(…う、うわぁ~…。…拓也君、泣いちゃったぁ…。…ど、どうしよう…、ぜんぶ…、私のせいだ…。)
…遥香は、"隣にいる拓也がお尻を叩かれる音"を、本当に辛そうな表情で聞いている。
今まさに"お仕置き"されている最中の拓也には、そんな遥香の変化に気付く余裕は無かったが…、母親から言われた通りの四つんばいの格好で、真っ赤なお尻を曝したまま、顔だけは正面を向いている遥香は…、ピシャン、ピシャン、バチン…、と拓也がお尻を打たれるたびに、まるで自分がそうされているかのように、表情を歪めてしまう。
(…わ…、私が代わってあげられるなら代わってあげたいけれど…、…無理だろうなぁ…。家のお母さん、完全に私を"良い子"だと思っているから…、うぅ…っ。)
…遥香にも、"母親のお尻ペンペン"について思うところがあるようで…、秋仁とはまた別に、"誰にも相談出来ない悩み"を抱えていた。
「…ほら拓也君っ、あと5発よっ!?」
…バッチィィィィィィィ~ンッ!!!!
「…ぎゃぁぁぁぁぁぁぁっ!!?」
「…残り4っ!」
…パシィィィィィィィッ!!!!
「…あああああああ~っ!!?」
「…3っ、…2っ!!」
…ピシャァァァァァァッ!!!!…パァァァァァァァァンッ!!!!
「…ヒッ、ヒッ…、……ヒィィィィィィィ~ッ!!!?」
「…ラストッ、…とびっきり痛いの行くわよっ!!?」
…バッチィィィィィィィィィッ!!!!!
「…がぁぁぁぁぁぁぁぁぁ~っ!!!?」
…その"1発"は、隣の遥香や秋仁があんぐりと口を開け…、思わず拓也の居る方に注目してしまうほど、強烈なものだった。
「…はいっ、"おばさんのお仕置き"終わり……、と言いたいところだけれど…、まだ四つんばいのまま待機ね?…10分経ったらズボンを上げて、自由にしていいわよ。」
「……ぐずっ…、はいぃ…。」
「…それじゃお母さんは、夕飯の支度をしてくるから…。遥香も秋仁も、きちんと10分経ったあとで動くのよ?」
「…はぁい…。」
…そう言い残すと"遥香の母親"は…、あっさりと今居る部屋を出ていった。
…"お仕置き"さえ終えれば無罪放免…、それ以上はもう一切叱らないという、極端な躾方針のようだ。
(…でっ、でも…、この格好のままで10分間待機…!?…遥香ちゃんも、隣でまだお尻を出してるのに…!?)
…拓也、遥香、秋仁の3人はそれぞれ、下着を下ろしたまま、お尻丸出しの格好で四つんばいになり…、ピッタリと肩をくっつけた横並びで待機させられている。
…背後から見れば、"遥香の母親"の手形で3人ともお尻が真っ赤だが…、2年生の秋仁だけは、数発の真っ赤な手形の周りが薄ピンク色に染まる程度で許されている。
…数こそ半分だが…、"本気のお仕置き"を受けたのは、拓也と遥香の2人だ。
「…ひっぐ…、おねぇぢゃ…、ごべ…なざ…、ひっぐ…。」
「…はいはい秋仁。…もう泣かないの。…お姉ちゃん怒ってないからね…?」
「…うん…、ぐずっ…。」
「…でも…、"拓也お兄ちゃん"には後で、もう1回ごめんなさいしようね?…秋仁の代わりに、お母さんの痛~いお尻ペンペンを沢山受けてくれたんだから…。」
「…うっ、うん…。…ひっぐ…!」
…遥香は、"10分待機"の途中であまり無駄なお喋りをすると、"反省の時間"がさらに延びるかもしれないからと拓也と秋仁に話し…、自主的に四つんばい待機に戻る。
(…や、やっぱり遥香ちゃん…、こんな状況でも、全く動じてないよ…。…"お姉ちゃん"って、本当に凄いんだなぁ…。)
遥香の逞しさに感心しながら、自らも四つんばい待機状態に戻る拓也。
…お尻はすっかり腫れてしまってビリビリ熱いが…、それ以上に、遥香と一緒に並んでお尻を出している恥ずかしさがずっと勝る。
…こんな状況で10分待機など…、拷問に近かった。
(…そっか、遥香ちゃんは、何回も秋仁君と並んでお尻を叩かれてるみたいだから…、こういう恥ずかしさにもすっかり慣れてるのかな…?)
…あまり感情を表に出さない、"日頃と同じ様子"の遥香が隣に居ることで…、拓也も少しずつ、落ち着きを取り戻していく。
…腫れたお尻を出したまま、四つんばいで10分待機は非常に長く感じられたが…、それ以上の延長を命じられることはなく、「10分経ったね」の遥香の一言で、それぞれが下着を上げ直し、腫れたお尻を衣服で隠す。
「…拓也君、お尻大丈夫…?」
「…う、うん…、遥香ちゃんは…?」
「…私は、もう平気。…とりあえず、子供部屋まで避難しよっか?」
「…うっ、うん…。」
まず最初に遥香が立ち上がり、すすり泣いている秋仁を抱き起こす。
…ふらふらと歩いていく2人の後に続いて…、拓也もゆっくりと子供部屋へと向かった。