.部屋で水着になるのは下着と違う恥ずかしさがある
海では何とも思わなかったのに、着る場所が部屋に変わるだけで、見られる相手が同性の友だちから好きな異性に変わるだけで、こんなにもドキドキしてしまうものなのか。マナリア国の王女アンは彼の前に出る勇気が持てず、物陰で何度も深呼吸しながら己を奮い立たせる。
分かっている。きっと彼は私を見たら可愛いよと言ってくれる、たくさん褒めてくれる。きっと私は幸せな気持ちになる。だが分かっていても恥ずかしいものは恥ずかしい。
アンは胸元に視線を落とし、自分の格好を見る。彼女はマナリア学院の制服でも部屋着でもなく、水着を着ていた。真っ白いビキニは、陽光の下で眩く光ることを計算して作られている。年齢にしては発育がいい乳房は大胆に谷間が露出し、下半身は面積の小さい布から鼠蹊部が覗く。自分のスタイルと容姿に自信がなければ、選ぶのを躊躇う大胆なデザイン。
アンは先日の臨海学校でもこの水着を着た。その時はなんとも思わなかった。海で水着に着替えるのは当然であり、周りにいる生徒も全員水着なのだから。だが部屋で着るのは意味が違う。
ここには他に水着姿の人間など誰もいない。水辺で活動するための機能性を求めて着替えたわけでもない。アンは特定の人物ひとりのために、彼に見せるためだけに着替えたのだ。
アンは物陰から顔だけ出してソファに座る人影を見た。応接セットのソファに慣れた様子で腰掛け、優雅に紅茶を飲む銀髪の少年は、近隣の国からマナリア学院に留学しているライという少年だ。
気配を感じてかライが手元からこちらに視線を転じる。一瞬目が合ったアンは慌てて隠れた。無理! やっぱり無理! 少年の目を意識してアンの頬が熱くなる。
「アン?」
いつまでも出てこないアンを不思議に思ったかライが問いかけてくる。
名前を呼ばれただけなのに腰から力が抜けてへたり込みそうになった。顔だけじゃなくて声までいいなんて反則だよ。
「本当に見せなきゃダメ?」
「僕はアンの水着姿が見たいな。どうしても嫌なら仕方ないけど。臨海学校では別行動だったから、ほとんど見られなかったし。楽しみにしてたのにな」
「あの日はグレアと秘密の特訓があったから」
魔法では天才児と名を馳せるアンだが、水泳が苦手という秘密を抱えていた。臨海学校は親友のグレアと二人きりで、他の生徒から離れて秘密特訓に費やした。
「知ってるよ。楽しそうに話してくれたからね。嫉妬しちゃうくらいに」
「ライも嫉妬するの」
いつも冷静で年齢より大人びて見える彼には無縁の感情に思えた。
「僕だって嫉妬くらいするよ。大好きな彼女を同性の親友とはいえ独り占めされたんだからね」
大好きな彼女、何気なく放った言葉がアンのハートを打ち抜く。事実アンとライは恋人同士なのだが、改めて自分たちの関係を口にされるとときめく。
「だから埋め合わせしてよ」
その声はすぐ近くから聞こえた。振り向くとライの顔がすぐ近くにある。動揺して警戒が疎かになったアンは、易々と彼の接近を許していた。
「想像していた以上に可愛いよ」
「はうっ」
至近距離で浴びせられた褒め言葉にアンの心臓は飛び跳ねた。期待して、予想して、それでもこの破壊力。
「幻の美形、恐るべし」
「勘弁してよ」
アンが呟くとライは片手で顔を覆った。
幻の美形とはライの渾名である。主に学院の女子生徒が用いる通称で、本人の整った容姿と目立つことを避ける行動からつけられた。本人は恥ずかしいから呼ばないで欲しいと否定的で、ますます人目を避けて行動するからレア度が増す。
「いっそのこと受け入れて生徒会活動でもしてみたら」
逃げるから追うは動物の本能だ。敢えて我こそは幻の美形ですと前に出て行ったらどうだろう。
「却下」
「え~、どうして」
「僕はマナリアの優れた魔法技術を学ぶために留学してるんだ。目的外のことで時間を取られたくない。それに」
「それに?」
すっとライはアンの耳元に顔を寄せる。
「他の人につかまる時間が増えたら、アンと二人で過ごす時間が減ってしまうじゃないか」
近づいてきた時と同じ速さでライはアンから離れる。
「顔真っ赤だよ」
「も~~~~」
甘い言葉への照れ隠しにアンはライの肘あたりを小突いた。彼は避けずされるがままになっている。アンも本気で叩いてるのではない。誰かが見ていたら馬鹿ップルのいちゃつきに溜め息のひとつでもこぼしただろう。
ライが手を差し出してくる。彼も故国では王族だ。淑女のエスコートも慣れたもの。緊張がほぐれたアンは、彼の手に自分の手を重ねて委ねる。
「どうかな?」
改めてライに水着の感想を求めた。彼の目が頭の先から爪先まで一筆書きになぞる。彼には下着姿や、なにも着けてない姿も見せてきた。露出度で言えば下着と変わらないのだから、過度に恥ずかしがるほうが変なのだ。堂々としていればいい。
頭では理解していても、やはり下着よりも非日常感ある水着をまじまじ見られるのは、居心地が悪い。
「エッチなんだから」
アンは胸元を両手で隠しながら抗議した。たわわに実った双丘にライの目が釘付けとなり、じっと一点を見つめてきたのだ。
「美しいものに人間の目が吸い寄せられるのは自然なことだよ。雄大な景色や芸術作品から目が離せなくなった経験はない?」
「おしまい! 恥ずかしいセリフはおしまい!」
ダメだ口じゃ敵わない。ま、まあ私も見られて嫌な気はしないし、褒められたら嬉しいけど……もっと見て欲しいな~なんて思ったりもするけど……。
目を合わせられないアンは俯いて床に視線を落とす。そこで彼女は見てしまった。彼の股間がズボン越しにも分かるくらい膨らんできたことに。
「アンはエッチだなぁ」
今度はアンの視線をライが感じ取る。
「ち、違うわ。たまたまよ、たまたま。目に入っただけ。それにエッチ度で言うなら、そこをそんな風にしてるライのほうがエッチよね」
ライの手がアンの頬を撫でる。恋人に愛を伝える優しい手つき。なんてことはない接触でもアンの背筋に稲妻が走った。
「可愛い彼女の部屋で二人っきり、しかも大胆な水着姿まで見せられたら抑えは利かないよ」
「あなたが見せろって言うから」
アンは反論させてもらえない。彼の顔が近づいてきて二人の唇が重なる。彼女も自分から顔を傾けて受け入れる。お喋りの時間は終わり。もっと直接的に愛を伝え合う時間が始まる。
彼の手が耳に触れる。首筋をなぞり、触れるか触れないかのフェザータッチで肩、背中と撫でられる。
おっぱいに興味津々なくせに痩せ我慢しちゃって、とアンはライの自制的な愛撫にはにかむ。初めてした時から彼はそうだった。幼いころより、いつか向かえる初夜のために教育を受けてきたらしく、いきなり胸や性器を無遠慮に弄ってくることはない。
初めて身体を重ねた日、お互い初めて同士だったにもかかわらず、妙にライが余裕綽綽だったのでアンは本当に経験ないのか尋ねた。
過去のことは気にしないからと言うアンに、彼は幼少期から受けてきた教育の一端を明かした。
「子供のころから耳にたこができるほど言われたよ。女性の身体は男と違ってデリケートなんです、男よりもムードを大切にするんです、初夜で幻滅されたら長い結婚生活ずっと義務感の行為を繰り返すだけで終わりますよって」
彼に施された教育をアンはありがたく思った。図書係の職権を利用して図書館から密かに借りた本には、大抵のケースで女の初めては痛いと書いてあったのに、ライとの初体験は覚悟していたほどの苦痛なく終わった。それどころか好すぎてアンのほうから二度目、三度目を頼んでしまった。思い出すと赤面してしまう初体験の思い出だ。
一方で初めて同士の不慣れな恋人らしく、お互い手探りで経験を積んでいく初体験も、それはそれでしてみたかったなとアンは隣の芝生を青く思う。
.王女様はエッチな勉強にも熱心
何度も身体を重ねてお互いの呼吸が分かっている男女に、スタートの合図は要らない。大抵は二人の気持ちが盛り上がってアンから身を寄せたときが始まりだ。
「窮屈なままだとつらいでしょ」と言って彼女はライのベルトに手を掛ける。
カチャカチャと金属音がしてベルトが外され、彼のズボンが床に落ちる。斜め上に向かって伸びた肉棒が下着を押し上げていた。アンは下からすくい上げるように陰嚢を手で支える。ずっしりと重い玉袋の中には今日も彼女のための精液が溜め込まれている。
「毎日してあげてるのに重い」
「射精したから軽くなるとか、出してないから重くなるとかじゃないから」
「そうなの? 私が読んだ本では、男の人は重さで浮気してるか分かるって書いてあったのに」
「どんな本を読んだのさ」
ライは呆れたように溜め息を吐く。「そんな本が図書館にあることも問題だよ」
「図書係の特権かな。開架してない書庫の本も読めるんだ」
「表に出さないのは出さないなりの理由があるってことだね」
会話の最中にアンの手はライの睾丸を揉みしだく。手のひら全体で包み込むようにつかみ、男の子のデリケートな部分が痛みを感じないように、ソフトタッチで力を加えたり抜いたりする。たまに陰嚢を軽く引っ張ってマッサージしてあげる。こうすると精液の出がよくなって生殖能力が活発になると本に書いてあったのだ。
なぜ未成年の学生が集まる学院に子供を作りたい夫婦のための本があったかは謎であるが図書館で見つけて以来、アンは図版入りで解説されていた男の分身が元気になる手技を毎回施している。
いまはまだ学生の身で身籠もるわけにいかないが、卒業したら彼との間に子を設けるのだとアンは決めている。ライも同じ気持ちでいてくれる。心配なのは家格だ。一口に王家と言ってもアンは大陸最大の国家マナリア王国の王女、対してライはマナリアからしてみればパン屑ほどの大きさしかない小国の王子。
釣り合いが取れてないと反対されるかもしれない。だが恋の炎が燃え上がる十代のカップルに障害は障害たりえない。ますます恋にのめり込ませるスパイスだ。
「そろそろ直接」
ライがソファの背もたれに身体を預けて催促する。立ったまま腰を突き出す彼の前にひざまずき、アンは陰茎を押さえ付ける下着に手を掛けた。えいやと引き下ろすとバネ仕掛けのように肉竿が跳ね上がりながら姿を見せる。ぶるんと音が聞こえてきそうな登場をした勃起にアンの頬が緩む。
彼を興奮させられることが誇らしい。彼の一番でいられることに喜びが溢れる。
マナリア王国の家臣団が見たら、我等の姫様に弱小国の王子風情がなんてことさせてるんだと激怒するだろうが、アン本人は彼の前にひざまずいて奉仕できて幸せだ。
先走りの汁に濡れた亀頭から漂う雄のにおいで酔う。酩酊気分の頭で感じるのは抑えられない愛しさ。彼への親愛を表現するため濡れた亀頭にキスした。
「ちゅっ♥ ちゅっ♥ ちゅっ、ちゅっ♥」
おちんぽキスを繰り返すうちにライの分身はますます鋭く勃ち上がり、初めは尿道口を見せていたはずが、最後のキスを浴びせたときは裏筋が目の前にあった。
ガチガチの反り返った勃起チンポに天井を引っ掻かれる気持ちよさを思い出して、アンの子宮が疼きだす。切なく求めるロイヤルベビールームは、いつでも入室歓迎とばかりに愛蜜を分泌する。
まだ触られてもいないのに濡れちゃった。エッチすぎる己の身体に赤面しながらアンは目の前の裏筋を舌でなぞる。
アンの舌が敏感な亀頭部分を這い回り始めると、ライは腰を震わせて恍惚の息を漏らす。
普段は活発な王女様が大きな目をとろんと蕩けさせ、目元は紅潮し、熱く湿った息を吐きながら排泄にも使われる肉棒を満遍なく舐める。
両手は地面についたまま、おやつに齧り付く犬のように首から上だけでペニスを追いかけ、全体に唾液を塗りたくる。唇が竿の側面に沿ってフルートを吹くように何度もキスを繰り返す。
かぽっと亀頭を咥えたアンは勃起を飲み込む。初めてしてあげたときは息苦しくて奥まで咥えてあげられなかったが、いまでは喉奥まで使って彼のペニスを楽しませる。
「んちゅっ……じゅるるうっ……んくっ……ちゅっ、じゅるっ」
口の中で唾液をたっぷり絡ませながら水っぽいフェラで頭を前後に振る。
「アン、僕もしてあげたい」
ライが言って彼女の口を離させる。彼が絨毯の上で横になるとアンは逆さまに跨がる。シックスナイン体位で彼の眼前に愛液がにおう秘部を晒した。
「もう濡れてる」
ライの指が湿って貼り付いた水着の上から割れ目をなぞる。下着とは違う、つるつるした水着の手触りを楽しむように、彼の指は幾度もアンの敏感な部分を往復した。
「やだっ♥ 恥ずかしいよ♥♥」
「いつもしてることなのに?」
「だって変だよ。やっぱり水着は脱いじゃダメ?」
「ダメ」
取り付く島もなく断られる。
ライの手がビキニの股間部分をずらす。早く膣内への刺激が欲しくて愛蜜が染み出す卑猥な花が開かれる。
「どうして欲しい?」
アンは欲求を口にするのが恥ずかしく少し躊躇ったが、彼にしてもらいたい気持ちのほうが優り「舐めて」とおねだりしてしまう。
「んん、ちゅぷ、んん……れろぉ」
「は、ん……っ」
彼の舌が女の草むらを掻き分けて秘裂を愛でる。快感に浮き上がろうとする腰はライの腕に抱かれて逃げられない。
ライは舌を使ったまま卑猥なスリットの上部にある快感の肉芽を指で転がす。アンはお尻をくねらせて喜びを伝えた。
「んっ! やっ、そんな、いっぺんに……は、あんっ」
「好きでしょ。両方されるの」
「……好きぃ♥ あっあっあっあっ♥♥ 激しっ♥ そんなにくりくりしちゃダメっ♥ 気持ちよすぎてシテあげられなくなっちゃう♥ はぁん♥♥」
甘い声が漏れるのを止められない。アンの感じている様子に気をよくしたライは、ますます激しく肉豆を指で転がす。
「ああっ、ああっ♥ クリちゃん、そんなにイジっちゃだめぇ♥」
彼にもシテあげたいのに気持ちいいことに弱いアンの肉体は、ライの愛撫で容易く主導権を奪われ、目の前のペニスを口に含むことすらできなくなる。腰を震わせ、お尻を揺らし、至近距離で卑猥なダンスを見せつけながら為すがままになる。
「アンはしてくれないの?」
分かってるくせにライが意地悪く聞いてくる。
アンは気を強く保って眼前の肉棒に奉仕しようとするが、そそり立つ肉柱を手でつかむまでが精一杯で、それ以上に何をすべきか頭が働かない。口でする。舐める。どうやるんだっけ。さっきまでどうしてたっけ。いっぱい勉強したし、ライにも教えてもらったのに。男の子を気持ちよくさせる方法。いまは全部思い出せない。
「したいけど……あっ、あっ、あんっ♥」
質問に答えるのも楽じゃない。口を開けば喘ぎ声が漏れる。嬌声の合間を縫って人間の言葉が搾り出される。
「アンのここ、もうドロドロだよ。舐めてる場合じゃないね」
「うんっ♥ あっ♥ あっ♥ 欲しいっ♥ もう欲しいよっ♥」
アンはライに覆い被さる身体をガクガクと痙攣させて訴えた。彼のモノが欲しい。いま感じてる切なさは、おちんちんでしか鎮めてもらえない。
「立ってソファの背もたれに手をついて」
言われたとおりの格好でお尻を突き出す。
「いきなり後から♥」
「この水着、アンの綺麗なお尻の形がよく出てるから、見ながらしたい」
「そんなこと言われたら断れないよ」
ライの手にお尻を撫でられ中心部がじくじくする。できあがったばかりの傷口のような淫裂が吐き出す液体で水着が濡れる。彼の指が布の上からクリトリスを押し潰す。
「ひゃぅぅっっっっっ~~~~~♥♥♥」
そのまま円を描いてすりすりされれば膝が笑って自立できなくなる。アンは身体をソファに深く預けて支えた。
.子作り志願
彼の手が水着をずらして挿入口を露出させる。彼の切っ先が発情して熱くなった膣孔に触れる。期待に膣内が蠢く。お尻をつかむ手に力が込められ、ライがグイッと腰を前に突きだしてくる。
「あっ♥ あっ♥ あっ♥」
ゆっくり挿入される肉棒の長さや形をアンは肉襞で読み取る。そこに入ってきていいペニスは一本だけ。彼のおちんちんだけが通行を許される。すっかり覚え込まされたライの形と、いま侵入してきてるモノとを媚肉が照合する。一致。どうぞ奥まで。通行許可証を発行した膣内が蠕動して最奥に彼のモノを誘導する。
にゅるにゅるとまとわりつく肉の感触にライも腰を震わせる。
「くっ、アンの中、トロトロに蕩けて絡みついてくる」
自分だけでなく彼も感じている。二人でお互いを気持ちよくさせられている。いずれ夫婦になる私たちの協働作業は上手くいっている。その実感がアンの感度をより高める。もっと彼で気持ちよくなって、私も彼を気持ちよくしてあげたい。精神が肉体を引っ張り上げてどこまでも高みに登る。
「ああん、あふ、あん、あ、あ、あ! ライのおちんちんも硬くなってる♥ すっごく気持ちいいよ♥ あふっ♥ おっおっ♥ もう準備できてるから♥ 様子見なんて要らないから全力で突いて~~っ♥ 私のおまんこ引っ掻いて♥♥」
アンの要求に応じてライは最初から荒々しく腰を振る。ともすれば身勝手な射精するためだけの律動に見えるが、彼女自身がこうされることを望んでいる。充分すぎるほど分泌された愛液の滑りを利用して、ライは素速く隘路を往復する。
パンパンパンと若い肌を打ちつけ合う張りのある音が部屋に響く。
アンはお尻を突き出した体勢でバックから突き上げられる。身長差で彼女の踵が浮き爪先立ちになる。
「ああん♥ すごいっ♥ すごいよっ♥ ライのおちんちんで私の身体、持ち上げられちゃう♥」
男の力強さを感じながらアンは自分からも尻を振る。スレンダー体型で優男に見られるライだが、脱ぐと意外に筋肉質で鍛えられている。他の女子は彼の脱いだところを見たことないだろうけど。幻の美形の自分だけしか知らない姿にアンは優越感を覚える。
学院中の女子が遠巻きに眺めて噂するしかない彼と私は付き合っている。もう何度もエッチしちゃってる。まだ両家への挨拶はしてないが二人の間では将来を誓い合っている。卒業するまでは避妊魔法――それも図書館の本を読んで覚えた――で婚前妊娠を防いでいるが、卒業式の夜に子作りセックスを解禁しようと約束した。
みんなが欲しがってる王子様チンポを独占してる。その気になればハーレムも形成できるだろう彼が、私だけに欲情して何度も求めてくる。彼に抱いてもらえる私は他の生徒より女として優れてるんだと自信が湧く。
いくら魔法の授業で優秀な成績を収めても優越感に浸ったことはなかった。幼いころから才能に恵まれたアンには、余人が驚く魔法も当たり前のことに過ぎなかった。彼女が魔法について話すと同年代の生徒はもちろん、教師でも理屈は分かるが感覚は共有できないという顔をした。
事あるごとに感じたのは天才ゆえの孤独。
親友のグレアでさえ、魔法においては対等に話せる相手ではなかった。
そこへ現れたのがライという少年だった。
「はぁんっ♥ もっと、もっとしてぇ♥」
瑞々しい十代のバストを揺らしながらアンは喘ぐ。ライの引き締まったウエストをつかみ、がっちり固定する。
一度、大きく腰を引いたライは、深く息を吸ってから勢いよく再突入する。
「はっ、はぁぁあぁん♥ おちんちん、おちんちんすごいぃっ! 気持ちいいーーーっ♥」
背中を向けているためライの動きが見えず、触覚で感じ取るしかないアンは不意打ち気味に最奥を貫かれ、強烈な一撃に視界がバチバチ弾けた。
とても他の人には聞かせられない台詞を叫びながらアンはお尻をライに押しつける。もっと、もっと奥まで突いて。あなたのおちんちん深い場所まで届けて。ここよ、もう子宮が降りちゃってる、ここが私たちの赤ちゃん作る場所。ここで射精して。
「あっ、あぁっ! ひぃい、ああぁぁぁっ!」
アンは背中を仰け反らせて喘ぐ。
「窮屈そうだね」
そう言ってライが水着の上を止めていた紐を解く。ぱさりと布が落ちてアンの真っ白い乳房が姿を現した。
「おっぱいも♥ おっぱいも触って♥ そっ、あっ、あっ……んひぃっ♥ 乳首クリクリっ♥ されると気持ちいいっ♥」
「本当だね。乳首捏ねるとおまんこも締まるよ」
「やだぁ~♥ 言わないで。でも触って♥」
「上と下を同時に捏ねながら突くとどうかな」
ライの片手がアンの股ぐらに回り、充血して包皮を押しのけていた肉豆に触れた。
「ひぃぁぁッ♥ らめ♥ クリらめ♥ クリトリス弱い♥ イク♥」
「もうイッちゃうの。気持ちいいことに弱すぎない?」
「だって気持ちいいの♥ あっ♥ あっ♥ 私、好きな人にしてもらうエッチに弱いの♥」
彼の亀頭から張り出したエラの部分が、最奥の一歩手前にある敏感なポイントで前後し、膣壁を押し広げながらカリで引っ掻く。
「それいいっ♥ あっあっあっあっあっああああああ~~~~~♥♥♥ 入れられるときも抜かれるときもいいいいッッ♥♥ エッチな声だめっ♥ 声止まらないっ♥」
「別に止めなくていいよ。普段のアンの元気な声も、おちんちん入れられて気持ちよくなってる女の子のときの声も、どっちも僕は好きだよ。ほら。聞かせてよ」
「やだっ! やだっ! 恥ずかしい」
「恥ずかしいの好きなくせに。抵抗しても無駄だから。ここに押しつけながらグリグリ~~ってされると」
「深いっ♥ おちんちんで♥ しきゅうつぶされる♥ ライのあかちゃんうめなくなっちゃう♥♥」
「それは大変だ。それじゃ今度はこっちをトントン」
ライが入れる角度を変えて別な場所に当ててくる。小刻みな動きで弱いところを叩かれる。
「響くっ♥ それほねにひびいて♥ すごッ♥ ビリビリする♥ ビリビリぜんしんにまわる♥♥ ばかになりゅ♥♥ しょれしゃれたら♥ あたひばかになりゅ♥♥」
「呂律回ってないアンも可愛いよ。なにしててもアンは可愛いんだけどね」
「ひゃだぁ♥ おまんこされながら……んおっ♥ おっ♥ おっ♥ あまやかされたらぁ♥ あたまばかになるくらいきもちよくなっちゃう♥♥」
「僕はアンが天才じゃなくなっても好きだよ。むしろそっちのほうが後腐れなく国に連れて帰れるから、このまま頭トバして馬鹿になっちゃおうか」
王家の歴史でも有数の天才魔法使いであるアンを国は手放したがらないだろう。ライと彼の国に嫁ぐと言えば反対も予想された。優れた魔法使いとは軍事力や国の豊かさでもあるからだ。だが彼はアンがチンポのことしか考えられなくなっても、天才魔法使いでなくなっても国に連れて帰りたいと言ってくれる。政治的な理由ではなく惚れたのだと。
「は♥ はッ♥ わたひっ♥♥ も、もうイキたい♥ しゃせーして♥♥ はらませて♥♥ わたひのこどもへやに……♥♥ おひんぽみるくっ♥ たくさんくだしゃぃ……♥」
「
「はずしゅ! ひにんまほうはじゅしゅから! うみたいの♥ ライのあかちゃんうましぇてっ♥♥」
「だ~め。王女様が軽々しく言っちゃいけません。卒業式まで我慢しなさい」
「はらませてよ♥ あかちゃん♥ わらひとらいのあかちゃん♥♥ あかちゃんちゅくりゅのおおおおおお♥♥♥」
「聞き分けのない子にはおちんちんあげないよ」
「やだっ♥ うそっ♥ おちんちんぬかないで♥ ゆっくりこするのいやっ♥ もっとガシガシして♥♥ いりぐちばっかりだめ♥ おくにほしいのぉぉおおお♥」
アンはライのほうを振り返って懇願する。彼は陰茎を入り口近くまで引き抜き、亀の歩みほどの速さで狭い範囲を擦る。生殺しもいいところのお預けに奥まで欲しいアンは自ら尻を突き出し、根本まで咥え込もうとするが彼の手に押し返される。
「ああっ♥ だめよぬかないで♥ おちんちんぬいたらだめっ♥ ここまできてぬかれたら、きょうはねむれなくなっちゃう♥♥ あさまでおちんちんのことばかりかんがえちゃう♥♥♥」
「妊娠は卒業まで我慢できる」
「う、うん♥」
「曖昧な返事だな。我慢できないなら抜くよ」
「するっ! がまんする。できるからシテ!」
腰をつかまれた彼の手に自分の手を絡める。子供が甘えるように彼の目を覗き込めば満足そうに頷いてくれた。
「いくよ」
短く言って彼の本気ピストンが再開する。
「ふぇっ♥ うひっ♥ ひぃいいぃいぃいぃい゛ぃいぁ゛ぁあぁ゛ぁッ♥♥♥」
お預けされて溜まっていた快感が最初の一突きで爆発する。ワンストロークごとにアンは忘我の境地に達し、無我夢中で性器の交わりが生み出す官能を貪る。
ライが上体を覆い被せてくる。彼の両手がアンの胸を揉む。下からすくい上げられ、たぷたぷと揺らされ、乳房だけでなく横乳や腋の下も撫でられ、乳首は親指と人差し指でつぶされる。彼の手が触れてくれる場所すべてが気持ちいい。これこそ本物の魔法なのではないか。
「ああっ♥ もう……ああああん……だめ、ああっ♥ イッちゃう♥」
「イッていいよ。僕も一緒に出すから」
「嬉しいっ♥ 中出しされながら一緒にイクのが一番気持ちいいのっ♥」
「奥に押しつけながら出すよ」
「出して! ライの精子ちょうだい♥ 赤ちゃんは卒業まで我慢するけど精子はくださいッ♥」
アンは膣奥で彼の亀頭を締めつけ、男の敏感な部分に肉襞を巻きつける。
「アン! 出すぞ!」
本気の射精おねだり態勢に入ったアンの膣内でライの勃起が膨らむ。ぱちんと弾ける寸前の変化に膣内射精を求めて下腹部に力が入った。
「きてえっ! いくぅ、いぐぅうううっ! アッ♥ アアアァッ♥ あぐっはッはあぁあああアンッ!」
限界に達したライの性器から大量の子種汁が噴き出す。火傷するほど熱々の精液に内側から焼かれてアンの視界が感泣に滲んだ。射精されてる最中に避妊魔法を解除してしまおうか。一瞬だけ狡い考えが頭をよぎる。だけど彼の信頼を失う真似はしたくない。いまのアンは、彼に嫌われたら生きていけないくらい、ライという男の子に依存してしまっている。
「あっ、あぁあああああ――――! 熱いのが、熱いのが射精てるのおっ♥ ライっ、ライっ、もう……だめぇ♥」
「僕も。一緒に感じてるよ」
「一緒。私とライは一緒」
「うん、一緒だよ」
縋るように呟いた言葉へ彼は欲しい言葉を返してくれる。にへへっと嬉しさに頬が緩んだ。
.エピローグ
ライと接近するきっかけは学院の試験期間だった。学院中が試験の準備に追われ誰も彼もが忙しそうにしている中、アンはひとり退屈だった。アンにはテストなど日ごろの授業を聞いていれば解けて当たり前だった。
普段なら一緒にいるグレアも試験勉強のために別行動となり、アンは学内でひとりぼっちになった。
ふらふらと足が向いたのは音楽棟。グレアと仲よくなるきっかけになったピアノを想いながら歩いた。試験が終わるまでの辛抱だから、そんなに長くは掛からないからと己に言い聞かせるも、寂しいものは寂しい。
ふと彼女の耳にピアノの音が入ってくる。誰が弾いてるの。グレア? 試験勉強に疲れて息抜きにきたのかもしれない。アンは走って音のほうに向かった。
竜属の姫はいなかった。ピアノの前には銀髪の少年が座っていた。
「勝手に弾いちゃいけませんでしたか??」
血相を変えて飛び込んできたアンに、ライは怒られると思ったのか遠慮がちに聞いた。
「そうじゃないけど」と言い淀んだアンは「試験勉強はしなくていいの」と無難な質問を浴びせる。
「たぶん」と彼は苦笑いを浮かべた。
ライの噂は聞いていた。別大陸の小国から留学してきた王子で、授業以外で人前に姿を見せる機会は多くないが、格好いい男の子だと特に女子の話題に上ることが多かった。そして、飛び切り優秀な学生だとも。
好奇心からだった。アンは図書館で他の生徒に講義したところ、高度すぎると言われた内容をライに向けてみた。彼はすらすら答えてみせる。
「それじゃ、これは」
面白くなったアンは矢継ぎ早に魔法の話題を振る。学生の試験範囲を遥かに超えた内容にもライは迷わず答えた。すごい! 彼ほんとに優秀なんだ。アンはライと話すのが楽しくなってきた。同世代で対等に魔法の話ができる相手は初めてだった。
歓心が関心に変わり、やがて恋心に変わるまで時間は掛からなかった。ライの傍らにいると、生まれたときに欠落した魂の半身に巡り会えたような居心地のよさを感じた。ずっと一緒がいい。ううん、もともと私たちは一緒に生まれてくるはずだったのに、なにかの手違いで別たれてしまったんだ。
これがあるべき姿なのだ。一緒に生きていくのだ、私たちは。