「勇太ぁっ!!…ほんとにあんたって子はぁっ!!」
「…うわぁぁぁ〜ん!!!おがあざん…!!ごべんなざぁ〜い!!!」
…バッチィィィィ〜ン!!!…ピッシャァァァァ〜ン!!!…パァァァァ〜ン!!!…パァァァァ〜ン……、
「い〜え許しませんっ!!お尻を真っ赤っ赤にして反省しなさいっ!!」
…ピシャァァァ〜ンッ!!!…パァァァンッ!!!…パァァァ〜ンッ……、
「うわぁぁぁ〜ん…!!!…ごべ…!!ごべ…!!…ごべんなざいぃぃ〜っ!!?」
…バッチィィィィ〜ン!!!
勇太は約束通り、悪さを隠していた罰として、"お尻300叩き"を受けている最中だった。
その尻は無惨にも腫れ上がり、母親である奈津子の膝の上で、おそらく渾身に近いであろう平手打ちが豪雨のように降り注いでいる。
「…あれだけ言って、まだ隠してたんだから…。もうお母さん知らないわよ?…本当に300叩きますからね。」
「…ひっぐ…、…ごべっ…、ごべん…!!」
「…ごめんなさいは聞き飽きました。…勇太が悪いんですからね。」
そう言って奈津子は、また平手を振りあげる。
…ピッシャァァァァ〜ンッ!!!!
「あああああ〜っ!!?」
容赦の無い平手打ち。
本当にこの力で300叩くつもりなのか…?と、傍で見ている拓也も恐怖に震えていた。
「…拓っくん。もう少し待っててね〜?勇太が終わったら、連絡帳のぶんをペンペンしてあげるから…。」
「…あっ、は、はい……。」
拓也がいま、同じ部屋に居る理由は…昔の連絡帳に関するお尻ペンペンを、奈津子に消化してもらうためであった。
言わば、友達の家で、"お尻ペンペンの順番待ち"をさせられている状態である。
「…ほんとに勇太はぁ…っ、何度言っても…!!」
…バチィィィッ!!!…パァァァァ〜ンッ!!!…バッシィィィ〜ンッ!!!
「…いだいっ!?…いだいよぉぉ〜っ!!?」
「痛いのは当たり前ですっ!!…お母さんにウソついちゃいけないって…、何度言ったらわかるのっ!?」
「…だ…、だっでぇ…!」
「だってじゃないっ!!!」
見ていると無限に続いてしまいそうな奈津子のお尻ペンペンは、よほど怒っているのか、一切の手加減がなかった。
(…ゆ、勇太君…。さすがに、あんなの耐えられないよね…。)
奈津子に尻を叩いて欲しくて、自ら願い出た拓也ではあったが…、渾身のお尻300叩きを実際に見せつけられて、自分は絶対に、ウソだけはつかないようにしよう…、と密かに決意するのだった。
「…うわぁぁぁぁ〜ん!!!…ひっぐ…、…ひっぐ…!」
(…勇太君…、全部で7つあるって言ってたもんなぁ…。これで1個めだもん…、次からもっと大変だろうなぁ…。)
「…ひっぐ…、…ぐすっ…。」
長い長いお仕置きもようやく終わり、許された勇太だったが…、痛すぎて動けないのか、しばらくは奈津子の膝の上で涙を流し続けていた。
「…はいはい。…もう終わったわよ?…えぇ。…お母さん、今日はもうお尻叩かないから…。」
まるで幼児をなだめるように、勇太に優しく声を掛ける奈津子。
先程までとは別人のようなその姿に、拓也はなぜか少し嫉妬してしまう。
(…あんなにお尻を叩いた後だから…、さすがにおばさんも、今は勇太君に優しくするんだ…。)
という事は…、僕ももし、お尻ペンペン300回を受けたら、今以上にもっと優しくしてもらえる…?
(…いかんいかん、何を考えているんだ、僕は…。)
「…拓っくん?」
「…ひゃいっ!!?」
「…どうしたの?今度は拓っくんの番よ?…連絡帳のぶんお尻ペンペンしてあげるから。…お尻を出して、おばさんの膝にいらっしゃい。」
「…あっ…、は…、はいっ!」
拓也は一瞬、あり得ない妄想を膨らませてしまったことをすぐに考え直す。
よく考えたら、昔の連絡帳のチェックのお尻ペンペンだけでも…、3日ぶんを合わせたら、100回を軽く超えるのだ。
先程の300叩きと比べれば軽いが、尻が真っ赤に腫れるのは同じである。
「…拓っくん、いくわよ?」
「…はい…。」
…パッシィィィン!!…パァァァンッ!!…ピッシャァァァァ〜ン!!
(……うぅっ…!?……やっぱり、結構痛い…。さっきの勇太君のと比べたら軽いんだろうけど、僕もずっと叩かれたら泣いちゃうよ…。)
…パシィィィッ!!…パァァァ〜ンッ!!
(…しかも…、これって今は、何も悪いことをしていないのにお尻を真っ赤にされちゃうんだよね…、うぅっ…、もしウソなんてついたら…。)
「…拓っくん?」
「…っ、…はいっ!?」
「…何だか、反応が薄いような…?…今日のおばさんのお尻ペンペン、あんまり痛くない?」