「…卓哉、ちょっと洗濯機の横にあるカゴから、"お漏らし用のタオル"取って来てくれる?」
「…えっ…、な…、なんで?」
「…"拓也お兄ちゃん"、お漏らししちゃったみたいだから…。卓哉のいつも使ってる、お漏らしした時に足や床を拭いてるタオル…、お兄ちゃんにも貸してあげて?」
「…うっ、うん!わかった…!」
…なんと拓也は…、"演技"として、"卓哉の母親"からお尻を叩かれている最中に…、本当にオシッコを漏らしてしまった。
…さすがの拓也も放心状態である。
(…おっ、終わったぁ…、下級生の子のお母さんからお尻を叩かれて、オシッコを漏らしちゃうだなんて…!?)
…もはや、痛いとか恥ずかしいなどというレベルではない…。
…"演技"ではなく、2年生の卓哉が見ている前で、本当に"お漏らし"をしてしまった拓也の心境は…、もはや"死にたい"ほどに落ち込んでいた。
「…あ、あのね…、拓也君…。」
そんな中…、"卓哉の母親"がこう声を掛けてくる。
「…おばさん、拓也君って本当に凄いと思うわ…。…まさか家の卓哉のために、"ここまで"してくれるだなんて…。」
(…えっ?…えっ…?)
「…家の卓哉に"演技"だってことがバレないように…、本当に"お漏らし"してくれたんでしょう?…うふふっ…、さすがにおばさんにも、その発想は無かったわ…。」
(…い、今の"お漏らし"を、"演技"だと思ってくれてる…っ!?)
…首の皮一枚でどうにか繋がった、拓也の尊厳。
…本当にお漏らしをしたのと、"演技"に入り込みすぎて漏らしたのとでは…、拓也にとっては雲泥の差である。
…せめて、"卓哉の母親"にだけは、このまま"演技"だと思っていてもらいたい…。
「…そ、そうなんです…。つい…、気持ちが入っちゃって…。」
「…うふふっ、ありがとう…。後で洗ってあげるから、もう少しだけ…、"怖〜いおばさん"に付き合ってくれる?」
「…はっ、はい…!」
(…うぅっ、漏らしちゃったのは最悪だけど…、この様子だと、秘密にはしておいて貰えるかな…?)
…拓也が"お漏らし"をしてしまった事実は揺るがないが…、それが"演技の一環"ならば、卓哉の母親もわざわざ、このことを誰かに言ったりはしないだろう。
…と、なると…、あとは"2年生の卓哉"の口止めがやはり重要になる。
(…で…、でも…、僕の方から、"お漏らししたことを言わないで"って…、卓哉君に頼み込むの…っ!?)
…上級生である自分が、"2年生の卓哉"を相手に、お漏らししたことを秘密にして欲しいとお願いする…。
…しかも、その卓哉の母親から"お尻ペンペン"されている最中に漏らしてしまったのだから…、下手な言い訳など絶対に出来ない。
(…うっ…、うわぁぁぁ〜っ…!?…どうしよう…、まさかこんな事になるなんて〜…っ!?)
"お漏らし"をしたままの格好で、拓也が立ち尽くしていると…、大きめのタオルを手に持った"卓哉"が、部屋に戻って来た。
「…お母さん…、これっ。」
「あっ、ありがとう卓哉。…それじゃあ、お母さんがいつもやっているみたいに…、拓也お兄ちゃんの足を拭いてあげて頂戴?」
「は〜い。」
(…えっ!?)
…なんと"卓哉の母親"は、拓也が"お漏らし"をしてしまった後始末を、息子の卓哉にも手伝わせ始めた。
「…そっ、それくらいは自分で…!?」
「…あっ…拓也君、動かないでね?オシッコが広がっちゃうから…。」
「…あっ!?…ご、ごめんなさい…!?」
「…足の裏だけ軽く拭いたら、シャワーへ行きましょう?…どのみち、まとめて洗濯しなきゃいけないし…。」
…よく見ると、"卓哉の母親"の衣服にも、拓也の"お漏らし"によって大きな染みが出来ている。
…それに気付いてしまった拓也は…、湧き出る罪悪感と恥ずかしさで固まってしまう。
(…うっ、うぅっ…、僕がお漏らしをして、2年生の卓哉君に足を拭いてもらってるなんて…。)
…話の流れ上、仕方なく付き合うことにした"演技"のはずだったが…、まさか本当に"お漏らし"をしてしまうとは、拓也自身もまだ信じられない。
(…この汚れた服も…、本当に、どうしよう…。洗ってくれるとは言ってるけど、着替えなんて持って来てないし…、ああ〜っ、もう〜っ…!?)
拓也は動揺と恥ずかしさのあまり、全く考えがまとまらない。
…されるがままの格好で、"2年生の卓哉"に、"お漏らし"した水気をタオルで拭き取ってもらい…、次に何をされるのかと身構えていると、卓哉の母親からこんな提案があった。
「拓也君、早めに洗っておいた方が良いと思うから…、先にお洋服だけ、おばさんに全部預けてくれる?」
「…あっ…、は…、はいっ!」