※この作品はR-18です。

私は人間(倫理観)を捨てるぞ、旅人!!   作:札幌ポテト

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アンバー回

この回と5話の話については先に言っておくと、正直すまんかった。
R-18で出してないけど、このレベルをR-15で見た事あるので大丈夫だと思う、ダメだったらどんまい。





ウサギ伯爵って火力やばくね?☆

西風騎士団、モンドの警察組織であり統治組織だ。普通にそれが一緒になっていると政治的な思惑とかヤバそうだし不正もしほうだいな気もするが、今は私の知る限り綺麗に纏まっている。

 

それは西風騎士団そのものの雰囲気が良いというのもあるが、代理団地が頑張っているからだろう。

 

そんな私は、その代理団長に呼び出されていた。

 

「今度は何ですか、こう見えて暇を持て余してるんですよ?奢ってくれるならご飯でも行く?」

 

何なら毎日暇を持て余してる。野外ニート最高である。

 

「済まんがこっちは忙しくてな。でも暇なのは良いじゃないか、いつでも騎士団は君を歓迎している」

 

が、騎士団に入る気はない。私は誰かに縛られたくないのだ、少なくとも今はフリーでいたい。

それに騎士のような高潔な精神とかないし、モンドの誇りとか意志とか風神への信仰とか他の人に比べてめちゃくちゃ薄い自覚もある。

流石にそんな人間が、騎士団にいれば数人の騎士たちにしばかれるだろう。

 

ただそんな私でも昔からの付き合いというのもあるが、程よくジン団長に仕事が振られる。ちなみにちょっとおいたをした時はジン直々にしばかれるね、ノエル関係でしばかれた時は流石に命の危機を感じたなぁ。

 

「ジン団長、偵察騎士アンバー。参上し……あれ?バンパーさんもいらしてたんですね」

 

そうこうしてると、私の後にモンド1の飛行士兼偵察騎士がやってくる。

 

「あぁ、厄介ごとらしいんだけど……アンバーも一緒みたいだね。今回は何を?」

 

わざわざ呼び出したのは私と彼女の2人で任務に当たらせるためだろう。しかし彼女程の実力者に一応私までつけるとなると、相当やばそうな匂いがする。

 

「彼女と共に、アビスの拠点調査に向かって欲しい」

 

「アビス、教団ですか」

 

アビス教団、一言で表せば人類の敵であり行動原理のわからない存在だ。私は職業柄嫌という程に知ってるし、ふざけた輩もいるので出来るだけ関わりたくない組織の一つである。

なおもう一つの方はもっと関わりたくない。

 

「今エウルアやガイアはファデュイ関連で忙しくてな、任せられるのは君達ぐらいしかいない」

 

今の騎士団は人手不足だ。質も量も足りていない、それに理由はしっかりとある。

 

「ファルカ大団長が遠征に人を連れてき過ぎなんですよ……まぁ分かりました」

 

騎士団は遠征中なのだ、だからジンが代理団長をしている。

ちなみに私も連れて行かれそうになった。全力で対抗して逃げ切ったが、あのままでは騎士団に入れられて一生働かされていただろう。

 

「場所は?」

 

「星拾いの崖下、そこに洞穴があるらしい。調査を頼む」

 

「りょーかい、行くかアンバー」

 

なお、最近は騎士団の人より働いてる気がする。非正規社員みたいな形って考えるとなんか前世を思い出してくるのでやめておこう。

 

 

「バンさんって、ジン団長と仲良いよね。いつからの付き合いなの?」

 

「私が生まれた(拾われた)時からの付き合い」

 

「あれ、エウルアも幼馴染って言ってなかった?」

 

「時間だけで言えば1番付き合いは長いな、ちょうどいい練習相手としてボコボコにされてたけど」

 

アンバーは偵察騎士ではあるが、かなりお喋りが好きな騎士だ。星拾いの崖はモンド城からそこそこ離れてるのでその間の雑談がしたくなるのは分かるが、根掘り葉掘り聞いてくる。

 

アンバーとの関係があまりないからだろう、2人で話す機会がなかったのだ。

友達の友達、そのぐらいの関係なので会えば挨拶はするが、その程度の関係だ。だから私が神の目を持っていない事も知らないだろう。

ちなみにエウルアとかなり仲が良く、その伝で私のことを聞いているようだ。まだセクハラ野郎という事は耳に入っていないらしい、アンバーには手を出していないのでその点も安心だ。

 

「……着いたな」

 

と、そんな感じで雑談もとい質問攻めをされていたら目的地に着いた。

 

「まずは情報収集か、アビスの痕跡を……」

 

「あ、バンさんこっちにあるよ」

 

そして早速付近の状況を鑑識しようと思ったが、アンバーが何か見つけたようだ。寄ってみると茂みが僅かに凍った後がある、元素知覚でその痕跡を辿れるようだ。ちなみに元素知覚なんていう便利能力は私にはない。

 

べんりだなぁちくせう!

 

 

アンバーにとって、バンパーという年上の冒険者は『みんなから信頼されてる騎士団のお手伝いさん』ぐらいの認識である。事実忙しく騎士団が回っていない時は毎回駆り出され、そのまま任務を基本単独で行なっていく。

 

エウルアや代理団長のジン、果てやバーバラやディルックといった者たちと幼い時から関わりを持つという今のモンドではちょっとした有名人だ。

 

エウルアからよく『戦う時は信用していいけど、それ以外で気を許さないで』と言うほどでめちゃくちゃに褒めている。しかし後半部分の意味合いの真意は不明であるが。

 

「あの穴……」

 

「……ま、居るだろうな」

 

その2人はアビスの潜伏拠点らしい横穴を見つけていた。崖の横にあり、簡単に出入りもできなさそうなものだがそれだけ他者に気付かれ辛い場所にある。

 

「正直、ここまで出来たら偵察は切り上げても怒られないとは思うけど……」

 

偵察騎士の仕事は殲滅ではない。敵の痕跡を辿り、存在を確認するだけでも十分だ。しかしその数や詳しい情報は汲み取っておくに越した事はないのだが、今回のように確実に居る場所へ隠密行為を行えるかと言えば難しい。

 

何よりも、必要なのは情報の共有だ。その点はバンパーも理解しているように見えるが。

 

「アンバーは帰って良いぞ、ジンに報告してくれたらそれでいい」

 

周りを見回すと、そのまま洞穴の方へと飛び降りようとしていた。

 

「えぇ!?アビス教団だよ、それなら一緒に行く」

 

しかしアンバーがそれを見過ごすわけがない。アンバーとて西風騎士団の騎士、対して彼は騎士団に所属すらしていない。アンバーからすれば守るべき市井の1人である。

いくら騎士団から信頼のおかれる人間であろうと、単独行動は許してはおけないだろう。

 

「大丈夫、私だって神の目を持つ騎士団の一員なんだから」

 

足は引っ張らない、それだけの自信も実力も彼女にはある。

 

「……なら、言うまでもないけど何があっても保証できないからな。場合によっては君を囮にする事もある」

 

バンパーは何を言っても説得できないと思ったか、それを試みるだけ時間の無駄と思ったのか、そのまま洞穴の方へ目をやる。

 

「行くぞ」

 

「うん!」

 

そうして2人は風の翼を展開しながら、横穴へと向かった。滑空しそこへ着くと、人が数人並んでも入れそうな空間が奥に伸びているのが分かる。

 

同時に、アンバーの元素知覚によれば数人以上のアビスの気配も。

 

そして2人はそのまま無言でハンドシグナルで意思疎通をしながら奥へと向かう。無機質な洞窟空間ではあるが、奥はぼんやりと明かりが見える。

 

「(っ、アビスの魔術師!!それも5……っ!?)」

 

奥には祈祷を捧げているのか、舞い踊るアビスの魔術師が見えた。赤い装束と白い装束を纏っており、彼らは氷と炎を扱うことは知られている。

しかし、この数についてアンバーはかなり動揺している。

アビスの魔術師、彼等は少数精鋭であり5体もまとまって動く事例は耳にした事はない。多くても3体だ、それだけ今の状況がまずい事もよくわかる。

 

騎士団が部隊を率いて対処すべき戦力である、ここまで出来れば偵察騎士としては十分過ぎるのだが。

 

「(え、まさか……今!?)」

 

隣で何かを飲み込むバンパーは、ハンドサインで「ここで潰す」と送ってくる。厳密には攻撃を行うという意味合いだが、その目は完全に戦闘モードに入っている。

 

ここでこれだけのアビスが集まっているのだ、逆に言えばまだまだ集まる可能性もある。手遅れになる前に仕留め切るという事だろう。だが数は向こうのほうが多い、しかしその数の不利を覆して倒すという事だろう。

 

指を三本たて、一つずつ減らしていく。

 

「(水元素、なら私が狙うのは……!!)」

 

瞬間、抜剣したバンパーは水元素を駆使してアビスの1人を切り捨てた。水元素による範囲攻撃では遅れてシールドを展開した炎の魔術師2人もシールドを破壊してそのまま切り捨てている。だが氷の魔術師には水元素では効き目が悪い、しかしアンバーは炎の矢でそのシールドを破壊する。

 

「良い援護だアンバー!」

 

そして最後のアビス2人も纏めてバンパーは切り捨てた。元素の塵となっていき確実に絶命しているのを確認するが、あっさりとかたがついた。

 

「す、凄いですよバンさん!1人でアビスを5人も倒すなんて!」

 

強いとは聞いていたが、実際に目にすれば実感できる。動きのレベルだけで言えばジンやエウルアといった実力派の騎士達と遜色がなかった。奇襲であったという点を考えても、戦い慣れているのがよく分かる。それだけ冒険者としての経験値があるといことなのだろう。

 

「いや、正面からぶつかればあそこまで上手くいかない。それに良い援護も……っ!?」

 

そして剣をしまいながらアンバーの方へと向き直ると、突如としてアンバーの方へ猛進してくる。突然の事だったのでアンバーは避けると言ったことはできないが、その理由はすぐにわかる。

 

「ガハッ……!?」

 

肺から空気が押し出されたような短い叫びをあげて、バンパーは倒れた。

アンバーを押し飛ばしながら、その行為の真意はすぐにはわからない。

 

「バンさん!?」

 

だが何が起こったのか、それは彼の背中にぶつかった氷塊をみて分かる。それの射出地点には浮遊する白い物体も現れている。

 

「(まだアビスが居たの?そんな……本気でモンドを潰す気なの?何とかしな……っ!?)」

 

アンバーは一度しまっていた戦闘体制を整えようとするが、弓がない。先程攻撃を庇われた時に弾かれてしまったようで今の彼女は丸腰に近かった。

 

「騎士団か、たった2人で同胞を屠った事は褒めやろう。だが我々とて何も得られず帰れるほど生やさしい場所にはいないのだ」

 

そしてその有利な状況を悟っているアビスは、さらに手を向ける。それはよりにもよってバンパーの方へ向いている、アンバーの攻撃を庇い気絶している彼にわざわざ追撃する意味はアンバーを相手してる以上後回しになるはずだ。

 

「きゃっ!?」

 

しかし、その当人はおもむろに起き上がるとアンバーを締め上げる。

 

「バ、バンさん!?」

 

「傀儡の術だ、同胞を屠った恨みは晴らさせてもらう。その後でじっくりと話してもらおうか」

 

人質を盾にした悪辣な策、アンバーは無理やり解く事はできない。というのも態々自身を庇ってまで助けてくれた相手に対して操られているとは言え仲間に攻撃を加えられないからだ。

彼女は別に甘い人間というわけではない、確かに他の騎士に比べれば冷酷さは足りないかもしれないが、仕事として魔物を倒す事はできる。

しかし、その手を仲間にまで必要だとしても出せなかった。

 

「バンさん、正気に……っ!!」

 

体から力が抜けていく、片腕で首を押さえられているがいつかは絞め落とされてしまう。しかしもう片方の腕は何をしているのか、最初は体を押さえていたそれはおもむろに彼女の体へと向かい。

 

「へぇっ!?」

 

彼女の胸部、その服の中に入っていった。同時にアンバーも頬を朱色に染めるが、そんな困惑の声とは関係なくその手は動き出す。

 

「うぅっ、う……ひゃん!?」

 

ただでさえ息苦しさがあった彼女の呼吸は、更に乱れ始める。体の力も同時に大きく抜け、腕には力が上手く入っていないように見える。

 

「ふ、ふー……うっ……ふぁっ!?」

 

すると首に巻きついていた腕すら、ここが定位置と言わんばかりに服の下に潜り込んでいった。

彼女とて年頃の女性ではあるが、このような経験は全くない。ましてやその相手が見知った男性であり、友人の幼馴染だ、彼女の頭の中は様々な感情で混乱していく。

年相応にそのような知識はあれど、この状況の歪さと感じたことのない感覚に脳はショートている。

 

「(だ、だめ…!これ以上分かんない事されたら、私どうなっちゃ……あっ!?)」

 

筋肉質な体に包まれ、ゴツゴツとした手が彼女の体を弄ぶ。

 

しかしその行為は彼女の顔や耳が赤く染まろうと止まる事はない。むしろ加速している、理性が溶かされ初雪を踏み締められるように彼女に新しい感覚を刻みつけていく。

特に先を摘まれれば、そのたびに頭の中が白く瞬いてしまう。

しかもそれが分かっているのか、執拗に攻められこねくり回されている。

 

「あ、あ……ぁっ!!?」

 

そしてふとバンの方へ顔を向けた、彼が傀儡にされどんな状況になっているのかと。目を見て訴えかければ、少しは正気に戻りやすいのではないかと。

 

しかしその行動はすぐに間違いであった事がわからせられる。

 

「バ、バンさ……んんっ!?」

 

顔を合わせようとした時に、口を塞がれたのである。しかし手にではない、その手は別のことに勤しんでいる。頭がフラフラとしているアンバーは口の中に侵入してきた何かに気づくまでその状況を理解できていない。

 

「(まっ、これ……!?だめ、だめだめだめ!!早く離さな……っ!!?)」

 

しかし体に力は入らずそれは止められない。口内に侵入したそれを追い出すために自身も舌を使うが年季の差なのか傀儡の影響か、絡め取られていきまた知らない感覚が襲いかかっている。

 

舌の下、歯茎、舌の上、歯を磨いていた時には気にもしない場所を他人に触れられる感覚が、得体の知れない快感になるとは経験のない少女には想像もできるはずがない。

 

しかし、今経験をしてしまっている。更に言えば、胸元の感覚も消えたわけではないのだ。1人の少女の価値観を大きく変えてしまっても仕方がない。

 

「(むり、こんなのもう……ひ、ひあぁぁ!?助けてエウルア、私変に……変にされちゃ……!!)」

 

そして頭の中が完全に塗りつぶされていく、全身を雷がうったような感覚が響いていく。

 

「ん、んん……!んんんーーーー……っ!??」

 

声にならない、いや塞がれているので出ないのだが野生動物の断末魔のような激しく静かな嗎を最後に、彼女の両手がパタリと落ちた。

 

「(あ、も……め、ぇ……)」

 

もう頭も回らない。ただでさえ頭に回す酸素すら足りないのだ、しかし不意に口元から顔が離れていく。霞んでぼやけた彼女の視界には口元から伸びる糸が切れるのが見えたが、もうそんな事を考える余裕もない。

 

「ふむ、少しは溜飲も下がったな。ではそろそろ拷問に入ろうか」

 

殺される、しかし抵抗するだけの力もない。もはや彼女の意識も暗闇の底に落ちようとしていた時。

 

焼けて死ね(メラミ)

 

赤い火花が真横を通っていた。

 

 

アビスの魔術師を私の放った炎元素の攻撃でシールドごと穿った。完全に不意打ちだったのだろう、申し訳程度に張られていたシールドでは鋭さと速さを意識した炎槍を防げなかったのだろう。

 

「馬鹿なっ!?術は解けてないはず……!?」

 

しかししぶとい、急所を外してはいないがまだ生きている。だが奴らがそう思うのも無理はない、傀儡の術は基本的にかかれば精神的の強い人間ですらある程度の時間が経って解ける術だ。

しかしそれにしては私のは解けるのが早かったのだろう。

 

「いやぁ、読み込みに時間がかかったよ。元素以外のエネルギーの吸収は不得意なんでな」

 

傀儡の術、私はかかってはいたが頭は働いていた。私はちょっと特殊な体質なので基本的に魔法や元素と言った攻撃は効かないのである、勿論例外もあるし傀儡の術も特殊な部類だ。

 

別にアンバーを楽しんでいたから解読が遅れたわけではない、と思う。正直状況は美味しかったし楽しませてももらったが、あくまでも時間稼ぎのためである。アビスの隙を見せるタイミングを後半は伺っていたのだ、ちなみに他にも邪ではない方の理由はあるがそれは特に話すことでもない。

 

ただ、アンバーが炎元素の使い手で助かった。

 

すると、アビスが何かを思い出したのか仮面の下の顔が歪んだ感覚を覚える。人ではない、それこそ化け物を見るような目だ。

 

「まさか、貴様は全元素を操る異端……使徒様と渡り合ったあの!?」

 

「渡り合ったは言い過ぎだろ。まぁ……殺し損ねはしたけど」

 

なんか過去に偶々会って死にかけた敵だ、アビス関連で騎士でも単独で戦えば死ぬと言われてるレベルの幹部らしき敵。ちなみに色々とあって殺されかけたが殺せずに終わった。

 

「ふはは、ふはははっ!そうか貴様があの」

 

うっせぇ(メラ)

 

もう煩わしいので炎で焼き尽くす。溜まった分を吐き切っておいた、これで任務は完了だろう。

 

とりあえず、気絶している彼女を起こす。

 

「アンバー、無事か?」

 

「う……ん……へっ?」

 

アンバーは朦朧としているようだが、私の顔を見るとすぐに飛び起きる。

 

「バンさん!?あのアビスは……」

 

「大丈夫だ、倒した」

 

それを聞いて彼女はホッとする。モンドの危機は去ったからだろう、しかし同時に顔が青くなっていく。先程までの戦闘を振り返っているからだろう。

 

「ご、ごめんなさい……私を庇ったばかりに」

 

「気にするな、そもそも君がいなければ最初の5体を私は上手く倒せてない」

 

アンバーは私が庇った事で危機に陥ったと考えているのだろう、実際その側面もある。しかしアンバーがいたからこそ索敵や奇襲も上手くいっているのだ、彼女が居なければなんて事はない。

 

のだが、ちょっとだけ彼女をいじめたくなってきた。

 

「それより大丈夫か、傷とかはないか?私が操られている間は何かしなかったか?」

 

そう、合法的なセクハラである。

 

「バンさんの方こそ大丈夫なの!?私の体は大……あ、えっと……」

 

先程の事を思い出しているのだろう、目がぐるぐるとし始めている。「どこに何をされたのかな?そう、思い出してごらん!」とは言えないがこの表情は良いものである。

 

「どうした、顔が赤いぞ?呪いでもかけられたのか!?」

 

「へ、平気だよ!?私の心配はしないでいいから!!」

 

そこでちょっと彼女の両肩に手を置いてみた。手の感触そのものも彼女の記憶を鮮明にするトリガーとなっているだろう、払い除けたい気持ちは感じるが善意でしかも迷惑をかけた相手と思っていたらできないのである。

 

これぞ正統的なセクハラ術だ、この領域にたどり着くのに時間はかかったがその甲斐あってか彼女の乙女な顔は最高である。

 

「そうもいくものか、何をされたんだ?話せる範囲で話して欲しい、私も力になれるかもしれない」

 

ここで真摯な紳士の顔を見せておく、どうだい?私を全く責めれないだろう!「自分の口で何をされたのか言ってみようじゃないか」とは言えないが、見かけ善意100%の超合法行為である。

 

「へ、へっと……その……私はバ、バンさんに……!?」

 

遂に彼女は諦めたのか、頭がパンクしたのか、さっさと楽になろうと思ったのか口を開き始める。素直な子だ、これから汚されていかないか心配だ。

ただどんな言葉で表すのか、具体的に?抽象的に?どう転んでも最高である。彼女の口先を心待ちにさせてもらおうか!

 

「……邪魔をしたか?」

 

だがそんな空気を切り裂くような鋭い声が、洞穴に響いた。それが誰かは分かる、はい合法的な時間終了である。

 

「ディルック、お前の役目はもうないぞ?てかそんな働くならもう騎士団戻れよお前」

 

赤髪の元最年少騎士、ディルック。大振りの大剣を持つ彼の実力は疑う事もない、そしてその実力で今もなおモンドを影で守る男だ。

 

「騎士団は役に立たん、甘過ぎる。お前もよく手を抜く」

 

「抜いてるんじゃない、適度な力にしないとヤバいんだよ」

 

過去に邪眼を使ってただけあり、リスクに対する考え方がちょっとずれてるがあぁ見えても古い馴染みのある奴だ。しかしお互いに生産性のない話なのでさっさと切り上げる。

 

「帰るぞアンバー、ジン団長に報告だ」

 

「う、うん。えっと……分かった」

 

ディルックについてはよくわかっていないようだが、まぁ仕方ない。ただセクハラの時間が短くなってしまったのは残念だ、この恨みは今後一生覚えておこう。




エ「バン、アンバーに手を出したらしいわね?」
主「違うんだエウルア、私は操られてて……!?」
エ「問答無用に決まってるでしょ」

エ「ジン団長、猥褻犯罪の常習犯です」
ジ「また君か……」

これR-18にした方がいい?(内容は基本変わらないし本番はない)

  • した方がいい
  • しない方がいい
  • そんな事より樹脂が足りない
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