(…や、やっぱり遥香ちゃんは優しい子だよ…!…"身代わり"なんて、そんなことするわけが無かったんだ…!!)
心の中で遥香に平謝りし…、少しでも疑ってしまったことを猛省する拓也。
…そして、"遥香の母親"が、ゆっくりと遥香の後ろまで近付いてくる。
「…じゃあ、"イケナイ遥香お姉ちゃん"からで良いのね?…言っておくけど、手加減したらお仕置きにならないから…、今日は本当にお尻真っ赤っ赤にするわよ?」
「…うぅ…、はい…っ。」
「…はい、わかりました。…それじゃ、まずはお姉ちゃんからね?」
よ〜く反省なさい。
そう言うと母親は右手を振りあげ…、四つんばいで拓也と秋仁に挟まれている格好の遥香のお尻めがけて…、渾身の平手打ちを振り下ろした。
…ピッシャァァァァァ〜ンッ!!!
「…痛っっ…たぁぁぁ〜っ!!?」
「…はい、動かない。」
…バチィィィィィィンッ!!!
「…ああああっ!!?」
「…ほらぁ、お姉ちゃんでしょう?」
…パァァァァァァ〜ンッ!!!
「…ひぃぃぃぃぃ〜っ!!?」
「…もう…、まだたったの3回よ?叩いてって言ったあなたが頑張らないでどうするの。」
…"遥香の母親"は、本当に一切の手加減をしていない…。
…"口裏合わせ"に近いお仕置きなので、多少は手心を加えてくれるかと思ったが…、隣で一緒に"四つんばい"になっている拓也もその威力に震えていた。
(…うっ、うわぁ〜…、遥香ちゃん、すっごく痛そうだ…。うぅっ…、…ぼ、僕も遥香ちゃんが終わった後で、同じ目に…。)
"たったの30回"なら耐えられるよね…と、これまでの経験上、軽く考えていた拓也だが…、絶対に、尻たぶにくっきりと手形が残る威力だ…。
…四つんばいの姿勢で、隣の誰かがお尻を叩かれているのを、ただじっと待つだけなのに…、こんなにも怖ろしいものなのかと、まだ自分が叩かれてもいないのに、拓也は完全に怯えてしまう。
「…ほら、"最初から全部知っていた、悪〜いお姉ちゃん?"、お母さんに何か言う事は?」
…ピッシャァァァァァッ!!!
「…ひぃっ!!?…だ、黙っててごめんなさい…っ!!」
…パァァァァ〜ンッ!!!
「…ひゃぁぁぁっ!!?」
「…そうねぇ?…遥香はもう、"立派なお姉ちゃん"なのに…、お母さんにナイショで、一体何をやっているのかしら?」
…バッチィィィィィィッ!!!
「…痛ったぁいっ!!?…もっ…、もうしませんからぁ〜…っ!?」
「…い〜え、許しませんっ。」
…パァァァァァァ〜ンッ!!!
「…きゃあああああ〜っ!!?」
(…お、おばさんってば…、遥香ちゃんのこと、本当に思いっきり"お仕置き"してるよ…。…うぅっ、弟の秋仁君を庇ってあんな事を言ってることぐらい、おばさんだってわかってるはずなのに…。)
"遥香の母親"は、中途半端に手加減をすると、3人それぞれのためにならないからと…、今回は、全員に"普段より痛いお尻ペンペン"をすると決めていた。
…もちろん、遥香と拓也は秋仁を庇っているだけなのだが…、一度それを認めてしまうと、次回同じことがあった際、厳しく叱れないかもしれない…。
…そんな"母親としての不安"を3人に見せないよう、遥香の母親はあえて、"強い母の仮面"を被る。
「…遥香、お尻を上げなさい。…あと19回よ?」
「…は、はぃぃ…っ。」
「…まったく…、こんな大っきなお姉ちゃんが、一緒になって悪さをしちゃあダメでしょう?」
…バチィィィィィィッ!!!
「…ああああっ!!?」
「…あなたは"止める立場"なのよ?…ねぇ、"遥香お姉ちゃん"。」
…ピッシャァァァァンッ!!!
「……はっ、はぃぃ…っ、わかって…、ます…!」
「…わかってないっ!」
…パァァァァァ〜ンッ!!!!
「…きゃあああああ〜っ!!?」
「…わかってないから、弟の秋仁がいつも良くない事をマネするんでしょう?あなたがお姉ちゃんらしくしてないから…!」
…パッシィィィィィ〜ンッ!!!
「…あああっ!!?…は…、はいぃ…、ごめんなさい…、お母さん…っ!!」
…遥香のお尻が、みるみる赤い手形で埋め尽くされていく…。
…今回も、ある意味では"演技"のはずだが…、"2年生の卓哉の母親"にされている時のような、"演技っぽさ"はまるで無い。
…まるで"本当のお仕置き"のような空気感が、この場を支配していた。
(…そっ、それにしても遥香ちゃん…、本当に痛そうだよ…。綾子ちゃんの時みたいに、叱られ慣れてる感じも全くしないし…。)
"遥香の母親"からお尻を打たれるたびに、遥香は大声で悲鳴をあげながら悶えている。
…だが、きっとこの反応が普通なのだ。
綾子のように、日頃からよほど頻繁にお尻を叩かれている子でもなければ…。