※この作品はR-18です。

TSロリ娘   作:サンゴ珊瑚

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パリピの仲間入りです

「♪〜〜」

現在俺はカラオケに来ています。いや…うん。本当は行きたくなかったんだけどさ…。連行されました。はい。

今現在は緑髪さんが歌っておられます。今流行りの鬼退治列車編のオープニング曲です。滅茶苦茶上手くて俺は内心ビクビクしています。

「犬塚さん、はい」

そして今絶賛青髪さんの膝の上でメロンソーダを飲んでいたら山田からデンモクを貰いました。デンモクを受け取りポチポチと操作する。

「犬塚さんはどんな曲歌うのかな?」

そう言って青髪さんが俺の横からデンモクを覗き見る。顔面偏差値の高い人間がそう言うことするとちょっとドキリとするからやめて欲しい。

「アニソン」

俺の歌える曲なんてアニソンしかないので仕方ないのだ。他知らないのもあるけどな。

というか今時の曲知らなすぎて俺は遅れているのだろう。最近は音楽関係のテレビとか見ないからなぁ…。

 

「どのアニメの曲歌うの?」

おや、もしかしてアニメ結構いける口なのか。だとしたら少し嬉しいな。

アニメってだけで毛嫌いする人とかいるし。

「これ」

俺はデンモクを操作して画面を青髪さんに見せる。あんまり顔を近づけるのはやめて欲しい。ドキドキしちゃう。

「勇者部のやつね」

勇者部と言うことは青髪さんはちゃんとこのアニメを見たのだろう。ではなければ勇者部のやつなんて言わないだろう。まあデンモクに勇者部って書いてあるけどね。

 

「一緒に歌う?」

願ってもない提案だ。俺は頷き了承する。今度青髪さんとこのアニメについて語るのもよさそうだ。

「じゃあ決まりだね」

青髪さんがデンモクを操作し終えるとテレビに歌が予約されたという表示がされる。俺はデンモクを金髪さんに渡して緑髪さん見る。

歌も終盤に入りもう少しで終わるところだ。

 

「犬塚さんライン交換しよ」

向けられたスマホの画面にはQRコードが映っていて、その持ち主である青髪さんは笑顔だ。

いや、あの…出来れば交換はしたくないんだけど…。でももう山田とは交換してるしなぁ…。今更感はあるけど…。

俺がスマホを取り出すことなくどうしようか悩んでいると青髪さんは俺のポケットを探り始めた。

「あはっ…ちょ…」

くすぐったくて思わず声が漏れた俺に対して青髪さんは容赦なく俺のポケットを探り続ける。

程なくして俺のスマホを探し当てるとそれを引き抜くと「解除して」と言って向けてきた。

「ん」

もう拒否することすら無理そうなので諦めてスマホのロックを解除するとラインを開いて交換した。

そしたらそれを見ていた人たちが一斉に俺に群がってきた。

「犬塚ちゃん俺も俺も!」

「交換しようぜっ!」

「俺も交換して欲しい」

金髪さんが、茶髪さんが、赤髪さんが群がって来たのを青髪さんも山田も緑髪さんも何故か微笑んでいてそれが俺には酷く眩しく見えた。

 

結果として男子三人と緑髪さんとも交換して結局この場にいる全員のラインを持つことになってしまった。

 

緑髪さんはなんと驚異の97点を叩き出していて俺は内心超驚いた。

そして次は山田が歌った。最近流行りの歌らしい。紅白にも出たんだよと青髪さんに教えてもらった。

点数は89点。いや高。俺なんていつも80行くかどうかなのに。

続いて俺と青髪さんで一緒に歌った。人と一緒に歌うのは初めてだけどそれなりには歌えたんじゃないだろうか。

点数は87点。俺にとっては十分な点数だ。

 

続いて金髪さんが歌っていてこれまた知らない曲だった。点数は94点。高い、高いよ。

茶髪さんも歌って点数はなんと98点。化け物かこいつ。

続いて赤髪さんが歌う。3連続知らない曲というのはちょっと悲しい。

というかなんでこの人らこんな歌上手いんだ。俺泣くぞ。

 

「ねぇ、犬塚さん。楽しい?」

優しい声が後ろから聞こえて俺は静かに目を閉じた。

 

 

 

ーーー

「んじゃ俺ここだから」

カラオケも終わった俺たちは電車に乗ってそれぞれの帰路についていた。

今丁度金髪さんと別れて俺は一人になる。青髪さんと緑髪さんは一緒の駅で降りてその次に山田と茶髪さんが降りて、その次の駅で赤髪さんが、そしてついさっき金髪さんが降りたのだ。

 

電車に揺られながら夜の街を眺める。何が見たいわけでもなくただ明かりが照らす街の風景というものを見ていると自然と自分の世界に入る。

青髪さんに言われたことが俺の頭の中で反響している。

"楽しい"かどうかなんてよく分からない。だって俺にはこんな賑やかで眩しいもの知らないし。

 

ふとアナウンスが耳に入り次で俺は降りないといけない。

乗客たちへ視線を動かす。学生がほとんどで朝の満員電車とは違ってスカスカで楽だ。

 

「疲れたな…」

俺はそう呟き街を眺めた。

 

 

ーーー

家に帰ると丁度父親が帰ってきたところらしく玄関で鉢合わせしてしまう。

「……」

無言で前触れもなく殴られた俺は尻もちをついてしまう。殴ることで言葉の代わりにするのはこの父親くらいではないだろうか。

「何時だと思っている」

何時、と言われても正確な時間は知らないが恐らく21時前くらいだろう。

なのに何故俺は殴られたのだろうか。ストレス発散?だとしたらサンドバッグでも買ったらどうなんだ。

 

「本当にお前は」

今度は腹を蹴られた。痛みでのたうち回るなんてこともなくただ体を守るために丸まる。

そこからはただのサンドバッグとして声も上げず涙も流さずただ痛みに耐え続けた。

 

二十分ほどして解放された俺は制服と下着を全て放り込んで風呂に浸かった。少し体が痛んだ。

 

 

風呂も上がって夕飯を食べ終わると弟が一緒にゲームしよと提案してきたがその提案を蹴って自身の部屋へと戻った。

 

だけどすぐに弟がゲーム機本体とテレビを持ってやってきたことにより観念した俺は大人しく一緒に大乱闘ゲームをした。

 

「全く勝てない」

相変わらず弟は強くて手も足も出なかった。色んなキャラでボコボコにされて俺の鋼のメンタルもボロボロだ。

「ねぇーさんが弱いわけじゃないから安心してよ」

そう言って弟は俺の胸に優しく拳を当ててきた。俺はそこそこ強いのだが所詮そこそこなので世界一位の弟に勝てるわけもなかった。

 

 

ーーー

翌日の朝。いつものように電車に揺られていると俺の肩をつんつんしてくる人がいた。どちら様だろうかと思えばこの前の銀髪さんだった。相変わらずデカい。

「何か用ですか?」

「あんた名前は?」

質問を質問で返された。取り敢えず答えておく。

「犬塚です」

「下は?」

「一歌です」

「ふぅーん…」

舐め回すような視線はやめて欲しいのだが、そんな見ても楽しいことはないだろうに。

「あたしは安達。安達風花」

この高身長女子さんは安達さんというらしい。だからどうしたと言うのが俺の中の考えだが。

「どうも」

「これ、ライン」

狭い満員電車の中銀髪さんはスマホを取り出しラインのQRコードの画面を俺に見せつける。

「………」

「早くしてくれない?結構狭いしスマホを出し続けるのも疲れるんだけど」

取り敢えず交換だけしておくか。どうせやり取りするかどうかなんて分からないし。

ささっと交換も済ませてポケットにスマホをしまうと銀髪さんは満足したようで「ありがと」と告げてまた人混みの中へ消えていった。

 

 

 

ーーー

学校に着くと青髪さんに捕獲され次に緑髪さんにも捕獲され俺は二人に抱き抱えられながら教室へ向かうと言う罰ゲームをさせられていた。

まあ楽だしいいかなと思いつつ俺たちとすれ違う生徒がこぞって笑って写真を撮るのでつい顔を背けてしまう。

 

そんな中俺たちの前にいる金髪、赤髪、茶髪、山田の四人を見つけ青髪さんが声をかけたことで全員がこちらへ振り返った。

「また抱っこされてるw」

「結もあんまやり過ぎんなよ〜。犬塚さんも子供じゃないんだからさ」

「ま、本人がそれでいいならいいじゃねw」

四人と合流したことによりちょっとした大所帯だ。

 

「犬塚さんはそれでいいの?」

山田にそう聞かれて俺はただ「別に」とだけ答える。俺はただ移動が楽だから抱っこされているだけなのだ。別に心地いいとか思ってないのだ。

 

「あ、そう言えば今日体育あるぞ」

「うひゃー…面倒だなぁ…」

「犬塚さんは運動いける口?」

「普通」

「普通なら大丈夫だね」

「だな。でもちょっと意外かも」

「なー。ちょっと鈍臭いイメージがあるわ」

おいおい…。俺の運動神経を舐めてもらっちゃあ困るぜ。これでも平均以下の俺だぞ?普通に決まっているだろう。………嘘です。そんな運動神経良くないです。握力も15くらいしかありません。

 

「ま、それは今日の体力テストで分かるっしょ」

ああー!嫌だぁぁぁぁぁぁ!!

 

 

 

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