拓也の尻は、ズボンの上から叩かれるだけで悶絶してしまうほど、赤く大きく腫れ上がっていた。
しかし…、美由紀はそもそも拓也がすでに尻を叩かれた後だということを知らないため、奈津子に対し、「もっと強くしてもらっても大丈夫です」と、より厳しい罰を希望しているのだった。
(…こっ…、こんなの…、本当に拷問だよぉ〜っ…!!?)
友達の家で、自分の母親に見られながら、友達の母親から尻を叩かれ続ける拓也。
同じ部屋で、壁の方を向いたまま尻を出して立たされている勇太は…、背後で聞こえ続ける尻叩きの音に、自分の尻が腫れているのもすっかり忘れ、拓也に同情していた。
(…たっ、拓也君…、家のお母さんからあんなにお尻を叩かれたら、僕だって耐えられないよ…。)
勇太も拓也が今、ズボンの上から尻を叩かれていることはわかっていたが…、それを差し引いても、赤く腫れた尻を、ほぼ手加減無しで叩かれていることには変わりない。
最も重い罰である、"生のお尻300叩き"を受けたはずの勇太が不安になってしまうほど…、今の拓也が受けている尻叩きは厳しいものだった。
…バシィィィィ〜ッ!!!!…パァァァァ〜ンッ!!!!…パシィィィィッ!!!!
「…ああ〜んっ!!?…うわぁぁぁ〜ん!!!…おばさんっ、ごめんなさいぃぃ〜っ!!?」
「…駄目です、おばさんまだ許しませんよ?」
…バシィィィィッ!!!!…パァァァァンッ!!!!…パァァァァ〜ンッ!!!!
「…ぐすっ…、…ひっく…、…うわぁぁぁ〜ん!!!」
全く許してくれる雰囲気すらない奈津子の尻叩きの痛みに、とうとう拓也は泣きだしてしまった。
「…あらあら、拓也ったらお尻ペンペンが痛くて泣いちゃったの?…勇太君のお母さん、少し泣いたからって、手加減しなくても大丈夫ですよ?」
「…えぇ、わかっています。…ここが"母親"の辛いところですよね…。」
「…そうなんです…。さすが、勇太君のお母さん。…どうか家の拓也にも、厳しくお願いしますわ。」
「…はい、もちろんです。」
…バッシィィィィ〜ンッ!!!!
「…あああああ〜っ!!?…ごべっ…、ごべんなざいぃ〜っ!!?」
「…うん、ようやく少し反省出来てきたかな…?もう少し、頑張ろうね〜?」
…バシィィィィ〜ンッ!!!!
「ああああ〜っ!!?」
数分前から奈津子のお尻ペンペンは、それが無限に続くように錯覚してしまうほど、"遅い"ペースで行われていた。
叩かれたと思ったら、元々ビリビリ腫れているところに痛みがじわりと広がり…、それが落ち着くのを待ってから、また次の平手打ちが落ちてくる。
テンポ良く叩かれるよりも、何倍もの時間をかけて…、じっくりと痛みを味わわされているのだ。
それが、ズボンの上から思いきり叩くという今回のお仕置きを地獄のようなものにしており、泣きながら拓也が「ごめんなさい、もうしません」と連呼するのも必然であった。
「…うわぁぁぁ〜ん!!!…ぐすっ…!…ぐずっ…!」
「…あらあら…、拓也君、そろそろ痛みの限界かしら…?ズボン越しでも触ればわかるほど、もうお尻が熱いわ。」
「…う〜ん…、勇太君と比べて、どうですか…?ここで止めても、十分に反省出来るんでしょうか…?」
「…う〜ん。そうですね…、本音を言えば、微妙なところです。…やはり、個人差があると思いますから…。」
あれほど尻を叩いておいて、まだ"許す"と言ってくれない奈津子の恐ろしさを、拓也は今日初めて思い知っていた。
「…そうだ、拓也君のお母さん?」
「…何でしょう?」
「…少し足りない分、ここでお母さんがお仕置きしてみます?」
「…えっ?…わ…、私が、ですか…?」
「…はい。…その方が、アドバイスし易いですし…、何より、自宅で1人でやる前に、どの程度の力でどのくらい叩けば良いのか、1度は体験しておいた方が良いかと…。」
「…なるほど。それもそうですね…。」
すっかり奈津子のお仕置き方法に心酔している美由紀は、言われた通り、泣いている拓也を自らの膝へ無理やりに移動させる。
「…おがあざん…!!…もういやだぁ…!!…ごべんなざいぃ…!!」
「…お母さん今まで、拓也に甘過ぎました。…折角、勇太君のお母さんにお尻ペンペン教えて貰えるんだから…、これからはどんどん使うからね?」
「…いやっ…、…いやっ…!」
「…いやだいやだ、って言ってるうちは…、まだ反省してない証拠なんですって。」
…バシィィィンッ!!!
「…いだぁ〜っ!!?」
「…家で、こんな風に拓也のお尻を叩いたこと…、今まで無かったわよね?…お母さんの知らない間に、よそ様のお家にご迷惑を掛けるような悪い子になっちゃって…。」
…バッシィィィィ〜ンッ!!!
「…いだいっ!!?…いだいよぉぉ〜っ!!?」
「…痛いのは当たり前です。…今までお尻を叩かなかったぶん、お母さんが性根から叩き直してあげますからね?」
…バッチィィィィ〜ンッ!!!
「…ぎゃあああ〜っ!!?」
美由紀は、奈津子の見よう見真似であったが、さすがは拓也の実の母親と言うべきか…、お尻ペンペンの罰を与える姿はすっかり様になっていた。
「…拓也君のお母さん。その調子です。…まだほんの少し、弱い気もしますけど…。拓也君、今日はずいぶん反省していますから、そのくらいで丁度良いかと思います。」
「…まだ、弱いんですか?…う〜ん、難しいですね…。…相当強く、叩いてるつもりなんですけ……、」
どっ!の発声と共に、渾身の平手打ちが拓也の尻に炸裂する。
…バッシィィィィィ〜ンッ!!!!
「…あああああ〜っ!!!?」
奈津子にされるのと同等か、それ以上の激痛が拓也の尻に走った。
「…うん、…そうっ!今のはとても良いですね。…お家でやる時は、今ぐらいの強さを意識してやると良いと思います。」
「…はい。…でも、あ痛たたたた…。お尻ペンペンって、こんなに手が痛くなるんですね…。」
「…そうなんですよ。…だからこそ、お母さんの愛情が一番に伝わるんです。…愛のムチ、ですから。」
「…愛のムチ…、私ももっと、練習しないと駄目ですね…。」
「…すぐに慣れますよ?…毎日のようにペンペンしていたら…。」
そこは奈津子も冗談だったのか、母親2人はまるで世間話でもしているように、声に出して笑った。
「…ふふっ、それから…、今度、家の勇太のお尻ペンペンもお願いするかもです。」
「…えっ、ゆ、勇太君の…?」
「…はい。…よそのお母さんにも叱って貰った方が、より反省出来るかな…、って丁度考えていたところで。…勇太の素行次第なんですけど。…"その時"は、お願いします。」
「…はっ、はい…。こちらこそ…。…あの…、もし、良かったら…、今後も、家の拓也にもきつくお尻ペンペンして貰えると…。」
「…もちろん。…では、お互いに公認ということで。」
「…えぇ。…もし家で悪さをしたら、拓也も勇太君も、私が責任をもってお尻ペンペンしますわ。」
(…えっ、えええ〜っ…!?)
壁の方を向いて会話だけを聞いている勇太は、母親同士の勝手な約束にただただあ然としていた。