのはほんの一瞬。すぐにエクシアの舌が滑り込んできたので、自分の舌を差し出し、熱いキスで彼女を歓迎する。

 

 

「ん、ちゅる……ちゅく、ちぅ」

「ちゅるる……んむ、ぷあっ。もー、バイソンの味がするよーーっ。モスティマのただいまのチューが欲しかったのにーーっ」

「え、エク姉ごめん、謝ります! 謝りますから、腹いせで扱くのやめてっあ、あぁっ」

「味が分かるって事は、まあ、そういう事だよね……嫌な味じゃないだろう? 私、バイソンのは結構イケると思うけど」

「おちんちんの味の話はしてない。もーなんで分かんないかなぁ、いや分かっててはぐらかしてるでしょ、モスティマのいけずっ」

「ごめんごめん。むくれるエクシアもかわいいから、ついね。お詫びに、お代わりはどうかな?」

「そうやっていつもからかうんだから……ちゅ、ちゅうっ」

 

 

 むくれながらも、エクシアは顔をほんのり赤くして、モスティマの唇に吸いついた。さっきよりもゆるやかに、味わうようにしてモスティマと舌を絡ませる。

 

 

「ふく、るぅ……っぷ。積もる話があったんじゃないのかい? ん、ちゅ……」

「後でいいよ、えっちなムードになってるのに興醒めじゃん。それにあたしも、仕事終わりでムラムラしてるし……んん、ちゅる……モスティマの口、やわくて気持ちいい……える、るぅ……」

 

 

 数秒も続ければ、エクシアの意識はたちまちふわふわと宙に浮いて、唇を触れ合わせる気持ちよさにうっとりと目を細めさせる。モスティマは彼女の少女のような仕草に胸をときめかせ、より一層、優しい舌使いで彼女の口の中を蕩かしていく。

 

 

「るむ、んちゅ、ちゅるちゅる、はむ……エクシア、一旦ストップ」

「何で? やだよ、せっかくモスティマに会えたんだもん、今日は離さないから」

「そうじゃなくて。この調子でシゴき続けてると、彼の腰が砕けてしまいそうだ」

「え? ……あ、忘れてた」

 

 

 そこでようやくエクシアは、素早い手つきでしごき続けていたペニスをぱっと手放した。歯を食いしばって膝をガクガクとさせて快感に堪えていたバイソンは、やっと解放されて床に崩れ落ちる。

 

 

「ハァッ――ず、ずっと止めてくださいって言ってたのに! ひどいよエク姉っ」

「ごめんごめん。久しぶりのモスティマとのちゅーだから、つい夢中になっちゃった」

 

 

 ぺろりと舌を出してウィンクしたエクシア。

 しごかれ続けてすっかりバキバキに勃起したペニスを見て、モスティマが愉しげに微笑んだ。

 

 

「このまま同郷同士でいちゃつくのもいいけれど、せっかく立派な逸物があるんだ。仲良く楽しむとしようじゃないか」

「マットレス敷くよー。バイソン、腰上げられる? ……ん、そう。君は真ん中に寝そべっていいよ」

 

 

 エクシアが寝支度でもするような気軽なノリで、部屋の隅に置いてあったマットレスを引っ張ってきて、その上にバイソンを寝させる。

 仰向けに寝転んだバイソンの視界には、倉庫の味気ない蛍光灯の光と、左右から自分を覗き込む二人の美しいサンクタの眩しい光の輪。

 エクシアは服の上からブラジャーのホックを外すと、んしょっと小気味いい声と一緒に、一息に衣服を脱ぎ捨てた。自由になった彼女のお椀型の綺麗な乳房がぷるんと揺れて、バイソンの視線が釘付けになる。

 

 

「っ……!」

「へへ、バイソンったらやらしー。ヤる時はいつもおっぱいガン見してくるよね」

「男なら自然な反応さ。音楽が鳴ったら身体を揺すってしまうくらい当たり前の事だ。そうだろう、バイソン?」

「そ、それは……え、わ、モスティマさんまで裸に?」

「何言ってるんだ、君も脱ぐに決まってるだろう。これから三人でセックスするんだから」

 

 

 バイソンが視線を向けた先ではいつの間にかモスティマがシャツを脱ぎ捨て、乳房を露わにさせていた。エクシアのものよりも少しこぶりだが、雪のように白い肌をした、ほんのりあばらの浮いた身体の曲線は、神業によって彫られた芸術品のような美しさでバイソンの視線を吸い寄せる。

 そんな裸体を妖艶に傾けて、二人の天使は、両側からバイソンの身体を挟み込むようにしてベッドに寝そべった。

 

 

「はい、バンザーイ。観念してバイソンも全裸になっちゃいな」

 

 

 エクシアにからかわれながらシャツを引き上げられ、あっという間に来ているものをベッドの向こうに放り捨てられる。

 そうして露わになったバイソンの乳首に、エクシアが吸いついた。

 

 

「はぷっ」

「んく。あ、ひっ」

「へぇ、乳首も弱いのかい? いや、それともペンギン急便の皆に開発されたかな?」

「元から素質はあったよねぇ~。抓られながらシコシコされると、濃いのをびゅーびゅー出してくれるんだよ。れろ、ん、ちゅっ」

「それはいいことを聞いた。じゃあ私は左側を……ちゅ、ちゅううっ」

 

 

 左右からバイソンを挟み込んで、二人の天使が乳首を啄む。小さいながらぴんと自己主張するポッチを唇で挟まれ、舌でちろちろと弄られる度に、甘い刺激がバイソンの身体をぴくぴくと震わせる。

 

 

「っく、んん。ん……っは、ひゅんっ」

「ちゅ、ちゅぷ。ふふ。声を抑えようとしてるのに、ぜんっぜん我慢できてないじゃないか。君は本当にかわいいなあ」

「そうなんだよねー。バイソンは弄り甲斐があるっていうか。反応が良いから、つい色々からかいたくなっちゃうんだよ。はぷ……はむ、はく、はくっ」

「っあ、うぅ……甘噛みしないで、くださ……ひんっ」

 

 

 二人に乳首を吸われ、歯で挟まれ、痺れるような快感が駆け巡る。仰向けの身体には二人の裸体がぴっとりと纏わり付いていて、二人の珠のような肌のなめらかさや、わき腹に当たるおっぱいの微妙に異なる柔らかさまでがダイレクトに伝わる。

 

 

「ちる、ちゅる……ねえモスティマ、今回はどのくらい滞在するの?」

「どうだろう、しばらくフリーではあるんだけど、そろそろ次のトランスポーターの任務が入りそうなんだよね。はむ、れるれるぅ」

「ええー、また遠くに行っちゃうの? 龍門で案内したい楽しい場所がいっぱいあるのに。ちゅううっ」

「ふぅ。はうう……!」

 

 

 乳首を弄び、快感の嬌声をBGMのようにしながら。二人の天使は和やかに世間話をし、小鳥が餌を啄むように乳首に吸いつく。勝手気ままで容赦のない愛撫に、バイソンは身体をビクビクと震わせてされるがままでいるほかない。

 全身に鳥肌が立つようなぞわぞわとした快感。乳首から伝わる刺激に、全身の快感の蕾が開かれていくのを感じる。まだ触られてもいないのに、ペニスに気持ちよさがじわじわとこみ上げていくような気がした。

 

 

「まだ触ってもいないのに、射精したそうにひくひくしてる。エクシア、実際のところ、彼のおちんちんの具合はどう?」

「見た目に反して結構エグいよー。毎日誰かのストレス発散に付き合ってるからね。五、六発射精した程度じゃぜんぜん萎えずにピンピンしてるよ」

「そいつは、弾切れの心配なく楽しめそうだ……はむ、ちゅぅぅぅっ」

 

 

 舐めて、啜って、啄んで。温かく肉厚の舌と唇を使って、バイソンの乳首を好き勝手にいじめる。

 その愛撫を続けながら、エクシアは傍らに用意しておいたローション瓶の蓋を開け、天井を向いてそそり立ったペニスにとろりと垂らした。ぷるぷるとした透明な粘液が、糸を引きながらペニスに絡み付く。

 にやにやといやらしい笑みを浮かべたエクシア。彼女の手が、ローション塗れのペニスにゆったりと近づく。

 

 

「はぁーい。ぬっちゅう~~~~~ぅ」

「っく、ふぅぅぅぅ……!」

 

 

 ローションでぬとぬとになった指が、パツパツに張り詰めたペニスにぬっとりと絡み付く。ぞくぞくぞくぞくっと痺れるような刺激に、バイソンは思わず上体を仰け反らせて身悶える。

 

 

「へへ、すっごいキくよねー。乳首を舐められて、敏感になったおちんちんをローション越しにしごかれるの。これされるとすぐイっちゃうんだから」

「最長記録はどのくらい?」

「んー、四分半? 大好きなモスティマ先輩が加われば、最速記録達成かもよ?」

「そう言われたら、挑戦したくなっちゃうな。がんばって我慢するんだよバイソン、君のプライドが掛かっていると思いたまえ」

「っあ、待ってエク姉、モスティマさ――っく、あひ、ふぅぅぅっ」

 

 

 楽しげに囁いて、モスティマの手もペニスに絡み付いた。

 たっぷりのローションでぬとぬとになったペニスに、天使の手が絡み付く。しなやかな二人の指は、一本一本が別の生き物のように蠢いて敏感なペニスの上をなぞり、くすぐり、強烈な快感をもたらす。

 絡み合う指の間で掻き混ぜられたローションが泡になってペニスに纏わり付く。水音が打ちっ放しのコンクリート壁に反響する。

 

 

「すっごくいやらしい音。ぬちゅぬちゅぬちゅぬちゅ~って音を立てて、バイソンのちんちんが捏ね回されてるよ」

「っん、はぁ――あ、あ、んんんっ!」

「さっきからビクビク震えっぱなしじゃないか。今まで本当に四分も保っていたのかい?」

 

 

 モスティマが呆れたように笑う。実際バイソンは、すでにいつ射精してもおかしくないような快感の渦に飲み込まれていた。

 ひたすら乳首を弄られて快感神経を開かされて。興奮と期待に膨れあがったペニスをぬるぬるのローションでコーティングされて。敏感極まるそこを文字通りに揉みくちゃにされている。二人の天使に、張り詰めた怒張で遊ばれている。

 

 

「こうやって……先っぽを咥え込むように握って、くちゅくちゅくちゅ~~っ」

「っん、ふうッ、エク姉、それ凄すぎ……!」

「じゃあこっちは、根元の方から強めに握って。牛の乳搾りみたいに……きゅう~~っ」

「あ、あ……モスティマさんっ。それ、精液こみ上げてくる……ぅ!」

 

 

 ぬちゅぬちゅと音を立てて、指がペニスに這う。きゅっと握り込まれる。指の腹で亀頭を激しく捏ね回される。ちゅこちゅこ音を立てて素早くしごかれ、根元から先端まできゅうっと搾られる。二人ともが違う手つきでペニスを弄り、互い違いに快感を与えてくる。

 ペニスはもうひっきりなしに震えっぱなしだ。ぞくぞくが止まらずに、仰け反らせた背中はマットレスから離れたまま戻らない。

 このまま二人の手に揉みしだかれて、ペニスがほぐれて溶けて無くなっていきそう。そう本気で思ってしまうような、強烈な気持ちよさだった。

 

 

「ふふ、こーんな美人の天使二人におちんちんをしごかれるなんて、普通は有り得ない事だよ? バイソンは幸せ者だね」

「はぁ……ローションにカウパーが混じって、すっごくえっちな匂い……ね、モスティマ。ちゅーしたいな」

「いいよ。おいでエクシア。ん……ちゅ。ふむ、える……」

 

 

 二人は激しい手つきでペニスを揉みくちゃにしたまま、顔を寄せてお互いの唇を吸い付けた。うっとりと瞳を閉じて、互いの唇の味を堪能する。舌を絡ませて唾液を啜り合うしめやかな水音に、ローションごしにペニスをしごき上げるにちゅにちゅといういやらしい音が重なる。

 雄と雌のフェロモンが混じった匂いがあっという間に倉庫に充満した。コンクリート壁で囲まれた質素な部屋に、興奮に上擦った浅い吐息と、水音が響き渡る。

 

 

「ん、ちゅ……ふむ、ちゅる、ちゅく、ちゅく……」

「モスティマ……ん、はむ。ふぅ……」

「ま、待ってエク姉、モスティマさんっ。止め、一旦ストップしてください。このままだとホントに射精ちゃいますから、止め……ああダメだ、二人とももう聞こえてないぃ……!」

 

 

 二人は熱く舌を絡ませ、その情熱がそのまま手コキの速度になって、バイソンの余裕を急速に削っていく。一回目の射精などすっかり忘れて、精巣から新たに作られた精液が爆発の時を今か今かと待ち侘びている。

 あと数十秒か、数秒か。少なくともローション手コキの最短記録を達成してしまう速度で、バイソンが絶頂への階段を駆け上っていく。

 視界がくらりと歪んで、真っ白に染まり、射精以外何も考えられなくなる。

 その、限界を迎え終える直前に――バーン! と勢いよく倉庫のドアが開かれた。

 

 

「お疲れさ~~ん! やー、今日もぎょうさん働いてくったくた――おろ?」

「只今戻りました――きゃあ!?」

「……臭い」

 

 

 倉庫の入口の方で響く驚きの声。それに搔き消えるくらいに小さな、冷静な呟き。

 キスに夢中になっていた二人のサンクタが視線を向ければ、今し方帰ってきたばかりの仲間達の姿。

 

 

「クロワッサン、テキサス、それにソラも。おかえりー、先に始めちゃってるよ」

「それはいつもの事やけど……ちょいちょい、モスティマはんもおるやんけ!」

「やあクロワッサン。皆も久しぶり。元気……そうではないね。今日はどうしたんだい? すごい汚れっぷりじゃないか」

 

 

 軽く手を上げて(もちろんペニスを握る方とは逆の手で)挨拶したモスティマは、帰ってきた三人の様子を見ておやと目を丸くする。

 倉庫に姿を見せた三人は、揃ってボロボロだった。服はあちこち破れて、顔にも身体にも煤をこびり付かせている。

 まるで爆発に巻き込まれほうぼうの体で帰ってきたような有り様だ。クロワッサンが大きな溜息を吐き出す。

 

 

「もう聞いて~な~。ウチらに恨み抱えたゴロツキが、徒党組んで襲いかかってきてんねん。返り討ちにしてやったけど、昼飯も食えんまま、日が暮れるまでずぅっとドンパチ続きやったんや! もうくったくたやっちゅーねん!」

「何十人も一斉に来るから、距離を取るのも一苦労で……私とクロワッサンも大変だったけれど、特にテキサスさんが……」

「……疲れた」

 

 

 伸ばしっぱなしの黒髪をいつも以上にぼさぼさにさせて、ループスの少女テキサスは呟く。

 三人の中で最も酷い状態なのがテキサスだった。怪我らしい怪我がないのはさすがの戦闘技術と言えたが、余程の激闘だったのだろう。声色は明らかに荒み、瞳は刃のように研ぎ澄まされ、戦闘時のゾーンから戻れていないのがハッキリと分かった。

 まだ口を回す余裕の残っているクロワッサンが、頭に付いた煤を払いながら、三人の気持ちを代弁する。

 

 

「それで、おっもいおっもい足をひいこら引き摺って帰ってきたら……随分あまぁい空気になってはるやんか。羨ましいやっちゃで」

「ごめんねー。でもまあ、降り掛かる災難も天気みたいに気まぐれって事で」

「ちょうど今、バイソンが射精するぞって所だったんだ。三人が来たお陰で、絶賛寸止め中な訳だけど」

「っふ……くぅぅ……!」

「ああホンマや、毎回かけてくれる『おかえりなさい』すら言えんようになってはる」

 

 

 ローションでてらてらと濡れるペニスをガチガチに固くさせて、歯を食いしばって射精寸前のままでおあずけを食らっているバイソンを見て、クロワッサンがあーあーと声を上げる。ソラは顔を赤くしてもじもじと身を捩り、ちらちらと見ては顔を逸らすのを繰り返している。

 唯一テキサスだけは、一切の反応を見せずに、鋭い目をしたまま佇んでいた。ふぅ、ふぅという小さく深い呼吸音は、本気で死線をくぐり抜けた時に見せる野生の雰囲気を強く感じさせる。鳥肌が立つようなチリ付いた気配を全身に纏っていた。

 エクシアとモスティマは、満身創痍な三人の様子を眺めて、どちらからとなくお互いを見つめあって。

 

 

「ね、テキサス」

「……なんだ」

 

 

 明らかに雰囲気の異なる彼女の名前を呼ぶ。

 疲れ切って心の余裕が一切なくなったテキサスの、抜き身の刃のような視線がエクシアの方に向き、荒んだ声で尋ねる。

 

 

「よかったら、使う?」

「……」

「かちかちで、ぬるぬるで、準備万端って感じだけれど」

 

 

 そう言ってエクシアとモスティマが指し示したのは、射精寸前のバイソンのパツパツに張り詰めたペニス。

 お菓子を一個手渡すような気軽なノリで差しだされたソレに、クロワッサンがあっけらかんと笑う。

 

 

「いやいや! エクシアはんもモスティマはんも冗談キツいわ。ウチらはこれからシャワー浴びて、食いそびれた飯をぎょうさん食べるところなんや。なあテキサスはん?」

「いただこう」

「そうそう、性欲より先に食欲を満たさんと! 帰りがてらみんなで屋台からおいしそうなモンを片っ端から――え゛っ」

「あっ」

 

 

 クロワッサンとソラが揃って声を上げる間に、テキサスはつかつかと迷いない足取りでマットレスに寝転ぶ三人に歩み寄る。

 何の羞恥心もなしに、テキサスはジャケットを脱いでインナーだけになり、ズボンを一息にずり下ろした。

 バイソンが顔を上げてぎょっとする頃には、テキサスはバイソンの腰の上に跨がり、スリムで小ぶりなお尻をペニスの上にあてがった所だった。

 テキサスの、激闘続きで疲れで荒んだ目に宿る、肉食獣のような獰猛な気配。射精寸前でおあずけを喰らって切なくヒクついていたペニスが、テキサスのおまんこ、びっくりするほど柔らかい陰唇ににちゅっと触れ合う。

 その匂い立つ程の野生味と、ペニスに伝う快感は、いっそ怖気を覚えてしまうほどで。

 

 

「っあ、待ってくださいテキ姉。ホントに今すぐイキそうで、今されたら――」

「使うぞ、バイソン」

 

 

 ただ一言そう言って。

 テキサスはお尻を沈ませ、一気にペニスの根元までを飲み込んだ。

 ずちゅんっ! と音が出そうなほどの勢いのある挿入。まだ準備もできていないヴァキナの肉ヒダに、ローションでぬるぬるになった熱い肉棒でずるるるるっと刺激され、電流のような快感をテキサスにもたらした。

 

 

「っん――ふぅぅ……!」

 

 

 上を向き、びくっと身体を痺れさせて。テキサスは歓喜に吐息を震わせ、ペニスを飲み込んだヴァキナをぞくぞくと震わせている。

 

 

「ふっ……ふっ、ふっ……ふっ」

「……イってるね」

「うん、これはダメだ。挿れた瞬間に射精しちゃった。意識が完全に置いて行かれてる」

 

 

 ローション手コキで限界までしごかれたペニスは、いきなりの強烈な挿入の快感を我慢できるはずがなかった。張り詰めたペニスがテキサスの狭い膣肉ににゅっぷりと飲み込まれ、全体をぞるぞると満遍なく擦られた瞬間に、バイソンのペニスは針を刺された水風船のように勢いよく射精を始めていた。

 何の準備も心構えもできずに、意識とは無関係にペニスが決壊を迎えてどくどく震えてザーメンを吐き出す。頭が真っ白に染まっていく快感に思考が付いていけず、バイソンは目を開き、半開きにした口から「ふっ、ふっ」と浅く激しい呼吸を繰り返し、困惑すらして射精の渦に飲み込まれている。射精に飲まれる。びゅくびゅく、びゅー、びゅーっ。ローション手コキで散々弄られたっぷり蓄えた真っ白な白濁液は、テキサスの子宮に一斉に注がれる。それをテキサスは、カラカラに乾いた喉に冷たい水を流し込んだような快感を覚えて、きゅっと瞳を閉じて浸っている。

 しかし、荒みきった餓えた獣は、射精が完全に終わるまでの余裕すら与えてはくれない。

 テキサスはうっとりと細めていた目を開くと、腰を持ち上げ、まだ射精を続け脈動するペニスに打ち付けた。ぱちゅんっと肉同士が打ち付け合う音が響く。

 

 

「はうぅ!?」

「足りない。もう一発だ」

 

 

 バイソンが甲高い声を上げるのを聞き流し、テキサスはひとり言のように呟いて、激しく腰を上下に動かしはじめた。

 絶頂の開放感はおろか射精が終わってすらいないのに。柔く温かい膣肉が、抽送に併せてペニスを激しくしごき、啜り上げてくる。

 膣内にみっちりと敷き詰められた肉ヒダは、ローションと吐き出したばかりの精液を潤滑油にして、生き物のように動いてペニスを舐ってくる。

 それはまさに、この世の極楽のような快感。

 けれど、射精したばかりの敏感すぎるペニスにとっては、その刺激はあまりに強すぎて。

 

 

「くひっ、うぁ、ふひぃ!? ――ま、待ってテキ姉! とま、止まっへ、ふぅぅ!?」

「静かにしてくれ、っん、んぁ……気が、散る」

「イったばっかりなんです! イったばかりなのにそんなに激しく動かれたら――っは、うああっ」

 

 

 容赦の無い腰使い。柔肉同士が擦れ合うズルズルという淫らな音に、お尻の肉が叩き付けられるぱちゅっぱちゅっという音がリズミカルに重なる。

 射精したばかりのペニスに、膣肉が触手の群れのように絡みつき、じゅるじゅると啜り上げてくる。強烈すぎて、ペニスをやすりがけされているような痛みを伴う快感。身体が自我を外れて暴れ出し、悲鳴のような嬌声が勝手に漏れ出てしまう。

 

 

「止めて、止めてください! っひゅ、はひ!? 無理です、無理ですって! こんなの、ちんぽが壊れ、る! 壊れ――っんあ、ひっ、ひぃ!?」

「暴れるな……エクシア、モスティマ、抑えててくれ」

「にひひ、りょーかいっ」

 

 

 度を超えた快楽から逃れようと暴れるバイソンの身体が、両脇に寝転んでいた天使と堕天使に押さえつけられた。柔らかな胸やお腹が腕に押し付けられ、その細さとは裏腹の力強さでバイソンをマットレスに押さえつける。

 

 

「っあ、ひ、ひぃ……た、助けてエク姉。モスティマさん。あ、ぐぅぅッ」

「ふふ、バイソンかわいー。目にいっぱいに涙ためて、ふるふる震えて、女の子みたいな声あげてる」

「止めてください。せめて休ませっへ、ひ……変です、ちんぽびりびりじんじんして、変になりますッ」

「大丈夫、大丈夫。心配いらないよ。身体が耐えられないくらい気持ちよくなっているだけだ。バラバラに吹き飛んだりはしないとも」

 

 

 バイソンが必死に訴えても、二人のサンクタは彼の顔を愛おしそうに見つめるばかり。裸体を密着させて添い寝しているようでありながら、快感に身悶える身体をがっしり押さえつけて逃がさない。そんな風に心地よい磔に処されたバイソンのペニスの上に跨がって、テキサスが捕食するような激しい腰使いでぐぽぐぽと貪っている。

 

 

「っふ、ふぅ。っく、あ、ふんっ……!」

「あーあー、テキサスはんも混ざってしもうたら止まらんわ。ソラ、あそこはほっといて、ウチらは空きテーブルでご飯でも――」

「わぁ……テキサスさん、一心不乱に腰ふってる。気持ちよさそう。バイソン羨ましいなぁ、いいなぁ……」

「こっちも夢中かいな……しゃーない、ウチは一人で腹ごしらえしとこかな」

 

 

 取り残された形のソラとクロワッサンだったが、ソラは敬愛するテキサスの獣のようなセックスに完全に魅了され、目を釘付けにされている。クロワッサンは呆れて、段ボールから飲み物を取って、夕食に手を付け始める。

 ひとつの倉庫に集まって、思い思いに遊んで好き勝手に過ごす。自由気ままで、時折濃密な雄と雌のフェロモンが混じり合い喘ぎ声が響き渡る、いつも通りのペンギン急便の時間が始まる。

 その中で唯一好き勝手にされる側であるバイソンは、テキサスの激しい騎乗位に晒され、両側をエクシアとモスティマに押さえつけられ、一方的に与えられる快感に身悶える。

 くすくす、と楽しそうに笑う声が、バイソンの両脇からする。

 

 

「すごいねー。テキサス、さっきから夢中で腰振ってるよ。ばちゅ、ばちゅって、激しい音が立ってる」

「っく、ひう、ひふ、ひん、ひ……!」

「きっとテキサスの頭の中は、気持ちいいよ~、もっと気持ちよくなりたいよ~って、それしか考えてないんだよ。バイソンの事なんてこれっぽっちも考えてない」

「獣みたいに息を荒げて、真剣な顔で明後日を向いたまま……テキサスは、バイソンのおちんちんを使ってオナニーしてるんだ」

 

 

 エクシアとモスティマが、バイソンのふわふわの耳に唇をよせ、甘く囁く。囁きがバイソンの耳をくすぐり背筋を震わせる。テキサスはぐっと上体を屈めて、更に激しい速度で腰を上下に動かしペニスを抽送する。

 動かすほどに肉ヒダはほぐれていき、熱く濡れていき、抽送の速度を更に早めて粘膜の密着度を上げる。引き上がる快感が更にバイソンの理性を突き崩し、頭を真っ白に染めていく。

 両側からくすくすという愉快そうな笑い声と、囁き声が耳に響く。

 

 

「テキサスのおまんこ、きゅうって締まってヤバいでしょ~。バイソンのちんちんに離れたくないよ~って吸いついて、そのまま引っこ抜かれちゃいそう。にゅぽ、にゅぽぉって、すごくいやらしい音してる」

「その歳でループスの本気の発情セックスでこってり搾られるなんて、性癖が歪んじゃいそうで心配だよ。もう自分の手じゃ満足できなくなるんじゃないかい?」

 

 

 湿度の高いねっとりとした囁きは、耳を通して脳をとろとろに蕩かしてしまいそうだ。そんな甘い快感を、ペニスに伝わる強烈な刺激が塗り潰してくる。

 

 

「っん、く――ふぅッ……あと、もうちょっと……!」

 

 

 テキサスの顔も真っ赤になり、凜々しい目をきゅっと切なげに閉じて快感に打ち震える。膣はさらに快感を求めてきゅうっと窄まり、ペニスを更に締め付ける。

 

 

「っはぁ、ハァッ! ……え、エク姉。モスティマさん……っ!」

「どうしたのバイソン。テキサスのおまんこで、ちんちんが溶されちゃいそう?」

「ち、ちんぽが変です。ビリビリして、こみ上げてきて――こ、こわいです。これ、精液じゃないです。いつもと違う、変なのが出てきます……!」

「構わないさ。このまま、おちんちんをおかしくさせちゃおう。ほら、君の好きな乳首も弄ってあげるよ」

「じゃああたしも。バイソンのちっちゃな乳首を、こりこり、くに、くにぃ~~」

「っひん、あひ、ひぃ……や、やめて。誰か止め、あ、やだ、あぁっん……!」

 

 

 快感がこみ上げて、限界と思っていた所を突き抜けて、知らない場所に意識を飛ばされそう。バイソンは必死に止めてと求めるのに、テキサスは耳を傾けもせずに一心不乱に腰を振るし、エクシアとモスティマは愉快そうにはにかむばかり。

 ペニスが通常の射精とは異なる、ひきつけを起こしたような不安になる痙攣を始める。足が意識を外れて勝手にガタガタと震える。全神経がペニスに集中し、快感に焦げ付いてなくなっていってしまいそうな。恐怖を感じる程のとてつもない快感。

 ぱん、ぱん、ぱんっと腰を打ち付けられて。ペニスをじゅるじゅる擦られて。身体を雁字搦めに縛られてぞくぞくと痺れるような快感に身悶える事もさせてくれなくて。両耳は天使の甘く蕩けるような囁きに犯されて、駄目押しに乳首もこねこねと弄られる。

 全身が痺れて、身体の感覚が遠くなって、溶けていきそう。真っ赤に腫れたペニスが、テキサスのヴァキナの中で燃え尽きてしまいそう。そんな風に身体の感覚すら曖昧になったビリビリと痺れる身体の奥底、精巣の知らない所から、何かがこみ上げてくる。間欠泉が噴き出すような爆発の高まりを感じる。

 

 

「はぁッはぁッ――だ、ダメ! もう無理です! 止めてください! 変、変なの射精ますから。テキサスさんっ!」

「待て。っくん……あともうちょっとでイく、から……!」

 

 

 テキサスが上擦った声を漏らす。彼女の膣も激しい抽送による快感ですっかり目覚めて、最後の時を待ち侘びるようにひくついている。降りてきた子宮の入口が、燃えるように熱くなった亀頭と何度も激しくキスをして、その鈴口の隙間から、熱くねっとりとしたザーメンが噴き出す瞬間を今か今かと待ち侘びている。

 ぞくぞくが強く、絶え間なくなる。間欠泉が竿をこみ上げ、出口に向けて急速に登ってくる。

 その最後の瞬間を察して、両脇を固めていた二人の天使はくすりと微笑んで、これまで以上に甘い、蜂蜜のようにねっとりとした声で、彼の最後の枷を外させた。

 

 

「いいよ、射精しちゃえ。テキサスのわんわんおまんこに、こみ上げてきた全部を、びゅうぅ~~~~って吐き出しちゃえ」

「我慢することないんだよ。意識も、身体の感覚も、真っ白に染め上げて――ほら、射精して」

「射精して。射精して。びゅーって、びゅるるぅ~って、おまんこのいっちばん奥に射精しちゃえ」

「っくぅッ、ハァ――あ、射精る、なんか射精――っあ、うああああああッ」

 

 

 両耳を蕩かす囁きに導かれるままに、バイソンは溶けそうなほど熱くなったペニスを震わせ、とうとう間欠泉を弾けさせた。

 ぐっぽりと根元まで咥え込まれたペニスから、破裂したような勢いで汁が吹き出し、テキサスの子宮の奥を叩く。

 

 

「っんん!? あ、クる。イ――っく、ふぅぅッ!」

 

 

 女の一番奥の秘所に熱いものを浴びせられて、後を追うようにしてテキサスも絶頂した。目を瞑ってぎゅっと身を縮ませて、びくんっびくんっと激しく身体を震わせる。

 その勢いで膣から引き抜かれたペニスから、透明な汁が吹き上げてきた。液体は引き抜かれた勢いで震えるペニスから文字通り噴水のように吹き上げて、彼の腹や、両脇に寝ていたエクシアとモスティマの身体にもぱたたっと水滴を落とす。

 

 

「わっ、すっごぉ……あたし、男の潮吹きって初めて見た」

「まるでホースみたいにお汁を撒き散らしてる……ふふ、そんなに気持ちよかったんだね」

 

 

 二人のサンクタも思わず驚きに目を丸くして、潮を拭きながら暴れるペニスを見つめている。

 バイソンはもう茫然自失だった。身体の中から、一体何かも分からない汁が噴き上がっていく。大量という言葉さえ追いつかない液体が固いペニスの内側を勢いよく通り抜け、本当にペニスがホースになったようだ。魂とか寿命とか、そういう自分の中の大切なものが漏れ出ていくような、感じた事のない開放感に包まれる。

 テキサスはバイソンの腰にお尻を乗せたまま、天を仰いで頭まで貫くような絶頂に浸っていた。先ほどまでバイソンを激しく啜り上げていたヴァキナは、サーモンピンクの柔肉を露わにしたまま余韻に震えている。ペニスを飲み込んで拡張された膣穴からは、吐き出されたばかりのバイソンの潮が、さらさらと流れ出してきた。

 しばらく快感に浸り、はぁ、はぁと浅い呼吸を繰り返していたテキサスだったが、ふと我に返った時には、先ほどまでの餓えた獣のような危うい雰囲気は消え失せていた。

 目に光を取り戻したテキサスは、ぐったりと力なく寝そべるバイソンを見て、赤らんだ顔を更にぽっと熱くさせる。

 

 

「あ……すまないバイソン。やり過ぎた」

「ようやくスッキリしたみたいだね。おかえり、テキサス」

「ただいま。モスティマも久しぶり」

 

 

 普段の調子を取り戻したテキサスが、エクシア、モスティマと挨拶を交わす。みんな汗ばんだ半裸で、バイソンが噴き出した潮のとんでもない匂いに包まれているが、いつもの延長線の光景なので特に気にすることもない。

 

 

「というかテキサス、膣内射精されて平気だった? いやザーメンなのかは微妙な所だけどさ」

「あ……いや、問題ない。安全日だ」

「ヒヤリとさせるなあ。君達、いつもこんなに激しくヤってるのかい? この調子なら、そのうちバイソンが腹上死するんじゃない?」

「だとしたら、それはそれで幸せな気がするけどな~。大富豪の最期って感じで、結構ウケいいんじゃない?」

「……ひ、と、ぎきの悪いこと、言わないで、ください……」

「あ、起きてたんだ。バイソンも頑張ったね~。ねえテキサス。お詫びにお掃除してあげたら?」

「ん。分かった――ぱくっ」

「あちょ待って、今ホントに弄ってほしくな――はうッ」

 

 

 バイソンが何か言う前に、テキサスは二つ返事で了承して、バイソンのぐったりと萎れたペニスを咥え込んだ。モスティマの口も合わせれば三発連続の射精でへとへとになった竿の柔らかい皮に、温かい舌がねっとりと這う。

 

 

「ん、ふ……もぉ、皆ぜんぜん僕の話を聞いてくれないじゃないですかぁ」

「大丈夫だ、バイソン。綺麗にするだけで、搾り取ったりしない……れろ、むちゅ、るぅ……」

「くぅ、んんっ、あ、テキサスさん……」

 

 

 テキサスの言葉の通り、彼女のフェラチオは、先ほどまでの獣のような性交とは別人のように優しくしめやかだった。口全体でにゅっぷりとペニスを咥え、舌全体を押し当てるようにして、ペニスに付いた雄汁を満遍なく舐め取っていく。

 疲れて半勃ちしたペニスが、温かく粘度の高いお風呂に浸かるような心地よさ。バイソンが甘い声を漏らす。

 

 

「ふむ、はむ、える……む?」

 

 

 お互いの性器から出てきた粘液でてらてらと光沢したペニスを舐めていたテキサスが、視線に気付いてふと顔を上げる。

 ペニスを咥えるテキサスを、少し離れた所からソラが見つめていた。ともすればテキサスと同じくらいに顔を真っ赤にさせて、ぽーっと朧気な顔で佇んでいる。

 そんな夢を見るような顔でいたソラを、テキサスが呼んだ。

 

 

「ソラ」

「は、ひゃいっ。何でしょう、テキサスさん」

「よかったら、ソラも混ざるか? 立っているだけなのも退屈だろう」

「え……ぅ」

 

 

 テキサスが、指で根元を支えるバイソンのペニスをふりふり振って、ソラに提案する。

 ソラは真っ赤な顔でテキサスと彼女の持つ浅黒い男根を見て、しばらくもじもじと身を捩って悩む仕草を見せていたが、結局は恥ずかしさよりも興味と興奮の方が勝った。恐る恐る近づき、バイソンの下腹部の傍に腰を下ろす。

 テキサスと二人で、ペニスを左右から挟むような格好だ。ソラは目の前のグロテスクな見た目のペニスに目を奪われ、どきどきと胸を弾ませながら、それでもきゅっと眉を潜めて、バイソンに忠告した。

 

 

「いい、バイソン。アイドルは恋愛とか、え、え、えっちな事とか厳禁なんだからね。これはあくまで、えっちとは別の……な、なんかそういうごっこ遊びなんだからっ」

「ソラ姉、それ毎回言うけれど、必要なんですか?」

「おちんちん舐めてあげるんだから文句言わないっ。こういうのは表明するのが大切なの。恥ずかしいんだから、あまり見ないでよね……ん、ちゅうっ」

 

 

 口を尖らせたソラは、その唇を逸物の亀頭におずおずと吸い付けた。啄むような弱い刺激に、ペニスがぴくりと震える。

 

 

「ちゅ、ちゅ……ん、ちぅ……」

「じゃあ、私は反対から……れる、るぅ。ん、ぷ……」

 

 

 テキサスもフェラチオを再開し、左右から挟み込むようにしてペニスを舐め上げられる。

 

 

「う、ふぅ……二人とも、舌使いが違って、気持ちいい……」

「ちゅ、ちゅっ。私の口は、みんなに歌で元気を届けるためなのよ。おちんちん舐めて元気にさせるのなんて、ペンギン急便でだけなんだから……」

 

 

 恐る恐るのおっかなびっくりながら、ぷにぷにの柔らかな舌で甘く刺激してくるソラ。大胆な舌使いでねっとりと舐めあげ、時に亀頭を咥えたりもしてくれるテキサス。味わいの異なる二人の舌使いに、ペニスが嬉しそうにひくついている。

 バイソンの横に寝転んだモスティマが「へぇ」と声を上げた。

 

 

「結構意外だな。ソラってこういうことにも混ざるんだ。アイドルだから厳禁かと思ってた」

「普段はそうなんだけどね。今回は、ホラ……」

「ちゅ、ちゅる……はぁ、テキサスさんの匂い。おちんちん、テキサスさんのオツユまみれでとろとろだ。すっごい匂い……はふ、ちゅる、ちゅぅぅっ」

「……なるほど、痘痕もえくぼって事か」

 

 

 得心したとばかりにモスティマが笑う。ソラはペニスに舌を這わせながら、その実ペニスにこびり付いたテキサスの愛液の香りを吸い、味を堪能していた。舌でチロチロと汁を吸うたびに恍惚に吐息を漏らし、すっかり目にハートマークを浮かべている。

 その、料理皿の縁のソースまで残さず舐め取るような丁寧な舌使いは、バイソンのペニスを満遍なくつつくようないじらしい刺激になって、一旦空になった情欲をふつふつとこみ上げさせる。

 

 

「っく、うん……嬉しいけれど、こんな風に舐められ続けたら、また大きくなっちゃいますよ」

「え? なに言ってるのさバイソン。大きくしてもらわなきゃ困るよ」

「そうそう。ここに、美人の先輩が二人いるのを忘れたのかい?」

 

 

 そう声をかけたのは、両脇からバイソンを挟み込むエクシアとモスティマ。

 二人のサンクタは、手持ちぶさたにバイソンの乳首を弄びながら、身体を押し当てていた彼の手を引き、自分の股を触らせた。

 にち、という小さな水音。んっと甘い吐息。指先に伝わる熱く水っぽい感触に、バイソンが息を飲む。

 

 

「君のおちんちんでずこずこされるのを待ち侘びて、股間を濡らしている天使が、ここに二人もいるんだよ?」

「夜はまだ長いんだから、あたし達も楽しませてよね、バイソン?」

 

 

 そう囁く彼等の声には、隠しきれない情欲が滲んでいて。

 どき、どきと速度を上げた鼓動が、再び下腹部に血液を送り込み、ペニスをムクムクと膨れあがらせていく。

 咥えていたペニスが急速に元気になっていくのを見て、ソラがはぁと吐息を漏らす。

 

 

「わ……すご、どんどんおっきくなってく……」

「立派な業物だ。ん、るぅ……ちゅ、じゅるるっ」

 

 

 鼻先にそそり立つペニスにテキサスも艶めいた吐息を溢し、先ほどよりも熱の籠もった舌使いでペニスを刺激する。

 熱くぷにぷにの舌が、竿の根元をちろちろと舐め、竿の血管をくすぐり、敏感な柔肉にぺっとりと押し付けて、徐々に上に登っていく。

 そうして、ゆで卵のようにつるつるとした真っ赤な亀頭に、テキサスとソラは二人一緒に辿り着き、両側からはむっと咥える。

 

 

「ちゅる、んむ、じゅる、えるえる……」

「ちゅる、ちゅぅ……あ、ほれ、へきはふはんと、ちゅーひへるみはい……」

 

 

 それに気付いたソラは、一層うっとりと目を細め、あもあもと亀頭を唇で揉みしだきながら、亀頭を口に咥えていく。テキサスもそれに合わせるようにフェラチオを深くさせていく。

 そうしてとうとう、バイソンの亀頭は、ソラとテキサス二人に半分ずつ咥え込まれた。二人の唇が触れ合い、亀頭を挟み込んでもにゅもにゅと形を変える。

 

 

「っく。二人とも、それ、ヤバいです……!」

「もむ、む、ぷく……へきはふはんとちゅー、へきはふはんと……」

「ちゅる、じゅず、じゅる……ん、ふぅ……」

 

 

 情熱的なキスの間に挟まれた亀頭に痺れるような快感が走り、バイソンが上擦った声を漏らす。

 フェラチオから始まった二人の口は、次第にキスの方がメインになっていく。

 終いには主従は逆転し、二人のキスの間にバイソンの男根が挟まっているだけのようになる。やがて二人はゆるやかに顔を持ち上げて、唇の隙間からペニスを外し、二人だけのキスへ発展していく。

 

 

「ん、ちゅる……」

「テキサスさ、んふ、ちゅ、あむ。るぅ……」

 

 

 テキサスは唇を離さないままソラを抱き寄せ、より一層舌を絡ませる。ループスの黒い尻尾が、再び蘇ってきた興奮を示すようにふりふりと揺れている。

 

 

「あーあー、あれは完全に二人の世界に行っちゃったね」

「ちゅる……バイソン、クリーニングの予約を入れておいてくれ。ソファを使う」

「あ、えと。分かりました。行ってらっしゃい?」

 

 

 バイソンがそう応じると、テキサスはソラと熱いキスを交わしながら、部屋の中央にあるソファの一つへと去って行く。

 そうして自由になった、ふたりの熱い舌と唇ですっかりガチガチに勃起したペニスに、二人の天使が笑顔を寄せる。

 

 

「うん、テキサス達のお陰で元気を取り戻したみたいだね、それじゃあエクシア、お先にどうぞ」

「いいの? 先に始めたのはモスティマの方なのに」

「私は待つのもお手の物さ。それに、エクシアの方がやりたくてうずうずしてるみたいだし」

「えへへ。それじゃあお言葉に甘えちゃおう! もー待ちくたびれちゃったよ。あたし達の事もしっかり楽しませてよね、バイソン?」

 

 

 遊園地のアトラクション待ちがようやく終わったような、そんなお気軽なノリで、エクシアはバイソンの上に跨がった。いつの間に持っていたのか、箱から取り出したコンドームの袋をぴろりと広げてみせる。

 慣れた手つきでコンドームを嵌めたエクシアは、あらためてそそり立つペニスの上に、自分の性器をあてがう。

 倉庫の天井の質素な蛍光灯と、頭上に輝く天輪。眩しい光に照らされて、彼女のルビーのような瞳と、白く柔らかな裸体が映し出される。

 細くしなやかで、それでいて胸やお尻には女性らしく愛らしい丸みがある、可憐で美しい天使の裸体。その下、ほんのりと産毛を浮かせたヴァキナは、入口をとろりとした蜜で濡らし、迎え入れる準備をすっかり整えている。

 

 

「バイソンは動かなくていいからね。その分、あたしが好き勝手にさせてもらうから」

「……お、お手柔らかにお願いします」

「えへへ。あれだけ射精したんだから、長く楽しませてくれるよね――ん、はぁん」

 

 

 悪戯っぽい微笑みを浮かべて、エクシアがゆっくりと腰を沈ませる。その動きに従って、既に愛液で濡れた膣肉は柔軟に広がってペニスを奥へと誘っていく。

 仕事終わりのストレス発散として、あるいは単なるお遊びや暇つぶしとして、何度となく迎え入れてきたエクシアのヴァキナは、いつも通り熱く蕩けてペニスを歓迎し、いつも通りの最高の刺激をバイソンにもたらした。

 

 

「くふっ、んぅ……へへ、おまんこを押し広げて、っん、入ってくる感覚を、ゆっくりじっくり……にゅっぷぅぅ~~」

「っん、あ。エク姉のおまんこ熱くて、深、ぁ……!」

「にゅぷにゅぷ~~……っふ、ふは……じゃーん。バイソンのちんちん、根元までぱっくり咥えちゃったぁ」

 

 

 鈴の鳴るような声で、逆上がりが初めてできた子供みたいに得意気に、エクシアが上体を逸らしてねっとりと繋がった接合部を見せつける。

 固く浅黒い色をした自分のペニスが、サーモンピンクの瑞々しい柔肉の中に飲まれている光景は、尋常でなくいやらしくて、雄の情欲を刺激するものだった。陰唇から溢れた愛液がペニスに伝い陰毛を濡らす様子に、バイソンが目を奪われごくりと喉を鳴らす。

 エクシアは自分の、雪のように白い下腹部をさすって、にっと口角を吊り上げる。

 

 

「バイソンのちんちん、あたしのとっても深い所まで届いてる、ふぅ……お腹の中、押し広げられて……気持ちよすぎてお漏らししちゃいそ」

「っ締め付けキツくて、くぅ……じっとしてるだけなのに、すごい絡み付いてくる」

「それは、君のちんちんが食べ応えあって、あたしのおまんこもきゅんきゅん喜んじゃってるんだよ。っは、はぁ……じゃ、セックス始めよっか。んあっ」

 

 

 エクシアが腰を持ち上げる。ペニスに絡み付いた肉ヒダがにゅるにゅると生き物みたいに動いて擦り上げ、敏感なお互いの粘膜に快感を送り込む。ペニスを引き抜く快感を亀頭のカリ首が膣口から外れるギリギリまで堪能して、一気に腰を落とす。ペニスから離れて寂しそうに開いた隙間が再びみっちりと埋められて、多幸感が全身をじんわりと弛緩させる。

 抜いて、差し込んで、敏感な粘膜同士をじゅるじゅると擦り併せて。エクシアは全身をぎゅっと縮こませて、電流のように流れる快感に没頭する。

 

 

「んっ、あ、あ、あんっ。あーこれ、これやっぱキクぅ……へとへとの身体に超じんじん来て、頭ふわ~ってして気持ちいぃ……」

「エク姉、っふ……そのちんぽ大好きって声、反則です……っ」

「大好きだからしょうがないでしょ~。バイソンもあたしのおまんこ大好きなくせに、は、ふぁんっ」

 

 

 リズミカルな上下運動。エクシアの小ぶりなお尻がぱむ、ぱむといやらしい音を立てる。

 

 

「っん、バイソンはどうかな。っあ、くん……テキサスとあたしのおまんこ、君はどっちが好きなのかな~?」

「はふ、くっ。ど、どっちがなんてそんな……っ」

 

 

 ばっちり回復したペニスは、未だ飽きる事のない性欲をぎんぎんに滾らせて、エクシアのヴァキナからもたらされる快感を享受している。

 ペンギン急便の中で最も戦闘に長けたテキサスは、一見すると細身でしなやかな体付きだが、その柔い肌の下には無数の実戦で鍛えられた筋肉が詰まっている。その分おまんこは締め付けがキツく、時にはペニスが引っこ抜かれるのではと思うほどに強烈だ。油断すればあっという間に射精し、搾り取られてしまう。先ほどのようにスイッチが入れば、自分が気持ちよくなるために一心不乱で腰を振り、休む暇も与えずに何度も何度も射精させてくる。ループスの獣性をありありと感じる、捕食のように貪欲なセックスだ。

 対するエクシアは、体格はテキサスと同じくらいで、おまんこの穴は小さく、きゅうきゅうと窄まってすごくキツい。けれど徹底的に貪るようなテキサスと違い、エクシアのおまんこには柔く抱き締めるような優しさを感じる。一緒に気持ちよくなって、楽しんでセックスしようという彼女の心境が現れているみたいだ。

 だから、どちらが良いかと聞かれれば……バイソンとしては……

「……ん~、比べてるねぇ~?」

「っあ、や……そ、そんなのどっちも最高で、決められる訳ないじゃないですかっ!」

「あはは。正しい解答だ、優劣なんて付けちゃ後々大変な事になりかねない」

 

 

 そう言ったのはエクシアではなく、マットレスに寝転んでいたモスティマだ。

 

 

「でもそうか。バイソンは皆のおまんこの形を覚えちゃうくらい、たっくさんえっちしている訳だ。誰のおまんこか当てるクイズとかした事ある?」

「この前やっと全問正解したんだよね。目隠ししたまま代わる代わる比べっこして。クリアまで長かったなー」

「え、エク姉そういうのは言わなくていいんですよ!」

「ふぅん。賑やかでいいね。何だか少し羨ましいかも」

 

 

 そう言った彼女は、やおら身を持ち上げると、バイソンの顔の上に跨がった。

 バイソンの視界に影が差し、それから目の前に広がった光景に息を飲む。

 真下から見上げる、モスティマの艶めかしい太股。その太股の付け根には、ひくひくと震えるサーモンピンクの瑞々しい陰唇。息を飲んだバイソンの鼻腔が、モスティマの濃い匂いを感じる。

 女性として最も大切で恥ずかしい場所を存分に見せつけて、モスティマはゆっくり、バイソンの唇に、自分の下の口を近づけ、触れさせる。

 

 

「ちょ、モスティマさ――は、むぷっ、む……!?」

「よかったら、私の味も覚えて欲しいな。君がベロで私の事を思い出すくらいに、さ」

 

 

 愛液で濡れたヴァキナをバイソンの唇ににっちゅりと押し付けて、バイソンは挑発気味に舌を出す。

 バイソンの味覚と嗅覚は、一気に雌のフェロモンに満たされた。

 甘く肉感的で、ほんのりしょっぱく、チーズに似た酸味のある匂い。そのどれもが、五感を強烈に刺激し、下腹部を滾らせる。

 バイソンの雄の本能が、たちまち理性を上回った。彼はいてもたってもいられないとばかりにモスティマのお尻を鷲掴みにし、求められるままに舌を突き出して、押し付けられた陰唇の隙間に滑り込ませた。

 

 

「る、えるぅ……じゅる、ずじゅうぅぅっ」

「んひッ……はは、いきなり獰猛だな君は、あ、んんっ」

 

 

 これまで飄々としていたモスティマが、初めて上擦った声を漏らす。

 浮き雲のような態度で興奮を見せていなかったモスティマだが、実際にはエクシアと同じように、膣はすっかり準備を整えていた。バイソンが舐めずとも陰唇からはねっとりとした蜜が涎のように垂れていて、ひくつく小さな穴に舌を挿し入れれば、奥の方から果汁のように次々溢れ出てくる。

 膣口の奥には肉ヒダがみっちりと詰まっていて、男を迎え入れるその時を今か今かと待ち侘びていた。膣肉をかき分けて侵入してきたバイソンの舌を、きゅうっと優しく締め付けて迎え入れ、沢山のキスをしてくる。

 モスティマという女性像からはおよそ想像の付かない、生々しい女性の肉体に、バイソンの理性は音を立てて崩れていく。

 

 

「じゅるる、っぷ、るぅ、える……じゅ、じゅううっ」

「ひんっ、ふ、くひ。バイソン啜りすぎだ……あ、あ、こら、ほじるなぁ……!」

「っあ、んん! バイソンのちんちんすご、またおっきくなったぁ」

 

 

 興奮は身体の捻子を幾つか外してしまったようで、ほとんど意識せずに腰をかくかくと上下に降り始める。固いペニスがエクシアのヴァキナの中に激しく抽送され、ぱん、ぱんという水音が更に早くなる。

 

 

「っくふ、んんッ。はは、とんだムッツリスケベだな。私のツユを、まるでジュースみたいに啜って……っは、ふぅッ」

「じゅるる、じゅずずぅ……ぷぁ、は、はぁ……やばい、これやばいですモスティマさん。口の中も、吸い込む息も、モスティマさんのおまんこの味で……身体の中から、モスティマさんに染められていくみたいで、意識がトびそうです……んぷ、える、るぅぅ」

「は、ぅんッ、ひゃ……もー、バイソン。おちんちんを咥えてるのは私なんだから。ちゃんと私のおまんこも感じてよねっ」

 

 

 バイソンはモスティマのお尻に指を沈ませ、息継ぎもそぞろに、まるで乳を吸う赤ん坊みたいに必死にモスティマのまんこに舌を挿し入れる。むっとする濃厚な雌の匂いに意識をくらくらと揺らがせるバイソンの、度を超えた興奮にバキバキに勃起したペニスは、より一層威勢をよくしたエクシアがおまんこで啜り上げられる。

 二人の天使の喘ぎ声が倉庫に重なる。一人の雄の上で思い思いに腰を振って快楽を貪る。ぞくぞくと身体が弛緩して、どんどん熱が籠もってくる。

 快感に蕩かされ、思考力が奪われていく。気持ちいいしか考えられない。もっと気持ちよくなりたいしか考えられない。

 

 

「っん、くん、はひゃんっ……ん、ふむっ」

「るちゅ、ふむ、える……ちゅる、ちぅぅ」

 

 

 その本能に誘われるままに、二人の天使はどちらからとなく上体を近づけ、唇を重ねた。熱く火照った舌を絡ませ、止めどなく溢れてくる唾液を交換する。互いの手は、それが自然な状態であるとでも言うように重なり、指を絡ませ合い、いちばん強く結びつく。

 

 

「モスティマ。んちゅ、るぷ……もすふぃま……っん、あん、ふん、ふうぅッ」

 

 

 青髪の天使と重ねた唇に伝わる快感にうっとりと目を細めるエクシア。そのヴァキナを舌から激しく突き上げられて、キスをしたまま甘い嬌声を漏らす。

 舐められ、啜られ、性器同士を激しく擦り合わせ。三人は絶頂に向けての階段を駈け上がっていく。

 

 

「じゅるっ、ぷく、じゅぅ……は、すごい、すごいです。ちんぽをエク姉のおまんこに抱き締められながら、モスティマさんのおまんことキスしてる。身体全部が気持ちよくて、訳が分からなくなって……我慢できません、射精したい。射精したいです、エク姉」

「っん、ひゃう、ひん……わ、私も、もう限界かもっん、ふぅん」

「っく、はは、二人とも早いなぁ。私はまだ全然――っひゃう!? ちょ、バイソン。クリトリスはダメ……ひぃ!?」

「強がりなんてさせません。モスティマさんも、三人一緒にイきたいです……ふむ、るぅ、ちゅううぅ」

 

 

 バイソンは縋り付くようにモスティマのお尻を抱き寄せ、彼女の膣の上、ぴこっと付いたクリトリスを唇で挟み、強く吸い上げる。モスティマから笑顔が消え失せ、見開いた目に快感の電撃が迸る。

 柔らかなお尻で鼻も口も覆われて息苦しい。辛うじて吸い込む空気は愛液とおしっこの混ざったようなヴァキナの匂いに満ち満ちて正気を保っていられない。今はその息苦しささえも興奮と錯覚し、ますます腰を突き上げる速度を上げる。エクシアが嬌声を上げてよがり、耐えかねたようにモスティマと指を絡ませ、激しく舌を啜り合う。

 三人ともが互いを求め合って快感を高めていく。競い合うように絶頂へと向かって登り詰めていく。性器が快感に痺れて愛液を迸らせる。ずちゅずちゅという抽送の水音が倉庫内に木霊し、膣内で激しく絡みあった粘液が泡になってバイソンの陰毛にこびり付いている。

 ずちゅずちゅ。じゅるじゅる。ずっこずっこ、ちぅちぅ。全身がいやらしい音に満たされて。押し寄せる快感に意識が押し流されて。

 こみ上げてくるそれがとうとう我慢の限界を迎えると、バイソンはラストスパートをかけた。壊れた機械のように腰を跳ね上げてエクシアの膣にペニスを叩き付け、呼吸も諦めて舌を激しく使い、モスティマの敏感なクリトリスをこれでもかと弄り尽くす。

 

 

「ふひゃうううぅ!? っバイソンだめ、子宮叩いちゃ、っくぅぅぅん!?」

「っん、んんんんっ!? やめ、クリばかり弄らないでくれ、っふぅ、ひゅふぅぅ!」

「っあ、あ、あん、あん! あぁ……モスティマ、ちゅー、ちゅーして。もうイっちゃうから、モスティマとちゅーしたままイきたい……!」

「ひゃ、ひん……んちゅ、るぅ、じゅる、じゅうううっ」

 

 

 限界を目前にした二人が、これまでで一番強く結びついて互いの唇を求め合う。絶頂を更に高みまで引き上げるように、気持ちいいで心も体も埋めつくす。

 ぱちゅぱちゅと激しく水音を奏でて粘膜同士を絡ませ蕩かし一つに交じり合うように擦りつけ。呼吸も忘れて舌を擦り付け粘膜を啜りとびきりの快感を捧げながら口腔も鼻腔も意識も女陰で一杯にして。マグマが煮え立つような白濁液が急速にこみ上げ、激しく抽送を繰り返す肉竿の根元から先端に向かって精巣間を押し広げてぐんぐんと昂ぶりこみ上げて。

 そうして、三人一斉に、弾ける。

 

 

「んむ、じゅる、じゅううううぅぅぅぅぅ……!」

「あ、ダメダメダメ! イク! イク! いくいくっぅふ、ふぅぅぅぅぅ~~~!」

「はひ、あ、イク。クリでイって――は、んんんんんっ!?」

 

 

 性器からそれぞれの絶頂の証を迸らせ、三人仲良く、とびきり大きな絶頂に身を投げ入れた。

 電気ショックでも浴びたみたいに上体を逸らせて、びくん、びくんと身体を痙攣させる。ヴァキナからぷしっとオツユを吹き出し、バイソンの顔や下腹部をしっとりと濡らす。

 絶頂に痙攣しじゅるじゅると蠢く膣に揉みし抱かれながら、バイソンは新たにせっせと作り上げた濃厚な精液を思う存分吐き出した。びゅく、びゅく、びゅるる、びゅぅぅぅ~~……全く萎える事を知らない射精をコンドームが受け止め、エクシアの膣内でむくむくと膨らんでいく。

 何度も何度も痙攣し、絶頂に陶酔し。視界が白黒に明滅しぱちぱち星が瞬く快感の渦に身を浸らせて。

 

 

「は、はふ……すっごぉ……!」

「はぁ……こんなに心地いいイき方、久しぶりだ」

 

 

 二人のサンクタは、ほとんど同時にバイソンの上からお尻を持ち上げた。マットレスの両脇に、くたりと座り込む。顔をモスティマのイキ汁で濡らし、ペニスの先端に真っ白な水風船を付けたバイソンは、ベッドにぐったりと倒れ伏したままぴくりともしない。

 

 

「……バイソン、生きてる? 呼吸してる?」

「……な、ん、とか……」

「最後の追い込みは強烈だったね、命を燃やしてるみたいでゾクゾクしたよ……はは、すごい。潮吹きまでした後なのに、こんなに大量だ」

 

 

 汗を拭いながら、モスティマはザーメンで膨らんだコンドームを見て呆れたように笑う。

 それから彼女は、バイソンのペニスからコンドームを引き抜くと、そのずっしりと膨らんだ滴形の風船の下を歯でぷちっと破った。

 

 

「ん……ちゅるる……」

 

 

 コンドームの中から溢れてくるゼリーのように濃い白濁液を啜る。

 ゴムの中身を全て口に含んだモスティマは、しばらく目を閉じ、ワインのテイスティングをするように口の中でザーメンを泳がせて堪能した後、ちょいちょいと手招きでエクシアを呼ぶ。

 言われるまま、何をされるかも分かった上でやってきたエクシアに、モスティマは唇を重ねた。

 

 

「ん、ちゅ……」

「ふむ、じゅ、ずずぅ……」

 

 

 唇から唇へ、でろりとしたザーメンが分けられる。バイソンの吐き出したこってり濃厚な雄汁を介しながら、赤と青、二人の天使がうっとりと舌を絡ませ合う。

 

 

「じゅずずぅ、んぐ、んく、ん……やっば。バイソンのザーメン、めっちゃ濃くて喉に貼り付く。四回目なのに、鼻の粘膜が焦げそうなくらい濃い……こんなの、生で膣内射精されたら絶対妊娠しちゃうじゃん」

「ますます将来有望なおちんちんだね。まさか数ヶ月でこんなに鍛えられるなんて。少なくともおちんちんのトレーニングとしては、ペンギン急便に来たのは正解だったって事かな?」

「……」

 

 

 モスティマがからかうようにそう囁くも、バイソンに返事をする元気はない。それも当然だ。最初にモスティマにフェラされてから休み無しで四連発もしたのだ。ベッドにぐったりと擲った身体は、未だ満足に力を籠める事ができないでいる。

 

 

「うーん、さすがに休憩が必要かな」

「ねえ、モスティマ……」

「ん? 何だいエクシア……チューしたい? もちろんいいよ。ん、ふむ」

 

 

 肩を突かれたモスティマは、ふわりと笑って、エクシアの小さな唇を塞ぐ。流し込まれたザーメンの匂いがこびり付くお互いの口内に舌を挿し入れ、気持ちよく絡ませ合う。

 

 

「ちゅ、ちぅ……やっぱり、モスティマとのキス、すごく気持ちいい……」

「ちゅく、ちゅる……私達もソファに行こうか、エクシア。バイソンはそこで休憩しているといいよ」

 

 

 そう言うだけ言って、モスティマはエクシアの手を引いて去って行く。すっかり疲労困憊のバイソンは、去って行く二人に、力なく手を上げて応じるしかできなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




後半へ続く(明日投稿予定です)

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