そんなに長編にはならないはず
◆◆◆◆Side:魔王◆◆◆◆
蕩けながら次第に己を取り戻すような。
ひどくゆっくりとした、甘い覚醒。
まだ夢うつつで……なんだか、気持ちいい……。
「っ♡ んっ♡」
なんかエロ声する……。
エロゲしながら寝オチした時のBGV……にしては生々しいな。
ぢゅぼぢゅぼ、パンパンって音もそれっぽいし。
リズムに合わせて下半身が気持ちよくなってる。
「あっ♡ あっ♡」
あーそうだ、思い出した。
なんか暗黒神(エロ巨乳)に召喚されて。
魔王に転生したんだっけ。
特典は暗黒神本人、マジチン、レベルカンスト、常時無敵状態、初期好意度MAX……楽勝すぎるわ。
これはテンプレ無双はじまっちゃうね。
俺が読者だったら読むのやめるレベルだわ。
げへへ。
「……っ、まだ起き、ませんかっ!」
おっと、この声はあのエロ暗黒神さんじゃないの。
目覚ましフェラを飛ばして、目覚まし騎乗位とは情熱的だな。
お約束的に、寝たふりして奉仕を続けてもらうか。
「っあっ♡」
なんか別の声がする。
初期は一人とか言ってたけど、暗黒神さんは別枠かな?
魔王だし他の手下もいて3Pスタートってわけか。
オナりながらスタンバってくれてるわけだ。
「っく、そろそろ、三度目、だぞっ♡」
おお、さすがマジチン。
寝てる間に三回出しても、なんともねえ。
腰のだるさも、尿道の痛さもないぞ。
「っ♡ ひっ♡ いっ♡」
くぅ、オナホとレベルが違う。
体が芯から熱くなって腰が溶ける。
射精もしてないのに頭が蕩けそう。
しかもその快楽が際限なく高ま――
「コラッ! さっさと起きて孕めッ!!!」
「ひぎゅっ!?」
バチン、と音がして。
思わず悲鳴が出た。
え?
え?
尻、叩かれた?
なんで尻叩かれるの?
騎乗位は?
この声ってさっきからエロ声してた人だよね?
しかもなんで尻叩かれて体が痺れて…………気持ちいいんだ?
「よし、起きたな! 全力で孕め!!」
「えっ? えっ?」
なんか体の奥をぐちゃぐちゃにかき混ぜられてる感じ。
体から何かが引き抜かれて。
「ひぎゃっ♡」
尻を叩かれて。
「いいから孕めッ!!」
「にゃっ♡ にゃにっ♡ にゃにおほぉっ♡♡」
熱いのが入ってきて。
体が、勝手に跳ねる。
あたまが、とろける。
「孕めと言っているだろうが!!」
「ひぎゃっ♡」
また、尻を叩かれ、て。
抜かれ、て。
「孕むと言え!!」
「ひゃひっ♡ 孕みまひゅううう♡♡」
入れられると、さからえ、ない。
「よし! 出してやるからな!!」
「いいいいいいぎぃいいいいいいいいい♡♡♡♡♡」
ばちぃぃぃん!と尻を、強く、たたかれ。
奥に奥に奥に。
なにか、あふれて。
あたまが、まっしろ。
からだ、の、かんかく、ない。
時間が、とまってる。
ひたすらきもちいい。
きもちいい、なかで。
まわりになにか、いろいろみえて。
人影、みたいなそれのなか。
いちばん、よわそうな……ちいさいのに。
てをのばし。
しがみ、ついた。
なにかが、影に……ながれこんで……。
ずっと射精しつづけてるみたいな……やば、これ、おっ♡ おへ♡ らめ♡
とまら、にゃ♡
れんぶ じぇんぶ でりゅぅ♡♡♡♡
◆◆◆◆Side:暗黒神◆◆◆◆
「……ふぅ。無事に孕んだようだな」
念のため、しばらくはハメたまま子宮口に栓をしておくとしよう。
現状は私一人。
当人の希望通り、しっかり使ってやらねばならん。
「貴様は本当に、私に都合のいい契約を結んでくれたのだからな」
気絶しても絡みついてくる膣肉を楽しみつつ。
さんざん叩いた、尻を撫でてやる。
うむ。
愛憎極まる光明神めを犯してやっているようで、興奮したぞ。
ヤツに似た姿にしてやった甲斐があった。
本当に……実に都合のいい魔王候補だ。
ここまで積極的に契約を結んでくれたこと、感謝するぞ。
・
・
・
この暗黒神インガニスクの領域は闇。
闇とは絶望であり、心の濁りでもある。
時に、濁った魂は世界の壁すら超えて我が領域に至る。
多くはくだらぬ穢れそのものだが。
時には闇の輝きを放つ魂がある。
これは、実にいい魂だった。
肥大した自意識。
器を超えた欲望。
努力への忌避感。
臆病すぎる心胆。
抱え込み自覚した劣等感と焦燥感。
すべての責を他に背負わせながら、己自身に苛立ち。
自己弁護で押しつぶされんばかりでいながら。
未だ、どうにか己を保っている。
ククク。
己で積み上げて増長したのではない。
何もないのに、必死で増長して見せているのだ。
多くは成長と共に矯正されるか、諦観に至るだろう。
なのに。
この魂は相当の年月を経てなお黒く煮えたぎっている。
恵まれた環境でのみ、一定数の存在が許される社会性の欠落者。
私が権能を振るう過酷なる世界には存在できまい。
いわば異常進化しすぎた珍種。
わずかな環境の変化にも耐えられず、壊れてしまう。
生存競争を知らぬまま、薄い殻で必死に己を守っている。
死を自覚すれば、すぐに絶望で己を崩壊させていく。
己の身の程を知ってしまうのだ。
これはまだ目覚めもせず。
己自身の死すら気づかぬまま、私の手の中に至った。
よくぞ、異界を経て私の胸に飛び込んできてくれた。
素晴らしい幸運に、顔がゆるんでしまうぞ。
ああ、いかんいかん。
時間がたてば死を自覚して壊れかねん。
この好機を、取り逃がすわけにはいかんのだ。
契約せねば。
私も相当の譲歩をしようではないか。
まずは我が神威で照らしつつ、起こしてくれよう。
「起きるがよい。選ばれし魂よ」
「ぬが!? なんじゃこりゃあ!」
意識を取り戻しても、ぼんやりとした人型にしかならんな。
意志の弱さ以上に……己自身をろくに認知しておらんのだろう。
好都合だ。
「お前は(死んで)生まれた世界を遥か離れ、(偶然にも)私の元へ至った」
「えええっ、えーと、あんたは?」
ん? 死んだこととか気にしないのか。
己の体の状態もろくに見ておらんな。
なぜ、私の胸と尻を凝視する?
「私は暗黒神インガニスク。お前にとって異世界たる地を治める神の一柱」
「え? もしや異世界転生!?」
ん? 異世界に転生? まあそうだな。
「そうだ。異世界転生だ」
「やった……! やった!! やったぞォォォ!!!! 勝ち組だあああああ!!!!」
おお、随分と喜んでいるな。
魂が銀髪オッドアイの容姿になっているのも、関係あるのだろうか。
喜び吠えている様を、しばし眺める。
「暗黒神ってことは……もしや悪役に転生!?」
「話が早いな。お前は新たな(女の)体を得て、魔王となるのだ」
光と闇の均衡が重要なのに、相当数の魔王が倒されて光に寄り過ぎているからな。
「魔王!!!!」
おお、嬉しそうだな。
第一段階は成功だ。
「(今、闇の勢力は衰えている。回復のためにも)まずは用意したダンジョンで、闇の勢力を増やしてもらう」
「増やす? 内政ってことっすか」
なぜひたすら、私の顔ではなく胸を凝視するのだ?
たいていの文化は、相手の目や口を見て会話するはずだが。
「いや。子作りだ。魔王の最大の義務は様々な種族と交わり、強力な子を(自ら孕んで)作ることだからな」
「まじ……かよ……都合、よすぎだろ……」
おお、魂が強まっているな。
このいびつなバランスで、よくこれだけ輝けるものだ。
「働かずに一日中ヤリまくってていいんすか?」
「それが魔王の仕事だ」
一日中、犯されて子を産み続けてもらわねば困る。
「まじか……まじか……エロゲ世界最高だわ……」
たいていの魔王候補はこれを聞くと嫌がるのだが。
喜んでくれるとは奇特な魂だな。
「とはいえ最初は相手も一人しか与えてやれん。(貴様が)受精すればダンジョンに魔物が増える。最初こそ一人相手だが、(子供らも孕ませようと群がってくるから)心配はあるまい。人間やエルフの女をさらって、(魔物の)相手をさせてもいい」
「ゲームみたいだな……」
まあ世界の覇権など、私と光明神のゲームといえばゲームだからな。
「私の都合を押し付けるのだ。貴様も希望があれば、ある程度は聞いてやるぞ」
「しかもチートを好きに決められると! え、えーと……」
顔をチラとは見たが、相変わらず私の胸と尻を凝視しているな。
確かに腰と尻の一部は露出させる衣装だが。
女の体になる時のための、イメージ作りか?
「最初の相手ってどんなの?」
「私の配下の悪魔をつかせるつもりだが」
ぶつぶつとサキュバスがどうとか言っているな。
見た目や性格のハズレの可能性?
見た目は知らんが、最初の相手は魔王の副官でもある。無能を派遣はせんぞ。
やはり雄々しいタイプの方がいいだろうな。
「えーっと……暗黒神様本人に来てもらったり……できます?」
「私だと?」
なぜ、挙動不審で丁寧語になるのだ。
しかも胸に向ける視線が、さらに強まっているぞ。
「あ、いや! 言ってみただけで! 暗黒神様、魅力的だから、その、さ!」
「かまわんぞ。もっとも相当に力を落とした分霊になってしまうが」
両性具有だからな。
雄々しいものより、私のような存在が好みなのか。
こいつが産む子の性別もそちら寄りになるよう調整すべきか?
「見た目は、暗黒神様のままで?」
「当たり前だろう」
「じゃあ、お願いします!」
なぜ頭を下げる。そんなに私に、犯されたかったのか?
上司がいては、魔王としてやりづらいのではないかと思うが……。
「その程度は特に問題ない。他に要望はあるか?」
「まだいいんすか! やった!! じゃ、じゃあ、とりあえず子作りするなら、マジチンほしい!」
「マジチンとはなんだ?」
「マジカルチンポのことで……絶倫で大量射精できて、挿入すると快楽依存して恋愛感情間違いなしで――」
ふむ。
陽根は種族や相手によって、異なるものを楽しむだろうと思っていたが。
ずいぶんと快楽に貪欲なのだな。
並のチンポでは満足できんというわけか。
魂の様子から見るに恋愛経験も性経験も皆無な様子だったが。
まあいい。
分霊とはいえ、神たる私のモノはおおよその条件を満たす。
だが言葉から考えるに、どんなモノを挿入してもマジカルチンポと思える雌穴にしてほしいわけか。
「なるほど。わかった。その貪欲さは嫌いではない。マジカルチンポを与えよう」
「やったー!!!!」
性的感度と、快楽指数を高めた体にしてやらねばなるまい。
粘膜部の快楽感度を全般的に高める必要があるか。
子宮口には受け止めた精液を吸い出し、増量させる処置も施してやらねばな。
最初に挿れる私のモノの効果が倍増しそうだが。
まあ、最初の相手は特別というしな。
「じゃあ成長とか面倒なんで最大レベルで!」
「ほう……いいぞ。我が世界の上限である100レベルで送り込もう」
子を作る際に割り振るレベルは多いほどいい。
たいていは己の技倆を理解していくべく、あまり高レベルにはせんのだが。
戦わず、子を産み続けるなら問題あるまい。
「戦闘きついんで、無敵状態にして!」
「なるほど。いいぞ」
無敵状態……敵がいない状態か。
男女を問わず相対すれば犯したくなるよう、魅了効果を取り付けておこう。
すべて好意や欲望を向けてくるなら、敵がいないことになるからな。
万一があっても、拉致監禁されるだけに留まるはずだ。
「誰からも好感度最大になるようにして!」
「ほう……まあいいだろう」
魅了効果をさらに強めろと言うのか。
暗黒神である以上、執着や欲望を高めるしかできん。
執着を高めれば、独占のため危害を加える輩も現れるぞ。
欲望を高めさせるとするか。
視線を合わせただけでレイプされそうだが、玄室で子を産み続けるなら問題ないな。
「……とりあえずそれだけあれば勝ったも同然だな!!」
「よし、ではお前には魔王としての体へと送り出す。魔王として働き続けよ」
「暗黒神さんを、一日中ヤっていいんだよな?」
「無論だ。では、行け。目覚めるまで少し時間がかかるだろう」
すべては魂による言葉。
契約は為された。
もはや私自身すら破れん。
誰からも欲情されて、危害を加えるより犯したいと思えるようにしてやろう。
誰に犯されても、望みのマジチンと思えるようにもしてやらねばな。
「お、あれ? 眠……く……」
「地上に向かっているのだ。新しい体で目覚めるがいい」
ふむ、我が世界に昇っていきながら意識を失ったか。
倒された魔王の代わりの肉体を、しっかり用意してやるとしよう。
私を最初の相手に選んだ以上は、私の好みで問題ないのだろうし。
あの光明神の似姿にしてやるとするか。
ククッ。
想像すると思わず勃起してきたではないか。
地上に送り出す前に、ここで一度犯しておいてやるのもいいな。
まったくもって。
私には都合のいい魂だった。
これならば、魔の軍勢が地上を再び覆うことも容易だろう。
暗黒神様は、わざとやってるわけじゃありません。
言葉が足りないのは天然です。
二人の詳細な外見や、受精システムは次回。